ルージ一行
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ルージ・ファミロン 声 - 平田宏美 本編の主人公。ミロード村出身の13歳。家族はミロード村の長の父親ラージと母親ミン、そして祖母シオと弟ファージ。好奇心旺盛で正義感が強く、理不尽なことも許さず、また聡明で機転が利く。特技は潜水で、視力も非常に良い。将来は教師になろうと志し、ゾイド発掘の助手をしながら勉強していた。村がディガルド武国の攻撃を受けた際、無我夢中で乗り込んだムラサメライガーでこれを迎撃、初陣を飾る。しかし、ザイリンによる再度の襲撃により村のジェネレーターが破壊されてしまい、ジェネレーターを修理できる職人を探すため旅に出ることになる。村に攻めて来たザイリンとはその後も幾度となく刃を交え、一進一退の攻防を繰り広げた。セイジュウロウに弟子入りしてからのゾイド乗りとしての腕前の上達は著しく、討伐軍を立ち上げて以降の数々の激戦を戦い抜く大きな力となり、討伐軍参加者からはセイジュウロウに変わって、ゾイド操縦の教授を求められるほどにまでなった。 職人を探す旅路の中、各地を巡りディガルドに苦しめられている人々の姿を見たことで、やがてディガルド自体を倒さなければいつまで経っても平和にならず、ジェネレーターの修理もできないと考えるようになる。そしてラ・カンを説得し「ディガルド討伐軍」を結成する決意を促し、職人探しを中断する事を村に報告。一時は村人の反発を受けるが、最終的には和解し戦いが終わるまで村人達はハラヤードへと疎開していった。それからも紆余曲折があり、多くの人の協力を得てついに隠された存在であったソラシティにまでたどり着き様々な事実を知る。 そしてディガルドからの離反者も加えて「ジーン討伐軍」と名を変えた討伐軍は、ついに自由の丘でジーンとの決戦に臨む。ジーンの駆るバイオティラノの圧倒的な力の前に次々と仲間が倒れていく中、ムラサメライガーもゾイドコアを潰されてしまう。絶望的な状況の中、止めを刺そうとするジーンからルージを救おうとしたレ・ミィが、バイオティラノによって殺されそうになった瞬間、ルージの強い願いに応えてムラサメライガーの真の力である驚異的な再生能力が発動。ゾイドコアすら修復して復活、ガラガとザイリンの捨て身の攻撃でゾイドコアを露出させられたバイオティラノを、ムゲンライガーの一撃で真っ二つにして戦いを終結させた。 戦いが終わった後、勝鬨を挙げる討伐軍一行を尻目にルージは独りムラサメライガーで故郷のミロード村へと帰る。そして、ムラサメライガーが村のジェネレーターに接続され再起動しているシーンで本編は終焉しているが、後日談のエピソードを描いたCDドラマではキダ藩やアイアンロックにも顔を出していたらしい。 愛機は、村の沖で発見されたムラサメライガー。代々ゾイド乗りという家系に育ったが、ルージだけがゾイド乗りの適性が無くゾイドを動かす事が出来なかった。だが村がバイオラプターに襲われ、混乱の中で偶々乗り込んだ発掘したばかりのゾイド「ムラサメライガー」が起動する。始めは武器が無くバイオラプターに翻弄されるが、彼の願いに「御先祖様」の大刀(おおがたな)が反応、ムラサメライガーと合体し本来の姿となる。その後ラ・カンらの協力でバイオラプターを撃退するが、このゾイドはルージ以外誰にも動かす事ができず、必然的にルージ専用の機体となる。その後はルージの意思に応えるかのように機体をエヴォルトさせ、ラ・カン窮地の際にハヤテライガー形態を、対バイオケントロ戦でムゲンライガー形態を得る。 ラ・カン 声 - 松山鷹志 反ディガルド活動の中心的な人物で、仲間のリーダー格。50歳。レ・ミィと共に各地を放浪している。正体は元キダ藩藩主でかつ、レ・ミィの母レ・ミレの兄であり、人望も厚い名君で配下の者達から「殿」と呼ばれていた。ディガルド最初の侵攻の際にキダ藩は応戦し、当初はディガルド相手に善戦していたものの、民の被害を考えて降伏。だが、この決断は結果的にディガルドの侵略行為を加速させる原因になったと思って後悔していた。 その後は藩を去り、流浪の旅をする事に。その旅の中ルージと出会い、「ディガルドを倒さなければ人々の平和は得られない」と説得され討伐軍の旗頭として指揮を取るようになる。早い段階からルージの資質に期待を抱いており、討伐軍結成以後は指揮官としての成長を促すようにルージに意見を求めることも多い。 48話において絶体絶命の窮地に陥るものの辛くも生還。ジンゴにソードウルフを修理してもらい、最終局面に駆けつけた。 愛機はソードウルフ。後にバイオクラッシャーを装備し、ソードウルフクラッシャーに強化。衝撃波を放つ事により、接近戦以外でもバイオゾイドの撃破が可能となった。 レ・ミィ 声 - こやまきみこ ラ・カンの姪。ヒロイン。12歳でキダ藩次期後継者の姫君でもある。まだまだお転婆ではあるが、徐々に王族としての器を現しつつある。特技は格闘技で、小柄な体つきでありながら大人とも渡り合えるほど。料理は不得手で、丸焼きしかできずよく周囲にからかわれていた(後に煮物にも挑戦しとりあえず成功)。その特徴的な髪飾りは母の形見。ルージに好意を持っているのだが、素直になれないいわゆる極度のツンデレで、「乙女のビ〜ンタ!」と不器用な愛情表現を示す。 野生児的な面をよく取りざたされる一方、記憶を失い精神的に不安定だったソウタに対しては母性的な優しさを見せる。名前の短いキダ藩出身者の中で唯一フルネームではなく、愛称の「ミィ」で呼ばれ、王族の姫として見せた時の高貴な姿は、普段彼女に小突かれているルージとガラガを驚かせたほど。 後日談のCDドラマではキダ藩に帰り、ズーリに眠っていた父の墓を母の隣りに移すという悲願を達成した。ルージと離れ離れになった事が寂しくて仕方ないらしい。 愛機は父の形見でもあるランスタッグ。後にトゥインクルブレイカーを装備し、ランスタッグブレイクに強化された。 ゲーム『スーパーロボット大戦K』では味方パイロットの精神ポイントを全回復する「レ・ミィの丸焼き」というアイテムが登場する。 コトナ・エレガンス 声 - 伊藤静 ルージがハラヤードで出会った女性。もう一人のヒロイン。17歳で、幼い容姿のミィとは対照的に、スタイルが良く大人びた容姿をしている。特技は体術と暗器の扱い。服には多数の暗器が仕込まれている。当初はルージのムラサメライガーを囮にしたり、勝手に婚約者に仕立ててガラガの盾にしたりしていたが、旅を進めていくうちに徐々に彼に惹かれていく。いわゆる綺麗なお姉さん的なキャラクターで、ルージをからかう面と異性として意識している面がしばしば見られる。 後に出身はアイアンロックであり、そこに住むマキリ一族の長候補だった事が判明。かつて長に選ばれた際、必要の無くなった双子の妹リンナが殺されてしまう事実を知り逃亡、その後放浪の旅を続けていた。故郷に戻った際に長となっていた妹と対立するが、過去の逃亡に対する誤解が解けて和解。ギルドラゴン起動の際には共に封印を解く。なお、その名前は仮の名であり、真名はギルドラゴンの封印を解くキーワードであるために秘匿している。 セイジュウロウとは古くからの知人であり、彼の看病をしたり体調を気遣い心配する場面が見られる。 後日談のCDドラマでは誰も帰ってこない廃墟のアイアンロック跡地に独り住みながら、旅に出たかつての仲間を追うか(セイジュウロウかガラガか一族の人間かは不明)、ルージのいるミロード村に行こうか決めかねていた模様。 愛機はレインボージャーク。後にウインドダンサー(ターボブースター)を装備し、レインボージャークウインドに強化された。旧文明では量産されていたらしく、アイアンロック遺跡に多数埋没している描写が見られた。また、ソウタと共にギルドラゴンの操縦も担当する。 ガラガ 声 - 三宅健太 ハラヤード近郊の嘆きの山で、反ディガルドのゲリラ組織を率いていた男。「雷鳴」の異名を持つ。大柄な体躯に、豪胆な性格をしている親分肌。故郷はガラガが外出していた隙にディガルドに侵略されてしまっている。コトナに好意を寄せているが、当の本人には避けられてばかり。ルージの事は弟のように思っている。外見から分かるように頭が切れるタイプではないが、戦闘においては力押しだけでなく機転を効かせたり、搦め手で攻めたりと計算高い部分も持っている。 愛機はデッドリーコング。封印されている左腕や背負っているヘルズボックス内に多彩なリーオ製の武器を持ち(後に大鎌が追加されている)、その強大なパワーを活かした接近戦を得意とする。なお、左腕解放時には暴走状態となる。また、ヘルズボックスには2つめのゾイドコアが存在しており、スケートボードのようにボックスを走行させて上に乗ることも出来る。更に、本体のゾイドコアが潰れてもボックス内のコアで再起動できる等、一行のゾイドの中でもかなりミステリアスな存在である。 ロン・マンガン 声 - 谷山紀章 元交易商人という肩書きで、ガラガ率いるゲリラで参謀役を務める。その正体はソラシティから送り込まれたエージェントで、反ディガルド武装組織を発展させる任に就いていた。ソラノヒトも地上で暮らすべきと考えているロン達は、ソラノヒトの地上支配こそを是とするディガルド担当のプロメ達と対立関係にある。彼もまた、ルージに期待する一人であり、その見聞を広めるためにコネクションをルージに紹介している。ラ・カンとは立場の違いはあれ、ルージの成長を促すという点では通じ合う様子もあった。 なお、22話から開始された「ロン先生のゾイド講座」では、レ・ミィ達とショートコント形式で様々なゾイドを紹介していた。 愛機はバンブリアン。一行の内では唯一発掘されたゾイドではなく、ソラシティで製造されたゾイド。後にグランドスターを装備し、バンブリアングランドに強化された。ロン初登場時は修理中で、少し遅れての登場となった。最初のバンブリアンはバイオヴォルケーノに追い詰められたルージを逃がす為に自爆させたため、予備機の2機目に乗り換えている(2機目は1機目と装備が一部異なる)。 セイジュウロウ 声 - 津田健次郎 惑星Zi最強のゾイド乗りと言われている。所以は大陸のゾイド格闘技大会で優勝しているからなのだが、その時対戦した弟子を誤って殺してしまい、強さを求める事に迷いを感じ隠遁していた。その過去から、ルージの弟子入り志願を一度は拒否したが後に承諾。以降、ルージ達の旅に同行するようになる。修行の一環で、移動時にムラサメライガーの背に乗る事が度々あった。ゾイド乗りとしての技量だけでなく、剣術の腕前も卓越している。 ルージ達に出会った時には重い病を患っており、長時間の運動は出来ない身体だった。発作を起こす事も多く、もはや余命は幾許も無いと思われていたが、ソラシティの進んだ医療技術によりその病は完治した。身体の不安を抱えていた為に、自身の体調を顧みずに張り切りすぎるルージや、悪ノリをするガラガに釘を刺す事もあった。 愛機はソウルタイガー。一行のゾイドの中では随一の瞬発力を持ち、残像を残す素早い機動で敵を葬る。後にソウルブースターを装備し、ソウルタイガーブーストに強化された。
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