コンパクトカセットとは? わかりやすく解説

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コンパクト‐カセット【compact cassette】

読み方:こんぱくとかせっと

カセットテープ


コンパクトカセット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/23 06:40 UTC 版)

コンパクトカセットは、オランダの電機メーカーであるフィリップス社が、フェライトを素に1962年に開発したオーディオ用磁気記録テープ媒体の規格である。小型かつ安価である事から民生用記録メディアの事実上の標準となり、20世紀後半の音楽市場を支えた。「カセットテープ」、「アナログカセット」、「フィリップスカセット」などとも呼ばれる。また1990年代初頭に登場したDCC(デジタルコンパクトカセット)に対するレトロニムとして、ACC(アナログコンパクトカセット)と表記することもある。


注釈

  1. ^ ソニーのカセットテープは1970年頃、厚みを工程上識別するためリーダーテープそのものにも色がついていた。
  2. ^ ただし近年ではオートリバースラジカセを利用したりSDメモリーカードUSBメモリ、CD等の各種代替メディアをリピート再生する場合が多くなった。
  3. ^ 10秒 - 6分程度(例:TDK「EC」など)。同社海外市場向けは12分の製品が存在する。
  4. ^ これはカセットの位置決めが見えない側を基準に行われるためである。
  5. ^ オープンリールテープレコーダーでは性能を優先してモノラル記録とステレオ記録でトラック配置が異なっており、一般には互換性がない。ただしコンパクトカセットのようなスペースの制約がないので、モノラル用とステレオ用に別々のヘッドを備えたり、あるいは多トラックのヘッドを備えて、モノラルでもステレオでも使えるようにしたレコーダーもある。
  6. ^ これは表記上の値で、正確な値は 15/8 in/s つまり 4.7625 cm/s だが、実際にはそれだけの精度はない。この速度は当初から変わっておらず、かつて 4.75 cm/s とか 4.8 cm/s と表記された製品があったが、表記だけの違いである。
  7. ^ 正確には 15/4 in/s つまり 9.525 cm/s。
  8. ^ 問題はテープ速度であってキャプスタンの回転速度ではなく、テープ速度にはキャプスタン径の精度やピンチローラーの変形具合などが影響するので、キャプスタンの回転速度を水晶制御してもテープ速度は水晶精度にはならない。
  9. ^ 当初の低域時定数は 1590 µs だったが、 1976年頃に 3180 µs に改正された。
  10. ^ この IEC キャリブレーションテープに高域の記録レベルが高すぎるという疑義が生じ、 1981 年の IEC プラハ会議において改正されたものが現在有効である。このキャリブレーションテープには "IEC (Prague) 1981" の表示がある。
  11. ^ あくまで学習方式の名称であり、テープや録音方式の名称ではない。
  12. ^ ソニー案としてType IVの検出孔(ハーフ中央部)1カ所のみが開口していれば他のTypeと独立して明確な検出が行える案を確認できる(Type Iは検出孔なし、Type IIの検出孔は外側1カ所、Type IIIの検出孔は中央1カ所、Type IVは外側と中央の合計2カ所に検出孔を開けた図示が見られる)[1]
  13. ^ ただしソニーの場合は自社製のK・HF・CHF・BHF・HF-S・CDixI等が、日本コロムビア(DENON)の場合は自社製のMS・1H・3H・DX1・DX3・RE・RD等がそれぞれ用いられた。
  14. ^ このことが契機となって、上級機種向けとして特別に耐摩耗性に優れたフェライトヘッドのほか、普及・廉価機種向けとして従来のパーマロイヘッドに対し耐摩耗性をより一層向上させたハードパーマロイヘッド、後述するメタルテープ登場直前にはセンダストヘッドなどが開発された。
  15. ^ ただし1990年代前半まではラジカセなどの取り扱い説明書や本体にはCrO2と記載されており2014年時点でもティアックのカセットデッキの説明書にはクローム(クロム)という名称が用いられている。
  16. ^ 実際、 IEC Type IV テープの登場によりレコーダーのヘッドや回路が一新されることになった。
  17. ^ 東芝(東芝エルイートレーディング)のCUTE BEAT、およびハイレゾ対応機種の「Aurex TY-AK1」などの各種CDラジカセのフルロジック機ではカセットテープ判別リーフスイッチをメタル孔に設置しているためメタルテープ再生は不可となる。理由としては録再ヘッド保護と思われる。やむをえず再生する場合自己責任にてセロハンテープなどでメタル孔を塞ぐことで再生できる。
  18. ^ ノーマル・ハイポジが100分、メタルが110分。メタルテープの方が録音時間が10分長いのは磁性層の厚さの違いによるもので、ベースの厚さはC-100もC-110も変わらない。
  19. ^ 主にキャプスタン、ピンチローラー、アイドラー、磁気ヘッドなどの各部の汚れや経年変化による摩耗、キャプスタン、リール駆動用の各種ベルトの経年変化による劣化から来るものが大部分を占める。
  20. ^ ただし、再生専用磁気ヘッドにDCCレコーダー用ヘッドの技術をそのまま応用した再生専用薄膜ヘッドを採用した松下電器産業(テクニクスブランド)が製造・販売したカセットデッキ「RS-AZ7」は例外的に湿式によるヘッドクリーニングは厳禁とされており、誤って湿式によるヘッドクリーニングやヘッド消磁を行うと最悪の場合、薄膜ヘッド内部の素子が破壊されて再生不可能となる場合がある。
  21. ^ 近年の日本の音楽消費形態は外国に比べて非常に稀である。2018年のCD・DVDの販売比率は日本は約75%であるが、米国はCD・LPなどの物理媒体は約12%で75%がストリーミングであった。
  22. ^ 日本製のカセットデッキの中にはパイオニア(現・オンキヨー&パイオニア)製の「T-1100S」(1992年9月発売、1996年8月販売終了)のようにメタルテープを使用した場合に限り、高域の周波数特性が最高で30kHzと、テープ速度が2トラック・38cm/s級のオープンリールテープデッキに匹敵する周波数特性を持った機種も存在した。
  23. ^ ヘッドの汚れのほか、長期的な経年変化によるヘッドの摩耗や僅かなヘッドのアジマスのずれとテープパスのずれに起因する。
  24. ^ テープカウンターは単純にリール軸と連動したものが多く、それも巻取り側のリール軸に連動したものと供給側のリール軸に連動したものとがあった。テープの巻き径が変わるため進む速さは一定でなく、早巻きすると巻きが乱れるためカウンターがずれてしまう。
  25. ^ 「UD デザイン復刻版」の実際の組み立ては日本国内で行われており、実質的に後述するナガオカ CT、およびその先代品となるCC同様、アイディーマグネテックのOEMだった。
  26. ^ 店舗によっては改良前(在庫分)と改良後が混在している場合があるので購入時には注意が必要。改良前の末期は、パッケージに「このテープは高密度磁性体を使用した高性能高音域 (10kHz) ハイグレード製品ですが、ノーマル用ケースを使用しておりオーディオデッキの機種によりノーマルポジションと認識されます。ご了承の上お買い求めください」と書かれた注意書きのシールが貼られている。

出典

  1. ^ 阿部美春 『カセットデッキ』日本放送協会出版、1980年、126頁。 
  2. ^ 福多利夫 (2018年11月14日). “【カセットテープの基礎知識】ノーマル・ハイポジの違いは?録音方法は?”. 特選街WEB. マキノ出版. 2021年3月21日閲覧。
  3. ^ 川村俊明 (2001年3月). “VTR産業技術史の考察と現存資料の状況 (PDF)”. 産業技術史資料情報センター. 国立科学博物館. p. 19. 2021年3月21日閲覧。
  4. ^ a b c d e カセットテープの取り扱いについて”. オンキヨー. オンキヨー&パイオニア. 2021年3月21日閲覧。
  5. ^ 音楽遺産~ネットワーク社会の音楽革命~ 太下義之 『Arts Policy & Management』No.20 三菱UFJリサーチ&コンサルティング 2003 p. 17 - ウェイバックマシン(2016年12月20日アーカイブ分)
  6. ^ マクセル - Within, the Future [@maxcellJP] (2013年3月17日). "【史】昭和41年7月「C-60(60分用)」の生産販売を開始。" (ツイート). Twitterより2021年3月10日閲覧
  7. ^ a b 音楽用カセットテープ「UD」デザイン復刻版を限定発売 カセットテープ発売50周年記念の数量限定品 (PDF)”. 日立マクセル (2016年10月6日). 2021年2月5日閲覧。
  8. ^ 懐かしのカセットテープ博物館. “人気が再燃中のカセットテープの歴史を振り返る”. ラジオライフ.com. 知っ得ネタ. ラジオライフ. 2021年3月21日閲覧。
  9. ^ テープ録音機物語 その63 カセット(1)阿部美春 JASジャーナル 2012 Vol. 52 No. 3 5月号 p. 21 日本オーディオ協会 - ウェイバックマシン(2016年3月27日アーカイブ分)
  10. ^ カセットデッキ KD-A6/KD-A5”. 産業技術史資料情報センター. 産業技術史資料データベース. 国立科学博物館. 2021年3月21日閲覧。
  11. ^ カセットテープ「UR」”. マクセル. 2021年3月21日閲覧。
  12. ^ カセットテープ50周年記念 マクセル、カセットテープ「UD」の復刻版を6万巻限定で販売”. Phile-web. 音元出版 (2016年10月6日). 2021年2月5日閲覧。
  13. ^ カセットテープノーマルポジション120分をリリース致します。 - ウェイバックマシン(2016年10月3日アーカイブ分)



コンパクトカセット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 07:19 UTC 版)

ダブルデッキ」の記事における「コンパクトカセット」の解説

テープレコーダーを2基搭載しカセットからカセットへのダビングを可能とした。高速ダビング対応機種数多く発売された。多くの製品では録音デッキは1基のみの搭載であったが、単体デッキやステレオセットでは2基とも録音可能な機種存在したそうしたダブル録音できる機器の場デッキ独立式といった大変凝った構造になるわけだが録音再生再生分かれる通常のラジカセでもそうした構造を持つ機種存在していたが殆どの場合1モーターで2基を受け持構造一般的である。 クラリオン(現・フォルシアクラリオン・エレクトロニクス)が1977年発売した「MD-8080A」が初出機種とされている1980年代以後多くのメーカーからダブルカセットデッキ発売されたほか、1990年代にかけてカセット全盛期にはミニコンポラジオカセットレコーダー(しばしばダブルラジカセと呼称された)にも広く搭載された。 2000年代以降は後発MDCD-R/RWデジタルオーディオプレーヤー押され日本メーカーにおける新製品ティアック除き発売されなくなっている。しかし、コンパクトカセット自体は現在でも根強い需要があり、特にダブルラジカセは現在も一部販売されている。 アイワ初代法人。現・ソニーマーケティング)からはCS-W7という機種名で、コンパクトカセットとマイクロカセット組み合わせといった特異なダブルデッキ存在していた。 松下電器産業(以下松下電器、現・パナソニック)からはナショナルブランドで「LOVE CALL トリプルカセット RX-F333」なるプレイヤーを1基、レコーダーを2基搭載したラジカセ発売された。しかし、当然のことながらやや高額商品となってしまい、更には海賊版テープ作成当時主流となりつつあった高速ダビング相まって短時間で大量に出来るため、各方面からクレーム殺到して短期間で販売終了となり、後継機リリースされることもなかった。 シャープは既に「ザ・サーチャー」というダブルラジカセをヒットさせていたが、のちに「TWINCAM W」(ツインカムダブル)も発売された。これはカセット2巻分のヘッドキャプスタンリールピンチローラー同軸上(1台分のスペース)に収めたもので、カセット縦に並べて挿入する当初はフルロジック方式のみであったが、のちに廉価版としてメカニカル方式ノーマルポジションカセットテープ専用機種発売された。 ソニーからはウォークマンブランドで「ウォークマンW WM-W800」なるプレイヤーを1基、レコーダーを1基搭載したヘッドホンステレオ発売された。 日立製作所からはダブルデッキ片方取り外してヘッドホンステレオとして使える「パディスコ W1(TRK-W1)」・「パディスコ W2(TRK-W2)」が発売された。 デジタルコンパクトカセット(DCC)ではDCCデッキでコンパクトカセットでの録音行えなかったため、DCCデッキとコンパクトカセットデッキを1基ずつ搭載した機種ごく一部見られた(例・松下電器パナソニック〉、フィリップス日本マランツ〈現・ディーアンドエムホールディングス〉)。 東芝のダブルラジカセ シャープのダブルラジカセ

※この「コンパクトカセット」の解説は、「ダブルデッキ」の解説の一部です。
「コンパクトカセット」を含む「ダブルデッキ」の記事については、「ダブルデッキ」の概要を参照ください。


コンパクト・カセット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 06:44 UTC 版)

ルー・オッテンス」の記事における「コンパクト・カセット」の解説

EL 3585 の成功生かすべく、フィリップス・ハッセルトはポータブル・カセットレコーダーの開発計画始動させた。「ポケット・レコーダー」と渾名がついたこの製品目標は、廉価かつ小ぶりで電池持ち良くしながら納得のゆく音質にすることだった。当初フィリップスRCA共同開発する形でRCAテープ・カートリッジ(英語版形式カセットを使う計画立てたが、そのサイズテープ送り速度自分たちの望む製品適合しないとオッテンスは考えたフィリップス最終的にRCAカセット参考にする形で新しカセット開発することにした。オッテンスは自分のジャケットのポケットにちょう収まるよう木片を切り、カセットデザイン考え始めた。この木片は、初のポータブル・カセットレコーダー EL 3300 となる物のモデルになるのだった。 オッテンスは10人-12人からなるチーム率いたが、彼らはカセットとその装置開発するために必要な蓄音機テープレコーダー設計経験があった。カセット開発中開発チームはしばし近くにあるアイントホーフェン研究センター情報仕入れたりした。 1963年フィリップスベルリンでの国際コンシューマ・エレクトロニクス展にて、このカセット発表した。この発表は、当初はあまり広まらず、オーディオ界の人々興味大し引かなかった。しかしこのシステム撮影した写真を元にして後に日本模倣品製造され、そのサイズフィリップスのものより随分と大きなのだった。 フィリップス・ハッセルトでオッテンスの開発チームにいたオランダ土木技師発明家である WFA Heylands がしばしば説明するところでは、フィリップスがコンパクトカセットで大きな成果挙げた理由は、同種の機器製造するナショナルソニーのような他社に対してこの特許発明品無償公開しためであり、それなくしてコンパクトカセットが世界標準になることは無かったであろうとのことである。

※この「コンパクト・カセット」の解説は、「ルー・オッテンス」の解説の一部です。
「コンパクト・カセット」を含む「ルー・オッテンス」の記事については、「ルー・オッテンス」の概要を参照ください。

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