事実上の標準とは? わかりやすく解説

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じじつじょう‐の‐ひょうじゅん〔ジジツジヤウ‐ヘウジユン〕【事実上の標準】

読み方:じじつじょうのひょうじゅん

デファクトスタンダード


デファクトスタンダード

別名:業界標準,事実上の標準
【英】de facto standard

デファクトスタンダードとは、業界標準化団体国際機関などの承認有無関わらず市場動向評価などにより事実上の(ラテン語de facto標準規格として広く受け入れられサービス製品規格などのことである。

インターネット通信規格であるTCP/IPパソコン向けOSWindows家庭用ビデオにおけるVHSキーボードキー配列であるQWERTYプレゼンテーションソフトPowerPointなどがデファクトスタンダードの例として挙げられる

デファクトスタンダードの多くは、研究者開発現場担当メーカー従業員など有識者達によって標準化目指す標準化団体認めた標準規格ではなくメーカー独自に取り決めた規格ベースにした製品広く市場受け入れられ、高いシェア占めようになった結果広まったのである。そのため、標準化団体標準規格とされたものは、デジューレスタンダードデジュールスタンダード)と呼び、デファクトスタンダードと区別して表現することも多い。

なお、デファクトスタンダードの確立目指すあまり、メーカー同士規格対立激化し製品やサービスなどを手にする消費者無視した問題顕在化している。SDカードCFカードメモリースティックなど、フラッシュメモリ規格乱立がよい例である。

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デファクトスタンダード

(事実上の標準 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/12 04:01 UTC 版)

デファクトスタンダード英語: de facto standard)とは、「事実上の標準」を指す用語である。de factoラテン語で「事実上、実際には」を意味する。

解説

ISODINJISなどの標準化団体等が定めた規格ではなく、市場における競争や広く採用された「結果として事実上標準化した基準」を指す。デファクトスタンダードに対して、国際標準化機関等により定められた標準をデジュリ(デジューレ、デジュール、デジュア)スタンダード英語: de jure standard)と呼ぶ。

インターネットの通信規格であるTCP/IPや、接続規格の多いコンピュータ関連分野で使われ始めた言葉だが、現在[いつ?]ではこれらの分野に限らず各種商品やサービスに広く使われるようになった。

電気製品など、商品開発サイクルの短い分野では、決定まで何年もかかる標準よりも、その時点での市場で一般的な規格である、デファクトスタンダードの重みが大きい。また、このようなデファクトスタンダードが後の国際規格の土台となる場合もある。

当然ながら、デファクトスタンダードは市場の状況により変化するため、これを獲得した企業は大きな利益を手にすることができる。そのためデファクトスタンダードの積極的な採用がかえって市場の独占を推し進め、結果として製品の価格を引き上げてしまったり、競争の鈍化を招く恐れがある。一部企業によるデファクトスタンダードは、ベンダーロックインにつながることもある。

また、デファクトスタンダードを目指す複数の規格の対立により、消費者が製品やサービス同士の連携で不便を強いられる問題(規格争い、顧客囲い込み)も生じている。

デファクトスタンダードの例

規格の対立の例

ビデオ用メディアにおける規格争い

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