BD規格策定から規格争い終結までとは? わかりやすく解説

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BD規格策定から規格争い終結まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:06 UTC 版)

Blu-ray Disc」の記事における「BD規格策定から規格争い終結まで」の解説

2002年2月19日日立製作所LG電子パナソニックパイオニアフィリップスサムスン電子シャープソニートムソンの9社がBlu-ray DiscBD)の規格策定したことが発表される。その中にDVDフォーラム中核企業である東芝含まれていなかった。 5月20日上記の9社によりBlu-ray Disc規格策定を行うBlu-ray Disc Founders設立される8月29日東芝NECBD対抗する形で次世代DVD候補の「AOD仮称)」をDVDフォーラム提案11月26日DVDフォーラムAODを「HD DVD」の名称で正式承認した2003年4月10日ソニー世界初ブルーレイディスクレコーダーBDZ-S77発売5月28日三菱電機Blu-ray Disc Founders加盟以後Blu-ray Disc Associationへの移行後述)までにデルヒューレット・パッカード(HP)TDK加盟する録画機器録画書き換えメディア製品化が始まる。 ソニーBD規格カスタマイズした容量23.3GB(片面1層)の「プロフェッショナルディスク」を開発し業務用ハイビジョン録画編集機器コンピュータ補助記憶装置採用した2004年5月18日規格策定団体Blu-ray Disc Founders」を「Blu-ray Disc Association」と改称し多く企業参加できるオープン団体移行する発表10月4日正式に発足した。これにより多く会社発足時点で73社、2006年6月時点170社以上)がBlu-ray Disc Association参加した7月松下電器産業世界初片面2層ディスク記録対応したブルーレイディスクレコーダー、「realDMR-E700BD発売9月21日ソニー・コンピュータエンタテインメント次世代ゲーム機PlayStation 3」にBD-ROM採用発表ゲーム機としての仕様がほとんど発表されていない中での採用メディア発表であった2005年次世代大容量光ディスク規格行方決定的な影響力を持つ大手ハリウッド映画企業は、2005年までソニー・ピクチャーズディズニー20世紀フォックスBD陣営HD DVD支持するパラマウント映画ユニバーサル映画ワーナーの2陣営分かれた。両陣営現世代DVDでのシェア拮抗している。 春から夏にかけ、両陣営の間で2規格統合するための協議が行われた。しかしBD記録層が0.1mmの浅さであること、両者考え光ディスク対す根本的なビジネススタンスの差が大きいことなどで決裂。この時点で、規格争い確定した4月三洋電機Blu-ray Disc Association加盟HD DVDプロモーショングループ幹事企業Blu-ray Disc Association加盟は初である。 5月松下電器産業が、米国ロサンゼルス近郊スピンコート技術使ったBD量産工場稼動させたことを発表BD-ROMディスクDVDに近いコスト製造できることを証明したソニーシート方式用いて製造していたが、コスト2層ディスク製造効率悪いことなどから、2006年までスピンコート方式転換した10月BD-ROMディスク製造対す懸念コストなど)が払拭されたこと等によりHD DVD陣営パラマウント映画、そしてハリウッド最大手HD DVD陣営中核企業であるワーナー・ブラザースグループがBD陣営にも参加することを表明。この結果BD陣営サポートスタジオFoxディズニーソニーピクチャーズMGMワーナーパラマウント映画ハリウッド7社中6社となり、HD DVDのみを支持するハリウッド企業ユニバーサル映画だけとなった同時期、コンピュータ業界最大手マイクロソフトインテルHD DVD支持表明。おもな要因パソコンなどと連係できる著作権保護柔軟性によると主張。しかし2規格実質的な差はそれほど大きくなく、背景にはマイクロソフトWindows VistaXbox 360など自社製品との親和性が高いHD DVD推進する狙いがあった。マイクロソフトインテル支持したことにより、IT業界内に動揺する企業現れてきた。たとえば2006年になり、マイクロソフト等の勧誘によりヒューレット・パッカードHD DVDサポート表明した2006年3月31日東芝日本国内初のHD DVD対応プレイヤー発売。ただし、ハリウッド映画企業意向AACSの遅れなどに影響されHD DVD2005年内の予定から遅れてスタートとなった6月10日松下電器産業BDドライブ内蔵型記録ドライブ単体)および片面2層構成記憶容量50GBのBD発売。同ドライブ内蔵したPC6月から発売した6月サムスンBD-ROMプレーヤを米国発売同時期にソニーピクチャーズは、LionsgateからBD-ROM映画ディスク発売日本でも米国のソフトを再生できるため、BD搭載PC用意すればソフトが再生できる状況となった8月29日国内のソフトウェアメーカー14社とハードウェアメーカー5社が合同発表会開催し11月以降75タイトル以上を発売することを発表した国内第1号ソフトとして11月3日ワーナーソニー・ピクチャーズ等から7タイトル発売された。 10月14日ソニーから世界初BDドライブ搭載ノートPCVAIO type A発売11月10日20世紀FOX世界初2層50GBソフト、「キングダム・オブ・ヘブン」を日本発売11月11日ソニー・コンピュータエンタテインメント(現:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)はBDプレイヤー兼ねた家庭用ゲーム機PlayStation 3」を日本発売11月15日松下電器産業は、民生用BDレコーダーとして初めBD-Video再生対応したブルーレイDIGA」DMR-BW200/BR100を発売2007年1月17日2006年末の国内市場調査BDが94.7%のシェアBDHD DVDレコーダーおよびHD DVDプレーヤー)を獲得したとの統計出た。このシェアにはPlayStation 3PC等は含まれていない映像ソフトシェアでは発売早かったHD DVD後れを取ったものの、米国ではBD急速にシェア伸ばし2006年末でHD DVD追いつき2007年2月にはBDHD DVDの2倍になった。さらに2007年第1四半期にはBDソフトのシェアHD DVDの倍以上となった6月18日現地時間)、米Blockbuster同社が行っていた250店舗でのBDHD DVDレンタル事業BDのみ7月中旬から1,700店舗拡大する発表した7月26日、米小売り2位ターゲットソニーなどが推進するBD対応機種ソニー製「BDP-S300」)だけを2007年秋から年末にかけて店頭販売することを明らかにした。 8月20日、ヴァイアコム傘下パラマウント・ピクチャーズドリームワークスコンテンツHD DVDでのみ供給する発表契約開始から18か月HD DVDのみでの発売となる。ただし、スティーヴン・スピルバーグ監督した作品に関して現段階では対象外となっている。今回のヴァイアコムの決定にはHD DVD陣営から1億5,000ドル見返りがあったためであると複数の米メディア伝え規格争い終結後ドリームワークスCEOがそれを公式に認め発言をしている。 8月30日中国大手AV機器メーカである集団(CHLG)と台湾PCメーカであるエイサーBDA加盟集団中国国内にオーサリングセンターを設立予定エイサーBDドライブ搭載ノートPC製品化予定11月27日Blu-ray Disc Association声明文業界販売データ引き合い出しBlu-ray映画ディスク販売本数100万本を超えたこと、欧州向け製造されBlu-rayゲームディスクが2,100万本を突破したことを報告したロイター報道した12月4日TSUTAYA等のビデオレンタル事業者松下電器産業などのAV機器メーカー20世紀フォックスなどの映像ソフトメーカー合計22社が「ブルーレイレンタル研究会」を設立ゲオなどのビデオレンタル店13社(合計26店舗)で2008年2月29日まで試験的にBlu-ray Discビデオレンタル開始レンタル価格DVDビデオ新作同額。なお最大手TSUTAYAはこの試験参加していない。 パラマウントHD DVD支持により規格争いは一層激化するという観測支配的だったが、2007年全体・特に年末商戦においてはBD優位保ったHome Media Research調査によると米国年間ソフト売上はBD64:HD DVD36となり、すべての週でBDHD DVD上回ったNPD調査によると、米国2007年12月プレーヤーゲーム機除く)販売台数BDの方が3倍ほど高価にかかわらず60%を占めた日本では11月ソニー松下電器産業シャープBDレコーダー新機種を発表。特にソニー松下デジタル放送MPEG-4 AVC再圧縮しハイビジョン規格長時間録画(ただしDRモード比べるビットレート数の関係で画質粗くなる)する機能搭載するなどした。この結果BCN調査によると11・12月のDVDレコーダー市場全体においてBD台数シェアが2割前後、金額ベースでは3割超を占めるまでに急成長した。東芝低価格HD DVDレコーダー巻き返し図ったが、HD DVD比較したBDシェア96 - 98%と圧倒している。 10月にはエイベックス11月アスミック・エースジェネオンBD参入発表している。 2008年1月BD-ROMビデオProfile 1.1ピクチャーインピクチャーなどのインタラクティブ機能実装)に準拠した初のタイトルとして『バイオハザード』北米発売された。 1月4日発売までHD DVD支持から両フォーマット支持へと紆余曲折のあったワーナー・ブラザース6月からBDでの供給一本化する発表したまた、ニュー・ライン・シネマもこれに追随した。これによりハリウッドタイトルのシェア争いではBDがさらに優位となった1月8日米国世界最大級の家電展示会2008 International CES」が開催される。米マイクロソフト Xboxグループマーケティングマネジャーのアルバート・ペネロが「消費者から要望があればBlu-ray Disc対応も考える」と柔軟姿勢コメントした。 またこの日、英TIMESWeb版TIMES ONLINE」がワーナー・ブラザースBD一本化発表を受けHD DVD陣営130社のうちパラマウント映画を含む20社が離脱準備進めており、HD DVD陣営は「離反洪水」に直面していると報じたワーナーBD専売化を受け、HD DVDプロモーショングループCESにおけるプレスカンファレスをキャンセルしていたこともありCESのブルーレイブースは大盛況HD DVDブース閑古鳥鳴いているという有様であったInternational CESではBD-ROMProfile 2.0実装されるBD-Liveネットワーク機能など)のデモ展示された。2008年内にソフトが発売され、対応プレーヤー発売PlayStation 3の対応ファームウェア予定されている。 1月28日イギリスで820店舗展開する大手小売チェーン・Woolworth(英語版)が3月からHD DVD取り扱いをやめBD一本化する発表年末商戦BDHD DVD10売れたためとしている。 1月30日EMIミュージック・ジャパンBD参入発表2月15日小売り世界最大手のウォルマートBD支持6月までに米国内の約4,000店舗店頭からHD DVD製品のソフトやプレーヤー撤去する発表2月19日東芝記者会見行いHD DVD事業終息する」と正式に発表次世代DVD規格争いBDへの完全一本化確定し終止符打たれた。 2月20日日本時間)、これまでHD DVDのみを一貫して支持してきたユニバーサル・ピクチャーズBlu-ray Disc参入表明、「規格ブルーレイ統一されるのは(映画会社など)娯楽産業消費者にとって喜ばしい」とコメントした2月21日日本時間)、HD DVDのみから両フォーマット支持その後再度HD DVDのみを支持紆余曲折のあったパラマウント映画Blu-ray Disc再参入表明、「1つ規格に移ることは喜ばしい」とコメントする。これによりハリウッド大手6映画会社全てBlu-ray Discへと集結した3月1日、エディオングループがHD DVDレコーダー・プレーヤーを購入した顧客対し購入金額との差額を払う(HD DVD機のほうが高額場合差額返金)ことでBDレコーダー・プレーヤーと交換するサービス同年3月31日まで実施3月19日TSUTAYA全国主要都市10店舗BDソフトレンタル開始3月28日HD DVDプロモーショングループ解散規格争い名実ともに終結した

※この「BD規格策定から規格争い終結まで」の解説は、「Blu-ray Disc」の解説の一部です。
「BD規格策定から規格争い終結まで」を含む「Blu-ray Disc」の記事については、「Blu-ray Disc」の概要を参照ください。

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