主な研究業績とは? わかりやすく解説

主な研究業績

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 09:31 UTC 版)

仁田勇」の記事における「主な研究業績」の解説

仁田研究業績主なものとしては、つぎのようなものがある。理研有機化合物X線回折西川から薦められ始めたことは前述したが、そのとき選んだテーマは、有機化学基本的なファント・ホッフ仮説実験によって証明しようというものだった当時ペンタエリスリトール結晶X線回折から、この結晶構造全貌を知ることは技術的にできない相談だったが、後に大阪大学で、水素原子以外のすべての原子位置座標決定することができ、炭素原子原子価正四面体頂点方向結合の手伸ばした形であることを見えるかたちで示した。この研究有機化学基礎固めたという意味で、いまから振り返っても、最大業績である。 もう一つ野心的な研究は、構造未知有機化合物構造X線回折法だけで決められないかという問題であった有機化合物は普通いろいろな試薬反応使いときには紫外線可視光線赤外線吸収などを測定して推論原子繋がり方を求める。これに対して、もしX線回折方法だけで分子の構造決定できれば、単に原子繋がりがわかるだけでなく、立体的な形(いろいろな異性体を含む)とともに原子間の距離や、結合結合の間の角度まで求めることができる。もしこれが実現すれば有機化学研究手段一つ増えるというだけでなく、有機化学研究かなりの部分画期的変貌する可能性がある。現在は構造決定方法として、質量分析核磁気共鳴NMR)など有力な方法が軒を揃えて店開きしているが、仁田がこんな途方もない問題取り組もうとした1950年頃にはこれらの方法はまだ簡単に使える状態にはなかった。仁田が目をつけたのは1953年海仁草カイニンソウ)から単離されカイニン酸だった。これはC10H15NO4組成回虫駆除薬で、構造わかれば合成でき、薬学へのX線結晶学からの貢献として大きなものが期待された。有機化合物としては比較小さな分子であるが、X線解析立場からはかなり大きな分子属する。しかもC、N、Oという電子数が近い(121314個)原子区別するのはかなり難しいことも予想された。そこで予備的にカイニン酸の亜鉛塩(2水和物)と取り組んだ。これは亜鉛原子X線散乱する能力が強いので、これを目印に使う目的である。カルボキシル(COO)-の部分構造はすでに多数カルボン酸塩について蓄積があった。ところが、仁田研究室でこの研究進行している間に、有機化学的な方法構造決定先に完了してしまったので、未知構造への挑戦とはならなかったが、後に亜鉛塩でなくカイニンそのものについて行ったX線解析結果含めて有機化学的な構造裏付けることができた(1957年)。 有機化学的にも未知構造への再挑戦は、仁田関西学院大学移った後、名古屋大学平田義正教授有機化学)の研究室との共同研究の形で行われた。その対象となったのはフグ毒成分であるテトロドトキシンであった。 これの構造決定名大有機化学方法)と関西学院大(X線解析)とで独立行いその結果比較検討するというかたちで行われX線解析未知構造を解くという野心的な試み成功裡終わり両者べつべつの論文および共同論文として発表された(1963年以降)。平田研究室との共同研究その後続いた。 熱物性電磁気物性などと構造とのリンクについては、結晶相転移現象適切な研究対象であった相転移というのは、結晶温度上げていくと、ある温度転移点)で構造変化する現象で、結晶の中で分子原子団運動激しくなるために起こるものと考えられる。したがって転移点を境にしてX線回折様子変わり同時に熱容量激しく変化する核磁気共鳴NMR)の吸収線幅が転移伴って狭くなることが多い。これらの物性変化構造変化とを総合的に解析することによって、転移点よりも高温側で結晶としての状態を保ったまま、その中の分子回転運動始めるものが多数みつかったこのような場合結晶ありながら柔らかく、手でおさえると形が変わる(ショウノウはその一例)。回転転移たくさんの転移タイプ一つであって多く研究物性物理学分野行われるようになり、現在でも大きな研究課題である(超伝導など)。 仁田27年におよぶ大阪大学理学部在職中学部大学院研究室卒業研究などで指導した学生総計102名にのぼる。学生定員がずっと少な時代で、半分戦争中であったことを考えると、これは非常に多い仁田は来るもの拒まず方針だったので、学生のほかに全国から、指導を受けに長期短期滞在する研究者の方が多いときもあって、研究室30名以上が毎日実験をしていることも稀ではなかった。静かなときを選んで夜間正月実験する人も多く24時間営業様相呈したそのほか毎週火曜日開かれる研究室のコロキュームに参加する近隣大学教員もあって、研究室はいつも活気あふれていた。

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主な研究業績

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/09 05:58 UTC 版)

嶋矢貴之」の記事における「主な研究業績」の解説

事後強盗罪における窃盗機会継続性」(ジュリスト1247号166頁) 「過失犯の共同正犯(1)(2・完)-共同正犯序説-」(法学協会雑誌121巻177頁・10号1657頁) 「国際的な汚職規制(1)」(神戸法学雑誌544号235頁) 「賄賂罪」(法学教室30655頁) 典拠管理WorldCat VIAF: 729146997400318892672 この項目は、学者関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者求めています(PJ:人物伝/P:教育)。 この項目は、法分野関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者求めています(P:法学/PJ法学)。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 22:29 UTC 版)

持田澄子」の記事における「主な研究業績」の解説

培養神経細胞間に形成されるモデルシナプスを用い神経終末タンパク質機能阻害するペプチド遺伝子導入して神経伝達物質放出制御するタンパク質群の機能電気生理学的解析1999年猿橋賞受賞

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永井規男」の記事における「主な研究業績」の解説

日本中世建築生産研究 室時代建築工匠研究 民家史の研究(摂丹型民家形成背景明らかにした。) 京都府中心とする民家調査研究 京都府京都市中心にして社寺建築調査研究近世集住大工淡路島浦村西播磨木津村集住する大工集団)の研究 近世大坂における居職大工工房宮大工鳥井氏)の研究 長崎唐人屋敷に関する都市建築的研究 日本中世建築工匠に関する基礎的研究 禅宗寺院建築境内地構成に関する研究 京都東山景観構造に関する研究 禅宗寺院伽藍および塔頭建築に関する総合的研究 民家復原研究 長崎蔵屋敷研究

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 15:13 UTC 版)

長谷川晃 (物理学者)」の記事における「主な研究業績」の解説

プラズマ中のBuchsbaum-Hasegawa共鳴現象発見 Kinetic Alfven波の発見情報伝送に関する基礎方程式導出、および光ソリトン発見とその超高速通信への応用 地磁気共鳴発生現象解明 プラズマ乱流記述する長谷川三間方程式および長谷川―若谷方程式導出、およびプラズマ中の帯状流発生現象発見 双極子磁場用いたプラズマ閉じ込め装置発明 など。

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アリー・ウォーシェル」の記事における「主な研究業績」の解説

ウォーシェルの主な業績には、 生体分子構造機能相関に関してコンピュータ・モデルを導入したこと。 生体分子機能特性について、直交座標系に基づく力場プログラム用いたコンピュータによる詳細な研究計画手法基本的コンセプト独自にあるいは共同開拓したこと。 酵素反応シミュレーションするために統合された、量子化学/分子力学手法 (Quantum Chemistry/Molecular mechanics method) の研究生物学的プロセスに関して分子動力学シミュレーション初め行なったこと。 蛋白質に関する微視的な静電気モデル研究蛋白質における自由エネルギー摂動法研究。 などがある。これらの研究により、ウォーシェルは2013年ノーベル化学賞受賞した

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 23:11 UTC 版)

須貝駿貴」の記事における「主な研究業績」の解説

出版論文 Shunki Sugai, Noriyuki Kurosawa, Yusuke Kato, Driving force on flowing quantum vortices in type-II superconductors with finite Ginzburg-Landau parameter, Physical Review B, 104, 064516 (2021) 学会発表要旨 須貝駿貴黒澤範行、加藤雄介「TDGL方程式による単一磁束フロー境界値問題」『日本物理学会講演概要集』第73第2号日本物理学会2018年9月1114頁、 doi:10.11316/jpsgaiyo.73.2.0_1114、 NAID 130007734720。 - 日本物理学会学生優秀発表賞」受賞周波数可変マイクロ波表面インピーダンス測定装置開発』 - 卒業研究レポート研究室保管)、一高記念賞受賞

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