培養神経細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:45 UTC 版)
Grinvald, RossとFarber (1981)は10×10-素子photodiode arrayを用いて培養されたNIE-115ニューロブラストーマから電位活動を記録したが、これが、光学的測定を培養神経細胞へ適用したものとしては最初である。細胞体に電極を刺して刺激を行い、そこから活動電位を電気的に記録するとともに細胞の多数部位から光学的シグナルを同時記録した。活動電位のシグナルは細胞体を含めて神経突起に沿って各部位から検出され、それらのスパイクは部位ごとに異なった形状を示している。また、活動電位は刺激部位から神経突起に沿って伝播し、その速度は比較的小さく、約0.1m/秒という値が得られている。さらに、Grinvaldら (1980) はレーザーのマイクロビームを用いて、NIE-115ニューロブラストーマ細胞体と成長円錐 (growth cone) からカルシウム活動電位を同時記録している。その後、培養細胞での光学的測定は Bill Rossに引き継がれ、活発な研究が行われているが、彼らは、膜電位感受性色素とカルシウム指示薬を組み合わせた測定というもう1つの方向をひらいた (Ross, et al, 1987, 1989)。
※この「培養神経細胞」の解説は、「膜電位感受性色素」の解説の一部です。
「培養神経細胞」を含む「膜電位感受性色素」の記事については、「膜電位感受性色素」の概要を参照ください。
- 培養神経細胞のページへのリンク