アストラ一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 01:23 UTC 版)
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」の記事における「アストラ一覧」の解説
第三種星辰粒子体(3S,nano machine unit) アストラルナノマシン。第三永久機関。 ストーリーの展開にも密接に関わる、外部からのエネルギーの補給なしに永遠に動き続け、無限にエネルギーを生み出し続けるとされる架空の機関。実現不可能とされ、詐欺などに利用されるようになってしまっていたが、十六夜と焔の両親がナノマシンサイズの永久機関を完成させた。しかし、彼らは何者かに殺されまった上、論文が盗まれているため、永久機関を再現できるのは分解した物を理解、再現できるギフトを持つ焰と論文を盗んだ組織の二つだけになってしまった。 十六夜の両親が作ったナノマシンはかなりのオーバーテクノロジーであり、一割解析できただけで医療技術を何世代も進めることができる代物である。 環境情報を組み換えるだけで生きていける情報生命体。人工物ではなく自然界にある被造物らしく、“千の魔術”の恩恵で再現した焰自身でも機能の結果と役割だけしか把握しておらず、構造は全く理解できていない。 “一秒の定義”32.768kHzの周波数に反応し、寄生先の生物の体内経路を等速で約33万回転するという性質を持ち、架空粒子(タキオン)やエーテルの顕現に必要な多元運動量を、物質界で観測させることを可能とする最高効率のエネルギー粒子であり、空間概念に対して等速運動を行うことで既存の宇宙の運動量を超える。人体に使用する場合、全長10万キロメートルの血管を光速の10倍以上で駆け巡ることになり、2m程度の若木からでも瞬間的に太陽の光冠(コロナ)に匹敵する熱波(プラズマ)と数百万トンの質量が放出される。素体から放出される際には、疑似発光と呼ばれる“光の性質によく似た粒子”による熱源無き発光が起きる。 星辰粒子体にはナノメートル規模のアストラルフィラメントが束状になって体組織に取り付き、ゲノム情報を採取して本人の遺伝子に同調し、フィラメントを1本ずつ解いて細胞に組み込んで体内分裂していく機能がある。このアストラルフィラメントが第三種星辰粒子体の根幹であり正体。 西郷博士が自然界の中でアストラルフィラメントを体内に含む生物、あるいは植物を発見し、その摘出に成功して星辰粒子体に組み込んだとされる。摘出元が何物かわからない以上零からの生成は不可能で、焰は粒子の量産に関して“原典”の寄生増殖という手段を用いている。寄生増殖した星辰粒子体は取り付いたゲノム情報に依存するため従来の物とは変質してしまい全ての機能を発揮できなくなるものの、摘出して医療に用いるなどの再利用が可能となっている。“原典”は寄生分裂が不可能な為、血液に近い塩分濃度とアミノ酸で造った疑似体液に浸すことで保存し、外部から水晶振動で32.768kHzの刺激を随時与えることで緩やかに自然増殖させていく。 人類最終試練(ディストピア、アジ・ダカーハ)の顕現の原因になったり、外界で気象兵器に転用されたりするなど歴史に対する影響力は大きい。医療革命を起こすことも可能であり、脳内にでも病巣が無い限りはかなりの範囲で効果が確認できるはずとされ、研究が進めばガン細胞の除去にも使えると予想されている。世界中に粒子体を散布するための“環境制御塔”を建て、環境改善機能を駆使したテラヒーリングを行えば、あらゆる環境問題が僅か3年で改善されると考えられている。さらに研究が進めば大量破壊兵器と無力化兵器の性能の双方を持つ“全局面兵器(The general weapons)”と成り得る。 なお、十六夜達の両親を殺した組織とウロボロスは協力関係の模様。マクスウェルの魔王が永久機関の霊格を所持していたのもそのため。 元々は人工物ではなく生物の血液に寄生するウイルス的な物体であるところまでは解明されているが出所は明言されておらず、十六夜は両親の論文から日本近海の海中火山が出所であると推測したが、金糸雀は十六夜の適合率の高さから十六夜自身が源だと思っていた。アストラの数の法則から日本神話とは別の神話からもたらされたとする説がある。アルジュナによると、太陽と関係性があるらしい。 天叢雲剣 三種の神器の1つとされる銅剣。日本神群の神格を持つ皇族が手にした場合のみ、自身を含めた周囲一帯の完全霊格封印という“全権領域”に片足を踏み込む力を発揮する万物調律の星剣。神秘殺しの剣。直接斬りつけられた者は、剣の威光が無くても数日間霊格を封印される。史上に幾度か登場し、史上で幾つか失われている。 フェイスレスが所有していたものは平安時代に失われた一振り。クイーンに回収されたフェイスレスの遺品の中で唯一飛鳥へ譲渡され、蒼き星の鍛冶師の1人であるアマクニの手で日本刀へ打ち直された。 飛鳥はその力を局地的なものに絞った使い方として、伝承と霊格を切り分けるという力として使用している。魔術的なものなら無条件で無効化し、風評による呪いの解除もできる。梵我一如の極致を体得しなければ、画竜点睛を欠くと称されるが、飛鳥の棒振り剣術でも望めば戻る程度だが、伝承と霊格を切り分ける事は可能。 星の巨釜 極西の地に眠る巨釜。いつか遠い日に人類を救う為に必要となる秘法の一つ。ダグザの巨釜。 バロールが王になる以前、先代のフォモール族の王が侵略から一族を救うために手を出し、消費された。結果、死を呼ぶ黒煙を吐き出し続ける胎盤と化した。 伝承に於いてバロールが幼い頃に、一族の長たちが大釜から呼び出した黒煙を浴びたことにより死の魔眼を開眼させている。この伝承に登場する黒煙は、この巨釜から生み出されたもの。 溢れ出した黒煙は侵略者を次々と絶死させたものの、止める術がなく、極西の島を覆うほどに蔓延していった。先代の長たちはこの時に巻き込まれて死亡した。 黒煙が山を越え、海を越え、隣国にまで届いたのを知った少年のバロールは、愚かな先代たちの責を取る為、己が力の九分九厘と引き換えに黒煙を生み出す巨釜を己の体内に封印することで事態を収めた。 黒煙を吐き出さなくなった巨釜はフォモール族が隷属させていた侵略者に与えた。これが伝説のダグザの巨釜のモデル。ダグザの巨釜 ダグザが持つ、バロールが呪いを封じた事で黒煙を吐き出さなくなった巨釜。星の巨釜の残滓。 伝承では、無限の食料を生産し、死体を煮れば死者を復活できるとされている。 実際には死体を煮ると死者を復活できる力ほどの力を有していないが、クイーン・ハロウィンに“ハロウィン”の雛形を与えて押し込める程の規格外な力を持つ。 戴冠石(リアファル) アストラを手にする資格者と人を破滅から救う人物を選定する石。兵器としての力が無い、アストラの中でも特殊な類。 アーサー王伝説で一番有名なエピソードである“王を選定する剣”。抜いた者がブリテンの王座に着くだろうと予言された剣の儀式は戴冠石という王の名を叫ぶ石を使った儀式との類似性は極めて高く、源流は戴冠石とされる。モリガン・ル・フェイが最も傷つき、最も辛かった時期に、彼女に付け込んだ者たち。とある尼寺で彼女の人生は、大きく道を踏み外し、戴冠石に呪いをかけられ、アーサー王は王位譲位の儀式を失敗した。 ケルト神群にも同じ戴冠石と呼ばれるものが存在し、次の世代の王を決める儀式のとき、“王の名を叫ぶ石碑”として使われていた。アストラは人を導くもの、そして王とは国を導く力を持つ個人。それ故に戴冠石の王の選定には人を破滅から救う人物を選定する、という意味合いも持つ。王位継承権の有無を証明する何らかの力が備わっており、それがアーサー王伝説が全ての平行世界で失敗に終わった原因となった。 ディストピア編で登場した戴冠石は、剣の刺さった痕が亀裂として残っており、呪いでほぼ力を失っている。戴冠石に選ばれるものがディストピアにとって都合の悪い存在だったため、ディストピアが力を厳重に封印して所有していたが、最終的にクロア=バロンによって奪い取られた。モリガンの遺書によると、ディストピア戦争において箱庭に召喚されたアーサーは戴冠石に呼ばれたとされる。 境界門(アストラルゲート) 広大すぎる土地を誇る箱庭を行き来するための、唯一無二の移動手段として外門に与えられた空間跳躍のギフト。「Astral」とは星を意味し、この門を通過したものは物質界から切り離された星辰体となり、星の光の如く駆け巡る。 外門の数字が書かれた鈍色のナンバープレートがあり、そのプレートに書かれた数字が移動先の外門の出口となる。起動時は“サウザンドアイズ”発行の金貨で言えば一枚分が必要で、さらに北から南に移動する場合は500%増となっている。その料金の80%が“地域支配者”に納められる。階層支配者が定めた範囲内なら使用料は“地域支配者”が決めることができる。また個人での使用は緊急時の場合のみとなっており、通常起動する時は主に行商目的のコミュニティが一斉に集まってくる。 ブラフマー・アストラ インド神群の英傑たちが秘中の秘として極めた業の原型であり、梵我一如の業を以って放たれる槍。本を正すと“宇宙真理(ブラフマー)”と“兵器(アストラ)”の複合語。武術の祖であるパラシュラーマが最高神から授かった業を弟子たちに伝え、後に繋がる英傑たちがその業をさらなる形に進化させるという、武技の伝達・伝承という意味では理想的な形で残されてきた。インド神話の英傑たちが秘中の秘を使う時に必ず“アストラ”と唱えるのは原型の名残である。
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