小麦粉 生地の利用

小麦粉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 09:38 UTC 版)

生地の利用

小麦粉に水を加えて調製したものをドウ(dough)という[2]。小麦粉は液体を加えることにより状態が変化し、粉100に対し水60でパン生地、水45でうどん生地となる。

ドウを応用した料理は、英語では、薄く伸ばして餡などを包んだ料理(ダンプリング、dumpling)と、切る、伸ばす、ちぎる、穴や型から押し出すなどの方法で成形した料理(ヌードル、noodle)に大別される[2]。一方、漢字の「麺」は本来は小麦粉そのもののことで、のちに小麦粉を練って作った食品を指すようになった[16]。日本語の「麺」は中華麺やうどんなど英語のnoodleに相当するものを指すようになっている[2]

また、粉の2倍の水または卵を加えて混ぜた緩やかな生地はバッター (料理)英語版と呼び、天ぷらの衣やケーキに使われる。5-20倍の水を加えて加熱しながら混ぜるととなり、合板の接着にも使われる(等級の低い末粉が適する)。同量のバターと共に炒るとルーとなり、ソースやシチューのとろみをつけるのに用いられる[10]

調合原料

作る料理によって、タンパク質の割合が適したものを選び、他の穀粉膨らし粉粉乳ショートニング調味料香料着色料などの原料を調合した商品(調製粉、プレミックス)が多種市販されている[17]

メリケン粉とうどん粉の違い

日本産の小麦を製粉したものをうどん粉、アメリカから輸入した小麦を製粉したものをメリケン粉と呼んでいた[18]。メリケンはアメリカン(American)のことで、英語発音がそう聞こえるためである。この名残で、関西などでは今もこう呼称することが多い[19]

明治の頃、国内生産のものは褐色で粉粒が粗くパン作りには向かなかった(当時の精製技術(水車製粉)では真っ白にはならなかった)。そこで、アメリカから白く精製されたものを輸入していた。

現在、日本では料理用として薄力粉(天ぷら粉など)が普及しているが、強力粉以外をうどん粉と呼ぶ場合が多い(中力粉または薄力粉の意味)。

以前は『うどん粉』『メリケン粉』の名称で発売されていたが、現在は『小麦粉』または『薄力粉』『強力粉』という呼称にほぼ統一されている(「薄力粉」と「強力粉」は粘質性が異なるため、質によって呼称を遣い分けている)。観光客向けの土産物店やアンテナショップといった一部の店舗では現在でも『うどん粉』の名称で販売されていることがあるが、『メリケン粉』の名称で販売されている製品は既に存在しない。『メリケン粉』の名称で最後まで発売していたメーカーは熊本県熊本市五木食品である。

等級づけ

灰分含量を指標として等級づけられている。特等粉(0.3 - 0.4%)、一等粉(0.4%前後)、二等粉(0.5%前後)三等粉(0.8%前後)、末粉(1.5 - 2.0%)に分類される[20]。等級が上位のものほどミネラル分が少なく、くすみの少ない淡いクリーム色をしている[21]。種類と組み合わせて「強力一等粉」や「中力三等粉」のように表記される。


  1. ^ #メリケン粉とうどん粉の違い参照
  2. ^ a b c d e f 吉田宗弘. “うどん類の歴史と分類”. 関西大学. 2020年11月8日閲覧。
  3. ^ 小麦粉の歴史・文化、小麦粉百科」日清製粉グループ、閲覧2017年5月30日
  4. ^ 粉砕部分に着目した製粉機の分類、製粉の歴史」木下製粉株式会社、閲覧2017年5月30日
  5. ^ 家庭用小麦粉にも実施(昭和16年4月11日 朝日新聞(夕刊))『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p120 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
  6. ^ 学校給食の歴史、学校給食について」全国学校給食会連合会。閲覧2017年5月30日
  7. ^ 「コメよりパン」になった日本人の食卓」ニッポンドットコム。閲覧2017年5月30日
  8. ^ [どれ?]米国農務省食品成分データベース (英語)
  9. ^ a b c [1]
  10. ^ a b c 長尾精一 『粉屋さんが書いた小麦粉の本』三水社、1994年。ISBN 4-915607-68-2 
  11. ^ 東京都火災予防条例
  12. ^ ジェフリー・ハメルマン 2009, pp. 36–38.
  13. ^ 長尾精一編 『小麦の科学』朝倉書店、1995年、p.62。ISBN 978-4-254-43038-7
  14. ^ グルテンを分離するには、こねた生地を水につけて洗い流すのだが、この水に浸かっている状態は沈粉(じんこ)という。一方、生地から分離したグルテンのほうはなどの原料として使われる。
  15. ^ 長尾精一編 『小麦の科学』 朝倉書店、1995年、pp.187-188、ISBN 978-4-254-43038-7
  16. ^ 豊田実「最近の麺事情について」『調理科学』24巻 1号 1991年 p.36-42, doi:10.11402/cookeryscience1968.24.1_36
  17. ^ プレミックスとは?」日本プレミックス協会。閲覧2017年5月30日
  18. ^ 『広辞苑 第五版』岩波書店、1998年。ISBN 978-4000801119 
  19. ^ 第10回 メリケン粉、洋菓子の世界」日本洋菓子協会連合会。閲覧2017年5月30日
  20. ^ 小麦・小麦粉の商品知識、小麦粉のおはなし」製粉振興会。閲覧2017年5月30日
  21. ^ 小麦粉のはなし、小麦と小麦粉のはなし」木下製粉株式会社。閲覧2017年5月30日
  22. ^ a b c 藤原 逸樹. “粘土遊びの指導法に関する一考察”. 安田女子大学. 2019年11月11日閲覧。


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