自然主義とは? わかりやすく解説

しぜん‐しゅぎ【自然主義】


しぜんしゅぎ【自然主義】

読み方:しぜんしゅぎ

長谷川天渓評論集明治41年(1908)刊行


自然主義

読み】:シゼンシュギ
【英】:NATURALISM

自然対象様式化したり、観念的な表現を行うのでなく、見えるがままに忠実に再現しようとする芸術制作態度。自然主義は、自然に価値原理を置き自然の理想化相反しないところから写実主義範疇に入るが、それと同時に理想化否定する狭い意味での写実主義とは矛盾する性質を持つ。この用語が特定の流派に結びつけられ初め用いられたのは、17世紀イタリアマンフレーディ、ホセー・デ・リベーラなどカラヴァッジオ後継者指して呼んだ時だが、一般的には19世紀後半クールベの影影下に現れ写実主義新しい傾向を指す。批評家カスタニャリが、1860年代から70年代サロン出品されたルパージュやベロー都市新しい風俗を描いた作品や、マネによるパリの観楽街描写などを自然主義と呼んだ。これはゾラが、自然科学実験的方法取り入れ個人的感情排して現実世界観察徹底させる文芸方法を自然主義と呼んだことに対応する

自然主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/27 19:02 UTC 版)

自然主義(しぜんしゅぎ)とは




「自然主義」の続きの解説一覧

自然主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/23 07:48 UTC 版)

メタ法価値論」の記事における「自然主義」の解説

まず、客観的価値存在する、したがって、ある価値判断真偽は、原理的に認識可能であると考える。この点で、客観説もしくは認識説と立場同じくする。そして、それにとどまらず価値判断に関する命題経験的事実に関する命題還元可能であると考える。この点で、還元もしくは一元論と言うことができる。 古来、「善」や「正義」について語ってきた多く思想家が、経験的事実への言及積み重ねることで倫理的価値判断真偽結論づけてきた。その意味で、彼らの立場は自然主義であった考えることができる。そのおもな例は、功利主義であり、進化主義社会進化論もしくは社会ダーウィニズム)である。 しかし、20 世紀初頭にG. E. ムーアが「自然主義的誤謬」の問題提起して以降経験的事実のみから価値判断を導くことには疑問投げかけられている。

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自然主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 15:32 UTC 版)

ダニエル・デネット」の記事における「自然主義」の解説

デネット自身方法論的立場物理主義あるいは自然主義と呼んでいる。デネット自然主義的アプローチに対しては、ジョン・サールデイヴィッド・チャルマーズトマス・ネーゲルらが、意識本質的な主観性に迫ることができない反論している。

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自然主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 14:24 UTC 版)

理想主義 (アイディアリズム)」の記事における「自然主義」の解説

A唯物論B経験的観念論主張する。 この立場では、客観的理想というものはなく、したがって善悪絶対的判断はできず、善悪相対性のものである善悪社会的変遷とともに変化する感覚的肉体的条件感性重んじ精神的価値理性優位置かない唯物論功利主義)。唯一の終局的価値肯定的態度を採らない(懐疑主義価値相対主義)。感性働きによる緩い倫理要求する不断の努力による人間性完成無意味とする。理想主義からは、この立場では絶対的な善悪言えず、そもそも倫理とは言えない、と批判される

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自然主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 03:40 UTC 版)

「自然」の記事における「自然主義」の解説

人間社会よりも自然に優位を置く考え方一般に自然主義という。[要出典]現代では環境なしには人類存続すら危ぶむまれることが現実社会問題などにもなっており、いわゆるエコロジーなどの環境思想各国政府基本課題ともなっている。

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自然主義(1880年 - 1900年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 08:18 UTC 版)

ドイツ文学」の記事における「自然主義(1880年 - 1900年)」の解説

自然主義は、社会全ての領域における諸関係を容赦なく明らかにようとする新たな美術文学潮流であった19世紀中期リアリズム文学者たちがいまだテーマとして避けていたものが、この時期文学における主要な対象となったいわゆる良い趣味というものが設け限界にも、市民的芸術理解にもなんら顧慮することなく現実世界描写においてはできる限り現実とその似姿の間の差異ゼロに近づけなければならない考えられた。様式上本質的に新しいのは、このような観点からの俗語隠語方言などの導入であった自分自身考えに従って自由に行動する主人公はもはや描かれなくなり代わりに集団出自家庭環境時代思潮縛られ人々物語の中心に据えられた。 ロシア文学フランス文学とは異なりドイツ語においては重要な自然主義的長編小説登場しなかった。アルノー・ホルツはヨハネス・シュラーフとともに抒情詩や『パパ・ハムレット』などの短い散文制作したホルツ方程式芸術=自然-X』はよく知られており、この等式においてXは限りなく0に近づいていかなければならず、したがって芸術とは現実写し絵上のものではないと考えられた。さらに重要なのはゲアハルト・ハウプトマン貢献で、戯曲織工』は国際的な賞賛受けた。自然主義の周縁にはフランク・ヴェーデキントがおり、『春の目覚め』は思春期の性をテーマとして示し、すでに世紀末位置している。

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