発言・言動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 10:16 UTC 版)
ウィキクォートに橋下徹に関する引用句集があります。 政界進出前、示談交渉による解決を看板にしていた時代には、権謀術数を駆使した交渉術を売りにしていた。橋下は交渉術の核心として、以下の発言を残している。 黒を白と言わせるような、さまざまなレトリックも使っていく。まさに、詭弁を弄してでも相手を説得していくのである。場合によっては、”言い訳”や”うそ”もありだ。 — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 交渉において相手を思い通りに動かし、説得していくには、はっきり言って三通りの方法しかない。”合法的に脅す””利益を与える””ひたすらお願いする”の三つだ — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 直接的なメリットはなくても、デメリットを回避できることで相手方にはプラスになる。そんなレトリックを駆使した、”仮装の利益””架空の利益”を与えるわけである — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 橋下は、交渉では「脅し」が重要であることを繰り返し強調している。具体的な説明として、自身の体験談を交えつつ、詳しい解説もしている。 交渉では、”脅し”という要素も、非常に重要なものだ。これは何も、襟首をつかんで、「殺すぞ」とすごんだり、自宅に脅迫めいた嫌がらせをする類のものではない。あくまで合法的に、相手のいちばん嫌がることにつけ込む行為のことだ — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 ビジネスの場面でも、”脅し”、つまり相手の弱みにつけ込む行為は非常に効果的だ。たとえば取引先とのトラブルを抱えている場合、その取引先が何をいちばん嫌がるかを見極めることだ。取引の解消を嫌がるなら、それを武器にすればよいし、親会社をおそれているなら、そこへのアプローチを匂わせてもいい — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 また橋下は、「タフな交渉現場においては、ずるいやり方も必要に」としている。 交渉において非常に重要なのが、こちらが一度はオーケーした内容を、ノーへとひっくり返していく過程ではないだろうか。まさに詭弁を弄してでも黒いものを白いと言わせる技術である — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 具体的には自分の言ったことに前提条件を無理やり付けるのである。「AをオーケーしたのはBという条件が必要だったんですよ」とあとから付け足す。そのうえで、「確かにオーケーはしましたけど、Bという条件が整っていないから、約束は果たせませんね」という話に持っていく — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 同時に交渉の現場では、例え話で論理をすり替えて、相手に自分の主張が間違っているかのような錯覚に陥らせることが大事、としている。 絶対に自分の意見を通したいときに、ありえない比喩を使うことがある — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 こういう状況ならあなたの主張が通ります、という仮定の状況をつくっていく。それも、できるだけ現実離れした方がいい。いまの状況では主張を通すことは無理だ、と思わせるためである — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 また、橋下は自身の体験談として、ある貸金業者に務める男性を相手にした交渉のエピソードを語っている。 こうなれば常道として、相手方の弱みにつけ込むしかない。彼の勤務先に内容証明を送付したのだ。普通なら”やばい”と判断するかもしれないギリギリの手段である — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 効果はてきめんで、彼はその会社をクビになった。さらに「今後再就職する会社にも同じものを送るからな」と追い打ちをかけてみた — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 また、自分側に非がある場合でも、交渉を有利に進めるために謝罪を避けるべき、としている。 正直な謝罪よりも「知らない」「聞いていない」のほうが方便となる — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 謝って済まないことであれば、ひたすら言い訳をして逃げを打つことが得策だ — 橋下徹『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』 伝統芸能やクラシック音楽などの、いわゆるハイカルチャーに否定的な見解を示す一方、お笑い、ギャンブルやストリップなどの大衆文化を肯定的に評価する発言が多い。 能や狂言が好きな人は変質者 — 橋下徹 ー 02年TBS「サンデージャポン」にて こういうロジックも成り立つんです。なぜストリップに助成金はダメなのか。自称インテリや役所は文楽やクラシックだけを最上のものとする。これは価値観の違いだけ。ストリップも芸術ですよ — 橋下徹 ー Twitterにて 行政に携わったり、財界の人だったり、そういう層は、ちょっとインテリぶってオーケストラだとか美術だとかなんとか言うが、お笑いの方が根づいているというのが素朴な感覚 — 橋下徹 ー 交響楽団への補助金廃止を巡る議論にて ギャンブルを遠ざける故、坊ちゃんの国になった。小さい頃からギャンブルをしっかり積み重ね、全国民を勝負師にするためにも、カジノ法案を通してください — 橋下徹 ー ギャンブリング・ゲーミング学会にて 公務員に対しては、その職業のあり方に異論を示すことが多い。 公務員に個人の自由はない。従わない教員は大阪府にはいらない — 橋下徹 ー 君が代起立斉唱条例を巡って 大阪市役所は金をむさぼり食うシロアリ。放っておいたらシロアリに全部食われちゃう。 — 橋下徹 ー 2010年、大阪市議補選の応援演説にて 公務員はね、一度読売グループにいったらいいんですよ。渡辺恒雄さんのもとに行って、あーだーこーだ言ったら解任になるんだと。そういう厳しい民間企業にいっぺん勤めないと — 橋下徹 ー 2011年11月、個人演説会にて 選挙に関与した市職員は本当なら身分を失うところだ。普通は選挙に負けたら全員クビ。仕事があるだけありがたいと思わないといけない — 橋下徹 ー 2012年1月 年頭会見にて 何もしなくても年齢だけで階級が上がっていく、絶対に倒産がない、そういう一部の公務員だけが競争を真っ向から否定するんですよ。こんな無責任なことを子供達にやって、競争の荒波に放り投げて、あとは知らん顔。それが教育の現場、一部の教員の無責任な態度なんですよ。競争は否定したらいけない。社会に出たら全部、競争なんだから — 橋下徹 ー 2008年11月 府民討論会にて 子育てについては厳しいやり方で、時には体罰が必要な旨を発言している。 僕は子供が悪いことをしたらブッ飛ばします。人に挨拶しなかったり、妻や僕の母への口の利き方が悪いと、僕が介入して蹴りも入れる。この間、長男が妻に口答えしてたんでケツをバットで叩いた — 橋下徹 ー 女性自身06年10月17日号にて 口で言って聞かないと手を出さないとしょうがない — 橋下徹 ー 2008年10月 府民討論会にて なにか注意したりすると、保護者がワーワーいってくる。ちょっとごっつんとやったりすると、やれ体罰だと叫んでくる。こんなことで、赤の他人である先生が教育なんかできない。 — 橋下徹 ー 2008年10月 府民討論会にて 現在は体罰に否定的な発言が多いが、当時行っていた体罰について内容を具体的に語ることが多い。2021年9月25日放送の『今田耕司のネタバレMTG』(読売テレビ)では橋下家で飼っている犬を叱らなかったことで、三女に、「パパ、テンちゃん(犬)に私にやったようにやらなきゃ!」「ふすまに叩きつけたやん」と逆に叱られたエピソードを話していた。 厚生労働省が虐待8項目出してるんですけど、僕、全部当てはまる。今やったら通報もの。尻叩くとか尻蹴るとか、やってたもんね — 橋下徹 〜 MBSテレビ『かまいたちの知らんけど』にて 著書の中で「ルールをかいくぐるアイディアを絞り出すことこそ、いまの日本にとって一番必要なんじゃないか!」「明確なルールのみが行動の基準であって、明確なルールによる規制がない限りは何をやっても構わない」「ルールの隙を突いた者が賞賛されるような日本にならないと、これからの国際社会は乗り切れない」などと述べている。 「競争の土俵に上がれる者」に対しては徹底的に競争を促している。障害者に限定すれば、企業への雇用促進を奨励している。生活保護に関しては、予算カットの方向が目標である。「障害者雇用日本一を目指したい」と述べて、障害者の法定雇用率1.8%に満たない企業に対して雇い入れ計画の提出を義務づける障害者雇用促進条例を全国で初めて制定 したり、障害者支援学校の増設やスクールバスの拡充をするなど、障害者支援政策に積極的に取り組んでいる。 演説した後、「どなたか子供とか孫とか誰か(堺市議選に)出すという方はいらっしゃいませんか」「ご負担をかけないように全面的に維新がサポートしますので」を発言した。すると、演説を聞いていた大阪市北区の介護福祉士が挙手。橋下は満面の笑みで、「あ、お兄さん本当(に立候補してくれるのか)?」と応じた。 大阪府知事として株主である関西国際空港の活性化の要望をするために出向いた際、関西三空港のあり方について記者団に対し「伊丹空港(大阪国際空港)の廃止も含めて検討し、きちんと方向を出さないといけない」と述べた。一時は撤回したが、2009年に再び大阪国際空港の廃港を主張し、同空港の活性化を求める兵庫県の井戸敏三知事らと対立した。「大阪国際空港#橋下大阪府知事・大阪市長に関する動き」も参照 2013年1月、大阪市立桜宮高校で体罰により生徒が自殺した事件において、教員の総入れ替えなどについて言及。遺族宅を弔問した後、「スポーツ指導での体罰は一切認めない」と批判。兵庫教育大学前学長の梶田叡一は、「解体的な出直しが必要な問題で、橋下市長の発想は間違っていない」と発言した。体育系2科の入試中止要請、「(市教委が2科の募集中止を拒否した場合、対抗措置として)予算執行権をきちんと行使する」、「春に顧問が残っているようなら、体育教師分の人件費を出さない」、教員総入れ替えの要請、体育科廃止や廃校の検討、「(反対なら)選挙で僕を落とす手段が与えられている」など続々と意見表明した。同11月、「桜宮高校は確実に再生している」と評価。生徒に「仲間の自殺は一生背負うべき十字架。天国に行った仲間のためにも誇れるような学校にしてほしい」と述べた。 2008年(平成20年)10月19日に、伊丹駐屯地で開かれた「中部方面隊創隊48周年記念行事」の祝辞の中で、「人の悪口ばっかり言っているような朝日新聞のような大人が増えると日本はダメになります」と発言した。後に、10月3日の朝日新聞における山口県光市の母子殺害事件を巡る橋下のタレント弁護士時代のテレビ発言を批判した社説に対する反論だと主張した。その翌日の同年10月20日には「朝日新聞がなくなった方が世のためになる。全く愚かな言論機関。すぐさま廃業した方がいい。権力の悪口を言っていればいいと思っているのではないか」と非難した。これらの言動について産経新聞は「えーと、悪口ばかり言っている大人は・・・・・・なんでしたっけ。」 と論評した。
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