特命係の親族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 05:29 UTC 版)
亀山美和子(かめやま みわこ) 演 - 鈴木砂羽(PS1〜S7-9) 経歴:城東大学 → 帝都新聞社会部(PS1〜S4) → フリージャーナリスト(S5〜S7-9) 帝都新聞社会部の元記者(警視庁記者クラブ所属)で、フリージャーナリスト。薫の交際相手(後に結婚)。旧姓は奥寺(おくでら)、生年月日は1970年(昭和45年)11月12日で、S1時点で32歳である。 さばさばした性格で気が強い快活な女性だが、薫に他の女性の影を感じると嫉妬してしまう一面も持ち、気に入らない相手の足を踏みつけたりなどの暴力行為に及ぶ事もある。薫とは大学時代からの交際相手で長い間同棲しており、自身の浮気を発端とした破局・復縁などの紆余曲折を経て薫と入籍した(S3、S4-12〜20)。その後、10年余り務めた帝都新聞を辞めてフリージャーナリストに転身し(S5以降)、薫が特命係を去る際には同行し共にサルウィンへ旅立った(S7-9)。 職業柄事件に関する情報を持っていることが多く、二人に情報を提供し、逆に上層部が握りつぶした不祥事などを特命係から提供されるなど公私ともに持ちつ持たれつの関係を築いている。事件に巻き込まれて薫共々犯人に狙われることもあった(S5-2、S6-15)。 薫に対する口癖は「○○したまえ」。また、料理は余り得意ではないようで、「美和子スペシャル」という初めて見た者は口に入れるのを躊躇うラベンダー色の妙な色合いのオリジナル料理を作っている(S5-13他)。 宮部たまき(みやべ たまき) 演 - 益戸育江(PS1〜S10-1) 小料理屋「花の里」(PSでは「新ふくとみ」) の初代女将で、右京の元妻。生年月日は不明だが、S1時点で38歳である。常に和服姿 で、誰にでも分け隔てなく接する物腰の柔らかい女性。右京と離婚した理由は明かされておらず、本人によると「頑固で不器用で天邪鬼な所に惚れ、頑固で不器用で天邪鬼な所が原因で別れた」と語っている。美和子とは違って基本的に事件には首を突っ込むことはないが、右京の考えていることを言い当てたりするなど元夫婦ならではの鋭さを見せ右京を度々感心させている。尊にも友好的で、右京と尊の間を取り持とうとしたりする他(S8-1、S8-10)、尊と映画を観に行ったりしている(S9-7)。右京と薫だけがJR東日本の寝台特急カシオペアに乗ったことで不機嫌になっていたり、途中駅での発着時刻に妙に詳しかったりと隠れ鉄道ファンであると思わせる言動も見受けられるが、本人は否定している(S6-10)。雷が大の苦手(S2-3)である。 日本や世界各地を旅することを理由に突如として「花の里」を閉店し(S10-1)、店は後に月本幸子が引き継ぐことになった(S10-12)。 けんたろう 演 - 向山大夢(S1-5) 小野田の孫。小野田のことを「じいじ」と呼ぶ。小野田から溺愛されており、小野田自ら幼稚園に送迎している。送迎途中に尿意を催し、公園で用を足している際に死体を発見する。 アキコ・マンセル 演 - 草村礼子(S1-7) 美和子の伯母。イギリス人(名前はアルバート)と結婚してロンドンに在住していたが、夫の死去直後に一時帰国し、薫と美和子宅に数日間泊まる。その間、マイペースな行いで二人を振り回すが、ロンドン在住経験のある右京と出会った際には彼と意気投合する。 亀山正枝 演 - 神道寺こしお(S3-8) 薫の母。新潟県で造り酒屋を市議会議員の夫・勇と共に営んでいる。 杉下花(すぎした はな) 演 - 原沙知絵(S4-16) 右京の遠縁で、ニューヨーク在住のフォトグラファー。ハーバード大学を卒業し同大学院に進むが、中退して現在の職業に就いている。頭脳明晰な点や人差し指を立てながらポイントを説明する癖、紅茶を入れる所作や理屈を並べたがる点、しゃべりだすと止まらない点 などは右京とよく似ているが、特に後先考えずに行動することがあり、それが原因で警察に連行されたことや犯罪に巻き込まれかけたこともある。 右京の曽祖父と花の高祖父が兄弟に当たる関係であるが、互いに自身の主張する家族関係が正しいと主張し合っている。このため、面倒を避ける目的で普段は「右京の姪」と紹介されている。『相棒』の歴代登場人物中、右京と血縁関係にあることが判明している唯一の人物である。「花の里」の名前は彼女に由来している。 磯村茜(いそむら あかね) 演 - 戸田恵子(S4-最終話) 薫の実姉。新潟県在住。パワフルな性格で、声が大きい上に世話好きであるが、お人好しなところは薫に似ている。新潟から出てきた際には美和子が落とした婚姻届を拾って役所に提出した。 弟・薫とは名字が違うため、既婚者のようである。 甲斐峯秋(かい みねあき) 演 - 石坂浩二(S11-1〜) 経歴:東京大学法学部 → 警察庁次長(S11-1〜S13-最終話) → 警察庁長官官房付(S14-1〜) 階級は警視監で、享の父親。東京大学法学部を卒業しており、キャリア官僚として外務省への出向経験がある(S11-1)。 表向きは好々爺で穏健な印象を持つが、天下りのバーター(S11-4)や公安の極秘部隊を動員しての隠蔽工作(S11-11)、工作員を利用したCIAとの極秘交渉(S11-最終話)など、自身や組織の利益のためには黒い手段をとることも厭わない狡猾な一面を持つ。警察官僚としての矜持は持っており、特に「テロリストとは交渉しない」という基本理念は頑なに守ろうとしている。その理念の為過去に邦人の人質を結果的に見殺しにしてしまったこともあるがその理念は自身にも徹底しており、事実自身が誘拐された際にも「交渉による自身の解放は望むものではない」旨を発言した(S12-1)。 享との親子仲は険悪そのもので、互いにいがみあっていた。また、享を「息子としても警察官としても出来が悪い」と酷評し、享への称賛も素直に受け入れられずにおり、彼が警察官になったことにも否定的で、右京から享のスカウトの要望があった際には以前の部下たちの様に自分で警察を辞めていくだろうと考え、快諾している(S11-1)。享が全国指名手配された際には警察官としての立場から「警察庁次長の息子という理由で、現場で適切な行動が妨げられてはならない」と幹部たちに指示し、射殺命令すら躊躇せず出していた(S12-10)。一方で、享が警察に就職するまでの経緯を右京から聞いた際には驚きと共に笑顔を見せていたり(S12-5)、享が逮捕された時には処分が下されるタイミングを遅らせる為に逮捕の直前に大河内を通じて監察官保留とし、逮捕後も自身の立場を利用して享に旅立つ右京を見送らせるように便宜を図る(S13-最終話)など、父親として一定の愛情を持っていたことも伺える。 毀誉褒貶の多さは承知の上で右京を高く買い友好的に接しているが、上述のような非合法的な取引に手を染める立場から特命係と対立することも少なくない。更に享が「ダークナイト」事件の犯人として逮捕された際には、事件を右京の強烈な正義感に影響された結果だと推察し、右京を「劇薬」だと危険視する発言をしたこともある(S13-最終話)。しかし、それでも、自身の思惑のために利用したり(劇場版III)、時には右京の要望に同調して鶴の一声でそれを通したりして手助けをする(劇場版IV)など、状況に応じて右京ら特命係を動かしている。 享の逮捕後には責任を取る形で警察庁長官官房付への降格処分を受けるが、中園曰く降格は一時的な「緊急避難的措置」であり、停職中だった右京を簡単に復職させたり(S14-1)、亘を特命係に異動させるよう根回しをする(S15-1)など、その影響力は衰えていない。なお「長官官房付」とは中園が「緊急避難的措置」と語るように「次期人事を待っている状態」のものであり、何年間も据え置かれるような立場ではないためこれほど長期に亘って「長官官房付」に据え置かれているのは不自然である が、峯秋は自身が警察組織に敵を多数抱えていることを明かしており(S11-10)、この「警察内部の敵」が享の不祥事を理由に警察庁次長の立場から峯秋を更迭させ、そのまま長官官房付という中途半端な立場に長期間据え置いている可能性がある。 のちに衣笠から打診を受けた「特命係の指揮統括役」への就任を熟慮の末承諾し、特命係を配下に置く立場となった(S16-2)。 絵に造詣があり、オークション会場の会員になっている(S11-2)ほか、閑職に回されてからは茶道を嗜むようになり、訪問者に茶をたびたび振る舞っている。 雁屋耕大 演 - 井上高志(S12-最後話) 小野田の従兄弟。茨城県新浜町役場職員。小野田の本当の名前を知る数少ない人物である。 陣川美奈子(じんかわ みなこ) 演 - 水崎綾女(S13-17) 陣川の妹。人材会社「ゴールド・サーチ」のヘッドハンター。仕事の機密情報を悪用していた犯罪グループに拉致され特命係と陣川によって救出されるが、機密情報の流出に自身の所属する会社が関わっていたことを知ると会社を退職した。 惚れっぽくて失恋を繰り返すなど兄と似通った性質を持っているが、ヘッドハンターという仕事に対しての責任感は非常に強く、いざという時には機転も効くなど、兄よりもしっかりしている。普段憎まれ口を叩き合っているものの兄妹仲は良く、「自分が兄を警視庁一の刑事だと思い込んでいる」という兄の認識が単なる思い込みに過ぎないことを黙っているなどの気遣いも見せている。 冠城由梨(かぶらぎ ゆり) 演 - 飯島直子(S20-11) 亘の姉。ピアノ教師。都内の広い屋敷で一人暮らしをしている。亘を「わーくん」と呼ぶ。亘が実家を離れた後も姉弟仲は良好である。身元不明の老人を保護した際には、亘に連絡を取っている。ピアノ教師の傍ら、聖マティス教会のボランティア活動にも精力的に取り組んでいる。性格は温厚で誰に対しても優しく接している。 青木綱一郎 演 - 浅利陽介(S20-最終話〈写真〉) 青木の父親で元警察官。息子とは確執がある。衣笠が交番勤務をしていた時代の同僚で「竹馬の友」でもある。長らく作中では父親の存在は語られるのみで登場は無かったが、衣笠が机から二人での写真を取り出したことにより初めて作中での登場となった(S20-最終話)。
※この「特命係の親族」の解説は、「相棒の登場人物」の解説の一部です。
「特命係の親族」を含む「相棒の登場人物」の記事については、「相棒の登場人物」の概要を参照ください。
- 特命係の親族のページへのリンク