時の湯
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「円盤皇女ワるきゅーレ」の記事における「時の湯」の解説
はるかな太古よりヴァルハラ皇家が禊に使った「聖なる禊の(温)泉」を今に伝える、伝統の銭湯。しかし現代ではその事実は時の流れに押し流され、存在を知る者は皇家でも僅か。時の湯の運営者である兄妹すら知らなかった事実だった。 アニメ版ではヴァルハラ星とは関係のないごく普通の銭湯であり、名称も「時乃湯」となっている。 ワルキューレ 声 - 緒方恵美 本作の主人公。18歳。1984年9月26日生まれ。身長168cm。ヴァルハラ星8大皇女の一人。ヴァルハラ星の神器「刻の鍵」の継承者で白き皇女(白のワルキューレ)とも呼ばれる。 優れた戦闘能力を持ち、剣(刻の鍵)を使った攻撃や粒子を集めて作り出す盾で、様々な相手と対等に戦える。学業も優秀で、大学時代に作成した研究レポートは近隣惑星の学識者が称賛するほど。ただ、料理の腕前はかなり悪い。淑やかで優しい性格と天女のような美しい姿から、学園惑星時代の同級生だけでなく、下級生からも憧れの的であった。純白のタイツに身を包み、肌を露出しているのは頭部のみである。 政略結婚させられることが嫌で、故郷を飛び出し地球へ逃げてきたが、時の湯の上に愛機のUFO(この作品で言うUFOは未確認飛行物体の事ではなく、無制限力場軌道船のこと。Unlimited Force Orbiter の略語。そもそも所属がヴァルハラ星皇家と確認できるため「未確認」ではありえない)アルヴァク号ごと落下して和人を死なせてしまう。その時、和人に魂の半分を分け与え、8歳の子供の姿にパワーダウン。以後時の湯に居候している。 和人とキスをすることで一時的にだが本来の姿に戻ることが可能。アニメ版での変身シーンは、帽子と胸の宝玉以外の服装がなくなって裸体になった状態から、8歳の身体から18歳の身体に戻った後、白のタイツを纏うというもの。アニメ第1期での背景は最初は青だったが、後に桃色に変更。 原作版では幼少時に出会っていた和人と「時の湯に入らせてもらうこと」「和人の暮らしや町の様々な事を教えてもらうこと」「そのために、和人と一緒に力を合わせて時の湯をずっと繁盛させること」を約束している。だが、和人の最初の死により魂を分け与えた事や、その直接のきっかけが自分にあること、それに関わる様々な事情を「ヴァルハラ皇女としての重責に対して障害となる」と判断したメームによって、和人に関する記憶を奪われている。和人に対して思いを寄せている理由は「魂を同じくする者」である他に「初めて皇女ではない、一人の女の子として自分を見てくれた人」という意識があるためである。最終回においてワルキューレ、わるQ、ちびQの3人に分かれる。 アニメでは第3期シリーズ終了時にワルキューレとワるきゅーレに完全に分かれる。ワるきゅーレ 声 - 望月久代 8歳。身長120cm。ワルキューレのパワーダウンした姿。外見だけではなく思考までもが子供になっており、本来の力が使えない。 聡明で思慮深かった本来の姿とは違い、自分本位な性格で、いつも問題を引き起こすトラブルメーカーだが、天真爛漫で悪気は全く無い。魂を分けたこともあって和人には特別な感情を持っており、和人とキスすることで一時的だが本来の姿に戻れる。一人称は「ワルちゃん」で、周りからは「ワルQ(わるきゅー)」とも呼ばれている。なお、漫画では「わるきゅーれ」と表記される。「少女ガンガン」という少女誌の愛読者。 和人が死亡するたびに魂を分け与え続けた為、自らの魂を維持できなくなり消滅(ただし、その和人の死亡原因のほとんどがワるきゅーレに端を発するものであるため、ある意味では自業自得と言えなくもない)。その寸前に和人との「約束」の詳細を思い出し、同時に自らの望んだ約束の実行が果たされたことを悟る。そして和人の腕の中で幸せな思いを抱いて消えていった。しかし、最終回にちびQから成長したワルキューレから分裂して再登場している。 ちびQ 漫画版にのみ登場する、ワルキューレの第3形態。和人の魂の中に残る「ワルキューレの魂」から再構成されて生まれた存在。言葉はしゃべれないが、好奇心旺盛。体が小さい分ワルQよりも危なっかしい。小さいながらも「時の鍵」の力を行使でき、対象物体の時間を巻き戻すことができる。なお、真田さんからは「ちび(ミニ)姫さま」などと呼ばれる。 最終的に「時の鍵」を偶発的に自らと和人に使い、ワルキューレ(ただし記憶はワルキューレだが、身体はワルQとワルキューレの中間ほどの年齢)へとその身を戻すことに成功する。しかし、その代償として自分と和人の思い出を互いに失うことになる(和人の焚いた風呂で記憶を取り戻すも、ヴァルハラ星の危機と和人の記憶の喪失による事情を慮り、自ら記憶を取り戻さないふりをして地球を離れた。そして記憶を取り戻した和人と再会した後、自らと和人との愛の力により真の「白き皇女ワルキューレ」へと復活する)。最終回にワルキューレから分裂して復活。 時野 和人 声 - 鈴村健一 本作のもう一人の主人公。17歳。1985年7月23日生まれ。身長165cm。高校2年生にして、亡き祖父が経営していた銭湯「時の湯」を受け継いで妹・リカと2人で経営する責任者だが、主に湯沸しや清掃などを担当し、番台にはあまり座らない。両親は宇宙に出て働くエリート社員であり、現在は離れて暮らしている。基本的に本作は彼の視点で描かれている。 幼い頃、祖父と、その知り合いの連れてきた幼い少女に自分が銭湯を継ぎ、時の湯を守る事を約束。これを頑固に守り続けているため、銭湯の存続に関する話題に対しては、融通が利かない。そのため、時の湯の存続に否定的な両親とは、この点についてのみ折り合いがよくない。ただ、この約束をした「少女」に関してはある事情から記憶が曖昧になっている。 誰にでも優しい純粋な性格(だが、ここぞという時は譲らない頑固者でもある)だが、とにかく運が悪い。ワルキューレの事故によって死亡するが、ワルキューレに魂の半分を分け与えられて生き返る。以来トラブルに巻き込まれて死んではワルキューレに生き返らされている。 原作ではほぼ一話に一回の割合で死亡しまくっては生き返る為、すっかり定番のオチになっている(アニメ版ではこの設定はない)。原作の単行本の表紙(カバーを外した中)には「公式死亡回数」がカウントされている。カバー裏には実際にはあったがカウントされていない、通称シークレット死もある時がある。 幼いころに約束した「少女」とは、実は他ならぬワルキューレ本人。そして、この約束をした際に浮かれて時の湯の屋根から空に飛んだワルキューレを追いかけようとして屋根から落ち、死亡してしまう。そして、この時に初めてワルキューレから魂の半分を分けられている。この事実と本編内の連続死亡がたたり、知らず知らずのうちにワルキューレの魂を酷使した末に、彼女の存亡の危機を招く。ただし、同時にこの事が原作漫画本編におけるわるQ消滅後にちびQを生み出す結果を招き、ワルキューレ復活への道筋を見出すこととなる。ワルキューレ復活後は一時、彼女に関する記憶を失っていたが、自ら記憶を取り戻してワルキューレの危機に馳せ参じ、彼女を助けて崩壊する宇宙を見事に立て直す勇者となる。原作第1部最終回(本来の最終話前)およびアニメ版第1期最終話でワルキューレと結婚。ただし、その扱いは原作とアニメでは大きく変わり、原作では和人とワルキューレの強い想いが生み出した結果としての結婚(そして、二人がその結果を自らの選び取ったものとしてきちんと理解しているもの)であるのに対し、アニメ版では半ば(メームの企みによる)勢いに押された形での結婚となっており、また、寸前であるトラブルが起こったため本来の式直前で中断という、かなり中途半端な結果となっている。 時野 リカ 声 - 南央美 和人の妹。中学3年生。15歳。1987年12月2日生まれ。身長153cm。将来の夢は「いい大学に入っていい会社に入り、両親のように宇宙で活躍できる人になること」と語る、冷静沈着なしっかり者。良くも悪くも金銭欲な面もある。マイペースなボケ者ばかりの登場人物の中では、ほぼ唯一とも言える良識派で、無敵のツッコミスト。 「受験勉強で大変だから」とか言いながらも、状況を楽しんでいる節もある。普段は和人が銭湯を経営し続けることに反対しているようだが、本心では和人が自分の生きがいたる銭湯経営を続けられるのなら何でもするつもりでいる。時の湯の経理を担当。 夢のことだけはあり成績は優秀。学園惑星から幾度となく特待生として迎え入れたいとの打診があるが(ウラにイナルバの思惑もあるのだが)実際には兄を一人にできず「自分らしくがんばる」ために、この話を蹴っている。 漫画版とアニメ版ではかけている丸眼鏡の大きさが異なっており、前者は大きく(しかもド近眼らしい)、後者は小さい(少しぼけている程度)。 アニメ版第3期にてイナルバと対決。自らのツッコミでおしおき時空を消去した。そのためイナルバから「我が妹」と呼ばれ、自らの後継者として見込まれてしまっている。 真田さん 声 - 田中理恵 推定年齢22歳(アニメ版の設定で、原作では後述の事情のためワルキューレよりも年下の可能性がある)。2月10日生まれ。身長170cm。ワルキューレのUFOに潜り込んでついてきた、ヴァルハラ皇家の侍女長であるネコミミメイド星人。上級メイド養成学校「猫の穴」出身者で軍隊・特殊部隊ばりの訓練を受けており、ワルキューレに仕えたい一心でその過酷な訓練に耐えた。血統書つきであるらしい。侍女長の肩書を持っているが、単身で地球にやってきた。部下としてる侍女達は、近所の地球人の女性達を「ネコミミ光線銃」により改造・洗脳したものである。「全地球人ネコミミメイド化計画」なるものを進めていたが、七村秋菜との戦いでネコミミ光線銃を失い中断している。 まだ人の姿でもない幼い頃、川岸に捨てられていたのをネコミミメイド星を姉達と共に訪問中だったワルキューレに救われ、ワルキューレの侍女になる事を決意する(ネコミミメイド星人は他星の人類よりも早熟で、特に幼年期における年のとり方は加速度的である)。とにかくワルキューレの事が好きでワルキューレのためになら何でもする暴走キャラかつトラブルメーカーでワルキューレの家出の手引きをしたのも彼女。アニメ版では、本来はヴァルハラ皇家全体の侍女長であるが、ほとんどワルキューレのことしか考えていないとされる。漫画版では純粋にワルキューレ(白の皇家)付きの侍女長であり、他の皇女たちにもそれぞれに侍女長がついているとされている。 戦闘時はバズーカ砲を使用する。その他にもあらゆる武器を備えている模様。改造した地球人を配下としても使役し、その一部は時の湯で働いている。 原作漫画版ではたった1話だけではあるものの、ライバルキャラとしてイヌミミメイドの古代さんという人物が登場している。 アニメ版第3期ではある理由から変装して「猫耳頭巾」と名乗って行動した事もあった。 侍女部隊 真田によってネコミミ光線を浴びせられ、「ネコミミメイド」に改造されてしまった地球人の女性達。和人と言葉を交わしたという理由だけで改造された被害者と言えるが、改造と同時に洗脳されており真田に従順である。 時の湯での労働は無給奉仕であるため、ほぼ全員が時の湯の労働やヴァルハラの侍女(真田さんの部下)としての活動以外の本業を持っている。 以下の4名は特に登場頻度の高い面々で、名前が判明したのは茎子、優子、愛子の3人がアニメ版第1期と第2期の間に発売されたドラマCD、映子のみアニメ版第2期で判明している。真田からは「侍女A・B・C・D」とコードネームでしか呼んでもらえず、「ひっど〜い!」と返すのが定番となっている。苑田 茎子 声 - 桃井はるこ 女子高生。通行中に和人と肩がぶつかってしまったために洗脳・改造されてしまった。 大瀬 優子 声 - 比佐廉 OLの女性。4人の中では唯一改造の経緯が不明。会社では人間関係に苦労している。 脇谷 愛子 声 - 中原麻衣 お嬢様風の少女。犬の散歩中に和人と言葉を交わしたために洗脳・改造されてしまった。 安藤 映子 声 - 加藤奈々絵 書店の店員の女性。和人が本を購入する際に言葉を交わしたために洗脳・改造されてしまった。
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