テレビの操作ミスなどによる人為事故
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「放送事故」の記事における「テレビの操作ミスなどによる人為事故」の解説
放送全体が操作ミスなどで停止した例2000年4月19日 テレビ東京『株式ニュース』番組開始直後の9時40分から9時47分までの7分25秒間、番組の映像が流れず、「しばらくお待ちください」のテロップが表示された。テレビ東京は後日行われた放送番組審議会において、社外スタジオの工事関係者が映像信号などを切断したのが原因と説明している。 2005年2月3日 NHK山口放送局 総合テレビ・教育テレビ - 上述。 2007年12月3日 北陸朝日放送『第24回アジア野球選手権中継 日本✕台湾』など第24回アジア野球選手権大会「日本対台湾」戦の中継全国ネットのうち、北陸朝日放送では、放送延長のデータ入力ミスにより21時54分以降試合終了まで地上デジタル放送では放送が中断され、視聴者は北京五輪出場決定の瞬間を視聴できなかった。約20分ほどで復旧したが、ワンセグでは翌日の放送開始まで視聴できなかった。 2012年2月19日 山陰中央テレビ放送開始予定時刻だった4時54分から6時52分までの約2時間、鳥取県鳥取市など、県東中部の約12万5,000世帯で放送が開始しなかった。放送休止中だった2時半ごろから松江市の本社送信所で行っていた機器増設工事の終了後、作業員が中継装置の電源を入れ忘れたのが原因。 2012年5月22日・23日 スカパー!標準画質チャンネル13時52分頃から、最長では翌日0時31分まで、複数のチャンネルが視聴不能になった。下水道工事の作業員が回線を誤って切断したため。 2016年3月5日 長崎文化放送『ありえへん∞世界』などローカル枠10時48分ごろから「しばらくお待ちください」と表示され、11時32分ごろまで約39分間中断した。事故の原因は、本社社屋で電源工事をしていた外部業者の作業員が、放送機器につながるブレーカーを誤って落としたため。 2020年10月8日 日本テレビ『まもなくダウンタウンDX』21時55分30秒すぎより「ピー」という音(テストトーン)と共に「NETWORK」と書かれたCG映像(読売テレビのネットマーク。本来は中継回線でネット番組のない時間帯やCM中、素材送りの回線で先方の局へ送る素材VTRの前後に表示されるもので、放送には出ない)が1分間ほど表示されたあと、続いて海底の映像などのフィラーが約1分半放送された。原因は同番組の制作・送出局である読売テレビ側のデータ入力に関する人為的なミスによるもので、送出元である読売テレビ(関西地方)では通常通り放送されていた。 フィラーのあとは通常のCM放送に戻り、日本テレビの放送エリア(関東地方)では『まもなくダウンタウンDX』は全編が放送されなかったが、22時からの『ダウンタウンDX』の本編自体は予定通り放送された。 2020年12月8日 サンテレビ『騎士竜戦隊リュウソウジャー』7時12分頃と17分頃の2回、誤って番組タイトルなどが書かれたスタッフ確認用の画面が表示され、26分頃には約1分30秒にわたり、画面が真っ暗になった。サンテレビは社員のミスが重なったために発生したトラブルであるとして同局のホームページ上に謝罪文を掲載し、該当番組を翌日7時から再放送する措置を行った。 2021年10月8日 ABCテレビ『やすとものいたって真剣です』番組開始直後の0時19分30秒頃から0時35分58秒までの約16分28秒間、番組の映像・音声が乱れ、流れなくなった。まず本社のお天気カメラの映像に切り替わり、数分後に番組が再開されるも、すぐに「しばらくお待ちください」のフィラー画面となって、そのまま9分10秒間放送が停止した。番組は停止した時点から再開し、放送枠も休止していた時間分を拡大する対応が取られたため、本編の欠落はのべ13秒にとどまった。 前日(10月7日)からのテレビ朝日制作『報道ステーション』の臨時延長(千葉県北西部を震源とする地震発生による)を受け、ABCが本番組をはじめとするローカル枠のレギュラー番組の放送時刻を再設定する際に、放送データの入力を誤ったのが原因。この報道特別番組は一部の地域を除き『アメトーーク!』(テレビ朝日制作。ABCは時差ネット)等を休止してネット受けしていたが、系列局においても『アメトーーク!』のEPGデータが残ったままになるなど、映像・音声以外の部分にも混乱がみられた。 2022年2月20日 青森テレビ『お連れします!新東北~りんごちゃんがあなたをお連れします!~』番組開始直後の16時から18分、該当の番組が流れないトラブルが発生。翌日2月21日に青森テレビのホームページ上に謝罪文を掲載し、該当番組を同月26日14時30分から再放送する措置を行うことを発表した。青森テレビは担当者が番組データの設定をミスしたのが原因としており、該当番組を同時ネットする予定だったIBC岩手放送とテレビユー福島にも影響が生じた。 2022年3月31日 BSJapanext『ジャパネットたかた テレビショッピング(ジャパ得)』テレビショッピング放送途中で映像が一時停止するトラブルが発生した。チャンネルを運営しているジャパネットブロードキャスティングは人為的なミスが原因としており、3日前に発生した放送事故(後述)も踏まえ、「事故を起こさない仕組みづくりをより一層強化し、再発防止に努めてまいります」とのコメントを出した。 CMの送出自体を操作ミスなどで誤った例1953年8月28日 日本テレビ 正午の時報日本初の民放テレビ番組放送が開始したこの日正午、初のテレビCM(精工舎の時報CM)が裏返しに映り、音声も流れないという事態が生じた。「3秒足らずで放送を中止した」という定説が長く信じられたが、最後までそのまま放送したことがのちに明らかになった。原因は再生機にフィルムを裏返しにセットしたためで(フィルムのパーフォレーションは長手方向の両側につけられているため逆さまにセットできる)、画像が裏返しとなり光学式サウンドトラック(フィルムの長手方向の片側に、画像コマとは独立に設けられている)が再生ヘッドの上を通らなかったために無音となった。日本初のテレビ放送事故とされる。 2018年10月31日 TBSテレビ『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』15時25分ごろ、スタジオからCMに入るタイミングで「恐れ入りますが、このまましばらくお待ちください」との静止画が約3分間表示されたあと復旧した。その後、15時47分ごろに「さきほど番組放送中に映像音声が乱れましたことをお詫びいたします」と謝罪するテロップ画面が表示された。TBSは「別の作業のデータが本放送で誤って流れてしまった人為的なミスです。すでに対策はとってあり、今後、このようなことが起きないよう徹底してまいります」とするコメントを出した。この番組は名古屋・CBCテレビの制作で、TBSのほか一部の系列局(北海道放送、静岡放送など)にネットされているが、このトラブルがあったのはTBSのみだった。 2021年6月6日 読売テレビ深夜に放送する予定だったCM1本(15秒)を放送していなかったことが後日広告主からの指摘で判明し、謝罪した。当初該当CMを放送する予定だった番組が放送休止になったため、別の放送枠にCMを移す必要があったが、管理責任者などがそれらを失念していたのが原因としている。 2022年3月28日 BSJapanext『ALL!V・ファーレン 全力で光れ V・ファーレン長崎 2021年の真実』CM放送枠全4回のうち3回で放送されないトラブルが発生した。チャンネルを運営しているジャパネットブロードキャスティングは人為的なミスが原因としており、「今後はチェック体制を強化し、再発防止に努めてまいります」とのコメントを出した。この放送局は事故発生前日の2022年3月27日に開局したばかりだった。 CMの送出タイミングを人為的に誤った例1995年1月7日 テレビ長崎『幽☆遊☆白書』最終回のため特別にオープニングテーマ「微笑みの爆弾」がエンディングにフルサイズで流れるという演出だったが、誤ってCMに切り替わってしまい、一部が欠落した。自動番組制御装置(APC)の設定ミスによるものかと思われる。 2014年10月13日 TBS系列『キングオブコント2014』第一回戦のシソンヌ紹介VTRを放送するはずが、誤ってCMが流される事態が発生した。スタッフの操作ミスによりVTRを再生させるボタンとCM移行のボタンを押し間違えたもの。 2022年5月22日 西日本地区のフジテレビ系列『KEIBA BEAT』「第83回オークス(優駿牝馬)」を中継していた際に起きた事故。このレースでは発走直前に、5番のサウンドビバーチェが放馬したため、発走が10分以上遅れた。このため、レース後に放映するはずのCMが予定通り放送できず、しばらく中継映像を映した状態となっていた。その後、番組制作元の東海テレビやネット局の関西テレビを始めとする西日本地区のフジネットワーク(FNS)加盟16局が、レースの途中で突如CMを放映した。結局、レースはゴールまで放映できず、エンディングでゴールシーンを放送したのみであった。 ローカル局でのCM等の差し替えミスの例1997年11月17日 広島テレビ『名探偵コナン』読売テレビから送出された大阪ガスのクレジットを広島県内における日本ガス協会の加盟事業者(広島ガス、福山ガス、因の島ガス)の連名クレジットに差し替える際にミスが発生している。 2003年1月25日 東北放送『機動戦士ガンダムSEED』本編中の18時21分に突然NTT東日本のCMに切り替わってしまい、本編が約15秒欠落した。この番組のスポンサーはNTT東日本・西日本の連名であるが、送出局の毎日放送では中継回線を通じ、NTT西日本のCMのみが送出されているため、東北放送(宮城県)を含むNTT東日本エリアではNTT東日本のCMに差し替える必要がある。本来差し替えるべき部分にNTT西日本のCMがそのまま流れてしまったことから、自動番組制御装置(APC)の設定ミスにより本編に挿入されたものとみられている。 なお、TBSをはじめ、東北放送以外のNTT東日本エリアではこのような問題は発生していなかった。 画面アスペクト比を操作ミスなどで誤った例2008年4月5日(4日深夜)BS11『俗・さよなら絶望先生』画面アスペクト比16:9の作品だが、誤って4:3で送出したため、画面が左右方向に圧縮されて(画像が縦長になって)放送された。4月12日に正しいアスペクト比での再放送を行った。 2008年6月8日 千葉テレビ(地上アナログ放送)『我が家のお稲荷さま。』通常では、地上アナログ放送の画面比に合わせ、16:9の映像上下に黒帯を付加したレターボックス形式で放送していたが、この日は誤って4:3のアスペクト比で送出されたために、本来の映像の左右が切り取られて放送された。6月23日(22日深夜)に再放送を行った。地上デジタル放送では正常な映像が流れた。 2021年9月15日 テレビ埼玉(地上デジタル放送)『電脳コイル』第1話の放送であったが、本作品は画面アスペクト比16:9ワイド映像のHD放送で制作されていたところ、当日の放送では画面が左右方向に圧縮され(画像が縦長になって)左右に黒帯を付加され、アスペクト比4:3の状態で誤って放送された(CM枠は通常通り)。翌週9月22日に第1話の再放送を行うことになった。なお、前週までの同時間帯では画面アスペクト比4:3の作品が放送されていた。 2022年1月23日(22日深夜)BSフジ『電脳コイル』第1話から第6話までを一挙放送した際に前述のテレビ埼玉と同様にアスペクト比変換の不具合により、4:3の状態で放送された。これを受け、BSフジは1月30日と31日の早朝(29日と30日の深夜)に再放送することを公式Twitterにて明らかにした。 その他の操作ミス事例1982年1月25日 TBSテレビ 正午前の『JNNニュース』11時49分頃、突如NHKの番組『名曲アルバム』が10秒間割りこんだ。NTT中継回線の接続ミスとみられている。 2011年11月6日 RKB毎日放送『今日感テレビ日曜版』番組内で、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのパ・リーグクライマックスシリーズ優勝を祝う特集VTRを放送。そのVTRの中で、放送日前日に福岡 Yahoo!JAPANドーム(現:福岡PayPayドーム)で行われた埼玉西武ライオンズとのファイナルステージ第3戦の延長10回裏・ソフトバンクの長谷川勇也選手の同点タイムリーヒットの実況映像を流していた最中に、『ジャパネットたかたテレビショッピング』の高田明らの「22番(申込み電話番号の一部)でお願いします」「パソコンにデジカメが付いてなんと100円!」「今すぐお電話下さい」という音声が流れる不体裁が発生した。VTRを再度再生しても同様の音声トラブルが起き、同番組はコーナーを中断した。 2013年4月1日 - 8月19日 NHK名古屋放送局 各番組の気象情報『NHKニュース おはよう日本』をはじめ、午前中の気象情報で使用される東海地方・北陸地方対象の週間天気予報で、天気予報を偶然見ていた気象予報士が、岐阜県岐阜市と三重県津市の予報が入れ替わって表示されているのを指摘し、発覚した。名古屋地方気象台から受け取るデータを自動反映させる装置の設定誤りが原因。 さらにその後、2013年4月1日から1年あまりにわたって長野県長野市の降水確率を愛知県名古屋市と同じ数字で表示していたことも判明した。 2015年9月14日 読売テレビ『ヒルナンデス!』13時49分ごろ、画面が突然日本テレビのネットマーク画面となり、27秒後、2秒間の黒画面を経て阿蘇山の噴火画像が1分11秒間表示された後、「しばらくお待ちください」画面が1分35秒間表示された。読売テレビは公式ホームページ上で視聴者に謝罪した。原因は放送データ上の人為的ミス。 2016年9月12日 関西テレビ『好きな人がいること』この日の放送で、本来流れるはずだった副音声が局の設定ミスにより流れず、同局は謝罪した。 2020年7月3日 NHK総合テレビ『列島ニュース』番組冒頭の約20秒間、直前に放送されていた14時の全国向け定時ニュースのスタジオの映像が映ったままの状態になり、担当アナウンサーが本番を終え談笑している姿がそのまま放送された(ただし、音声は正常だった)。その後、番組開始から約16分後に進行キャスターが番組冒頭に映像が切り替わらず放送後のスタジオが映し出されたことを謝罪した。なお、これを受けて放送常時同時配信・見逃し番組配信サービス「NHKプラス」における『列島ニュース』のこの日の放送の見逃し配信では、冒頭約20秒間の映像について画面中央に「この映像は配信しておりません」という文字が書かれた一枚絵に差し替える処理が施された。
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