カボス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/03 22:34 UTC 版)
利用
カボスの果汁は、酸味に富むとともに独特の香りを有しており、刺身や焼き魚等の薬味として、あるいは鍋料理のポン酢や[4]、酢の物等の調理に用いられる他、大分県では、味噌汁、麺類、焼酎などにも少し果汁を垂らして風味を付けることもある[14]。また、果汁や果肉を用いた調味料、ジュース、清涼飲料水、氷菓、スナック菓子、和菓子、洋菓子、酒類等の加工品も販売されている[15]。
大分県では、カボスを加えた飼料で養殖したブリやヒラメを「かぼすブリ」「かぼすヒラメ」として売り出している。ブリ等の魚類の飼料にカボスを加えると、カボスに含まれるポリフェノールの効果で、切り身の変色や臭みを長時間抑えることができるとされる[16][17]。
大分かぼす
2003年(平成15年)に大分で開催された全国都市緑化フェアでは、カボスをモチーフとしたカボたんがマスコットとされた。カボたんは、フェア終了後、大分県カボス振興協議会によって「大分かぼす」のマスコットとして採用され[18]、2005年(平成17年)からはカボスに限らない大分県の地域振興全般に利用が広げられている[19]。
「大分かぼす」は地理的表示 (GI) 保護制度に基づいての保護対象として2017年(平成29年)5月に登録された[5][20]。
脚注
関連項目
外部リンク
- 大分県カボス振興協議会 OITA KABOSU
- 大分かぼす(登録番号第33号):登録の公示・登録産品紹介 - 農林水産省地理的表示(GI)保護制度登録産品
注釈
出典
- ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Citrus sphaerocarpa Y.Nakaj. ex H.Ohba カボスキシュウミカン(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月22日閲覧。
- ^ "Citrus sphaerocarpa Tanaka, nom. nud". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2010年3月25日閲覧。
- ^ “臭橙(カブチ)とは何?”. Weblio辞書. 2021年10月10日閲覧。
- ^ a b 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、192頁。ISBN 978-4-415-30997-2。
- ^ a b “地理的表示保護制度(GI) 登録の公示(登録番号第33号)”. 農林水産省 (2021年7月20日). 2021年1月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ a b “カボスの由来”. 大分県カボス振興協議会. 2020年1月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ a b 尚学図書編『日本方言大辞典』p593、小学館、1989年
- ^ “大和本草巻之十 木之上” (PDF). 中村学園大学・中村学園大学短期大学部. 2011年1月2日閲覧。その後の大学サイトのリニューアルにより、当該PDFは右記のページへ移されている。https://www.nakamura-u.ac.jp/institute/media/library/kaibara/table01.html
- ^ “平成30年産特産果樹生産動態等調査”. 農林水産省. 2021年10月10日閲覧。
- ^ “「かぼすハイボール」県内取扱店が増加中”. 大分合同新聞. (2010年9月21日). オリジナルの2012年1月7日時点におけるアーカイブ。
- ^ “大分県の特産品 カボス”. 大分県. 2013年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ “カボスの生産”. 大分県カボス振興協議会. 2020年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ “ピンチ、大分カボス 供給過多、不況直撃”. 大分合同新聞. (2010年11月24日). オリジナルの2012年4月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ “カボスの使い方”. 大分県カボス振興協議会. 2020年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ “カボス加工品”. 大分県カボス振興協議会. 2019年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- ^ “ブリにカボス飼料 切り身の変色遅らせる”. 大分合同新聞. (2009年12月30日). オリジナルの2012年4月11日時点におけるアーカイブ。
- ^ “かぼす飼料で味力向上 ブリ・ヒラメ出荷へ”. 大分合同新聞. (2010年12月6日). オリジナルの2010年12月9日時点におけるアーカイブ。
- ^ “めじろんの再就職先は? 県が検討”. 大分合同新聞. (2008年10月14日). オリジナルの2021-00-00時点におけるアーカイブ。
- ^ 『「カボたん」の商標登録出願について』(プレスリリース)大分県、2005年1月27日。 オリジナルの2005年2月28日時点におけるアーカイブ 。
- ^ “「大分かぼす」がGIに登録されました”. 大分県カボス振興協議会. 2017年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月10日閲覧。
- カボスのページへのリンク