麗紅【レイコウ】(果樹)
登録番号 | 第13542号 | |
登録年月日 | 2005年 12月 7日 | |
農林水産植物の種類 | かんきつ | |
登録品種の名称及びその読み | 麗紅 よみ:レイコウ | |
品種登録の有効期限 | 30 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | |
品種登録者の住所 | 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 松本亮司、奥代直巳、山本雅史、吉岡照高、國賀武、山田彬雄、三谷宣仁、生山巖、村田広野、浅田謙介、池宮秀和、内原茂、吉永勝一 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は、(「清見」×「アンコール)に「マーコット」を交配して育成されたものであり、果形が扁平、果実の重さがやや重、果皮色が赤橙の育成地(長崎県南高来郡口之津町)では1月下旬に成熟するかんきつである。樹姿は中間、樹の大きさ、樹勢、枝梢の太さ、節間長及び枝梢のとげの多少は中である。葉身の形は披針形、波状の程度は弱、葉身の大きさは小、葉身長は中、葉身幅は極狭、網脈の鮮明度は明瞭である。翼葉の形は痕跡、葉柄の長さは短、太さは中である。花序の形成は単生、花(蕾)の重さは極軽、花弁の形は紡錘形、長さは極短、幅は狭、色は白、数は5枚、花糸の分離の程度は分離、花粉の多少は無である。果実の形は扁平、果形指数は大、果頂部の形は陥没、放射条溝及び凹環の有無は無、果梗部の形は切平面、放射条溝の多少は中である。果心の充実度は空、大きさは大、果実の重さはやや重、果皮の色は赤橙、油胞の大きさは小、密度は疎、凹凸は平、果面の粗滑は滑、果皮の厚さは極薄、果皮歩合は極小、剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さは中、さじょうの形は短、大きさは小、色は濃橙である。果汁の多少は多、甘味は高、酸味は中、香気の多少は多、種子数は少、胚の数は多胚である。発芽期は中、開花期は晩、成熟期は早で育成地においては1月下旬である。隔年結果性は中、浮皮果及び裂果の発生は無、貯蔵性は中である。「せとか」及び「マーコット」と比較して、果心が大きいこと、成熟期が早いこと等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は、昭和59年に農林水産省果樹試験場口之津支場(現農業・生物系特定産業技術研究機構、長崎県南高来郡口之津町)において、(「清見」×「アンコール」)に「マーコット」を交配し、その実生の中から選抜、以後、増殖を行いながら特性の調査を継続し、平成15年にその特性が安定していることを確認して育成を完了したものである。なお、出願時の名称は「麗香」であった。 |
麗紅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/10 08:35 UTC 版)
麗紅(れいこう)は、ミカン科の常緑樹で柑橘類であり、タンゴール類の一種である。
概要
1984年に農研機構(旧農林水産省果樹試験場)において、タンゴールの「清見」と「アンコールNo.5」を掛け合せたものに、タンゼロ「マーコットNo.3」を交配し、育成された中生のタンゴールであり、2005年12月に品種登録された[1]。(系統は異なるが同じ交配パターンで別の品種として登録された柑橘として「せとか」がある。)麗紅の中でも、樹上で長く実らせ更に貯蔵を行い酸度を抜く栽培法を行ったのが、はまさきである(品種名ではなく、佐賀県JAからつの商標)[2]。
特徴
花粉が無く他品種の花粉により受粉されなければ、無核(種無し)となる(近くに同時期に開花する柑橘類があると種子が入りやすくなる)。トゲは多いが樹齢とともに減少する。収穫期は1月中下旬で「清見」「せとか」より早熟である。果実は扁円形で200~300 グラム程度、タンゴールタイプとしては比較的大玉である。果面はなめらかで美しく、果皮は非常に薄く色も赤橙色を呈している。じょうのう膜はやや厚いが、果汁が多くオレンジ、マーコット香の混合したような芳香があり食味は良好である。浮き皮や裂果の発生も少ないが2月を過ぎると浮き皮が発生しやすくなるので、収穫が遅くなりすぎないように注意が必要である[3]。
日本における2010年の収穫量は270 トンであり、そのうち約60%が佐賀県で生産されている[4]。
脚注
- ^ “麗紅”. 農研機構. 2021年5月3日閲覧。
- ^ [1]
- ^ “農林水産省品種登録データベース”. 2013年6月14日閲覧。
- ^ “農林水産省特産果樹生産動態等調査”. 2013年7月23日閲覧。
外部リンク
- >> 「麗紅」を含む用語の索引
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