CTN報道局・遊軍取材班
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 09:54 UTC 版)
「パーフェクト・リポート」の記事における「CTN報道局・遊軍取材班」の解説
体の良い雑用係で問題児の掃きだめ。出世コースからは完全に外れており、ここに送られることは事実上の左遷。蒼山の着任によりまったく別の組織に生まれ変わる。 蒼山 叶(あおやま かなえ)〔38歳〕 演 - 松雪泰子 遊軍取材班の新任デスク。一見美人で仕事の出来るキャリアウーマンだが、その中身はひとつのネタを追い始めると他のことを考えられなくなってしまう性格で、新人の時に取材した未解決事件だけを15年間、他の部署に異動しても追い続けているため、局内ではお荷物的な存在になっている。また、一度気になった事件のことになると自分が満足するまで取材を徹底的に行う。口癖は「虱潰しに」で、部下である遊軍メンバーを好きなように振り回す。そのため、振り回される側はたまったものでなく、デスクワークを苦手として放り出したり、他部署からのヘルプ要請をメンバーの誰かに丸投げするなど、上司としてはかなり問題がある。 取材に対する思い入れは誰よりも強く「真実を明らかにすることを大切」だと考えており、その熱意はニュースの背後に隠れた真実を掘り起こすことに繋がっている。組織に染まらず、誰に対しても媚を売らず、言いたいことをハッキリ言う。人の名前を覚えようとせず、部下達にそれぞれアダ名をつけて呼び、自らは「スルメ女」、「仕事虫」などと呼ばれている。整理整頓が苦手で机の上は常に乱雑。パソコンの扱いは不慣れ。大好物はスルメで、部下たちへの差し入れやご褒美にも使う。また、趣味はボウリング。風呂にもロクに入らず、泊まり込みも多く、服装も無頓着。結婚願望はそれなりに持っている模様。母は他界しており、父とは留守番電話でのやりとりを続けている。 元社会部記者。11年前に妻・成美を殺害された澤村武に独占インタビューを行うも、保身のために言い訳をしているよう意図的な編集が行われたことで裏切られたと思われた果てに自殺されてしまった。更には残された武の息子・光輝のことがトラウマになっており、一時期はPTSDに陥っていたという。このことが原因で組織を信じず、「報道は人を容易に貶め、傷つけるものだ」という認識を強くして、取材に対して偏った考え方を持つようになった。また、取材の行動力の原動力は、澤村武が亡くなった罪悪感からではなく恐怖からだと明かした。 同様の問題児である白石に対してはある種の共感を覚えており、後輩の赤坂に対してはかつて自分の味わった苦しみを踏まえて不器用ながらも導こうとする姿勢を見せる。他のメンバーに対しては抱える事情や個性を尊重して長所を伸ばし才能を開花させようとしている。 赤坂 衆(あかさか しゅう)〔28歳〕 演 - 小出恵介 元政治部記者で総理番。クールでスマートなエリート記者。「オンエアには乗らないネタは取材する意味がない」と割り切り、無駄なことは一切やらない主義を持つ。考え方が対照的な蒼山と衝突することもしばしば。常に冷静な上に上司からの受けも良く、官公庁に顔が利き、取材力も申し分なく、貪欲なまでの野心を持つことから蒼山に「出世虫」と呼ばれる。他人や事件の真実に対して無関心で、「真実よりも最新のニュースを報道することが大事」だと考えているが、小さなニュースや疑問を徹底的に追求することで、結果として大きな問題提起を行っていくという蒼山の手法と思想に触れ、反発しながらも徐々に感化されていく。 編集部デスクの黒井から蒼山のお目付け役を命じられ、遊軍取材班に異動してきたことになっているが、実際には政治部に必要とされなくなったために異動させられた模様。ロサンゼルス支局に転勤することを条件に遊軍に異動したが、黒井は最初から転勤させる気はなく、空きがないという理由で転勤を延期させられた。赤坂は次第に遊軍に飛ばされた本当の理由に気づいていく。蒼山と対立しながらも見事なまでにサポートしていることから仲間たちの強い信頼を得る。蒼山の過去を知ったことで次第に惹かれるものを感じつつも、お互いに不器用かつ赤坂の頑固な性格もあって理解し合うには至らなかった。 実は社会正義を標榜する熱血漢。丹波代議士の不正献金疑惑を独自に追っており、情報提供者・森山秀明への取材直前に森山の飛び降り自殺の現場に遭遇し、転落した森山に心臓マッサージをして助けようとするも助けられず、これを事件としてスクープ報道した。この時に強いストレスを味わったことと自らの姿勢が重なり、遺族に責められたこともあって、PTSDに陥る。初めは自分がPTSDだということを受け入れず、同僚たちに病を隠して仕事を続けていたが桃井に知られてしまい、後に遊軍メンバーや黒井の知るところとなった。「逃げることは負けること」という考えから、仕事を続けると決めるも蒼山の言葉から考えを改め、休養することを決め、実家で先行きの見えない不安な休養生活を送っていたが、森山が以前から赤坂の人柄を調べていたことを知り、その死の隠された真相に迫るべく復帰を果たす。 奥澤 緑(おくさわ みどり)〔25歳〕 演 - 相武紗季 キャピタルテレビジョンの人気女子アナウンサーで、「彼女にしたいアナウンサー」に毎年1位にランクインしていたが、現在は7位。蒼山からのアダ名は「愛想笑い」。報道には興味がなく、ただ自分の人気度のことしか興味がない。愛称は『オクミー』。バラエティ専門で、バラエティ気質が強い。報道の知識が無く、ある日の深夜、アナウンス部に彼女しかいなかったために読むことになった緊急ニュースで間違いを連発し、報道の勉強目的で3ヶ月の期限付きで遊軍取材班に飛ばされた。 局内で自分が過去の人となっていくのを肌で感じつつも、生来のプライドの高さからハイヒールを脱ぐことなく遊軍にも馴染まなかった。常に主観的感情によって取材対象者のことを考えず、自分の思ったままを言うところがあり、自分がこうと感じ、思ったことは曲げない一面もあって、蒼山から「頭が空っぽ」という意味から「風船」と呼ばれてしまう。一時は取材対象者の父親に局を訴えられそうになったのが原因で、赤坂から辞表を書くよう命じられるほど。蒼山にこき使われるのに不満を抱いていたが、現場での取材活動を通じて人々の考え方や事件の奥深さを知り成長をはじめる。 父の仕事の都合で何度も転校させられた過去を持ち、愛想笑いはそのときに身に付いてしまった悲しい性。紫村からは「オクミー」と呼ばれている。 桃井 祐(ももい ゆう)〔25歳〕 演 - 遠藤雄弥(D-BOYS) アシスタントディレクター。典型的な草食系男子で意欲や積極性に欠け愚痴っぽい。蒼山からは「メガネ」と呼ばれている。初めは蒼山にこき使われるのに不満を抱くが、「虱潰し」の調査作業をしているうちに知りたいという意欲に目覚めていき、すっかり感化されてしまう。真っ先に蒼山を信頼するようになったせいで遊軍メンバーでは最も酷使させられている。雑用ばかり押しつけられ、連日徹夜続きなせいでストレスを貯め込んでおり、酒癖は異常に悪い。 行動は鈍くさく失敗も多いが、やると決めたことは徹底的にやり遂げる根気強い性格。また、直情的で曲がったことが許せない。赤坂の病気を偶然知ってしまい秘密にしていたが、他の遊軍メンバーが赤坂を中傷していると勘違いして暴露してしまうなど思いこみが激しい所も。奥澤を密かにライバル視しており、彼女の変化に気付いて焦りを感じるようになる。根は素直なので他のメンバーからは可愛がられている。 紫村 健(しむら けん)〔27歳〕 演 - 小柳友 カメラアシスタント。蒼山からは「女好き」と呼ばれている。黄田のカメラアシスタントとしてついたため、巻き添えで遊軍取材班に飛ばされる。初めは蒼山にこき使われるのに不満を抱くが、本人も取材の手伝いをする内に感化されていく。口調・態度が軽薄で明るく、遊軍のムードメーカー的存在。第5話では、初めてスクープ映像を撮るも黄田から「素人同然」と酷評され怒るが、最後には黄田の考えを汲み取りカメラマンとして一歩成長を遂げる。 わりと貧乏くじを引かされることが多いせいでドラマ本編とは無関係の仕事をしていたりする。奥澤に対して積極的にアプローチしているがまともに相手にされていない。 黄田 功(こうだ いさお)〔35歳〕 演 - 要潤 報道カメラマン。しかし本来は映画カメラマン志望であり、現場ではゆったりとした画ばかりを撮影し、ニュースでは使い物にならなった。映画監督気取りで、偏屈な性格な災いして、遊軍取材班に飛ばされるが、実は紫村曰く「休日返上するバリバリの報道カメラマン」だったらしい。妻に逃げられたショックから、自ら遊軍の異動を望んだことになっている。「5時まで男」を自負しており、定時になると愛娘・楓の育児を理由に帰宅してしまい休日出勤も拒否する。蒼山からは「子持ち」と呼ばれている。 初めは蒼山に対して関わりを持ちたがらなかったが、本来の性格や能力は一線級の報道マンであり、カメラマンでありながら取材能力も高く問題意識も強い。娘のために家庭を犠牲にするような働き方を改めた経緯を徐々に明らかにすることで、生活を守りつつも可能な限り能力を発揮できるようにという蒼山の配慮もあって活躍を見せるようになる。常識的で冷静な思考を持ち、面倒見も良い上に、紫村の撮ったスクープ映像を酷評し、紫村をカメラマンとして一歩成長させるなど、後輩思いの一面を見せた。白石と共に、密かに蒼山、赤坂を支えている。 仕事人間故に妻が育児ノイローゼに陥っていることに気付くことが出来ず、気付いたときには手遅れだった。愛するあまりに妻と別れ、楓を引き取ることを決意してからは子煩悩な良き父親として愛情を注いでいる。 白石 弘(しらいし ひろし)〔49歳〕 演 - 小日向文世 記者。社会部で長年活躍していたベテランで、遊軍取材班の中では最も古株の記者でメンバー最年長。蒼山からは「中年反抗期」と呼ばれている。一見人が良さそうであるが、情報を得るために、その人の良さそうなことを利用して取材対象者を騙すため、取材先からのクレームが絶えないことから、遊軍取材班に飛ばされた。今まで寄せられたクレーム数は73件もある。「常に全力で行うよりも、時に全力で行うほうがいい」という考え方の持ち主で、常に事件や取材に対して興味がなく、やる気を見せない。しかし、異常なほど勘が鋭かったり、事件の要点をキッチリ把握していたりなど一筋縄ではいかない複雑な人物。取材対象者に対し、不躾けな質問を問うて謹慎になることもあるが、謹慎中はジクソーパズルをして過ごすなど、反省の色は見せない。 蒼山に対しては無関心を装っていたものの、実はかねてより興味を抱いており、その手並みを見て、こっそり11年前の事件を調べた。愛犬・ポン太を溺愛しており、休日出勤を断る口実にも使っている。半熟卵が大好物で強いこだわりを持つ。 物語が中盤を過ぎても自らの過去を明らかにせず昼行灯を装っているが、遊軍メンバーにも嘘をついて独自の取材活動を行ったり、仲間のために密かに情報集めをしているなど食えない面がある。蒼山と同様に過去の事件がきっかけで問題児になった。愛犬は亡くなった同僚の形見。
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