魔王とその幹部たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 00:57 UTC 版)
「ゴッドサイダー」の記事における「魔王とその幹部たち」の解説
魔王サタン / ルシファー 元は天界で天使長ルシファーと呼ばれる天使だったが、何者かの謀略により天界を追放され魔王となった堕天使。 1億年前に黙示録戦争を起こすが大天使ミカエルら天界の軍勢に敗れて地中深く封印され、地の底に眠っていたが神への復讐の為、配下のデビルサイダーたちを目覚めさせ、自らの復活のために活動させる。 デビルサイダー及び悪魔の最高権力者であり絶対的な存在。身長数十メートルに及ぶ巨人で、その瘴気は立っているだけで周囲の建物を溶かす程強力である。 自らを追放したミカエルや神に対する憎しみは深く、再び黙示録戦争を起こし、神に対して復讐しようとしている。 一度はゴッドサイダーに復活を阻止されるが、パズスとの戦いの混乱に乗じて地上に復活をとげる。 復活した後はデビルサイダーに地上を支配させて圧制を敷くが、サタン自身は人間にあまり興味がないらしく、実際の統治はルキフグスやアスタロトなど配下に任せきりだった。 終盤では魔王子として覚醒した霊気(実際は演技)を迎え入れ、リリスらを連れて天界を襲撃、仇敵の大天使ミカエルと死闘を繰り広げるも、途中で真の敵である超高次元の魔神が正体を現したため戦いを中断。魔神との戦いで傷ついた霊気との融合を果たし、天使長ルシファーとして復活する。 霊気に対しては自らの息子として愛情に似た感情を持っているらしく、自分のもとに来るように何度も誘っている。サルガタナスの挑戦的な態度も「幕僚としての意見」として笑って流したり、何度も敵対した霊気をあっさり息子として迎え入れるなど、身内に対してかなり寛容な面が見られる。 リリス / 大影神蘇聴(だいけいじんすちょう) 初登場時は大影神蘇聴(だいけいじんすちょう)として登場。 サタンの妻でアストロト、サルガタナスの姉。 元はサタンと同じく天界の住人だったが、弟サルガタナスがミカエルの逆鱗に触れた為追放される。 サタン復活のためにパズスの力を借りようとしたが、逆にパズスに洗脳され、彼の復活のためにパズス教団の教祖蘇聴として利用されてしまう。 山犬の姿に変えられたパズスを喰って体内で育て、やがてその口から赤ん坊の姿のパズスを産み落とした。 その役割はパズスの細胞増幅装置であり、パズスの肉体が一片でも残っていれば、彼女の体内に入ることで復活を可能とする。また、体内にいるときのパズスは彼女を思うがままに操ることもできる。戦うときは下半身が蛇の姿に変わる。パズスが滅びた後は救出され、サタンの妻に戻った。夫であるサタンの事を深く愛しており、また霊気の「天罰」から身を持ってアスタロトをかばうなど、堕天使であっても心の中に光は失っていない。サタンの妻に戻った時は非常に露出度の高いコスチュームを着ていた。 最終決戦ではサタンと同化した霊気と融合する。 アスタロト リリスの弟にあたる魔界の公爵。魔界の最高裁長官とよばれるほどの権力を持ち、蝿の帝王ベルゼバブと対等かそれ以上の瘴気の力を身につけている。また死者の魂を昇天させることもできる。 当初はパズス打倒とリリス救出のため、教団の幹部「大影神烏慶(だいけいじんうけい)」としてパズスに仕えていたが、パズスの弱点が細胞増幅装置と化した姉・リリスであったため、手を出せずにいた。サタン復活、パズス殲滅後はデビルサイダーの大幹部の座に戻る。また鬼哭陀華桜・密桜と戦い鎧を失った際ゴッドサイダーとしての鎧を装着するなど、天界の住人としての属性も失っていない様子。この時ゴッドサイダーの鎧を装着したことからミカエルに洗脳され、ゴッドサイダーに転向する。 元は「慧」を司る十天闘神・緊迦羅(きんから)天(守護神名は『ゴッドサイダーセカンド』で判明)の血を引くゴッドサイダー(作中での名乗りは無いが、最終話で「オレたち十天闘神を忘れてもらっちゃこまるぜ!!」と十天闘神が集合したシーンに加わっていた)。五大元素短剣「覇王」の正当な所有者でもある。 ラスネールが聞いた噂によると、パズスとサタンの共倒れを狙っていたらしいが真相は不明。 得意技は相手の頭上でサイコロを回し、目に書かれた「消」「潰」「裂」などの字の通りに殺す骰卦文呪殺(さいけもんじゅさつ)や神裂波(ゴッドバースター)。このほかラスネールを欺いたほどの幻術も使う。パズス編より敵の幹部として暗躍し存在感は大きかったが、同格の相手とまともに戦うシーンがほとんど描かれなかったという不遇な一面も持つ。本来天界から落ちる必要はないのに自らの意思でサルガタナスの堕天に同行するなど、姉・リリスや弟・サルガタナスとの血縁の結びつきによる結束は強い。 サルガタナス アスタロトの弟。常に黒い鳩を伴って現れるため黒バト公爵と呼ばれる。血と心を持たずに生まれたため十天闘神から血を授かるが、それだけでは血が足りず悪魔の化けた偽神の血を得てようやく長らえる。悪魔の血が混ざったことから呪われた血を持つ邪悪な存在となり、天界で暴虐を働いたことからミカエルの怒りに触れて堕天した。彼の追放がアスタロトやリリスが天界を追われる原因ともなったと言われる。 普段は鎧と仮面で覆われている左半身は彼の守護星である「永劫回帰惑星」の空間に通じていて、十天闘神の力による攻撃は全てそこに吸収され、数倍となって返される。そのため十天闘神を守護神に持つゴッドサイダーには天敵とも言える存在で、法粛との戦いでは彼を桁違いの強さで圧倒し、その後の霊気との初戦でも「神魔血破弾」を返して致命傷を与え勝利した。しかし、超魔神として復活した霊気との再戦で逆に攻撃を跳ね返され、右腕、右脚を失う重傷を負わされる。敵わないと見て超高次元の魔神に助けを求めたが、敗北により「実験動物としての役目は終わった」と見限られて魔神の手で空間に吸い込まれて消えた。 サタンやリリス、アスタロトとは違い、最後まで完全な敵キャラだったが、単行本最終巻のおまけページではアスタロトと共に出演し、読者へメッセージを送った。 ラスネール サタンの血を引くデビルサイダー。粉々になっても復元するという不死身の体を持つ。得意技はテレポーテーションで、敵の死角に移動しての攻撃や撤退などに利用する。また、筋肉組織を怪物化して攻撃させる筋肉獣牙殺(マッスルビーストエンド)という技も持つ。 復活を目前にしたパズスを倒すためにサタンに派遣され、フードの男として大影神烏慶に扮していたアスタロトに挑むもあしらわれる。しかしアスタロトの正体を見抜いて去る。その後、部下の魔王親衛隊三魔尉とともにパズス教団の幹部信者に化けて教団に潜入。霊気とは一時的に手を組み烏慶と戦うも部下を全て倒される。霊気が倒すのを躊躇った赤ん坊の姿のパズスを爪技で攻撃し刺し貫くも至近距離からのペルセポリス碑文を受け大ダメージを負い、あとを霊気に任せて戦線を離脱する。 サタン復活後はラスネール遊撃隊の隊長としてゴッドサイダーの残党狩りなどを担当。霊気とは五大元素剣「命」を守護する富士の八頭竜(エイトネックドラゴン)のもとで戦い、相手の肉体と同化して樹木に変えてしまう植物「マンドラゴラ」を植えつけて苦しめたが、霊気が救った八頭竜の首の一つの助けによりマンドラゴラが死滅し形勢が逆転、神魔電雷血破弾を受けて全身を粉砕される。それでも復元しようとしたが、再生中にマンドラゴラを植え付けられたことに気付かず、再生速度を最高速にしていたのが仇となり樹木と化した。 敵である霊気に対しても「霊気さん」と呼ぶなど、普段の態度や物腰は非常に紳士的だが、追い詰められたり非難されたりすると悪魔らしい本性を見せる。 容姿のモデルは「スター・トレック」シリーズの「スポック」。復元能力は、妖獣都市のMr.影から。 ルキフグス 魔界の副王。サタンに似た巨大な姿をし、サタン復活後は人間界の支配を任せられ、各国首脳を引見するなどした。以下9人のデビルサイダーが一つになっている。富士山の地下に爆弾を仕掛けて日本列島ごと霊気たちを爆破しようと企み、彼らとの死闘を展開。副王という立場にありながら特攻隊のような扱いを受けていた点が謎である。合体時には人骨を固めたブーメランを投げる、ホワイトハウスの模型を握りつぶし本物のホワイトハウスをも破壊するといった魔力を見せたが、大技は見せていない。部下の料理人の台詞では大食漢であると語られた。頭部(ブレイン)・シャルタ ルキフグス軍団のリーダーと見られ、真の副王を自称する。伸縮自在の頭髪「禁断髪」が武器で、相手に巻きつけ締め上げて攻撃する。一度はマリガンに首を引きちぎられて死んだかに見えたが、ガールの右手を得て復活。爆弾を止めようとする霊気の前に現れて妨害し、自爆の道連れにしようとする。最後は霊気に糞虫と見下され、神魔血破砲弾で頭部を粉砕され爆弾とともに消滅した。 右腕(ライトーム)・ガール 無数の剣が付いた右腕を武器とする。ルキフグス軍団の一番手として魔界のリゾート地で阿太羅と戦い、魔滅十字剣に敗れるが、同時に阿太羅の腹を切裂き大ダメージを与えた。右腕は残り復活したシャルタに合体した。 左腕(レフトーム)・ケルスート 左腕のトマホークを武器とする(実際は両腕から繰り出せる)。兜の角も武器とする。ユーハームに「霊気を追いかけて殺せ」と促され、「バラバラにしてやるぜー」と気勢を上げつつ霊気の飛びこんだ穴に飛びこもうとしていたが、二人まとめてマリガンに捕まり、最後の技「ジーザス・グレイテスト・フラッシュ」を浴びて消滅。 右肋骨(ライトード)・カリューモス 人間的な容姿を持つ女性の副王。戦闘時には上半身の筋肉が隆起する。両腕の刃を武器とする「デビルズクイーンショット」が必殺技。マリガンの技「タッチダウン・デストロイヤー」で頭部を潰されて死亡。 左肋骨(レフトード)・ミュルトン 電気ウナギの数百倍の電力を持つ「呪雷魚」になっている頭髪が武器の女性の副王。マリガンの返り血を浴びたのが災いして、「ジーザス・グレイテスト・フラッシュ」を浴びて消滅。 胃腸(ストマックス)・アリアドーネ 巨体。体内に食人胃、回魔凶虫を飼っている。ロイゴス、ゴネリッポと合体した肉塊のような姿でマリガン親子と戦う。マリガンの「ジーザスショルダークラッシュ」でバラバラにされて葬られるが、残された体内の回魔凶虫によってマリガンを最終的に死に追いやった。 右足(ライフット)・ゴネリッポ やや小柄な体型。ロイゴス、アリアドーネと合体して戦う。彼自身の技は不明。マリガン親子の誰を食べるかの選択で出遅れて仕方なくマリガンを選び、マリガンは「肉が固そうだ」と評した。 左足(レフット)・ロイゴス アリアドーネと対峙するマリガンを背後から蹴り殺そうとしてジェミニーに顎を蹴り飛ばされる。マリガン親子の誰を食べるかの選択では迷わずジェミニーを選んだ。ゴネリッポ同様、アリアドーネと合体して戦った。 心臓(ハーバード)・ユーハーム 中性的な容姿を持つ副王。無数のトゲがついた長く伸びる舌を武器とし、「死相の浮いている顔は美味、完全な死人の顔はもっと美味」という独特の味覚を語る。瀕死のマリガンの胸を舌で貫くが、それによりマリガンの返り血を浴びたことが災いして「ジーザス・グレイテスト・フラッシュ」を受けて消滅した。 ベルゼバブ サタン復活のため、アメリカの巨大魔法陣を守っていたデビルサイダーで、サタンに次ぐといわれる実力者。蝿の帝王(フライ・マスター)という名のとおり蝿を使い、相手の体内に送り込んでの攻撃や諜報活動を行う(本編では得尊や阿太羅、水魔ブロケルがその被害者に)。両性具有で自分の肌を見られると激怒する。通常は女性言葉を話しているが、感情の高ぶりによって男性言葉で話すこともある。サタンに対し忠実ではあるが、サタンの息子たる霊気の反発や、同じく娘である水魔ブロケル(流璃子)の裏切り行為には容赦なく処断し、断固たる姿勢で敵対した。 悪魔将軍フォラスを最も信頼していると同時に最も愛しているらしく、彼の死には涙を流して悼んだ。そのため、結果的にフォラスが霊気に倒される原因を作るとともに、霊気と心通わせつつあった流璃子(ハルパス見殺しの罪で罰を受け囚われていた)に怒りの矛先を向け激しく拷問して以降、霊気との戦いにはことあるごとに囚われの流璃子を引き合いに出し、駆け引きの対象として霊気に精神的圧迫をかけた。霊気、阿太羅・法粛、マリガンたちと魔法陣の上や流璃子が囚われた地下牢前などで戦い、果ては冥界の入り口にまで及ぶ激戦を繰り広げるが、最後にはケルベロスの顎に噛み砕かれ、すでに強大な脅威となっていたパズス教団のことを示唆しながら冥界に消えた。しかし、完全に消滅したわけではなく本作での記憶を一部保ったまま、パラレルワールドの『セカンド』にも登場する。 本来の姿は巨大な蝿の怪物だが、実はそれも影で、体内にある液状の身体が本体である(もともとの身体は数百年前に腐り果て、ただの腐汁となった)ため、基本的に剣などの物理攻撃では致命傷を与えることはできない。 得意技に神殺剣(ジーザス・デスソード)や曲魔天殺(デーモニッシュヘッド・ショット)、強酸溶唾(フライ・シット)・溶酸竜唾(ドラゴン・シット)など。また、愚者の石板を利用した攻撃や、相手に蝿を植え付ける(蝿の種類は選択可能)「死の接吻」などのおぞましい技もある。 第一次世界大戦の頃、ヨーロッパで行仁と戦い封じ込められたらしい。 基本的に黒コートや全身を覆いつくした鎧などの衣装が多い。
※この「魔王とその幹部たち」の解説は、「ゴッドサイダー」の解説の一部です。
「魔王とその幹部たち」を含む「ゴッドサイダー」の記事については、「ゴッドサイダー」の概要を参照ください。
- 魔王とその幹部たちのページへのリンク