新劇から成人映画へとは? わかりやすく解説

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新劇から成人映画へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 18:47 UTC 版)

乱孝寿」の記事における「新劇から成人映画へ」の解説

1941年昭和16年5月2日大東亜戦争開戦前大阪府大阪市生まれる。 1957年昭和32年4月新制高等学校進学するも、中途退学し、新劇の道を進む。所属劇団名等は不明であるが、演劇10年経て劇団公演のための前売りノルマ長期滞納し窮余の策としてピンク映画出演することにした。1967年昭和42年)、新藤孝衛監督した大月麗子の初主演作『初もの 日本風俗史』が、そのデビュー作である。当時すでに乱は満26歳であった。乱を新藤紹介したのは、おなじ新劇出身野上正義1940年 - 2010年)の劇団先輩でもあった椙山拳一郎1934年 - 2015年)である。乱の回想によればデビュー作含め当初ヌードシーンのない脇役女優であったが、透視メガネをかけると服が透けて見える設定作品で、野上当初予定のなかった乱のほうを見る芝居したため設定変更してヌードならざるを得なくなったのが最初であったという。 『日本映画発達史』の田中純一郎は、同書のなかで黎明期成人映画界のおもな出演者として、扇町京子桂子城山路子光岡早苗同一人物)、内田高子香取環新高恵子松井康子西朱実朝日陽子火鳥こずえ明子森美沙湯川美沙光岡早苗路加奈子有川二郎里見孝二、川部修詩佐伯秀男の名を挙げているが、乱の名は挙げられていない。これは映画界へのデビュー遅かったためであり、年齢的には、松井康子1939年 - )、扇町京子1940年 - )、内田高子1942年 - )、路加奈子1943年 - )、火鳥こずえ1943年 - )、清水世津1943年 - )らと同世代であり、舞台女優としてキャリアはさらに長い当初年下大月主演作への助演であり、乱よりも若い桂奈美谷ナオミ主演作多く助演していたが、1968年昭和43年6月公開された『白い快感』(監督福田晴一)では、主演女優として記録されている。 同年には、まだ「日活ロマンポルノ」(1971年 - 1988年)を開始していなかった日活いくつか成人映画触手を伸ばしており、児井英生青山プロダクション製作した『女浮世風呂』(監督井田探脚本山崎巌)に清水世津辰巳典子美矢かほる林美樹谷ナオミ大月麗子内田高子火鳥こずえとともに出演同じく『ある色魔告白 色欲果て』(監督江崎実生脚本山崎巌)に大月麗子清水世津高月絢子火鳥こずえ辰巳典子美矢かほる桂子林美樹高鳥和子真湖道代とともに出演、さらに『秘帳 女浮世草紙』(監督井田探構成小川欽也脚本山崎巌)に火鳥こずえ辰巳典子真湖道代林美樹中原かほる、高月絢子とともに出演それぞれ同年7月10日同年8月14日同年10月19日公開された。いずれも助演であったが、演技力には定評があり、若松孝二率い若松プロダクション製作した毛の生えた拳銃』(監督大和屋竺1968年5月公開)、『処女ゲバゲバ(フランス語版)』(監督若松孝二1969年7月11日公開)、『ゆけゆけ二度目処女英語版)』(監督若松孝二1969年10月公開)にも起用された。同年12月1日発行され専門誌成人映画』第35号現代工房)の表紙起用された。 1971年昭和46年11月日活成人映画路線全面的に舵を切り、同月20日公開された『団地妻 昼下りの情事』(監督西村昭五郎主演白川和子)と『色暦大奥秘話』(監督林功主演小川節子をもって日活ロマンポルノ」を開始する。乱はこの『色暦大奥秘話』に「音羽」役で助演している。翌1972年昭和46年1月18日公開された『ラブ・ハンター 恋の狩人』(監督山口清一郎主演原英美)にも引き続き出演したが、同作は、同月刑法第175条わいせつ図画公然陳列罪と同配布容疑警視庁摘発された(日活ロマンポルノ事件)。以降も、大蔵映画中心にしつつ、日活ロマンポルノにも出演した大蔵映画社長大蔵貢1899年 - 1978年)、その弟で副社長近江俊郎1918年 - 1992年)にはかわいがられたという。 『日本映画俳優全集女優編』の乱の項を執筆した小田克也は「性格古風律儀映画芝居鍛えたせいか、どんな役でも器用にこなし、コメディ演じてもペイソスがにじみ出る」と乱を評した。『昭和桃色映画館』の鈴木義昭によれば山本晋也監督した未亡人下宿』(1968年)をはじめ、小川欽也監督作等、コメディ映画多く出演しており、鈴木曰く「乱さんのコミカルな演技忘れられない」という。乱自身も「喜劇以外はお芝居じゃない思っていた」と語っている。喜劇女優としての実力評価され浅草松竹演芸場1983年閉館)での『お笑い横丁』等の舞台にも起用された。

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新劇から成人映画へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/13 04:23 UTC 版)

国分二郎」の記事における「新劇から成人映画へ」の解説

第二次世界大戦末期である1944年昭和19年)、静岡県三島市生まれる。本名は「森達也」であるが、映画作家森達也1956年 - )とは生年出生地異なり別人である。 1960年昭和35年前後千葉県習志野市東邦大学付属東邦高等学校進学するも、やがて同校中途退学し、東京都渋谷区千駄ヶ谷日本デザインスクールに籍を置き、インテリアデザインを学ぶ。俳優志してグループ虹の会」に入会し演劇芝居稽古参加した。満21歳迎え1965年昭和40年)、この芝居稽古中に出逢った俳優紹介独立系成人映画世界入り同年公開された『性と血』という映画出演してデビューした同年と翌1966年昭和41年)の出演作記録残っていないが、1967年昭和42年7月公開された『女高生絶叫』(監督東元薫梅沢薫の別名)、同年10月13日公開された『暴欲の色布団』(監督渡辺護)に出演した記録残っている。この時期から1970年代、1980年代初頭にかけて、渡辺護梅沢薫の両監督作品多く出演した小田克也によれば、「二枚目風貌だが、硬軟両様をこなし、孤独でややニヒル現代青年役がユニークな演技派」である、という。1969年昭和44年12月公開された『男ごろし 極悪弁天』(監督渡辺護)では、香取環演じるところの「弁天加代」の相手役用心棒英二郎」を演じ同作ヒットをみる。配給元の関東映配希望でその続篇『おんな地獄尺八弁天』が製作され1970年昭和45年6月公開されている。国分同作では「弁天加代」の相手役の「セイガク」を演じたが、渡辺護回想によれば国分は、自らが出演したこの正続両作では、前作の『男ごろし 極悪弁天』の方が面白かった語ったという。『おんな地獄尺八弁天』は、上映プリント現存しているが、『男ごろし 極悪弁天』の現存確認されていない1971年昭和46年11月老舗であり大手五社一社であった日活成人映画路線全面的に舵を切り、「日活ロマンポルノ」(1971年 - 1988年)を開始するが、国分は、代々木忠所属したプリマ企画製作した1972年昭和47年6月7日公開の『性神風土記2 秘められた愛』(監督秋山駿)を皮切りに同社作品や、1974年昭和49年7月20日公開の『(秘)香港人市場』(監督沢賢介)、同年9月11日公開の『濡れた賽ノ目』(監督若松孝二)といった独立プロダクション下請け作品出演する、という形で日活配給作品にも出演した1972年5月公開された『現代日本暴行暗黒史』(監督若松孝二)で主演し、「血がたぎる攻撃的な役」を演じた同年12月公開された、『嘆きのテレーズ』(監督マルセル・カルネ1953年)を下敷きにした『ただれた性交』(監督渡辺護)では、テレーズシモーヌ・シニョレ)に当たる主演真湖道代相手に、ラフ・ヴァローネ演じるところのローランに当たる役を演じた1979年昭和54年10月23日発行された『日本映画俳優全集男優編』の国分の項目によれば当時少なくとも独身であった久保新二によれば、『おんな地獄尺八弁天』で脇役であった青山リマ交際説、結婚説も流れたというが、青山1974年25歳引退している。野上正義によれば国分武藤周作とともに渡辺組(渡辺護監督作常連役者)であり、野上堺勝朗松浦康、久保新二吉田純らは、もっぱら山本組(山本晋也監督作常連役者であったという。 1983年昭和58年1月公開された『日本痴漢大作戦』(監督飯泉大)、同年2月公開された『犯しの淫画』(監督飯泉大)、同年5月公開された『未亡人犯す』(監督北見一郎)に出演した記録が残るが、その後映画界を去る。時期不明であるが、同年ころに死去する。満38-40歳ころの没。久保新二によれば、シネキャビンの納涼会で会ったのが最後であったという。

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