怪物くんと怪物3人組
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 05:32 UTC 版)
「怪物くんの登場キャラクター」の記事における「怪物くんと怪物3人組」の解説
怪物屋敷の住人たちで、怪物くんこと怪物太郎とドラキュラ、フランケン、オオカミ男の怪物3人組の4人。 怪物くん 声 - モノクロ版:白石冬美、カラー版/CR:野沢雅子 演:大野智 本作の主人公。本名:怪物 太郎。身長99cm、体重28kg。怪物ばかりが住んでいる、地球ではあるがどこにあるのか分からない国「怪物ランド」を総べる怪物王家の皇太子。現国王・怪物大王の実子であり、お供の3匹からは「坊ちゃん」と呼ばれている。人間の小柄な少年に見えるが、手足を自由に伸ばし(最大伸長度は不明だが、追跡する敵のスピードに捕捉を諦めるなど、限界はある)、様々な顔や姿に変身するなど、多くの念力を中心とした超能力を持つ。最大の武器は「1、2、3、4、5!」と5つ数えて念力で起こす爆発で、本人に殺意がなければ殺傷にこそ至らないが、対象者は大怪我を負い大きな建造物も崩壊させてしまうほど威力は強大である。念力を使わなくても密猟者から鉄砲を取り上げて折り曲げてしまったりと、腕っ節自体も並外れて強く、念力の応用で腕の長さを伸ばすと同時に「⚓」マーク入りの筋骨隆々な腕に変化させることも可能。頬にある3本線はヒゲ。トレードマークの帽子は寝ている時にも外さないが(別の帽子を被る時のみ描写はないが脱ぐこともある)、最終話で具体的な理由が語られ、秘密も読者(視聴者)にのみ明かされる(本編で初めて脱いだ状態を見せた時には、雲で隠れていた)。王位継承にあたって修業のために人間界を訪れ、そこで出会ったヒロシと半ば強引に友人となり、ヒロシ姉弟が住むアパートの部屋の隣室を借りる。太郎の部屋には冷蔵庫しかないが、その中は怪物屋敷の厨房へと繋がる通路になっている。やや常識外れでプライドが高く、短気でわがままな性格であり、それを諌める者を「うるさーい!」と一喝する。気まぐれで思い付きで行動することも多いため、よくオオカミ男たちから「立てた予定が、ぼっちゃんのおかげでぶち壊し」などとぼやかれている。その一方で情に厚く、ヒロシには強い友情を抱いており、怪物大王がヒロシを石に変えた際に反抗するなど彼を傷付ける者に対しては激しい怒りを見せ、ヒロシの面子を立てるために行動することもある。あんみつとラーメン(ドラマ版ではカレー)が大好物。多少面倒くさがりな面もあり、気が乗らないと予定があっても平気で朝寝坊を繰り返したり、逆に風呂にも入らず寝てしまう(特に風呂嫌いというわけではない)ことも時折あるため、ドラキュラから「王子なのに生活が乱れている」と叱られたりもする。弱点は雷で、雷鳴を聞いただけですくんでしまって何も出来なくなり、フランケンに頼ることとなるため、この状態時だけはドラキュラから子供扱いされても従順になる。 藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』に、「怪物くんぼうし」(藤子・F・不二雄大全集14巻に収録)という“被ることで手足を自由に伸び縮みさせることができる”帽子が登場した。また、同作の「なんでも空港」には怪物くん本人がカメオ出演している(ただしアニメ版では登場せず)。劇場アニメ『忍者ハットリくん+パーマン――忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵』のオープニングのワンシーンに登場し、アニメ版ドラえもんスペシャルではドラえもんとの共演を果たしている。 ドラキュラ 声 - モノクロ版:大竹宏、カラー版/CR:肝付兼太 演:八嶋智人 怪物くんのお供の一人。身長183cm、体重33kg。「怪物魔物学」の学者で、豊富な知識を持ち、特に怪物や妖怪に詳しい。元々の出身はポーランドで、人間界で授与された爵位は伯爵。祖父は公爵、父は侯爵という由緒正しい一族でもあり、その名門出の経歴及び高い学識を買われ、主に怪物くんのしつけと学問教育を担当するが、あまり言う事を聞いてもらえていない。黒いシルクハットとマント、モーニングコートを普段着としている。潔癖でプライドが高く、キザで欲深な面もある。吸血鬼だが吸血行為を禁じられており、代りにトマトジュースを飲んでいる。吸血の応用として、体内に入った毒素等を吸いだすという、他の吸血鬼には真似のできない高等技術を持つ。愛用のマントの力による飛行能力を持ち、これを着用すれば他の者でも飛べるが、普通の人間が長時間着用するとコウモリになってしまう。下僕として吸血コウモリを使役し、主に偵察を任せる。ベラボー星人ほどではないが、催眠術で他者を操ることができる。ニンニクと十字架と日光に弱いが、怪物ランドでは日中でも活動可能。人間界では昼は地下室の棺桶で眠り(ただし曇りや雨等天気が悪い時、及びドラマ版ではサングラスと日傘があれば昼でも活動可)、夜起きて散歩に繰り出すという生活スタイルである。ほぼ不死身のため普通の銃火器などでは怪我はしても死に至らず、他の原因で何度死んだと思われても、仮死状態で生き返ることができる。ただし、銀の弾丸を撃ち込まれた時などの弱点による場合は本当の死となる(例えば銀の弾丸だと致命傷となり、摘出せずに放置すれば生き返れず本当に死んでしまう)。普段は呼吸もしておらず、宇宙空間でも宇宙服を着用せず活動することができる。一人称は「アタシ」(初期は「わし」 や「オレ」もあった)で、語尾に「~ザマス」(稀に「~ザンス」)をつけて話す。 オオカミ男 声 - モノクロ版:兼本新吾、カラー版:神山卓三、CR:緒方賢一 演:上島竜兵 怪物くんのお供の一人で、年齢不詳だが自他共に認める中年である。身長164cm、体重は101kgでやや小太り。先祖は東ヨーロッパ出身だが、自身の出自は怪物ランドのガンス地方で、そこはかつて先祖が怪物ランドへ移住した際の区域である。普段の姿は坊主頭の人間だが、満月や丸い物を見ると全身が獣毛に覆われて狼に変身する。ただし単なる丸い物(切り株など)の場合、中途半端な変身となる。満月の場合は天候に関係なく太陽が昇ると元に戻るため、昼間の丸い物による変身だと一晩明けた翌朝まで待たなければ戻れない。変身時は狼特有の鋭い嗅覚と素早い動作から繰り出される牙と爪が武器。本人曰く「普段の人間体が真の姿」であり、作中でも時折「怪物の中では人間に近い」とする発言があるが、怪物ランドでは常に狼の姿で過ごす。一般の狼に対しても仲間意識を抱いている。狼に変身しないと力を怪物としての本領を発揮できず、ほぼ人間並みの能力しか持たない通常時との激しい落差が唯一にして最大の弱点。怪物ランドでは著名な料理人で、怪物屋敷の食卓や家事を担っている。変身さえしなければ人間界の飲食店でもプロ級の料理人として認められる腕前だが、月見うどん等の卵黄を見ても変身してしまうため、人間達と共に仕事として厨房で料理の腕を振るうのは困難な面もある。気さくで人がよく、世話好き。好物はうどんとバームクーヘン。一人称は「わし」または「あっし」で、語尾に広島弁のように「~ガンス」とつけて話す。 フランケン 声 - モノクロ版:今西正男、カラー版:相模太郎 (第1回 - 第27回、劇場版第1作)→ 兼本新吾(第28回 - 最終回、劇場版第2作)、CR:富田耕生 演:チェ・ホンマン 怪物くんのお供の一人。身長297cm、体重252kg。フランケンシュタイン博士の作った人造人間(フランケンシュタインズ・クリーチャー)である。大柄で強面だが、のんびり屋で心優しく繊細で泣き虫。頭は弱いが、怪力と手先の器用さを生かし、主に屋敷の手入れや買い物の荷物持ちを担当する。青いコートに赤と黄色の縞模様(ドラマでは白と黒の縞模様)のシャツを着た姿。並の人間ならプロのレスラーによる攻撃でも大した痛みやダメージを受けないほどタフであり、怪物くんのボディーガードも兼ね、そのパワーは怪物くんも唸らせるほど強力だが、総合的な戦闘力は念力を使える怪物くんの方が上なので、その意味での活躍はそれほど多くない。しかし、怪物くんの弱点である雷を操る怪物が現れた際には、雷=電力をエネルギー源とするフランケンがこれに立ち向かって倒し、護衛の任を果たしている。ドラキュラとは違う意味で不死身に近いが、死亡または破壊された場合は自力の復活はできず、電力エネルギーを与えられて修復されれば何度でも生き返ることが可能。「フンガー」(ドイツ語で「空腹」を意味する)としかしゃべらないが(時々「フガー」と発音することもある)、怪物同士では何故か話が通じている(初期の頃は「フンガー」ではなく、「ウー」だった。アニメ版では、怪物ランドの息子に宛てて書いた手紙も「フンガー」をいくつも書き並べただけの文章だった)。怪物くんと敵対する悪魔組織デモーニッシュの刺客であるアーシュランの魔力により、一時的に人間の言葉を話せるようになったことがある。カラー版では声を当てた兼本が我慢できなくなり少しではあるがアドリブで普通の台詞を入れている。基本はポーカーフェイスであるが、怒る時は怒り、笑う時は笑う。ロボットではないため生身の生物同様に飲食も必要とする。生殖能力もあり、怪物ランドには怪物くんの同年代の息子がいて、身体や精神面の成長と老化もある生命体であることが示唆されている。『ドラえもん』、『バケルくん』、『ミス・ドラキュラ』にも登場している。アニメの第一作と第二作で体型にかなりの違いがあり、第一作では比較的スリムで手足も長く描かれているのに対し、第二作では身長に対して横幅が広く、手足も短いズングリした体型に描かれている。原作は、これらの中間的な姿である。
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