広域捜査専任特別調査室
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「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」の記事における「広域捜査専任特別調査室」の解説
山根 新九郎(やまね しんくろう) SRO室長。日本で唯一の広域捜査専任特別調査官 警視長。39歳。身長185cm、体重70kg。『マザー』へのアクセス許可を有する。 父親は元東京第一方面本部長。アメリカ留学で、1年目はカリフォルニア大学で犯罪行動心理学を、2年目はヴァージニア州クアンティコ(英語版)のFBIアカデミーでプロファイリングを学び、最後の1年は行動分析課のオブザーバーとして実際の捜査に参加した。帰国後、FBIで学んだ成果を日本の国情に合うよう研究し、管轄に縛られずに広域捜査を行う組織の新設を警視総監に提言した。その後、来日したアメリカ司法長官の帰国前夜に大使館で行われた内輪のパーティーに、警視総監と警察庁長官と共に招待され、サプライズゲストとして登場した総理大臣に直談判し、その場で警察庁長官と警視総監にSRO設立が命じられた。 高校生の時に、海で溺れそうになったことがきっかけで、いつ死んでも後悔しないように、どんなに面倒なことでも手抜きをしないように心がけている。 独身で実家暮らし。家族は、父・敏郎と母・伊勢(いせ)。妹・静香は結婚して家を出ている。昆虫オタクで、中庭に飼育小屋があり、静香の結婚後は、彼女の部屋も飼育小屋になった。朝は昆虫の世話をすることから始まる。映画『ミザリー』の主演キャシー・ベイツに因んで「キャシー」と名付けた、体長9センチのチリ産のメスのバードイーターが自慢の1匹。 愛読書は『源氏物語』で、特に『宇治十帖』が好き。 芝原 麗子(しばはら れいこ) SRO副室長 警視正。32歳。 東大法学部卒。身長173cm、体重52kgのすらりとした体型。股下が90cmあり、マックスマーラの黒いスーツを着こなす。 口を閉じて笑っていれば清楚な美人にしか見えないが、実際は非常に気が強い。元警察庁情報通信局課長補佐で、コンピュータの扱いに長けている。空手2段。副室長のポストを警察庁が得るため、32歳という異例の若さで警視正に昇進した。SROの動きを知らせるよう胡桃沢に命じられ、盗聴器を仕掛けていたが、ドクター事件を機に翻意し、SROメンバーとして仕事に従事している。 実家は静岡県静岡市の中心部。父・信輝は市役所勤め、母・美登利は主婦。親から仕送りを受けており、優雅な一人暮らしを送っている。自宅マンションは、脱ぎ捨てられた衣類や空のペットボトルなどのゴミで、足の踏み場もないほど散らかっており、鼻を刺すような異臭が漂い、ゴキブリもいるが、見ないようにしている。浴槽も湯垢で変色し、底に黒っぽい水が溜まり、カビが生えているが、普段はシャワーのみで、湯船には入らないため気にしていない。月に一度、シティホテルのミニスイートで清潔で広いお風呂に入る。子供の頃は、授業に集中できず、じっと座っていられなかったり、片付けができず、自分の思い通りにならないと暴力に訴える問題児だった。小学4年生の時に精神科に連れて行かれ、治療の甲斐があり、中学生になる頃には、外で異常な行動を取ることもなくなり、真面目で成績優秀な生徒になった。外で我慢する分、家庭内にその反動が出たが、両親は他人に迷惑をかけるより、自分たちが我慢すればいいと納得した。麗子自身も、病気とうまく付き合っていくため、外では非の打ち所のない完璧なエリートの仮面を付け、家で解放することで折り合いをつけている。友人や恋人を家に呼ぶことができず、病気を打ち明ける勇気もないため、結婚は諦めている。ゴミにまみれて暮らすことは気にならないが、逆に片付きすぎた清潔な部屋には窮屈さを感じる。 房子の事件後は、凄惨な事件に巻き込まれたこと、病が治っていないことが両親に露見してしまい、仕事を辞めて実家に戻るよう言われながらも、仕事に復帰した。しかし、美人で優秀な警察官という点が房子の癪に障り、以後執拗に狙われる羽目になる。 尾形 洋輔(おがた ようすけ) SROの一員。警視正。42歳。身長165cm、肌が浅黒く、顔が引き締まっている。 白髪のない黒髪をポマードでべっとりと撫でつけ、安っぽいスーツを着ている。マル暴の刑事かと思われるほど人相が悪い。柔道3段。 東大法学部卒。大井署刑事部長を5年務めた後、第二方面本部次長を務め、警視庁刑事部への異動が決まっていたが、裏金を私的流用した上司を殴り、SROへの異動となった。現場の警察官としては優秀で、部下からも慕われていたが、他にも似たような暴力事件を過去に起こしたことがあったため、出世が遅かった。人一倍、情にもろく、部下思いの熱い男だが、照れ屋であるため、わざと乱暴な口を利いて自分を隠そうとする。阿部刑事部長には頭が上がらず、借りてきた猫のように大人しくなる。思ったことは口に出さずにいられない性格で、度々麗子と衝突する。 10歳の息子・誠が春休み明けから不登校になり、妻・敏江は鬱状態で、姑と家事代行サービスの利用で生活が成り立っており、気が休まらない。房子逮捕後、帰宅後に誠に果物ナイフで刺され、妻の入院、息子の引きこもりなどに対応するため休職。カウンセラーの意見には納得できないながらも、家族の再生のためと受け入れる。 針谷 太一(はりや たいち) SROの一員。警視。30歳。通称ハリー。身長185cm前後、長身だが大男という感じではなく精悍な感じ。ハンサムな顔立ち。ファッションセンスがあり、レイバンのサングラスをかけ、薄手のレザージャケットにリーヴァイスのアンティークジーンズといった高級品をそつなく着こなす。 東大法学部卒。警察大学校を出てから警察庁へ入庁。3年前の捜査三課時代、窃盗事件捜査中にコンビニ強盗の緊急無線を聞き、現場へ急行し、婦警を人質にしていた前科多数の男を射殺し、その功績が認められて捜査一課へ異動。「警視庁のダーティー・ハリー」というあだ名を付けられる。2年前の一課時代には、前述の事件で人質になり、後に退職した婦警を見舞う途中に偶然通り魔事件に遭遇し、犯人の坂本を射殺した。世間からの批判はなかったが、2年連続の射殺事件を起こした針谷を擁護する声は警察内には皆無で、交通部に異動となった。2度の発砲事件を起こしながら退職しなかったのは、父親が与党の大物議員であることが関係している。急所を外せば坂本は死ななかった、自分は人殺し同然だと後悔しており、SRO異動後、坂本の遺族である元妻・松井由美に謝罪と辞職の報告に行った際、またしても刃物を振り回す男が坂本の娘・由香を人質に取る事件に遭遇し、発砲し助けた。由美から辞める必要はないと言われたことで、背負ってきた十字架が軽くなり、SROの一員として職務を全うする決意が固まった。 父・健一郎は、当選5回の衆議院議員、民友党副幹事長、64歳。母・美由紀は58歳。兄・耕介は32歳、父の秘書を務めており、結婚し子供もおり、世田谷区のマンションで暮らしている。 高校時代からクリント・イーストウッドのファン。何につけても兄と比較され、東大法学部に進む実力も兄の前では霞んでしまい、高校1年生の終わり頃には耕介に追いつこうとする努力をやめ、一家の出来損ないだという事実を受け入れることで、心が解放された。兄から警察を辞め政治家になるよう勧められる。 川久保 淳一(かわくぼ じゅんいち) SROの一員。警視。26歳。身長180cm以上、体重65kg程度、色白で、ひょろりとした細身の体型。目鼻立ちの整ったイケメンだが、どことなくおどおどとしており、目に落ち着きがない。 東大法学部卒。埼玉県警捜査三課からSROへ異動してきた。入庁後の現場研修後、学生時代から付き合っていた女性へのストーカー行為で訴えられ、埼玉県警への異動となった。高校・大学の先輩である胡桃沢から、SROのスパイをすれば警察庁に戻すと言われ、SROへ異動。ドクター事件後、メンバー、特に尾形から非難を浴びるが、木戸の言葉もあり、SROに残ることを許される。 富田 直次郎(とみた なおじろう) SROの一員。58歳。総務・会計担当の課長。 仕事にも人生にも疲れたような貧相な中年男。存在感が薄い。元総務部会計課(警視庁全体の予算を扱う部署)。税理士の資格も持っている。警察の裏金について記したブラックノートを持っており、富田を飼い殺しにするためにSROが設立されたという裏の事情がある。ドクター事件の犯人逮捕時の行動が問題視され、SRO廃止が決まるが、ブラックノートの存在を盾に、上層部に翻意させる。どんな些細なこともメモを取る癖があり、日記帳兼備忘録のようになっている。会計課時代、裏金作りに追われ、精神的に追い詰められ、自殺を考えたこともあった。同僚の自殺が良くも悪くも自身の自殺を思いとどまるきっかけとなった。 木戸 沙織(きど さおり) SROの一員。24歳。総務・会計担当の主任。 平凡な20代前半の女。派手な化粧をしている。暇さえあればネイルケアに勤しんでいる。元警務部警務課(職員の給与計算や経費の払い出しを担当する部署)。 14年前に失踪した叔母の事件を解決したいとの強い思いから、SROへの異動を希望し、富田のスパイをし、ブラックノートのありかを探るのと引き換えに異動が認められた。 ドクター事件で近藤房子に拉致・拷問され、腹と胸を刺され生死の境をさ迷った。急性ストレス障害を発症し、房子の名に怯えながらも仕事に復帰したが、押送中に逃走した房子に家族もろとも狙われ、再び心身に深い傷を負い、休職中。『SRO6 四重人格』より復帰。
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