台風第16号
台風第16号(たいふうだい16ごう)もしくは 台風16号(たいふう16ごう)は、その年の16番目に発生した台風の名称。
過去の主な台風16号
- 周防灘台風(昭和17年台風第16号) - 1942年(昭和17年)8月21日に発生した台風。
- 枕崎台風(昭和20年台風第16号) - 1945年(昭和20年)9月12日に発生した台風。国際名は「Ida(アイダ)」。
- 昭和34年台風第16号 - 1959年(昭和34年)10月4日に発生した台風。伊勢湾台風の直後に被災直後の東海地方を通過し、豪雨で水田決壊等再び被害が出た。
- 昭和35年台風第16号 - 1960年(昭和35年)8月17日に発生した台風。国際名は「Della(デラ)」。8月28日に高知県高知市西方に上陸。北上して鳥取市付近の日本海へ抜けた。8月29日、西宮市の道路建設現場では土砂崩れが発生して作業員24人死亡するなど死者・行方不明者61人、負傷者146人を出す被害[1]。
- 昭和37年台風第16号 - 1962年(昭和37年)8月28日に発生した台風。国際名は「Wanda(ワンダ)」。香港に大きな被害を出した[2][3]。
- 第3宮古島台風(昭和43年台風第16号) - 1968年(昭和43年)9月12日に発生した台風。国際名は「Della(デラ)」。気象庁によって「第3宮古島台風」と命名された。
- 昭和49年台風第16号 - 1974年(昭和49年)8月25日に発生した台風。国際名は「Polly(ポリー)」。この台風の洪水により、多摩川の堤防が決壊した。
- 昭和54年台風第16号 - 1979年(昭和54年)9月23日に発生した台風。国際名は「Owen(オーウェン)」。
- 平成6年台風第16号 - 1994年(平成6年)8月15日に発生した台風。国際名は「Fred(フレッド)」。中国に大きな被害を出した。
- 平成11年台風第16号 - 1999年(平成11年)9月14日に発生した台風。国際名は「Zia(ジア)」。同日、宮崎県都井岬付近に上陸。
- 平成13年台風第16号 - 2001年(平成13年)9月6日に発生した台風。アジア名は「Nari(ナーリー)」。南西諸島付近で迷走し、長期間停滞したため、この地方に大きな被害を出した。
- 平成14年台風第16号 2002年(平成14年)8月29日に発生した台風。アジア名は「Sinlaku(シンラコウ)」。
- 平成16年台風第16号 - 2004年(平成16年)8月19日に発生した台風。アジア名は「Chaba(チャバ)」。
- 平成21年台風第16号 - 2009年(平成21年)9月26日に発生した台風。アジア名は「Ketsana(ケッツァーナ)」。
- 平成24年台風第16号 - 2012年(平成24年)9月11日に発生した台風。アジア名は「Sanba(サンバ)」。
- 平成28年台風第16号 - 2016年(平成28年)9月13日に発生した台風。アジア名は「Malakas(マラカス)」。
- 令和4年台風第16号 - 2022年(令和4年)9月23日に発生した台風。アジア名は「Noru(ノルー)」。
備考
1951年の統計開始以降、最も早い日時に発生した台風16号は1971年の台風16号(7月16日に発生)[4]、最も遅い日時に発生した台風16号は1998年の台風16号(12月10日に発生)となっている[5]。
脚注
- ^ 日外アソシエーツ編集部編 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年、145-146頁。ISBN 9784816922749。
- ^ “American Marine boatyard – aftermath of Typhoon Wanda 1962 – The Industrial History of Hong Kong Group”. industrialhistoryhk.org. 2020年8月11日閲覧。
- ^ 1962 Typhoon Wanda Hits Hong Kong - YouTube
- ^ “デジタル台風:台風リスト”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年8月1日閲覧。
- ^ “デジタル台風:台風リスト”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年8月1日閲覧。
台風16号 (2004年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 14:26 UTC 版)
「高松市の歴史」の記事における「台風16号 (2004年)」の解説
2004年(平成16年)8月30日から8月31日にかけて九州・中国地方を通過した台風16号は高松港と宇野港で過去最高の潮位を記録し、高松市では2人の死者、延べ1万5645棟、980haが浸水、浸水による電気ショートで6件の建物火災、24件の車両火災が発生し、1億1000万円の被害を出すという未曾有の高潮被害をもたらした。高松港では22時42分に観測史上最高潮位TP+246cmを記録。この台風によって、高松での最大瞬間風速は8月31日1時の15.5m/s、降水量は47.5mmであるから、風雨は特筆すべき物ではない。被害のほとんどは高潮によるものである。最低海面気圧が978.1hPaを記録し、ちょうどこの時期が大潮の時期であったこと、また満潮の時間が重なったことで、被害が大きくなった。 8月30日16時45分高松地域に大雨洪水警報が発表。21時30分頃から高松市の屋島地区から中心部、下笠居地区にかけて住宅の浸水や道路冠水が発生し、22時10分から床上浸水が始まる。その後22時から22時40分にかけて被害の想定される地域に相次いで避難勧告が発令されたが、この時、後に最悪の被害を出すことになった福岡町や松島町周辺には避難勧告が発令されなかった。避難勧告の出された瀬戸内町では指定避難場所の日新小学校が浸水したため、自宅の二階や付近の店舗などに待機する住民が続出した。同じ頃海水が逆流し水位が上昇した詰田川沿いの木太町では自主避難をする住民もいた。浸水は一部の地区を除き8月31日1時30分頃までには解消に向かっていたが、福岡町など一部の地域では9月1日未明まで冠水したままであり、ゴムボートが出動し自動車が立ち往生したりマンホールから水が噴出す光景がローカルニュースなどで伝えられた。 この台風で高松市内では2人の死者が出た。1人は一人暮らしの83歳の女性で、就寝中に床上20cmまで浸水し溺死した。もう1人は扇町のJR予讃線の下を通過する市道で、浸水したアンダーパスに進入した自動車に乗っていた37歳の男性が溺死した。海水が浸かり塩分の付着によって漏電したことによる建物火災が6件、同じ理由によるショートで発生した車両火災が24件あった。深いところでは人の腰まで浸水したため電気、水道、ガスなどのライフラインに大きな障害が起こり、797戸が停電した。工場の機械、事務所や商店の事務機器、エアコンの室外機、自動販売機などが多数故障したため、一般商店やコンビニ、スーパーでは営業できなくなった店舗も多い。中央通りやさぬき浜街道沿いの樹木は倒木あるいは海水によって落葉した。 公共施設・店舗の被害 香川銀行、百十四銀行、高松信用金庫9支店・出張所で営業停止、11箇所のATMが故障。特に百十四銀行松福出張所は建て替えにまで至った(建て替え完成と同時に支店に昇格)。 高松西社会保険事務所オンラインシステムが停止し、年金相談業務などができず。 サンクス・ローソン・ファミリーマートなどコンビニエンスストア海や河川の下流付近周辺の店舗で被害が多く、陳列棚下部の商品が全滅し、倉庫内にあった商品もすべて浸水、パソコンが水に浸かり商品管理も不能に。また電気系統のショートなどで冷蔵棚もストップし、弁当を含めた生物の食料品、飲料品も全滅。陳列棚上段を中心とした商品だけ販売した(パソコン・レジが故障しているところでは電卓やメモをするなどで対処)。丸1日営業がストップした店舗もあれば再開まで数日かかった店舗もあった。一部(高松市総合体育館前のローソン店舗等)ではそのまま廃業に至った店舗もある。 高松サティ(現・イオン高松東店)1F部分が浸水したため8月31日は臨時休業となった。 近畿日本ツーリスト高松支店地下の電源施設が浸水し、宿泊施設を検索するパソコンや電話がその後1週間にわたり使用不能に。 高松ステーションホテル1階喫茶店の冷蔵庫と冷凍庫6台が使用不能になり、リースで手当てし、その後厨房の消毒が終わるまで営業不能に。 高松石油本町給油所ブレーカーが漏電し、パソコンや給油機が使えず8月31日と9月1日休業。 ゲオミラクルタウンII(キョーエイ松島店)駐車場とゲームセンターだった1階部分が冠水し、そのまま廃業に追い込まれた。この結果、キョーエイは当時の高松市域から店舗が消滅し、また24時間営業のスーパーマーケットも高松市内から一時消えた(その後岡山資本の24時間スーパーが市郊外などに進出している)。跡地は2011年現在、立て替えられて総合アミューズメント施設のラウンドワンとなっている。 高松中央卸売市場8月30日22時30分頃に流入した海水によって入荷していた野菜が水浸しになり、8月31日朝までに水はほぼ引いたものの青果の競りの開始が約1時間遅れ、取扱量は青果が通常の1/2、水産が1/3に。 高松市図書館1階の約7割が数cm浸水し、地下2階の書庫に排水溝から海水が流入したが、蔵書の被害は小規模であり、8月31日と9月1日休館。 香川県視覚障害者福祉センター引越し準備で箱詰めされた点字図書約4万冊が水浸しに。 高松競輪場事務所、電気施設、バンクが浸水し8月31日に予定されていた場外車券の発売を中止。バンクが浸水したのは開設以来初のこと。 香川県県民ホール北館が3日間使用不能に。 香川県立弓道館弓道場が冠水。 高松市立小学校20校、中学校6校松島小、日新小、城内中は床上まで浸水。 最も浸水高が大きく、浸水時間が長かった福岡町、松島町一帯は江戸時代から干拓や埋め立てによって陸地化した地区である。もともと地盤高が満潮時の海面よりも低いいわゆる海抜ゼロメートル地帯であって、自然排水が困難な地区であった。そのためこの地区の排水は高松市福岡ポンプ場に依存していた。今回の高潮でこのポンプ場の排水能力(雨水排水ポンプ383m3/分、汚水送水用ポンプ158m3/分)を超えたことが30時間以上による浸水を招いた。 半分近くの被災者が実際に水が浸入してきてから高潮の発生に気づいた。避難勧告については特に被害の大きかった福岡町、松島町地区には一切発令されなかった。現場に派遣された高松市職員による確認や、市民からの通報に頼り、明確な発令基準も無い市の避難勧告システムの弊害が被害を大きくした。既に避難勧告が出された地区でもサイレンなどでの周知は無く、発令をテレビやラジオで知った。そもそも発令された時点ですでに広報車が通行できないほど道路が浸水していたり、電話などのライフラインが切断されたりしていたため、高松市の勧告における対応の遅さが批判された。このことから、およそ1週間後に襲来した台風18号では被害こそ少なかったものの、早急な避難勧告が広範囲にわたって発令された。 台風16号による避難勧告 22:00北浜町、城東町、香西本町 22:30寿町 22:35屋島西町、生島町 22:40浜ノ町、瀬戸内町 この高潮被害では高松以外にもその他香川県の沿岸部一帯、岡山県、広島県など瀬戸内海沿岸で軒並み未曾有の被害を出したが、その割に全国ニュースでは昼前の枠こそトップニュースで伝えられたものの、夕方枠以降はヘッドラインに載る程度で詳しく伝えられることはほとんどなく、首都圏以外の出来事には無関心といわれる在京メディアの東京偏向報道が露呈した。
※この「台風16号 (2004年)」の解説は、「高松市の歴史」の解説の一部です。
「台風16号 (2004年)」を含む「高松市の歴史」の記事については、「高松市の歴史」の概要を参照ください。
「台風16号」の例文・使い方・用例・文例
- 台風16号のページへのリンク