十二人衆
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「アリアンロッド・サガ」の記事における「十二人衆」の解説
「大鎌(デスサイズ)」のモンドーラ フィルボルのウィザード/ニンジャ。『サガ無印』『ブレイク』『デスマーチ』に登場する。 二つ名通り大鎌を携えており、隠密行動を得意とする。 『無印』1巻1話「反乱の日」の冒頭でエリンディルのディアスロンド神殿を急襲し竜輝石「旅人の石」を強奪。程なくしてメルトランド戦役に姿を現し、『ブレイク』1巻2話「聖なる樹」でナーシア達ファントムレイダーズを相手に激戦を展開するものの敗北し、撤退した。その後の『無印』3巻5話「フェリタニア絶対防衛戦」ではグラスウェルズとレイウォールの停戦とフェリタニア侵攻の背後で暗躍するが、ピアニィ一行の陽動作戦に引っ掛かり、敗死してしまった。フェルシア、ノイエ、ガーベラをまとめて倒した初登場の場面とは対照的にあまりに呆気なく負けたせいか、以降のリプレイで菊池が謝っていることがある。ユウナに好意を持たれていたらしく、『デスマーチ』2巻のラフスケッチでは彼女に抱きつかれているシーンが描かれている。『アクロス』3巻でもファラフナーズと共に登場しているが、話題に上がったベリアルに対しては大して敬意は持っていない。なお、回想シーンを含めると、『エチュード』を除く『サガ』シリーズのリプレイ全てに出演している。態度とは裏腹に実は臆病な性格で、自分より弱い敵を一方的に倒すことしかできない(前述のフェルシア、ノイエ、ガーベラはモンドーラより強力であったが、不意打ちで倒した)。 「火矢(ファイアアロー)」のフォード ヒューリンのアルケミスト。『ブレイク』に登場する。ゴルフォードにおいてマルドールを使い、大量破壊兵器を使用した陰謀を目論んでいた。「自爆ゴーレム」という広域に爆発をもたらすゴーレムをカムロートに進撃させて有用性を証明し、それを他国に売り込んで戦乱を拡大するのが狙いだったが、マルドールを呼び出した際、追って来ていたファントムレイダーズと遭遇し、戦闘に突入。敗北するも、ゴーレムの存在を世に知らしめるために装置を起動させ、死亡した。爆弾を使用して戦う。 「銃剣(ベイオネット)」 『アクロス』『サガ無印』に登場する。 種族・素性その他が一切不明なのが特徴で、組織内ですら素顔を見た者はおらず、名前を知る者もいない。他者に憑依し、操る力を持つ。ただし、意識を持った人間には憑依できず、クローンや人造人間、ステラやロッシュなどの意識を封じた人間にしか取り憑けない。また、取り憑いた人間が死亡してもベイオネットには何の影響もないが、魔法攻撃を受けると依代ではなくベイオネットへ素通しとなる。クラスやスキルは憑依した人間で変化する。 レイウォール貴族・ハーリング伯爵家を滅ぼし、その当主でカテナ(アナスタシア)の実兄であるアドルフィスのクローン体に憑依していた(その際のクラスはスカウト/レンジャー)。そのため、カテナからは家族の仇として狙われている。また、ヒューバードとバルムンクを繋ぐ橋渡し役の一人でもある。 『サガ無印』4巻では2話ともシナリオボスに抜擢された。レイウォール王国ではヒューバードに意識を封じられたステラに憑依して待ち受けていたが、ゼパとナヴァールの連携による鉄壁の防御陣を抜けずに敗北。その後、組織の長にチャンスを与えられ、ロッシュに憑依してグラスウェルズ王国でピアニィ達を狙ったが、最後に放った渾身の一撃をアンソンに跳ね返されて敗北、消滅した。 「大鎚(スレッジハンマー)」のレギン・バスカヴィル ドゥアン(セラトス)のソーサラー/アルケミスト。『アクロス』に登場する。 二つ名通り巨大なハンマーを持っているが、それ以上に特徴的な力として、価値あるものを価値なきものに変化させ、その差分を力とする「逆錬金(あるいは錬鉛術)」とゴーレムの生成術を持つ。そのため、商人の娘であるエルザからは抜きん出て反感を買っている。「崩都」ベルリール研究の第一人者であり、カムロートの首都クリスタに居を構える賢者、という仮の姿を持つ。 ベリアルの結晶体を運び出すべく、トーラム伯の屋敷に新生「黄金の狼」を利用して潜りこみ、その復活を目論んでいた。しかし、ユンガー達との戦闘で敗北し、当てにしていた援軍も来ないまま捕縛されてしまう。その後、投獄先で謎の死を遂げている。実際にはアインに上手く利用されただけであった。 なお、賢者を自称しているが、ルール上はセージではなく、そのスキルも持っていない。 「始祖の四人」直属の部下ということで、十二人衆ではかなり高い位置にあった。そのため、レギンの死をきっかけに十二人衆はただでさえ脆かった横の連携が完全に崩壊し、竜輝石戦争前後の時代にてアブソリュートやファントムレイダーズ、エンジェルファイヤーに次々と撃破されることとなった。 「黄金(マネー)」のゴルドレイ ヒューリンのスカウト/レンジャー。『デスマーチ』に登場する。武器を二つ名に持たないメンバー(本人は「金こそが最強の武器である」という旨の発言をしている)の一人。 表の姿はレイウォール王国に本拠を置く大商人で、「金こそが全て」という考え方を持っており、そのためアキナやドランとはとにかく反りが合わない。えげつないやり方を取ることもあるが、一応法の範囲内ではある。また、連合王国の企業にも出資している。 『デスマーチ』GMの田中信二曰く「経済バルムンク」であり、破壊工作と経済工作を連携させた攻撃のスケールの大きさが特徴。ヒューバードと組んで連合王国の経済を乗っ取ろうとし、その尖兵としてユウナを使い、金鉱の町ローンバレイで爆破テロを企んでいた。マルセルの調査で陰謀が発覚し、エンジェルファイヤーに阻止された後は即座に雲隠れしたが、ヘクスフォードで再び登場。今度はマウザーを使って港湾労働者のサボタージュを起こさせ、連合王国に送られるはずの食糧をヘクスフォード港内の倉庫に滞留させるなど、連合王国とレイウォールとの取引を妨害しにかかっていた。最終目的は自走式巨大爆弾「超兵器ドラン・ザム」を堤防に激突させて海面より低い位置にあるヘクスフォード港を水没させることで港内の食糧を損なわせ、その隙に市場に介入することであったが、察知したアキナ達によって阻止、撃破されたドラン・ザムと運命を共にした。彼の死によってゴルドレイ商会は破綻し、店舗はレイウォール政府によって差し押さえられた。 金髪の横ロールという珍妙な髪型をし、人を食った態度で相手に応対する。印象とは裏腹に黄金の巨大な銃を携えており、戦闘力は高い。 ヘクスフォードでは、港湾水没計画と並行して市場で食糧を買い占めていたが、マルセルとギィの捜索によってグラスウェルズ北部辺境の反乱分子を支援するためだったことが『ブレイク』3巻5話「見えざる影」で判明した。この情報は、時系列的には「見えざる影」の前に当たる『デスマーチ』3巻5話「秘宝の守護者」でナヴァールからアンソンに伝えられている。 「十字剣(クレイモア)」のファラフナーズ ヒューリン。小説版に登場する。 紫色(ひと房だけ深紅)の長髪を持つ長身の女性で「妖女」と呼ぶにふさわしい外見を持つ。カタコトの言葉で話す。 アルを何度も瀕死に追い込むなど戦闘力は群を抜く。 序盤からテオドールとの関係をほのめかしていたが、3巻にてその真実が明らかとなる。最終的には「剣聖の眼」を手に入れたアルと一騎討ちで死闘を繰り広げ、「眼」を潰したものの動きを追われ、撃破された。言葉の最後がカタカナになる特徴的な喋り方をする。 『アクロス』にも一場面だけ登場している。 「半月斧(バルディッシュ)」のディーン (石井康嗣) ヒューリン。『Fellowship of Stone』収録のボイスドラマ「思い出フロントライン」に登場する。 難攻不落とされるノルウィッチ城に潜入。十二人衆の中でも最強クラスの防御力で、迎撃したエルザやアキナをものともしなかった。その後ピアニィ一行を追ってフェリタニアに向かい、先回りしてティナの遺した秘宝を奪い取ろうとしたが、秘宝を隠した祠のトラップによって率いた部下を全て失い、自身も最後のトラップを強行突破しようとして失敗、絶命した。 仮面の男 種族不明のソーサラー/アルケミスト。『サガ無印』に登場する。十二人衆の一人ではあるものの、コードネームや本名など一切のデータは不明。常に白銀の仮面を被り、黒衣をまとっている。 ヒューバードの側近として仕えており、キンバリーを魔獣化したり、レイウォール・グラスウェルズによるフェリタニア攻略時に暗躍したりしていたが、連合王国軍がノルドグラム城に突入する最中にヒューバードの手によって洗脳された末、ピアニィたちに倒され、因果応報的な末路をたどった。死の寸前、ヒューバードへの呪詛とともに自身のコードネームと本名をピアニィたちに告げようとしたが、果たせなかった。 「曲射砲(ハウイッツァー)」のボリボス ドゥアン(セラトス)のソーサラー/ドラグーン。『デスマーチ』に登場する。 十二人衆のメンバーが過去には新生「黄金の狼」、現在はアブソリュートやファントムレイダーズ、エンジェルファイヤーに次々と倒されたため、それを補填するべく抜擢された。メインクラスはソーサラーだが本人は完全な肉体派で、巨大なハンマーを携えている。また「ボリボス軍団」なる子飼いの部下を抱えており、彼らを投げつけて攻撃するという豪快かつ無茶苦茶な戦法を使う。また軍団には「命を守るより攻撃しろ」というこれまた無茶苦茶な決まりがある。 本人は「爆撃棍」という武器を所持しており、これで相手の防具を破壊する攻撃を行う。その戦闘力は、アザゼルも瞠目するほどだと言われていた。グラスウェルズ‐連合王国国境とゴルフォード‐連合王国国境で二度に亘ってエンジェルファイヤーを襲い、特に後者の一戦では窮地に追い込んだが、怒れるアキナの一撃を受けて絶命した。根っからの戦争屋で、十二人衆に抜擢されたのはそれを買われて。 「絞首紐(ギャロップ)」のサディア ヒューリンのエクスプローラー/テイマー。『アクロス』に登場する。 傭兵団「ブラックヴァイス」の一員であるが、その正体はバルムンクのメンバー。傭兵団では実質的なリーダーを務める。ノーラ子飼いの配下と言え、傭兵隊を率いて新生「黄金の狼」を撃破すべく招集された。二つ名が示す通り鞭による攻撃を得意とし、移動を封じつつ締めあげてダメージを与え続ける、という戦法を得意としている。メンバーと連携して新生「黄金の狼」を攻め立てたが、立て続けにユンガーの妨害を喰らって本領を発揮できず、結局倒された。現在、作中で十二人衆とされたメンバーの中では(恐らく)唯一の生き残りである。 十二人衆の残り3人 種族・武器名・本名等すべて不詳。全員が黒いローブとフードをまとい、赤・青・銀(リーダー格)のそれぞれ異なる色の仮面をつけていた。 ノルウィッチ城を制圧したベルフトの前に姿を現しバルムンクへ引き込もうとするも、「前々から貴様らが気に食わなかった」との言葉とともに放たれた一撃で3人まとめて首を刎ね飛ばされ、抹殺された。これをもって、(少なくとも公式ストーリー上)バルムンク十二人衆は全滅した。
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