主要メカ&マシン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 02:59 UTC 版)
以下は主要級。 ナイト2000(K.I.T.T.) ナイト2000(KNIGHT 2000)とは、「未来の車の原型」を志向して製作された“ドリーム・カー”である。数々の先進的な機能を搭載した車体をK.I.T.T.(Knight Industries Two Thousand の略。カタカナ表記では「キット」)と呼ばれる高性能人工知能が制御し、人間との自然な会話による指示・応答や自律での無人走行など、まさに「夢の車」の呼び名にふさわしい性能を持つ。 外観は黒一色で統一されたカラーリングで、第三世代ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム(1982年デビュー)をベースに製作されている(日本語吹き替え版ではやや微妙なニュアンスになっているが、かつてのマイケル・ロング刑事の愛車とナイト2000となったトランザムは別の車両である)。 このボディの黒は一般に言う「塗料の色」ではなく、外板に施されている、新開発の分子結合殻を組み込んだ特殊セラミックによりそう見えるものであるとされている。これは金属でもファイバーグラス等でもない全く違った新物質であり、これによってナイト2000は大抵の銃器程度では傷すら付けられない程の強力な耐弾・耐爆性を実現させている(ただし決して無敵というわけではなく、主にシーズン開始時には敵役に様々な手段で破壊され、その後大幅に強化改造されるという展開が半ばお約束となっていた)。 ベース車同様、駆動方式はフロントエンジン・リアドライブの2WD。最高速度はノーマルモード時で322mph(約520km/h)、トランスミッションは8段オートマチック。またシーズン4では、スーパー追跡モード(車体各部を変形・展開させて出力を約40%上げ、450mph(約720km/h)での走行を可能とする)とそれに伴った緊急ブレーキシステム(外装各部を展開し、エア・ブレーキとして機能する)が追加され、さらにルーフ部分を後部トランクルームへ自動的に格納して「コンバーチブルモード」にも変形出来るようになった。 一度のみの改造であるがシーズン2第7話「スペシャルカーを取り戻せ!ナイト2000車ドロ壊滅作戦(原題:CUSTOM K.I.T.T.)」では、捜査中に知り合った女性カーリー・ヘイパー(デニス・ミラー、声:玉川砂記子)がカスタムカーショーの会場からエントリーしていた車が盗まれ代わりに外観をカスタムしたナイト2000がピンチヒッターとしてショーにエントリーした。マイケルとエイプリルの手によってファイヤーペイント、サイドマフラー、ルーフスポイラー、ダブルリアウィング、ゴールドの5スポーク・ワイドリムホイールがこのエピソードのみ装着され登場した。 燃料については一部に「水素」としている資料[要出典]もあるものの、実際の劇中での燃料関連の描写は、シーズン1においてガソリンスタンドで給油するシーンや、同シーズンの別エピソードで「代替燃料を用いたレースに出場するために液体水素エンジンに載せ換える」というシーンがある程度で、具体的な設定としては言及されていない。 電子機器を多数搭載しているせいか、高熱には弱い。そのため、シーズン2ではエイプリルが特殊耐熱皮膜を開発して装備された他、シーズン3では超高温を発するクリスタルレーザーに対抗するため、ボニーと財団の研究生エリオット・サイクスによって10秒という時間制限付きの耐熱コーティングが装備されている。また軍のものに匹敵する火炎放射器を搭載したサーカスの消防車と対決した時には、炎を浴びて車内の温度が上昇したため、K.I.T.T.がマイケルに「動き回って下さい。スピードで炎を散らすしか方法がありません」と助言した。シーズン4第18話「恐怖の溶岩地獄・死の中米大冒険(原題:KNIGHT FIGHT TO FREEDOM)」では、火山の噴火で流出した溶岩が道路を寸断している状況で、溶岩の幅が広くターボブーストでは飛び越せない事から、全速で溶岩に突入し特に被害もなく通過している。 製作総指揮のグレン・A・ラーソンによれば「ナイト2000」とは車の部分であり、「K.I.T.T.」は車に搭載された人工知能を指す(DVDの特典インタビューより)。しかし劇中では両者が明確に区別されないこともしばしばある。 ナイトライダー放映開始直後、内外装が劇中と同じナイト2000仕様のトランザムを求めてポンティアックのディーラーに来店する客が殺到したため、車両を提供したGMサイドから制作側へ、ポンティアックのロゴをエンドロールに表示しないよう直接要請があった。また劇中でナイト2000を指す台詞も、シーズン2までは「New black Trans-Am(吹替:黒のトランザム)」だったが、シーズン3後半からシーズン4にかけては「Black T-top(吹替:黒のスポーツカー)」に変化している(一部吹替でトランザムと発言しているシーンもある)。 ナンバーはカリフォルニア(紺地に黄文字)で文字通りのKNIGHT。アメリカでは特別に手数料を払う事で希望する文字列のナンバーが取れる(日本での希望番号制度と同じ)。 K.I.T.T.についての詳細は別項を参照。 ルークワン(F.L.A.G.SEMI) デボンやボニー(エイプリル)が現地で調査しているマイケルたちと合流する際に使用する18輪の大型トレーラートラック(トラクター部10輪、コンテナ部8輪)。日本語吹替版では「ナイト財団移動本部」と呼ばれている。 設計者はボニー。 初登場の第2話から第12話まではコンテナが白塗りだったが、第13話から黒地に財団紋章(チェスのナイト)と2本のストライプが金色で描かれた塗装に変わった。なおこれまでは止まっているトレーラーの後部の扉をナイト2000が上がっていき収納されていたが、このエピソードから走行中のトレーラーにナイト2000がコンテナ内に収納されるシーンが見られるようになった。丁度K.I.T.T.のボイスインジケーターが「伸縮式バーグラフ」に変更になったのと全く同時のタイミングである。 後部の扉をスロープとして使用することでナイト2000をコンテナ内に収容することができ、車内ではK.I.T.T.のメンテナンスもある程度可能。 シーズン3第5話「悪魔のナイト2000カールまたまた出現!復讐の空中大勝負!!(原題:K.I.T.T. vs.K.A.R.R.)」にてK.A.R.R.の襲撃を受け、ターボブーストで後部扉を突き破って侵入された後は、K.I.T.T.のものよりも弱い分子結合殻を装備しており、その後シーズン3第18話「爆走コンボイ軍団!トラック野郎とナイト2000(原題:TEN WHEEL TROUBLE)」で捜査の為に財団トレーラーを貸出した時にはコンクリートの残骸(その直前にK.I.T.T.が体当たりで破壊した)に当たってもビクともしない場面が確認できる。 シーズン4からはRC3が運転を担当しているが、それ以前には設計者であるボニー自身が運転することもあったという(書籍「ナイトライダーコンプリートブック」より)。 車内には大型のコンピュータが搭載されており、ナイト財団の多数の機密データもこの中に入っているため、ウォッカを積んだトレーラーと間違えて強奪した暴走族がその利用価値に気付き、コンピュータを悪用されてしまう場面もあった(シーズン4第5話「凶悪の牙・襲われた財団司令室!!(原題:THE WRONG CROWD)」)。 K.I.T.T.と同等の自動走行装置が搭載されており、緊急時に限り使用が許可されている。なおデボンは「いくらK.I.T.T.と同じ自動走行装置が搭載されているとはいえ、重さ30tのトレーラーが無人で走るのは気が気でならない」と言っているが、トレーラー内でナイト2000のスタビライザーの修理作業をしているRC3(本来移動中は運転席に座ってトレーラーを操縦しているはず)を見た際には彼に対して「どうりで運転がスムーズだなと思った!!」と言っている。またK.I.T.T.が敵の策略にはまって奪われた際、移動手段のないマイケルはRC3にコンテナ部分を切り離させ、トラクターのみで敵地へ乗り込む場面もあった(シーズン4第2話「美女とナイト2000を取り戻せ!!(原題:KITTNAP)」)。 他に財団トレーラーが活躍するエピソードはシーズン1第19話「陰謀を暴け!トラック乗りを狙う強盗 (原題:KNIGHT MOVES)」でデボンは渋々であるが事件解決と犯人逮捕の為に運搬用トラックとして貸し出した。また同様にシーズン3第18話「爆走コンボイ軍団!トラック野郎とナイト2000(原題:TEN WHEEL TROUBLE)」で捜査の為に財団トレーラーを貸出した時、デボンは「何を積んどるんだ?」とマイケルに尋ねた際「タマネギ」だと知ると「うちのトレーラーに臭いが染み付いてしまう!!」と慌てていた。その後にK.I.T.T.から「わざとデボンさんを困らせて楽しんでいるのでは?」と尋ねられたマイケルは「その通り」と即答している。 外装はシーズン1・2とシーズン3・4の2種類のトラクターが存在するが内装はシーズン1とシーズン2以降では異なっている。K.I.T.T.を収納するスペース部分は全シーズン通して変わりは無いが、内部コンピューターの設置スペース部分の内張りがシーズン1には無く筋交い部分が露出し所々に「スポットライト」が設置されている一方でシーズン2以降は「黄土色の内張り」が張られており「スポットライト」の台数が減っている。またK.I.T.T.の収納スペース部分と内部コンピューターの設置スペースとの境界箇所にはカーテンが設置されており、シーズン3第1話「ナイトライダー5・強敵!赤い殺人カー(原題:KNIGHT OF THE DRONES)」でそれを確認できる。 ベース車両はシーズン1及びシーズン2では82年モデルのGMC・ジェネラルでライセンスプレート(ナンバープレート)はK.I.T.T.と同じくカリフォルニア(紺地に黄文字)で"1U13265"、シーズン3及びシーズン4では84年モデルのGMC・ジェネラルでライセンスプレート(ナンバープレート)は同じくカリフォルニア(紺地に黄文字)で"2J01192"に変わっている。 RC3のバイク(RC3 MOTORCYCLE) シーズン4第12話「謀略!復讐の暗殺車ナイト2000(原題:KILLER K.I.T.T.)」に登場する。 RC3が仕事の合間(休憩時間など)で、廃車置場からタダで貰った部品をよせ集めて財団トレーラー内で修理し動くようにしたバイク。 同エピソード序盤でK.I.T.T.がマルコ・ベリオ(ハーベイ・ジェイソン、声:麦人)の策略により人格が乗っ取られた際、移動手段が無いマイケルは丁度完成したそのバイクに目を付けテスト走行もしていない状態で借りて敵のアジトに忍び込み情報を掴み取る。マイケルが目を付けた時、RC3は慌てて途中で壊されるのではと終始不安な表情をしていたが、無事戻ってきたので安心した。その後終盤では、マイケルは乗っ取られたK.I.T.T.の標的がコンベンションセンターのアルバート博士であることを突き止め、建物に突っ込む前にK.I.T.T.のCPUを交換しようとRC3と共にバイクに乗って追いかけサンルーフから室内に乗り込み、CPUを交換しK.I.T.T.を元に戻すことに成功し、博士がいる演台の寸前で止める事が出来た。 以降はRC3がマイケルと別行動する場面で登場している。シーズン4第16話「大追跡!凶悪のオフロードレース (原題:KNIGHT OF A THOUSAND DEVILS)」では、非公式のオフロードレース「ミル・ディアブロ」に出場してメキシコへの国外逃亡を企む凶悪犯・ロナルド・ベッカー(ジョナサン・ゴールドスミス、声:柴田秀勝)を追って、RC3は「ミル・ディアブロ」のスタート地点の町をマイケルと二手に分かれて探索する。合流した後、K.I.T.T.を追走する形でコースである砂漠や川などの悪路を激走する。ベッカーのボディガードがライフルでマイケルを狙撃する場面では、RC3は場所が斜面であるにも関わらずバイクに乗ったままボディガードに飛びかかり、見事KOしている。事件解決後K.I.T.T.から「車輪に絡んだサボテンはまさに勲章です」と褒められるものの、RC3が軽く叩いただけで前輪まわりが壊れてしまい、「またくず置き場から部品を拾ってくれば良いんです」と慰められている。 シーズン4第21話「黒魔術ブードゥ!恐怖の脳支配(原題:VOO DOO KNIGHT)」では、ハラナ(ロザリンド・キャッシュ、声:此島愛子)に操られたマイケルがナイト2000で爆破解体予定のビルに向かっていることを知ったRC3がバイクで急行するが、ビルが爆破解体される直前であったため、バイクを置き去りにしてナイト2000で脱出してしまい、バイクはビル爆破に巻き込まれて壊れてしまった。その後は解体現場から無残な姿に変わり果てたバイクをトレーラー内に引き上げ、デボンからは「何だこの鉄クズは?」と言われるが、マイケルからの励ましでもう一度組み立てて蘇らせることを決意した。車種はヤマハXT250でカラーはグレイでタンクはオフブラック&シート下ホワイト。ライセンスプレートは3W6810。
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