パン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/05 22:24 UTC 版)
表記・語源
日本では、古くは「蒸餅」「麦餅」「麦麺」「焙菱餅」[22]、「麺麭」とも表記したが、現代日本語ではポルトガル語のパン(pão)に由来する[23]「パン」という語を用い、片仮名表記するのが一般的である。フランス語(pain)やスペイン語(pan)でもパンと言い、イタリア語(pane)でパネという。これらはラテン語のパン、食料を意味する「panis:パニス」[24] を語源とした単語である[25]。日本統治時代に日本語を経由する形で、台湾でも、台湾語、客家語でパンと呼ばれ、韓国でも、韓国語でパン(빵)と呼んでいる。
英語では“Bread”と呼び、いわゆる外来語としてのパンは知られていない。パンは日本では英語と誤解されることもある[26]が、実際は前述の通りポルトガル語由来の言葉である。英語で bread pan(パン焼き鍋) や pan cake(パンケーキ) があるが、両方ともpanは片手鍋を意味する言葉であり、食品としては通じない。カタカナ語でのブレッドも日本で使われる場合もある。
中国語圏での漢字表記は「麵包」(繁体字: 麪包/麵包、簡体字: 面包[27])など。
歴史
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人類は農耕・農業を始めるより早く、狩猟採集時代から既に、野生の大麦や小麦やカラスムギ(オーツ麦)などを採取・粉砕してパンを焼いていたと推測される。ヨルダンでは約1万4400年前の暖炉跡から、ピタのようなパンの屑の堆積物が発掘されている[28]。
テル・アブ・フレイラ遺跡で最古の小麦とライ麦が発見されている。麦は外皮が固いため炒ったり、石で挽いて粉状にしたりしたものに水を加えて煮て粥状にして食べ始めたと発掘物から推定される。また、チャタル・ヒュユク遺跡の後期において、パン小麦(寒暖に強いため広範囲で栽培でき、グルテンが多いため膨らますことができる)が発見されている。なお、パン小麦の親が二粒小麦(野生種同士の一粒小麦とクサビ小麦の子)と野生種のタルホ小麦であることを発見したのは木原均である[29]。
トゥワン遺跡(スイス)の下層(紀元前3830-3760)からは「人為的に発酵させた粥」が発見され、中層(紀元前3700-3600)からは「灰の下で焼いたパン」と「パン窯状設備で焼いたパン」が発見されている[30]。粥状のものを数日放置すると、自然の出芽酵母菌や乳酸菌がとりつき、自然発酵をはじめ、サワードウができる。当初これは腐ったものとして捨てられていたが、捨てずに焼いたものが食べられるだけでなく、軟らかくなることに気付いたことから、現代につながる発酵パンの製法が発見されたと考えられている。
パンは当初、大麦から作られることが多かったが、しだいに小麦でつくられることのほうが多くなった。古代エジプトではパンが盛んに作られており、給料や税金もパンによって支払われていた。発酵パンが誕生したのもこの時代のエジプトである。古代ローマ時代になると、パン屋や菓子パンも出現した。ポンペイから、当時のパン屋が発掘されている。すでに石でできた大型の碾臼(ひきうす)が使われていた。ポンペイで出土したパンとほぼ同一の製法・形のパンは現代でも近隣地方でつくられている。この時代から中世までは、パンの製法等には大きな変化はなかった。
ヨーロッパ中世においては小麦のパンが最上級のパンとされたが、特に農民や都市下層住民は小麦に混ぜ物をしたパンやライ麦パンを食べることが多かった。飢饉の際にはさらに混ぜ物の量は多くなった。また、当時は大きな丸いパンを薄く切ったものをトランショワールと称して皿の代わりに使用していたことや、穀物以外の栄養源が不足していたこともあり、15世紀のフランス・オーヴェルニュの貴族はひとりあたり500kgのパンを年間に消費していた[31]。このころにはすでに都市にはパン屋が成立していたが、都市の当局は住民の生活のためにパンの価格を一定に抑えるよう規制を敷いており、このため小麦など原料の価格が高くなると、価格は一定の代わりにパンの重さは軽くなっていったり混ぜ物が多くなったりした[32]。しかし、都市の当局は一般にパンの質に対しても厳しい規制を敷くのが常であった。パンは人々の生活に欠かせないものであり、パン屋のツンフトは肉屋とともに半ば公的な地位を持ち、大きな力を持つことが多かった。この場合のパン屋とは自ら粉を練りパンを焼き上げるまでを一貫して行うもののことで、市民が練った粉を持ち込んで、手間賃をもらってパンを焼くものとの間には明確な格差があった。農村においては領主の設置したパン焼き窯を領民は利用せねばならないという使用強制権が設定されていたが、のちには農村でもパン屋によってパンが焼かれるようになっていった[33]。
18世紀頃からヨーロッパでは徐々に市民の生活が向上し、また農法の改善や生産地の拡大によって小麦生産が拡大するとともに小麦が食生活の中心となっていき、量の面でもライムギにかわって小麦が中心となっていった[34]。その後、大型のオーブンの発明や製粉技術の発達により、大規模なパン製造業者が出現した。19世紀に入って微生物学の発達により酵母の存在が突き止められ、これを産業化して野生の出芽酵母を選抜し製パンに適した菌株を単一培養したイーストを使うことができるようになった。また、酵母の代わりに重曹やベーキングパウダーで膨らませたパンも作られるようになったほか、現代では一連の冷凍→解凍→発酵までの生地の発酵管理に自動温度管理を行う発酵室を用いるなど発酵の技術の向上もみられる。
日本
安土桃山時代にポルトガルの宣教師によって西洋のパンが日本へ伝来した。天文12年(1543年)に種子島に漂着したポルトガル船により鉄砲の伝来と共にパンが伝わり、最初のパン屋は肥前国 松浦郡 平戸でイタリア人が開いたといわれる。その後キリシタン禁教令によりパンの製造も禁止され、出島で細々と伝承された[35]。
1712年に成立した百科事典である「和漢三才図会」では「饅頭」の項に「蒸餅すなわち饅頭に餡なきものなり。オランダ人毎に一個を用いて常食となす。彼人呼んでパンという」と記されている[36]。1718年発行の『御前菓子秘伝抄』には、甘酒を用いた酒種法によるパンの製法が「はん仕やう」として記されている[37] [38]。
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最初にパン(堅パン)を焼いた日本人は江戸時代の末の江川英龍とされる。兵学に長けていた韮山の代官の江川は、戦場で飯を炊けば煙りが上がり敵に気付かれると考え、兵糧としてのパンの有用性に着目し、長崎の料理人を韮山に招き、1842年4月12日に伊豆の韮山町の自宅でパン焼きかまどを作成し、パンの製造を開始した。1855年に柴田方奄が長崎でパン、ビスケットの製法を習得して水戸藩に報告[35]。1858年、横浜ホテルが誕生し、洋式のパンと料理を提供し、この頃各藩でも兵糧パンの製造を相次いで始める[35]。1859年に欧米諸国との貿易が始まると、幕府は横浜に外国人の日用食料品街「お貸し長屋」を建て、日本人によるパンの販売が始まる[35][40]。1865年には横浜製鉄所、横須賀造船所等の起工に伴って、フランス人技術者が多数来日しフランス式パン、ケーキが伝えられる[35]。
明治時代に入ると文明開化の波のもとパンも本格的に日本に上陸するものの、米食志向の強い日本人には主食としてのパンは当初受け入れられなかった。北海道の開拓にあたっては土壌が稲作向きでないことから、お雇い外国人の学者の提言により稲作禁止・パン中心の方針が試みられたものの、定着しなかった[41]。そんな中でも1869年には東京京橋の風月堂がパンの販売を始めた[42]。
この状況が変化するのは、1874年に木村屋總本店の木村安兵衛があんパンを発明してからである。これは好評を博し、以後これに倣って次々と菓子パンが開発され、さらにその流れで惣菜パンも発達した。次いで、テオドール・ホフマンが桂弥一(軍人)にパン食を勧めて脚気が治り評判となり、脚気防止のためにパン食導入の流れができた。日本海軍では1890年(明治23年)2月12日の「海軍糧食条例」の公布によっていち早くパン食が奨励されていた(日本の脚気史 参照)。1901年には中村屋が創業、1905年に考案したクリームパンで成功する[43]。日露戦争、第一次世界大戦により軍用パン製造が盛んになり、パン業界が飛躍的に拡大する[43]。また、1915年、田辺玄平がドライイーストを開発[44]。生イーストの管理が不要となり、パン屋の数が飛躍的に増加する契機となった(詳細は丸十製パンを参照)。
第二次世界大戦中、戦後のパンは配給制であった。購入には、前月の15日までに配給所に米穀通帳を持参した上でパン購入券、登録券を受け取る必要があり、その場で買えるものではなかった[45]。
戦後、学校給食が多くの学校で実施されるようになると、アメリカ合衆国からの援助物資の小麦粉を使ってパンと脱脂粉乳の学校給食が開始され、これが日本におけるパンの大量流通のきっかけとなった。これにより、1955年以降、日本でのパン消費量は急増していった[46]。
現在、日本において、主に西日本がパン食の割合が特に高く、総務省統計局の家計調査によると、地方別の購入量では近畿地方[注釈 2]、都道府県庁所在地と政令指定都市別の購入量では岡山市、購入金額では神戸市がそれぞれ日本一となっている[47]。日本におけるパンの年間生産量は、2005年には食パンが601552t、菓子パンが371629t、そのほかのパンが223344tとなっており、約半分を食パンが占めている。同年の1世帯当たりの年間パン購入量は食パン19216g、そのほかのパンが20725gである[48]。日本のパンの生産量は平成3年に119万3000t、平成23年に121万5000tと、年度ごとにやや増減があるものの総体としてはこの20年ほぼ横ばいが続いている[49]。しかし、主食であるコメの消費量が減少を続けていることから相対的にパンの比重が増加し、2011年度の総務省家計調査においては1世帯当たりのパンの購入金額が史上初めてコメを上回った[50]。
種類(地域別)
フランス
- パン (Le pain, 400 g のパン、バゲットとともに最も一般的)
- バゲット (La baguette, パンより細くて、250 g)
- プティ・パン(プチパン)(petits pains, 12cmぐらいのミニバゲット)
- デュ・リーヴル(deux livres, 2リーブル)
- フリュート(La flûte, 楽器のフルート)
- ブール (La boule, 玉の形)
- フィセル (La ficelle, 紐)
- バタール (Le bâtard, バゲットと同じ重さで、パンと同じ太さ)
- エピ (L'épi, 麦の穂)
- パン・クーペ (Pain coupé)
- パン・コンプレ (Pain complet, 全粒粉パン)
- パン・ド・ミー (Pain de mie, 食パン)
- パン・ド・カンパーニュ (Pain de campagne)、ミーシュ(Miche)[51][52]。
- パン・ド・セーグル (Pain de seigle)
- パリジャン (Le Parisien)
- ファンデュ (Le fendu)
- リュスティク (Pain rustique)
- パン・オー・ルヴァン (Pain au levain)
- パン・オ・ヌワ (Pain aux noix, くるみパン)
- フーガス (Fougasse, プロヴァンス地方のパン)
- ピサラディエール (Pissaladière, プロヴァンス地方のピザ風のパン)
- パン・ブリエ (Pain brié, ノルマンディー地方のパン)
- ヴィエノワズリ (Les viennoiseries, 菓子パン)
ドイツ
- ロッゲンブロート (Roggenbrot) - ライムギを主原料としたパン
- ヴァイツェンブロート (Weizenbrot) - コムギを主原料としたパン
- ミッシュブロート (Mischbrot) - 主にコムギとライムギを混合したパン
- ブレートヒェン/ゼメル (Brötchen/Semmel) - ハードタイプの小型パン
- カイザーゼンメル (Kaisersemmel) - ブレートヒェンに似た小型パン
- ゾンタークスブロート (Sonntagsbrot)
- ラントブロート (Landbrot) - 田舎風のブロート
- バウアンブロート (Bauernbrot) - 農家風のブロート
- プンパーニッケル (Pumpernickel)
- カルトッフェルブロート (Kartoffelbrot) - パンの素材のうち、小麦粉の一部ないし全部をジャガイモで置き換えたもの。
- ツォプフ (Zopf, ツォプ) - 細長く伸ばした生地を編み上げて成形したコムギパン
- キプフェル (Kipfel, Kipferl)
- ブレーツェル (Brezel, プレッツェル)
- ホルン/ヘルンヒェン (Horn, Hörnchen) - 三日月状に成形されたパン。名前は動物の角を意味する。
- 乾パン (Hartkeks)
- ツヴィーバック
- キューヘレ (Küchle) – 小麦粉・塩・バター・酵母を混ぜ平らにし一晩寝かせ低温で揚げシナモン・粉砂糖をかけ完成となるバイエルン料理。
- シュトレン (Stollen)
- クランスキーソーセージ・パン
イタリア
- グリッシーニ (Grissini)
- パネットーネ (Panettone)
- フォカッチャ (Foccaccia)
- ロゼッタ (Rosetta)、ミケッタ(Michetta)
- ピザ (Pizza)
- パーネ・カラザウ (Pane Carasau)
- パンドーロ (Pandoro)
- スフォリアテッレ (Sfogliatelle)
- チャバッタ (Ciabatta)
その他のヨーロッパ大陸地域
- セムラ(スウェーデン)
- シナモンロール(スウェーデン語で kanelbulle。スウェーデン発祥とされ、北欧諸国に広がり、世界各国に広がった)
- デニッシュ(デンマーク)
- クリングル(デンマーク、Kringle)
- クリスプ・ブレッド(北ヨーロッパ)
- エンパナーダ(スペイン)
- ピサラディエール(モナコのパンで、モナコはフランスとほぼ一体化している場所)–薄いパンに、ペースト状に炒めたたまねぎを乗せ、更にその上にアンチョビとブラックオリーブを乗せる)
- ツレキ(ギリシャ - ブリオッシュに似た生地で作る復活祭用のパン)
- キフリ - 三日月型のロールパン
イギリス
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- パン・ロウフ (食パン, 白パン)
- スコーン (Scone)
- グリドルスコーン (Griddle scone)
- ポテトスコーン (Potato scone)
- イングリッシュ・マフィン (English muffin)
- ホットクロスバン (Hot cross bun)
- 茶色のパン(Brown bread)
- クランペット (Crumpet) - ウェールズ発祥とされ、小型のパンケーキに似た生地をオーブンではなく鉄板で焼いたもの
- バノック (スコットランド、Bannock)
- コテージローフ (Cottage loaf)
- コックルブレッド (Cockle bread)
- ロールパン
- ミルクロール (Milk roll)
- ファール (Farl)
- バラブリス (Bara brith)
- コルストンパン (Colston bun)
- サフランパン (Saffron bun)
- チェルシーバン (Chelsea bun)
- ロンドンパン (London bun)
- アイスパン (Iced bun)
- バスパン (Bath bun)
- ウェルシュケーキ (Welsh cake)
- オートケーキ (Oatcake)
- ドリッピングケーキ (Dripping cake)
アフリカ大陸
西洋と東洋の境界域
宗教文化も交錯する地域であり、正教会の宗教文化の文脈で食べられるパンと、ユダヤ教の文化の文脈で食べられるパンと、イスラームやアラブの文化の文脈で食べられるパンがある。
トルコ
中近東
- ナーネ・サンギャク(イラン - 小石の上で焼成するため表面に凹凸がある)
- ピタパン Pita(中近東)
- ホブズ Khubz(中近東)
- ラヴァシュ (中近東)
- シミット (中近東)
- ムタッバク Mutabbaq(サウジアラビア、イエメン)
- ラホーハ Lahoh, Laxoox(イエメン、イスラエル)
- ハッラー Challah(イスラエル)
- マッツァー Matzah(イスラエル)
ロシア・東欧NIS諸国
- フリェープ(ロシア、Хлеб)
- 黒パン
- ババ(ロシア、ウクライナ、ポーランド)
- ピロシキ(ウクライナ、ベラルーシ、ロシア)
- ブーブリク(ウクライナ、ベラルーシ、ロシア)
- スーシュカ(ロシア)
- チェブレキ(クリミア)
- コールジュ(ウクライナ)
- レピョーシカ(ロシア、Лепёшка)
- カラチ (ロシア,Калач)
- コロヴァイ(ウクライナ語:коровай、ロシア語:каравай, ベラルーシ語: каравай)
これら諸国では「パンと塩」(Bread and salt)を用いて、お客さんの正式歓迎をする。
中央アジア
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- ナン
- アビ・ナン Obi Non (ウズベキスタン)
- ラチラ Lochira (ウズベキスタン)
- ジリシュ・ナン Jirish non (ウズベキスタン)
- シルマ・ナン shirma non (ウズベキスタンで作られるアビ・ナンは種類があり、これはその一種で厚みがあって小さい。)
- シェルペク Шелпек:shelpek (カザフスタン)
- バウルサク бауырсақ (カザフスタン)
- マンティ Мәнті (カザフスタン)
- タンディール・ナン Тандыр-нан (カザフスタン)
- ファティール・ラフハニー фатир равғанӣ (タジキスタン)
- ベリャシ беляши (タジキスタン)
- エクメク ekmek (トルクメニスタン)
- キュルチェ külçe (トルクメニスタン)
- カトゥラマ katlama (トルクメニスタン)
- チュリョク çörek (トルクメニスタン)
- イャグルィ・チョリョク Ýagly çörek (トルクメニスタン)
- ヤーリ・チョリョク etli çörek (トルクメニスタン)
- タンドュル=ペティル・チョリョク Tamdyr petir çörek (トルクメニスタン)
- プイシメ Pishme (トルクメニスタン)
- ポスク possuk (トルクメニスタン)
- マトナカーシュ մատնաքաշ(アルメニア)
- チョレギ choreg(アルメニア - ブリオッシュに似た生地で作る復活祭用のパン)
- チョレク çörek(アゼルバイジャン - 平たく伸ばして焼くパンで、ナーンに若干似通った製法が特徴)
インド・パキスタン
- ナーン Naan(インド、イラン、中央アジア)
- チャパティ Chapati(インド、パキスタン、アフガニスタン)
- プーリー Puri(インド、パキスタン)
- パラーター Paratha(インド、パキスタン)
- ロティ Roti(インド)
東南アジア
- バインミー(ベトナム)
- ムルタバッ Murtabak (マレーシア、インドネシア、タイ王国、シンガポール、ブルネイ)
- ロティ Roti (マレーシア、シンガポール、タイ王国)
- ロティ・ビリス Roti bilis (マレーシアの「イカン・ビリス」(サンバル風味の雑魚)入りパン)
- カヤ・ジャムパン Roti kaya (マレーシア、シンガポール、インドネシア)
モンゴル
- バウルサク (中近東からモンゴルまで食べられている揚げパン)
中国
- パイナップルパン(ポーローパーウ)
朝鮮半島
台湾
台湾の文化はさまざまな起源のものが同居したり混じり合っていることが大きな特徴であり、台湾の食文化も多様で、パンもさまざまなルーツのものがある。
台湾のパン職人は、パンづくりの世界的なコンテスト「モンディアル・デュ・パン」で優勝したり上位入賞しており[53]、おいしいパンづくりのノウハウを持っている職人も多くて、台湾の街中にはおいしいパンを提供している店も多い。
日本
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オセアニア
- ダンパー Damper
北アメリカ
- カナダとアメリカ合衆国
- ベーグル (bagel, 中東・中欧起源)
- ハッラー (challah, 中東・中欧起源)
- バブカ (Babka, 中東・中欧起源)
- ビアリ (bialy, 中欧起源)
- マッツォ (matzo, 中欧起源)
- シナモンロール (Cinnamon Roll, 北欧・中欧起源)
- ビスケット (biscuit, 英国起源)
- スコーン (scone, 英国起源)
- ピザ (pizza, イタリア起源)
- コーンブレッド (cornbread)
- トルティーヤ (tortilla)
- エンパナーダ(メキシコ)
- フライブレッド (frybread)
- マフィン (Muffin, 英国起源)
- ロールパン
アメリカ合衆国とカナダでは、イーストの代わりに重曹とベーキングパウダーで膨らませた、発酵いらずのパン(速成パン/クイックブレッド)の種類が豊富である。加工パンやサンドイッチの一種のホットドックやハンバーガーが大量に消費されていて、アメリカの象徴と見なされることもある。
- メキシコ
メキシコのパンは、フランスパンなどヨーロッパ各国のパンの影響や、それに加えてアメリカ合衆国のパンの影響を受けていて、非常に多様である。
- メキシコのパン
カリブ諸国・中米・南米
- ロティ Roti (トリニダード・トバゴ)
- シリアン・ブレッド Syrian Bread (ジャマイカ)
- アレパ Arepa(コロンビア、ベネズエラ)
- クニャペ Cuñape(ボリビア)
- サルテーニャ Salteña(ボリビア)
- ポン・デ・ケイジョ Pão de Queijo(ブラジル)
- パン・フォーリャ (Pão folha) - パンの分類用語の一.この名称は主にブラジルで使用されている。
- エンパーダ empada(ブラジル)
- エンパナーダ empanada(アルゼンチン。ほぼラテンアメリカ全域にあると言えば言える。)
- チョリパン(アルゼンチン、チリなど)
注釈
出典
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- ^ 近代のパン発祥の地 記念碑の設置 横浜市綜合パン・米飯協同組合
- ^ 稲作の展開 ―明治の礎・北海道開拓 ―水土の礎
- ^ 明治文化史生活編 開国百年記念文化事業会
- ^ a b 第三編 明治時代後期『パンの明治百年史』パンの明治百年史刊行会、1970年
- ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』310頁 河出書房新社刊 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
- ^ 「好きな店で買える」『朝日新聞』昭和22年8月3日,4面
- ^ 「料理と食シリーズ8 パン・パン料理・パン菓子」p115 旭屋出版 平成6年5月25日初刷発行
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- ^ 「パンの事典」p113 成美堂出版編集部編 成美堂出版 2006年10月20日発行
- ^ パン・その他小麦粉製品の生産量の推移 (PDF) 日本マーガリン工業会 2013年1月19日閲覧
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