げん‐ろう〔‐ラウ〕【元老】
元老
元老
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/01/21 04:16 UTC 版)
元老（げんろう）は、第二次世界大戦前の日本において天皇の輔弼を行い、内閣総理大臣の奏薦など国家の重要事項に関与した重臣である。明治初期に置かれた元老院と直接的な関係はない。
注釈
- ^ 枢密院議長の次位、元帥および現職大臣、内大臣・宮内大臣の上位
- ^ この時点で総理大臣の前官礼遇を受けていた者には西園寺（「特ニ前官ノ礼遇ヲ賜フ 侯爵西園寺公望」 アジア歴史資料センター Ref.A03023377800 ）、山本権兵衛（「特ニ前官ノ礼遇ヲ賜フ 伯爵山本権兵衛」 アジア歴史資料センター Ref.A03023392400 ）、清浦奎吾（「特ニ前官ノ礼遇ヲ賜フ 子爵清浦奎吾」 アジア歴史資料センター Ref.A03023434000 ）、高橋是清（「特ニ内閣総理大臣タル前官ノ礼遇ヲ賜フ 高橋是清」 アジア歴史資料センター Ref.A03023438300 ）がいるが、これらの勅語は伊藤、山縣、松方、黒田、桂のように元勲優遇の文字はなく、第7位の「内閣総理大臣又は枢密院議長たる前官の礼遇を賜った者」に該当する。西園寺はこの時点で大勲位菊花大綬章を受けており、宮中席次は第1位となっている。
- ^ 伊藤体制が始まった時点での参議のうち、のちに元老となったのは伊藤、山縣有朋、黒田清隆、井上馨、西郷従道。また松方正義、大山巌ものちに参議となっている(伊藤之雄 2016, p. 33-34)
- ^ 伊藤、山縣有朋、井上馨、西郷従道、松方正義、大山巌(伊藤之雄 2016, p. 33-34)
- ^ 当時の社長は伊藤側近の伊東巳代治
- ^ 読売新聞における「元老会議」の初出は、日清戦争中の1895年5月5日2面「山県大将と黒田議長」である。
- ^ 西園寺も当初襲撃対象であり、計画の段階で外されている
- ^ 1933年のものとは、前官礼遇を受けない総理大臣経験者も参加する点で異なっている。
- ^ 西園寺は1912年12月18日に桂に対し「君（桂）だの、山本（権兵衛）だのという連中は他日元老となるだろう」という発言をしており、桂自身も特に反論を行っていない(伊藤之雄 2016, p. 121)。
出典
- ^ a b 伊藤 2016, p. 3-4.
- ^ 伊藤 2016, p. 91.
- ^ 伊藤 2016, p. 92-93.
- ^ 福元健太郎 & 村井良太 2011, p. 85.
- ^ 伊藤 2016, p. 79-80.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 161.
- ^ 永井 1997, p. 112.
- ^ 「西園寺侯爵ヘ賜フ勅語」 アジア歴史資料センター Ref.A14110303000
- ^ 「大正元年８月１３日 元勲の勅語」 アジア歴史資料センター Ref.C10050034100
- ^ 読売新聞 1917.2.27-1917.3.1(大正6)「元老論 (一〜三)」神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫
- ^ 「内閣総理大臣若槻礼次郎ニ賜ヒタル勅語」 アジア歴史資料センター Ref.A14110331600
- ^ 永井 1997, p. 112-113.
- ^ 伊藤 2016, p. 303.
- ^ 伊藤 2016, p. 48-49.
- ^ a b c 伊藤 2016, p. 50.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 70.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 51.
- ^ 伊藤 2016, p. 57.
- ^ 伊藤 2016, p. 57-58.
- ^ 伊藤 2016, p. 58.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 59.
- ^ 伊藤 2016, p. 63.
- ^ 伊藤 2016, p. 65-66.
- ^ 伊藤 2016, p. 67-68.
- ^ 伊藤 2016, p. 68.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 68-69.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 71.
- ^ 伊藤 2016, p. 71-72.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 73-74.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 74-75.
- ^ 伊藤 2016, p. 81-83.
- ^ 伊藤 2016, p. 94-96.
- ^ 伊藤 2016, p. 98-99.
- ^ 伊藤 2016, p. 100.
- ^ 伊藤 2016, p. 102-103.
- ^ 伊藤 2016, p. 105.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 105-106.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 106-107.
- ^ 伊藤 2016, p. 110.
- ^ 伊藤 2016, p. 114-115.
- ^ 伊藤 2016, p. 117.
- ^ 伊藤 2016, p. 119.
- ^ 伊藤 2016, p. 120.
- ^ 伊藤 2016, p. 123-124.
- ^ 伊藤 2016, p. 126-127.
- ^ 伊藤 2016, p. 127-128.
- ^ 伊藤 2016, p. 129-130.
- ^ 伊藤 2016, p. 129.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 135-136.
- ^ 伊藤 2016, p. 140-141.
- ^ 伊藤 2016, p. 145-146.
- ^ 伊藤 2016, p. 147.
- ^ 伊藤 2016, p. 149.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 151.
- ^ 伊藤 2016, p. 151-152.
- ^ 伊藤 2016, p. 152.
- ^ 伊藤 2016, p. 153.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 154-155.
- ^ 伊藤 2016, p. 157-158.
- ^ 伊藤 2016, p. 159-160.
- ^ 伊藤 2016, p. 163-164.
- ^ 伊藤 2016, p. 164.
- ^ 伊藤 2016, p. 193-194.
- ^ a b c 伊藤 2016, p. 174.
- ^ 伊藤 2016, p. 177.
- ^ 伊藤 2016, p. 179-180.
- ^ 伊藤 2016, p. 180-181.
- ^ 伊藤 2016, p. 182.
- ^ 伊藤 2016, p. 193.
- ^ 永井 1997, p. 111-112.
- ^ 伊藤 2016, p. 201-202.
- ^ 永井 1997, p. 117-118.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 203-204.
- ^ 伊藤 2016, p. 204.
- ^ 永井 1997, p. 120.
- ^ 伊藤 2016, p. 205.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 207.
- ^ 伊藤 2016, p. 209.
- ^ 北村恒信著 『戦時用語の基礎知識』 光人社NF文庫、2002年、12頁
- ^ 永井 1997, pp. 113–114.
- ^ 伊藤 2016, p. 210.
- ^ a b 永井 1997, pp. 126.
- ^ a b c d e 伊藤 2016, p. 211.
- ^ a b c 伊藤 2016, p. 214-215.
- ^ 伊藤 2016, p. 217-218.
- ^ a b 永井 1997, pp. 132–133.
- ^ 伊藤 2016, p. 218.
- ^ 伊藤 2016, p. 219.
- ^ 伊藤 2016, p. 220.
- ^ 伊藤 2016, p. 225-227.
- ^ 伊藤 2016, p. 228-229.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 227.
- ^ 伊藤 2016, p. 237.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 239.
- ^ 小山俊樹「「憲政常道」と「政界縦断」 : 大正期二大政党の政治戦略」『帝京史学』第27巻、帝京大学文学部史学科、2012年、21-80頁、NAID 40019229549。
- ^ 伊藤 2016, p. 221.
- ^ 伊藤 2016, p. 229-230.
- ^ 伊藤 2016, p. 223.
- ^ 伊藤 2016, p. 330.
- ^ 伊藤 2016, p. 244.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 245.
- ^ 伊藤 2016, p. 249-250.
- ^ 伊藤 2016, p. 250-251.
- ^ 伊藤 2016, p. 251.
- ^ 伊藤 2016, p. 252-254.
- ^ 伊藤 2016, p. 254、261.
- ^ 伊藤 2016, p. 256.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 259-260.
- ^ 伊藤 2016, p. 262.
- ^ 伊藤 2016, p. 265、268.
- ^ 伊藤 2016, p. 268-269.
- ^ 伊藤 2016, p. 269-270.
- ^ 伊藤 2016, p. 269.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 270-271.
- ^ 伊藤 2016, p. 271-272.
- ^ 伊藤 2016, p. 273.
- ^ 伊藤 2016, p. 275.
- ^ 伊藤 2016, p. 276.
- ^ 伊藤 2016, p. 308.
- ^ 伊藤 2016, p. 280.
- ^ 伊藤 2016, p. 292.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 281.
- ^ 伊藤 2016, p. 283.
- ^ 伊藤 2016, p. 288.
- ^ 伊藤 2016, p. 291-292.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 293.
- ^ 伊藤 2016, p. 294.
- ^ 「枢密顧問官伯爵黒田清隆宮中顧問官伯爵伊藤博文特ニ大臣ノ礼ヲ以テ優遇セラル」 アジア歴史資料センター Ref.A15111691800
- ^ 「元勲優遇ノ詔（黒田）」 アジア歴史資料センター Ref.A14110275200
- ^ 「元勲優遇ノ詔」 アジア歴史資料センター Ref.A14110284100
- ^ 「正二位勲一等伯爵松方正義ニ賜フノ勅語」 アジア歴史資料センター Ref.A14110286800
- ^ a b 伊藤 2016, p. 113.
- ^ a b 伊藤 2016, p. 121-122.
- ^ 「桂公爵ニ賜フ勅書」 アジア歴史資料センター Ref.A14110303800
- ^ 佐々木隆『藩閥政府と立憲政治』吉川弘文館、1992年。
- ^ 伊藤 2016, p. 196.
- ^ 伊藤 2016, p. 160-161.
- ^ 伊藤隆監修・百瀬孝著「事典昭和戦前期の日本 制度と実態」吉川弘文館、1990年、12頁
- ^ 永井 1977, p. 112-113.
- ^ 伊藤 2016, p. 66.
- ^ 伊藤 2016, p. 72-73.
- ^ 伊藤 2016, p. 76.
- ^ 伊藤 2016, p. 89.
- ^ 伊藤 2016, p. 89-91、122.
- ^ 伊藤 2016, p. 106.
- ^ 伊藤 2016, p. 119-120.
- ^ 伊藤 2016, p. 126-129.
- ^ a b c 伊藤 2016, p. 135.
- ^ 伊藤 2016, p. 197-198.
- ^ 伊藤 2016, p. 201.
- ^ 伊藤 2016, p. 204-205.
- ^ 伊藤 2016, p. 206.
- ^ 伊藤 2016, p. 219-220.
- ^ 伊藤 2016, p. 249-251.
- ^ 伊藤 2016, p. 271.
- ^ 伊藤 2016, p. 273-275.
- ^ 伊藤 2016, p. 275-276.
- ^ 伊藤 2016, p. 7-8.
- ^ 升味準之輔『日本政党史論 第5巻』東京大学出版会、1979年、3頁「そもそも元老は、1890年代から新聞が使い始めた慣用語であって、官職や称号ではない」
- ^ 『日本国語大辞典 第二版 5巻』小学館、2004年、「元老」の項。
[続きの解説]
「元老」の続きの解説一覧
元老（げんろう）
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2020/05/01 05:52 UTC 版)
「ワシズ -閻魔の闘牌-」の記事における「元老（げんろう）」の解説
本作の黒幕。日本を裏から支配する元老院の長。配下からは「元老様」と呼ばれる。まだ年若い青年で、華族の末裔。終戦から5年後、不慮の事故により12歳にして先代元老の父の後を継ぐ事となり、日本を導く最高指導者となった。日本を再興する為にアメリカの力を利用しようと考え、戦後は常に親アメリカの総理大臣を選び、いつの日か日本が世界の頂点に君臨する事を目指している。しかし、重度の病に侵されており、自分の後を継ぎ日本を導ける存在として、元老院と敵対するワシズの力に目を付ける。
※この「元老（げんろう）」の解説は、「ワシズ -閻魔の闘牌-」の解説の一部です。
「元老（げんろう）」を含む「ワシズ -閻魔の闘牌-」の記事については、「ワシズ -閻魔の闘牌-」の概要を参照ください。
元老
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/05/20 01:42 UTC 版)
大山は陸軍を代表する存在であり、最重要の重臣である元老のメンバーとしても活動した。ただし、大山は陸軍内の意向に従う傾向があり、黒田清隆・西郷従道没後は会議内のバランスをとるためしばらく元老会議のメンバーから外されている。大正4年（1915年）4月23日には内大臣となり、宮中入りした。
※この「元老」の解説は、「大山巌」の解説の一部です。
「元老」を含む「大山巌」の記事については、「大山巌」の概要を参照ください。
元老
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2022/01/04 03:24 UTC 版)
元老又はそれに準ずる者は、以下の10名であり、西園寺公望を除き、長州藩又は薩摩藩の出身者である。 伊藤博文（長州藩） 黒田清隆（薩摩藩） 山縣有朋（長州藩） 松方正義（薩摩藩） 井上馨（長州藩） 西郷従道（薩摩藩） 大山巌（薩摩藩） 西園寺公望（公家） 桂太郎（長州藩） 山田顕義（長州藩）
※この「元老」の解説は、「藩閥」の解説の一部です。
「元老」を含む「藩閥」の記事については、「藩閥」の概要を参照ください。
ウィキペディア小見出し辞書の「元老」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。
「元老」の例文・使い方・用例・文例
- (政界の)元老.
- 彼は国家の元老として仰がれている
- 元老会議
- 元老院議官
- 彼は維新の大業を為したる元老の一人だ
- 彼は維新の鴻業を大成した元老の一人だ
- 古い老爺の捨て場は元老院
- 元老院古い老爺の捨て所
- フランス総裁政府時代の,元老院という政治機関
- ナポレオン時代の,元老院という政治機関
- 明治時代の,元老院という立法上の諮問機関
- 国の元老
- 古代ローマの元老院という政治機関
- 古代ローマの元老院の建物，法廷，神殿，凱(がい)旋(せん)門(もん)など，いくつもの重要な公共の建物がフォロ・ロマーノに建てられた。
- ルシウスがローマへ戻った後，ローマ元老院が皇帝に盾(たて)突(つ)き，ローマは内乱の危機に直面する。
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。
元老と同じ種類の言葉
- >> 「元老」を含む用語の索引
- 元老のページへのリンク
