総旗艦艦隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 04:33 UTC 版)
その名の通り、現在の総旗艦ヤマトを中心とする艦隊。イ401(イオナ)も元々はこの艦隊の所属艦であった。イオナによると総旗艦であるヤマトと直轄であるイ400、イ402以外は全てヤマトを直衛する駆逐艦群で占められているとのこと。 ヤマト 旧帝国海軍大和型戦艦一番艦・大和の形状を模す。“霧の艦隊”総旗艦で、超戦艦級。最初のメンタルモデルと言われる。デュアルコアにしてデルタコアという最高峰の演算力を有しメンタルモデルは2人が同時に存在し、その容貌は群像の幼馴染の女性・天羽琴乃をモデルとしているので瓜二つである。二名それぞれは後述。 17年前の大海戦の時にはなぜか戦いに参加せず行方をくらましており、2年前に突如メンタルモデルを伴って帰還したことが全ての“霧”にとっての始まりとされている。 彼女らは蒼き鋼に就いているイオナ、タカオ、ヒュウガに対して、霧の裏切り者であるという認識は持っていないということが、ユキカゼとヒュウガの会話で明らかにされている。ヤマト(メンタルモデル) 声 - 中原麻衣 超戦艦ヤマトのβコアのメンタルモデル。優美なドレスをまとった姿をとっている。常に微笑みを湛えながらも超然とした印象を持つ。タカオから腹黒呼ばわりされている。 17年前の大海戦に参戦せず、2年前に帰還したということが多くの霧の間での周知の事実だが、ムサシとイオナはそれ以前にメンタルモデルを持っていたらしい描写がなされ、当時の場面には燃える海と戦いの傷跡を残す艦体に一人佇むヤマト、傷つき倒れ意識の無い現在よりも若干若い外見の翔像とその傍らに立ち敵意も露にヤマトを睨むムサシ、401の甲板で生まれたばかりといった様子のイオナが描かれていた。 2年前に帰還した直後、人類との交渉の窓口を用意することを全ての霧に対し、命令を出したがコトノの意見によって戦術・戦略面で人類に敗北していることに対抗する形でメンタルモデルを形成せよという命令に変更している。 コトノ 超戦艦ヤマトのαコアのメンタルモデル。かつての琴乃と同じと思われるセーラー服を着ている。ヤマトに対し、感情表現が豊かでかなり快活な性格をしている。 翔像のことを「千早のおじ様」と呼び、群像について「甘えんぼさん」と言うなど、千早家について昔から色々知っているかのような発言をしている。また、甲板上で花やスイカを栽培したり、他のメンタルモデルを着せ替え人形にして楽しんだりと超然としたヤマトに比べてかなり人間臭い行動をとる。 また、瞳の虹彩の描かれ方がヤマトや他のメンタルモデルと異なっている。2人目であるコトノの存在はイ400、イ402やナガトといった一部の“霧”しか知らないらしく、その姿を初めて見たタカオは驚いていた。超戦艦ヤマトは大海戦にも参戦せず長らく行方をくらましていたにも関わらず、霧全体のメンタルモデル形成前の討議の中でヤマト以上に最も圧倒的な戦術・戦略面における経験の豊富さを見せることでメンタルモデルの形成を不用とする意見を却下させている。 ナガトがアタゴを東京湾へと派遣させた後、ヤマトから一端離れてアタゴと合流し横須賀で生活しつつキリシマ一行を待ち受ける。その際、和花(のどか)という偽名を名乗り、アタゴの姉を自称する。 アニメ版 アニメ本編では登場せず、劇場アニメ第1作「DC」に登場する。コトノは登場せず、メンタルモデルはヤマトしかいない。原作と異なりかつての大海戦時に既にムサシによって撃沈されており、その際に側を通りがかったムサシ直属のイ401に何らかの命令を出したことがアニメ版における全ての始まりとなっている。劇場アニメ第2作『Cadenza』で本格的に登場。かつて、彼女とムサシの2隻でアドミラリティ・コードからの命令を直接受諾し、解釈・判断していたが、霧の艦隊が人類との交戦で2隻沈められたことで人類に関心を持ち、ムサシと共に人間を模したメンタルモデルを形成して翔像と接触した。そこで翔像から「家族」の観念を教わり、翔像を「父」と慕い、自らを姉とし、ムサシを妹と認識した。彼女は変化には肯定的であった。翔像の死に対して激昂して霧の艦隊を掌握しようとしたムサシを止めようとしたが沈められてしまう。ムサシを止めるために401に己のコアを譲り渡し、群像に会うように命令を出した。ダイオミード諸島の決戦においてイオナと意識を共有した状態で覚醒し、そこに沈んでいた自らの船体をイ401に融合させ、ムサシを打ち破る。最後はムサシがヤマトを姉として受け入れ、共に消滅していった。 イ400 声 - 悠木碧 / 日高里菜 ヤマト直轄の巡航潜水艦。イ401と同じく、旧帝国海軍伊四〇〇型潜水艦の形状を模す。“霧”のイ400型本来の、超戦艦クラスに匹敵する強力なセンサーによる索敵・探査能力を持つ情報収集艦で、諜報活動を主任務としている。コトノ曰く「臨機応変」をキーワードに、基本的な方針のみをヤマトより指示され、以降は自己判断により単艦で活動するのが基本スタイル。メンタルモデルの外見はイオナと非常によく似ており、髪の一部を左右の頭側部にてお団子頭にし、中国風の服を着用している。401や402に比べてあまり感情を表に出さない。「です」と丁寧語で話す。 函館に現れたタカオを追って、イ402と行動を共にしていた。その後は単独でアドミラリティ・コードが直に接触したハルナの動向を追っており、蒔絵を伴って函館を出港したハルナ達のことを402へ知らせている。霧の艦隊は大海戦を教訓として、艦載機の運用を辞めているが、400と402は諜報が主任務ということもあり旧帝国海軍の水上攻撃機晴嵐を模したセイランを自身で形成して運用している(クラインフィールドの展開は出来ないものの、水中移動も可能となっている)。 横須賀でタカオやズイカクらと共同生活を送っており、海洋技術総合学院へやってくるハルナ達を待ち構えている。アニメ版 402ともども総旗艦直衛艦隊・諜報部隊としてアドミラリティ・コードの命令に背く者を監視する役割に就いており、霧に反逆する401を撃沈した。その後コンゴウのメンタルモデルに生じた感情の揺らぎを理由に彼女の艦隊旗艦の任を解き、艦を支配下に置き制圧する。戦闘能力は低いと推測されるが、コンゴウから遁走するイ401の行き先を正確に予測して待ち伏せに成功する、402との連携で401のナノマテリアルをハッキングして制御不能に陥れたり、コンゴウをハッキングし抵抗を許さず制圧する、マヤのメンタルモデルを偽装した監視プログラムを構築するなど情報に関して高い実力を持つ。最後はアメリカへ向かう401との戦闘に敗れて撃沈され、姉妹達に芽生えた感情や心について存在を認めぬままメンタルモデルも消滅した。ムサシの言によるとムサシはイオナを400、402を通して見ていたらしく、その後の「潜水艦がメンタルモデルを持てるわけがないじゃない」という言動からするとムサシによって演算能力を分散貸与されてメンタルモデルを得ていた模様。 イ402 声 - 悠木碧 / 山本希望 イ400同様、ヤマト直轄の巡航潜水艦。同じく旧帝国海軍伊四〇〇型潜水艦の形状を模す。イ401を「姉」と呼ぶ。メンタルモデルの外見はやはりイオナと非常によく似ており、髪の一部を左右の前に垂らしリボンで結んでいる(横須賀に現れた402の写真を見た上陰は最初イオナだと誤判断した)。400に比べて好奇心が強く活動的な性格。「だ」と断定語で話す。U-2501と交戦中のタカオの前に現れた時にはコトノより渡されたスイカを抱えていた。ジャンクなどを集めるのが趣味らしく、水没した街から物をサルベージしたり、スラム街を歩き回ったりしている。 函館に現れた後は鹿島沖でナガラのコアの探索を行い、一旦ヤマトの元に帰還、アドミラリティ・コード探索継続の指示を受けた後にタカオとU-2501が交戦中の海域に現れる。最初は傍観していたものの劣勢のタカオに突如支援を行い始め、最終的にはイ401ダミーの遠隔操作をタカオから引き継いで彼女の超重砲発射を可能にし、ダミーを横須賀まで届けた。 その後海中に投げ出されたタカオを回収して共に総旗艦艦隊へと帰還。機密扱いの次元空間曲率変位システムの発動という余計なものを目撃した彼女のU-2501戦における一部戦闘データをロックした上で、ヤマトの命により自分の艦に同乗させて方々に連れ回した。 現在は横須賀でタカオやズイカクらと共に一般市民に紛れて生活しながら(そのためか煎餅を食べたり、ズイカクと漁の方法を考えたりとかなり人間臭い行動を取るようになっている)、第4施設消失事件を調べようと向かってくるキリシマとハルナを妨害すべく待ち構えている。一部設定が『ソルティ・ロード』ともクロスオーバーしており、割烹着を着た「お母さん」として料理他、皆の世話焼きに回っている描写も見られる。 現状を変化させるため独自に北に接触し、彼に学園祭の開催を承諾させる。アニメ版 原作と違い、イオナ同様に感情を露わにすることが無くなっている。400と同様監視役であり、最後はアメリカへ向かう401との戦闘に敗れて撃沈され、メンタルモデルも消滅した。消滅の際、船体を損傷した400を守っており、自身の中に芽生えた感情に戸惑っていた。そのコアは破壊されず、生き延びており劇場版ではコアを401に回収され、ヒュウガの下で解析されている。破損も少しあるため、いくつかのデータが死んでいると判明している。 ユキカゼ 旧帝国海軍陽炎型駆逐艦八番艦・雪風の形状を模す。総旗艦艦隊・第二水雷戦隊所属の駆逐艦級。本来はメンタルモデルを持たないクラスだが、イ400とイ402が別任務で動けない中、姿をくらました群像とヒュウガの捜索のためにヤマトからその演算力の2%を分け与えられメンタルモデルを形成した。メンタルモデルの外見は和服を纏った小柄な少女の姿。袖に小鈴が付けられており、動く度に「しゃんしゃん」と音が鳴る。 ヴァンパイアの行動で群像を発見した後は他の霧に悟られないように群像の観察をしている。この最中に相打ちとなったヒエイとヒュウガのコアを回収する。その後コトノ様も喜ぶからという理由で、蒼き鋼の作戦に意図的に加担する。戦闘終了後ヒュウガと共に沈み行くマツシマから群像を救出するために行動を開始する。 イ201撃沈後、ヤマトからの撤退命令を受け撤退。ナガトの元へ向かいヒュウガとヒエイのコアを引き渡した。
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