爆音小僧(ばくおんこぞう)
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「疾風伝説 特攻の拓」の記事における「爆音小僧(ばくおんこぞう)」の解説
横浜の暴走族。通称「ムチャクチャの爆音」。現在は七代目で、メンバーは聖蘭高校1年D組の生徒だけで構成されている。先代である六代目の頭はアキオの兄の真嶋夏生で、当時は榊龍也や那森須王もメンバーに擁していたが、“暴走りの特攻”半村誠の死により解散する。その後、マー坊とアキオを中心に再結成され、七代目として現在に至る。チームのルールとしてアンパンは厳禁。また、"殺す気の殴り込み"の時には、紫色の襷とハチマキを巻く、という初代からの伝統がある。背中の看板は「天下無敵」「暴走天使」。主な敵対族は「魍魎」「朧童幽霊」。主な集合場所は「真嶋商会」「D突」「柿の木公園」。 浅川 拓(あさかわ たく) 主人公。私立横浜港ヶ丘高校に通い、“マジメ”こいて“いじめられっ子”だった生徒。愛称は「アサカー」「拓」「拓ちゃん」。秀人と出会い、「強くなりたい」という気持ちが芽生えた事から、相手に立ち向かう勇気を少しずつ持つようになる。その後、内部抗争が絶えない不良のふきだまりの私立聖蘭高校、通称「乱校」の1年D組に転校することとなる(本人は進学校の県立聖蘭高校への編入と勘違いしていた)。話の流れで「爆音小僧」のメンバーとなるが、外道の秀人、元獏羅天のヒロシ&キヨシ&天羽、美麗の大珠、初代極悪蝶の来栖など、族の垣根を越えて仲良くなるため、常に厄介な位置にいる。故人である半村誠の面影をもち、それに気づいた一部の人間(特にマー坊)からは一目おかれている。 元々いじめられっ子であった為、臆病で、ハッタリもよく使うが、友達を非常に大事にする性格で、「他人の為に“気合”を見せた時には奇跡(ミラクル)を呼ぶ」と秀人は評価している。当初は、単車乗りの技術も稚拙であったが、気合による無茶と偶然で幾度も危機を乗り越え経験を重ねる内に、夏生に“スピードの捉え方が誠に似ている”、秋生に“棲息速度領域はマー坊と同等”とまで言われるようになり、「灰色の亡霊(グレイ・ゴースト)」編では拓の棲息速度域に合わせて組み上げられた爆音Coolストリートスペシャルによって走ることの楽しさに開眼。秋生の予想を大幅に超えたライディングセンスを見せて「化けた」とまで称された。最終局面ではマー坊によって半ば無理矢理「暴走りの特攻」に指名され、爆音小僧の幹部に。最終回では爆音の特攻服に外道のハチマキ、蠅王の腕章を身につけ、天羽のSR400で特攻、神奈川の族の全面戦争を収めた。趣味はパソコン。自作のRPGも作っていた。 愛車はケニー・ロバーツ号と名付けたFZR250R。その後、エディ・ローソン号と名付けたゼファー400、爆音ドラックスペシャルGPZ2856F、爆音CoolストリートスペシャルCBX1000、天羽時貞の悪魔の鉄槌(ルシファーズ・ハンマー)SR400。この他に晶のCB350FOURも一時借りていた。横浜港ヶ丘高校時代には通学用にスクーターを所有していた。 鮎川 真里(あゆかわ まさと) 「爆音小僧」の七代目頭。愛称は「マー坊」「マサト」。聖蘭高校1年D組。拓と同じくらい小柄だが、片手で80キロの人間を持ち上げるほどの怪力の持ち主。大の甘党。拓には初対面の頃から友好的な態度で接している。事故で亡くなった半村誠を、誰よりも尊敬と憧れの目で見ていた。普段の振る舞いは無邪気な女の子を彷彿させるが、キレると手がつけられなくなる。単車の操縦技術はチームトップ。相原勇に似ている、と馬鹿にされると激怒する。龍也、武丸とは犬猿の仲。「港洛中」出身。アキオ、晶とは幼馴染。"上等文句"は「ひき肉にしてやる!」 愛車は真紅のCB400FOUR。憧れの誠が乗っていたヨシムラの直管を組んでおり、タンデムシートにはよっぽど気に入った人間以外は乗せない主義。 真嶋 秋生(まじま あきお) 聖蘭高校1年D組の生徒で「爆音小僧」の特攻隊長兼チーフメカニック。愛称は「アっちゃん」「アキオ」。喧嘩の腕前は爆音2位で、その強力な拳から「ワンパンのアキオ」とも呼ばれている。兄は元六代目「爆音小僧」の頭であるナツオ。マー坊と晶とは昔からの幼馴染で、二人を誰よりも気に掛け、理解している。拓の転校初日には冷たい視線を送り、「タイマンボクシング」に引きずり出すも、最後の最後に拓が”群れの頭”を狙って自分にパンチを掠めてきた事で、その根性を認める。実家が自動車解体業の真嶋商会ということもあり、単車の製作や修理が得意。その情熱は人一倍熱く、ある日、拓が愛車がトラブルを抱え事故を起こしかねない状態を黙認しながら運転していたのを知った時には、激怒して殴りつけ、下手をすれば死んでいたという危険性を言い聞かせ、単車を、スピードを舐めるな、と叱責した。「港洛中」出身。 愛車はSS仕様、レインボーカラーのKH400。 姫小路 良(ひめのこうじ りょう) 「爆音小僧」のメンバー。聖蘭高校1年D組。中学時代から「“地獄”のリョー」を自称し、中学では2年ですでに学校の頂点に立っていた。爆音メンバーの中では喧嘩の腕はアキオに次ぐ実力者だが、龍也等の頭クラスには敵わず、ヒロシとキヨシを見つけた際にはトイレの窓から逃げ出した事もある。転校直後は拓を一方的に目の敵にしていたが、自分を助ける為に、ケージと単車で勝負したことから和解し、高く評価するようになる。好戦的で直情径行型の性格に加え、やや思慮に欠ける面があり、他チーム絡みのトラブルを呼び込む原因となることもあった。敵対チームメンバーの中でも特に龍也への敵対心を剥き出しにしている。ミツオとは中学生時代からのマブダチ。転校初日の「タイマンボクシング」で拓をかばったカズを殴り倒すが、事が済んだ後は不貞腐れているカズに彼なりのフォローをしたり、その後の爆音小僧の集会では走りで競い合ったり、普段の関係は悪くない。「港葉中」出身。実家は姫政寿司という寿司屋。拓の自宅に電話をかけた時は礼儀正しい言葉遣いを見せている。ギター演奏を趣味としており、自分より優れた奏者である桜宮を一方的にライバル視している。"上等文句"は「死ぬまでやってやる!」。 愛車はリーゼント風防のGS400E。 今川 一成(いまがわ かずなり) 「爆音小僧」の旗持ち担当。通称カズ。小説版「Version29」で初めてフルネームが判明。聖蘭高校1年D組。眼鏡をかけている。同じ旗持ちであるジュンジと仲が良く、集会以外でも彼を単車の後ろに乗せて行動している場面が多い。愛車に対しての誇りは人一倍高いが、喧嘩の実力は今ひとつ。それでも中学時代は相当「鳴らしていた」らしく、拓と相撲をとった時は、ちょっと小突いただけで拓を吹っ飛ばしていた。横須賀のローラーに自身の単車を貶された時は、かなわぬながらも拓と共に一歩も引かない根性を見せた。どちらかといえば穏健派で、同じFZR乗りという共通点もあり、乱校で拓が初めて友達になった相手でもある。不良である事は親には秘密なのか、自宅では周囲の耳を気にしながら爆音メンバーと電話していた事もある。 愛車はカウルレス仕様のFZR400RRでバラチョン仕様。 ミツオ 「爆音小僧」のメンバー。聖蘭高校1年D組。シンナー中毒者であり、前歯が欠けている為、常にマスクをしている。爆音小僧がシンナー厳禁であるにも関わらず、隠れてシンナーを吸引していたことがマー坊にばれ、厳しい制裁を受けたこともある。「港葉中」出身で、リョーとは中学時代からコンビを組んでいる。入学初日にアキオの愛車を傷物にしたことで彼の怒りを買い、乱校で初めて「ワンパンのアキオ」の拳の味わう羽目に。爆音の準レギュラーの1人だがやられる場面が多い。 愛車はCB400TホークII。 滝沢 ジュンジ(たきざわ ジュンジ) 「爆音小僧」の旗持ち。湘南から通学している。聖蘭高校1年D組。連載当初は本人所有の単車がない為、よくカズの後ろに乗っていたが、後に免許を取得し、自ら単車に乗るようになった。元々、操縦技術は高く、ジャックナイフが得意。また、湘南の“悪霊の壁”チキンレースにおいては、拓に破られるまでNo.1の記録を持っていた。同じ鵠沼南台中(初期設定は西浜中)出身の那智とは旧友で、かつては、透、奈良原の4人でよくつるんでいた。親友である那智が極悪蝶のメンバーであることを爆音の仲間に告げられず、葛藤する場面が多く、結局、那智との関係は、物語が終わるまで拓以外の爆音のメンバーに明かすことはなかった。カズ同様爆音内では穏健派で、拓とも気安く会話をするが、入学式では散々ちょっかいをかけられたリョーにブチ切れて大乱闘を起こし、式が滅茶苦茶になるきっかけを作った。 愛車は、CBRのREVを組んだ4バルブエンジン、左出しの直管仕様(後に規制前のRPM管に変えた)のCBX400F。 進藤 貴則(しんどう たかのり) 「爆音小僧」のメンバー。聖蘭高校1年D組。通称「タカノリ」。小説版「Version29」で初めてフルネームが判明。ギターに詳しいが本編では実際に演奏している場面は描かれていない。 愛車はどノーマルのカワサキ・KH400・最終型A7・純正ライムグリーン。小説版「Version29」では真嶋商会で城北ムラカミ製の集合チャンバーを捜索し、発見されるまでが描かれている。 ミキヤ 「爆音小僧」のメンバー。集会の際、朧童幽霊に単車を飛ばされてしまう。 真嶋 夏生(まじま なつお) 元六代目「爆音小僧」の頭。音速の四天王の1人。「横浜(ハマ)の最速伝説」の異名がある。アキオの実兄。引退した現在は真嶋商会で自動車解体業を営んでいる。鰐淵清美とは元恋人関係。 愛車はセリカ1600GTVと爆音スペシャルと称されるCB1100R。爆音スペシャル完成前は、CB400FOURに搭乗。 半村 誠(はんむら まこと) 晶の実兄で故人。音速の四天王の1人。"スピードの向こう側"の世界に魅せられ、誰よりも速く走れると評判だったが交通事故で死亡。彼の死は様々な人に深い影響を与える。正式には「爆音小僧」のメンバーではなくゲスト的扱いだったが、当時ナツオは「爆音小僧」の幹部"暴走りの特攻"として迎えようとしていた。あくまで走り屋であることに拘っていた人物なので、喧嘩にまつわるエピソードや描写は皆無。 愛車は真紅のCB400FOUR。夏生から引き継ぐ以前は400FOUR仕様のCB350F通称バケヨンに搭乗。
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