極東部(きょくとうぶ)
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「GHOST GIRL ゴーストガール」の記事における「極東部(きょくとうぶ)」の解説
日本に所在するアーカムバレットの支部。なお、「極東部」の他「極東支局(きょくとうしきょく)」「極東支部(きょくとうしぶ)」とも表記される。 クロエ・ラヴ(Chloé Love)〈ゴーストガール〉 名前などの由来は作家のラヴクラフト。 本作の主人公。髪色はグレー。物語開始時は売れない女優をしており、顔は美しいと評価されるが暴力沙汰でトラブルを起こして降板することが多いため、主な仕事はエキストラ・死体などであった。28歳だが20歳以下に見間違えられるほど顔立ちと体型が実年齢より幼い。貧民街で生まれ育ち、子供の頃は生きるために窃盗や強奪をしたり、ごみの中から残飯をあさったりしていた。唯一主役を演じた深夜ドラマ『ゴーストガール』はスクール水着の少女が鎌で戦うホラーアクションで全く人気が出なかった。 どんな霊でも体に憑依させることができ、その能力を引き出せる霊媒(オカルト)体質。そのため、現世に悪霊が溢れてからは彼女の体を手に入れたいというゴーストなどに狙われやすくなっている。カイの勧めでアーカムバレット極東部に所属し、退魔請負人(ゴーストリーパー)になる。女優になった理由はとにかく有名になって世間を見返し、輝く人生を手に入れたいという思いからだった。悪霊退治をする動画で有名になってからは、クビになった事務所から復帰依頼があったが、悪霊退治をする中で出会った仲間たちとの今の生活を大事に感じたため、断って女優業をやめた。初めてファンであると言ってくれたカイの言葉で満足して女優への未練はなくなっており、ゴーストリーパーになるきっかけをくれたカイには感謝している。 英語版のコードネームは〈ゴーストリーパーガール(Ghost Reaper Girl)〉となっている。〈憑依変化〉 憑依させた魂魄のエナジーを濃く引き出し、自分自身をその魂魄に近づけた髪色や衣装・特性に変化させる。憑依変化(+カイ) 変身姿は、彼女自身にカイの特徴が加わる。モノキニ水着のようなレオタードにマントなどをつけたコスチュームになる。このとき、カイの人格が鎖鎌として具現化される。この姿のクロエは霊技(スキル)「スルー・ザ・ブラッド」が使用可能になり、人体や防御をすり抜けて任意の霊のみを切ることができる。ただし、カイが憑依しなくても、鎌と化したカイでこの霊技を使ったことがある。修行するうちに「追跡する鎖(ハウンド・チェーン)」も会得する。担当編集によると、この技には作者が好きだった『聖闘士星矢』のアンドロメダ瞬の必殺技の影響がうかがえる。 憑依変化(+ノエル) 変身姿は、彼女自身にノエルの特徴が加わる。猫耳としっぽが生え、ノースリーブで丈の短いカマーベストと、スリットの入ったズボンのコスチュームになる。このとき、しっぽがノエルの人格の猫となる。この姿のクロエは動体視力と跳躍力・速度が高まる他、攻撃の際は爪が伸び引っ掻いて切り裂く。 憑依変化(+ニャルラトホテプ) 変身姿は、彼女自身にニャルラトホテプの特徴が加わる。肌は褐色になり、肩出しのワンピースにナースキャップが付属される。このとき、ニャルラの人格は帽子に現れて、正面についた一つ目の模様で喋り、帽子の真後ろから伸びた尻尾のような触手を自由に動かす。この姿のクロエは剛力になり、拳による打撃や足蹴りなどの単純な肉弾戦が得意となる。 カイ・イォド(Kai Iod)〈災厄(さいやく)〉 姓などの由来は小説『狩りたてるもの』などに登場する架空の神性、旧支配者イオド。 クロエの使い魔。黄泉の国から来たゴーストでアーカムバレット所属の退魔請負人(ゴーストリーパー)の男性。普段は素肌にジャケットを着ている。女優としてのクロエのファンで、彼女の出演作はすべて把握しており、特に『ゴーストガール』がお気に入り。クロエの身を守りたいこと・活躍を生で見たいこと・彼女を英雄として有名にしたいことなどを理由に主従契約を持ちかけて自ら使い魔となる。ロリコンで発言はときどき変態的になるが基本は無害な紳士でもあり、家事が得意でクロエと同居してからは料理を率先して担当する。クロエには発言面で「残念」、家事や戦闘では「有能なイケメン」と評価される。普段から肌にまとわせた鎖を武器として使用する他、自分自身の姿を鎖や鎖鎌に変えることができ、鎌になると通常よりテンションが高く変態的な発言をする。過去に大罪を犯しているが弱体化しているためか物語当初はニャルラには見逃されていた。 正体は邪神であり、クロエの生前より遥か前に、黄泉の国を作った神ヨグ・ソトースに、黄泉の門を開く力〈銀の鍵〉を授けられていた。邪神の姿は頭部に2本の角が生えて髪が長くなり、長い鎖を何重にも巻き付けた、よりゴシックな衣装となる。オスカーに配下になるように誘われ最初は断っていたが、その後やがて主従関係を結び彼の使い魔となる。また、大国を黄泉に沈めたことがあり、「〈災厄〉ヨグ」と呼ばれるようになった。 ノエル・ウルタール(Noel Ulthar)〈魂奪者(プレデター)〉 姓などの由来は小説『ウルタールの猫』などに登場する架空の町。 第2話初出。クロエの使い魔。普段はウェイターのようなカマーベストの衣装を着た長髪の男性ゴースト。生前は空腹で苦しんだ猫で、先に死んだ兄弟猫や自分のしっぽを食べて力尽き餓死した。他の魂魄を食べることでその能力を自分のものにできるが、終わらない飢えを感じる呪われた魂奪者(プレデター)の霊技を持つ。名前や人間の姿や知識などはその能力で他の魂魄から得たものである。登場時は霊に憑く悪霊にさらに憑かれており、クロエの「スルー・ザ・ブラッド」で悪霊堕ちから救ってもらって彼女を気に入り、飼い猫になるのが夢だとして自ら使い魔になった。クロエに憑依したときや力を消耗すると、タキシード模様の猫になる。語尾には「にゃ」をつける。 自己中心的な性格でクロエを取り合う形でカイとはケンカすることが多いが、仲間意識は感じており、オスカーと会って以降のカイの変化に気づいて悩みを聞き出そうと行動した。 英語版ではセリフの一部を「mew(ミュー)」や「meow(ミャオ)」など猫の鳴き声に置き換えて喋る。これは英語圏の猫好きがSNSなどで使う「cat pun(キャットパン)」という猫ダジャレである。また、cat(猫)の文字数合わせのセリフで喋ることもある。これは、英語で円周率を覚えるときの記憶術「piem(パイエム)」に似たもので、日本語の語呂合わせのようなもの。 ニャルラトホテプ(Nyarlathotep)〈這い寄る混沌(はいよるこんとん)〉 名前などの由来は小説『ニャルラトホテプ』などに登場する架空の神性、千の化身を持つとされるエジプト風の名前の旧支配者ニャルラトホテプ。 第3話初出。アーカムバレット四方長の1人であり、極東部の局長。愛称はニャルラ(Nyarla)。片目にホルスの目のような模様を施した褐色の美女でナースのコスプレをしている。長い髪のポニーテールを自由に動かして攻撃することが可能。性別かまわず好みの者に魅了(チャーム)をかけて虜にする。クロエのことを気に入り、初めて会った時には魅了をかけて唇を奪おうとする。さらに、「お医者さんごっこ」と称して服を脱がそうとしたり、体をまさぐったりなどするなどちょっかいをかける。クロエのことは退魔の仕事面でも期待しており、わざと彼女を人目につく場所で戦わせて黄泉の監獄を破った敵をおびき出そうとした。邪神であり、〈外なる神〉とも呼ばれる。ダゴンと戦った時は、魂魄の一部である分身体をクロエの側に送り憑依して力を貸す。その際は細長い滴形の体に一つ目のついた姿をとった。分身体をいくつか持っており、クロエの監視をしていたこともある。 ショゴス(Shoggoth)〈殺戮人形(さつりくにんぎょう)〉 名前などの由来は小説『狂気の山脈にて』などに登場する架空の不定形な生物ショゴス。 第6話初出。ドクター・ウェストの使い魔の美少女ゾンビ。愛称はショゴたん。アーカムバレット極東部内ランキングは7位でイーストイレブンの1人。体や服や髪などの形状変更が可能で、普段は両手を刀の刃に変え敵を斬り裂いて戦い、状況に合わせてハンマーやバールなど他の武器にも変形させる。霊技は癒し系のみを持っていて、攻撃自体は物理系である。ある国の諜報機関に暗殺者として仕込まれた少女の死体にその魂魄を込め、南極で見つかった古代の人食いの細胞をウェストが合成させたゾンビ。ウェストの最高傑作で戦闘能力が高いが、「てけり」または「てけり・り」としか喋れない。変身ヒーローや魔法少女が好きで、普段から着用するセーラー服は生前にテレビで見た魔法少女の衣装を模したものである。他にはあまり興味を示さないが、クロエが変身する動画を見て釘付けになりファンになっていた。親代わりのウェストにも「感情がない」と思われていたが、もともと感情の起伏はあり褒められると素直に笑うなどしていた。クロエと出会ってからはより感情豊かな様子を見せるようになり、彼女に影響されて戦闘時は長髪をツインテールに、フリルの付いた袖をつけるようになった。クロエに対しては憧れを通り越して恋愛感情のような態度を示し、ウェスト以外では最も懐いている。 英語版での愛称はショギー(Shogy)とされている。 ウェスト(West) 名前などの由来は小説『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』に登場するマッドサイエンティスト。 第6話初出。アーカムバレット極東部の幹部。「死体蘇生者ドクター・ウェスト(Doctor West)」と呼ばれる眼鏡をかけた死体の研究家の男性。当初はクロエを自分のゾンビに加えようとして殺そうとしていたが、ショゴスがクロエに懐いた様子を受けて逆に守るべき存在だと認識するようになった。ショゴスとは父娘のような関係になっている。化学的霊技「ゾンビエーテル」で死体をゾンビにすることができ、回復力や狂暴化を与える。また、自分の欠損した部分の再生が可能。 〈パンツァー(Panzer)〉 第14話初出。アーカムバレット極東部ランキング21位でコーンロウの髪型の男性。ショゴスの敵に対する冷酷さと強さに憧れ目標にしており心の師にしている。最初は新顔でランキング圏外のクロエをバカにして難癖をつけたり、ショゴスがクロエにのみ甘い態度で接するのを見て嫉妬したりしていたが、憑依変化したクロエの強さを見て評価を改めて謝罪をする。共に戦うクロエとショゴスに見惚れてカイに呆れられる。化け物をおびき出す際には手榴弾を使用するが、攻撃は素手でおこなっている。クロエとショゴスに触手が迫った際は2人を庇って引きずり込まれた。クロエには「パンツ(Pants)さん」と呼ばれる。 〈スカーフェイス(Scarfase)〉 第14話初出。アーカムバレットの局長室専属の諜報員。毒舌で協調性はないが沈着冷静な片頬に傷のある男性。魂魄のエナジー弾を作り、飛ばして敵を攻撃する。また、その弾から認識疎外の霊技を煙草に込めて、その煙で周りから悟られずに行動ができる。 14話ではもともと名前も設定もないモブキャラだったが、端正な顔立ちだったことからTwitterなどで一部の読者に活躍を期待されたりしたことを受けて、21話でコードネームが明かされレギュラー入りを果たす。商業エリアの戦闘では、彼の活躍に合わせてもともと予定していたシナリオが見直された。 チャコ(Chaco) 第3話初出。アーカムバレット極東部の幹部で受付をしている、シルクハットを被ったてるてる坊主のような形状のゴースト。また、ゴーストリーパーたちの事後処理をすることもある。
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