八王(やおう)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 08:03 UTC 版)
グルメ界の各大陸の頂点捕食者に君臨する8種類の猛獣の王で、アカシアのフルコースと密接な関係を持つ。それぞれの祖先は時代こそ違えど、地上を支配した最強の猛獣達であり、本気で攻撃態勢に入ると対象者が原型を留めてられる時間は100分の1秒も無く、ほぼ攻撃と同時に死ぬ。そのため、八王が本気で闘う時は何者も近づいてはならないという。現代でも子孫が遺伝子を受け継ぎグルメ界を支配し、複雑に入り組んだグルメ界の生態バランスを保っている。王者の強さだけでなく、小動物のような敏感さを持ち、わずかな地殻変動、気候変化に気づき将来の危機を察知し、過去幾度と無い生物絶滅の危機を乗り越えたとされる。一度でも敗北を喫した者は王の座を失い、ネオとの戦いの後、グルメ界では猛獣達の間で次の八王争奪戦が起きている事がトリコの口から明かされた。 ヘラクレス(捕獲レベル6200)【幻獣類】 エリア8を支配する「馬王(ばおう)」。種族名は「ヘラク」。生息地は馬王の丘。 太古の時代、高らかに吠えながら他の大陸を目指してた際、その声を聞いた者が畏敬の念を込め「馬王の応答(ヘラク・レス)」と呼び、その伝説から敬称で、「ヘラクレス」と呼ばれるようになった。 数千年前の足跡でさえ強烈なオーラを放つ。圧倒的な戦闘能力と凄まじい呼吸量を持ち、鼻息を発しただけでトリコの半身は吹き飛んだ。また、わずかに息を吸っただけで周囲は瞬く間に真空状態となる「絶滅の呼吸(デストロイブリーズ)」によって、ほとんどの生物は戦うことすらできなくなってしまう。 ほぼ年に一度、空気を食べる「大気食」。一呼吸で約一ヶ月間無呼吸運動が可能で、何もしなければ一呼吸で軽く一年間は生きられる。しかし一呼吸に吸う空気量は3600億t、体積にして3億立方キロメートルにも及び、吐く空気は取り込んだ空気の僅か10%なため、エリア8の気圧が低くなり、吐き出した排泄物ともいえる毒素を含んだ空気が上昇気流により様々な豪雨となり降り注ぐ。 出産の時のみ普段の100倍近くの新鮮な空気を必要とし、その量を補えるのはエアが熟した時のみだが、エアが熟す度にニトロに横取りされているため、ここ数万年は未熟児しか産めないでいる。 しかし、小松がエアの調理に成功したことにより、数万年ぶりに充分な空気を得て、次代のヘラクレスを出産。その後、トリコ達の旅立ちの際には黄金の沼の鋼雲を鼻息で吹き飛ばし、エアを食うためにやって来たネオの分裂を「馬王の息(ヘラクブレス)」で撃破した。 バンビーナ(捕獲レベル6000)【哺乳王類】 エリア7を支配する「猿王(えんおう)」で、種族名は「キンタマントヒヒ」。生息地は100Gマウンテン。読者投稿の猛獣。 元々は「バンビーノ」という名だったが、現在はかつて求愛していた亡き雌猿の名前「バンビーナ」を名乗っている。この猛獣のキンタマが食寳「ペア」であり、それを鈴のように鳴らすことによって傷ついた身体を癒す旨みの音色を奏でる。 全身に蔦のようなものを巻きつけて本来の力を隠しているが、これが取れることで全身の毛が抜け落ちた白いムササビとゴリラを合わせたような飛膜を持った姿に変貌する。体長はトリコ達と同程度だが、モンキーダンスを正しく踊ることで全身が巨大化していく。 イタズラ好きの暴れ猿で、その好戦的で気性の荒い性格から「八王一のヤンチャ者」とも「八王の問題児」とも呼ばれる。その実力は馬王ヘラクレスを凌ぐほどで、50億頭に昇る大陸の屈強な猿たちを服従させている。一方で本人が求めているのは日々の暇つぶし、遊び相手であり、エリア7に住むいかなる生物とも強さに差がありすぎるが故にその遊び相手にすら困っている。そこでその猿たちに「猿武」を教え強くすることで自身の遊び相手になるよう願っているが、結果的には猿武の習得度により猿たちの間で実力差が生まれ、その実力が抜きん出た一部の者(「師範」と呼ばれる)が他の猿たちに対し厳しい食のルールを課し支配に利用しているのが実状である。もちろんこの支配に関してバンビーナは一切関知していない。 戦闘力は0.1秒の遊びで四天王を全滅させる程。またひとっ飛びで成層圏に達して、優雅にそこで睡眠出来るなどデタラメな強さを持つ。さらに本来の姿になると軽く尻尾を振り回しただけで衝撃波が宇宙空間まで達し、猿武の奥義を習得した四天王の合体技を次々受けてもダメージは皆無で、無限釘パンチの衝撃を手でかざしただけで収めるなど、常軌を逸した肉体の強度を持つ。また口から衝撃波を発することが出来る。 初対面の四天王達に執拗に同じ「遊び」を要求し続けるが、実はそれは猿武本来の目的である、バンビーナがかつての恋人と踊った「モンキーダンス」を再現するための型であった。それに気付いたココと四天王たちの尽力により見事モンキーダンスは完遂、同時にそれは食寶ペアの捕獲条件も満たすこととなり、バンビーナは裏の世界にいる恋人と再会することができた(バンビーナがこの効果を知っていてモンキーダンスを要求していたかどうかは不明である)。ペアの調理の成功により開かれた大宴会につられて下山した際、女体化したゾンゲを見て「恋人」が蘇ったと喜び、100Gマウンテンにゾンゲ一行を連れていく。その後、道すがら出会ったテリー・キッス・クインに修行をつける。ネオの分裂「A」が現れた時には心を躍らせながらAの元に駆けつけ、モンキーダンスを踊りながらAを粉砕した。 ムーン(捕獲レベル6600)【哺乳獣類】 エリア6を支配する「鯨王(げいおう)」で、種族名は「ブラックホールホエール」。生息地はブラックトライアングル。読者投稿の猛獣。本来は四つの目を持つ白い鯨だが、皮膚は巨大隕石で覆われており、月面のような姿をしている。 最強の八王であり、ブラックホールのように全ての物質や光を吸い込む力を持ち、食べた食材は霊食となって魂の世界に吐出されている。その昔、エリア4のマザースネークと戦った事があるという。 スカイディア(捕獲レベル6450)【哺乳獣類】 エリア5を支配する「鹿王(かおう)」。長い胴と無数の脚を持つ超巨大な鹿。八王の中でも最も優しく穏やかな性格だが、怒らせた者は通常とは逆の時間の流れが速い裏の世界に飛ばされ、数秒で数億年の時が流れたかのように朽ち果ててしまう。そのため、角に広がる森に住む捕獲レベル4000近くのグルメ界屈指の強獣達が鹿王を怒らせないよう代わりに戦う。アカシアとの最終決戦ではアカシアを裏の世界に閉じ込めるも、逆にアカシアとネオを進化させてしまう結果となった。 マザースネーク(捕獲レベル6310)【爬虫獣類】 エリア4を支配する通称「蛇王(じゃおう)」。全ての蛇の母と言われる大蛇。 胴体は非常に長く、大きさも壁や山に例えられるほどで、最大級は地球を一周するほどだと言われる。その長さ故に人間界で極稀に出る目撃情報も全て胴体のみで、顔および尻尾を見ると縁起が良いとされるが、顔を合わせた者は例え宇宙の生物だろうと流星のような速さで捕食されてしまう。更に、あらゆる物質を分解する消化液を一箇所に集め、濃度を最大限に上げる「蛇王の消化牢(マザーズロック)」という技を持つ。最終決戦ではネオを飲み込み、消化しようとしたが失敗し、鯨王の体内に潜り、デロウスの異次元レーザーで自分ごとネオを葬ろうとしたが、ネオに脱出されてしまい、その後の生死は不明。 かつて鯨王ムーンと戦ったという逸話を持ち、その際にできたのがグルメ界の危険区域「マザートルネード」とされている。 エンペラークロウ(捕獲レベル6000)【鳥獣類】 エリア3を支配する通称「烏王(うおう)」。かつて「空の番長」と呼ばれた巨大なカラスで、人間界では絶滅種とされている(バトルウルフ同様、グルメ界のどこかには生息しているという噂があるとのこと)。グルメ界の全制空権を握っており、一羽ばたきで毒の竜巻を巻き起こす。影に入った生物は思考が停止し、ゆっくりと死んでいく。例え上空にいても太陽に似た光の玉を吐き出し、周囲に自分の影を作る「烏王の影(エンペラーシャドウ)」で死ぬことになる。最終決戦ではネオを烏王の影で葬ろうとしたが、ネオの強烈な発光でかき消され、胴体を食われてしまうが、決戦直後に戦場に溢れ出たセンターを浴びて肉体が再生した。 ギネス(捕獲レベル6550)【哺乳獣類】 エリア2を支配している「狼王(ろうおう)」で、種族はバトルウルフ。 人間界編の最終話で現れた隻眼の個体が狼王だと思われていたが、トリコ曰くその個体は群れのNo.2(若頭)で、本物のギネスは濃い毛皮で大柄な個体。前足の踏みつけで対象を数万km吹き飛ばす程の力を持ち、一嗅ぎで対象のあらゆる情報を取り込む「狼王の探索(ギネスサーチ)」で得た情報を尿の匂いで仲間に知らせ、共有できる。 もうすぐ現れるGODを巡るトリコ、スターとの対決の末、トリコに潜む三人の悪魔の情報を知る。その後、他の七匹の王を呼んだ。 過去に二狼を育てており、二狼は狼王の牙という武器を持つ。 デロウス(捕獲レベル6590)【翼竜獣類】 エリア1を支配する1万年は生きたと言われる伝説の翼竜獣類。生涯たった一本しか生えない牙と宇宙まで届く攻撃速度と破壊力を持つ「異次元レーザー」で、この世の王となった最強の竜。それを称え「竜王(りゅうおう)」と呼ばれている。 化石となったその牙の一部を初代メルクが見つけ出し、二代目メルクが小松のために包丁の原料にした。その牙は数千℃の熱でも変形せず鍛造することが不可能なほどの硬さを誇り、メルクの星屑でひたすら削ることでしか加工できない。 二代目メルクがこのデロウスの牙を使って、小松の包丁を作り出した。小松が「グルメピラミッド」内の猛獣に包丁を向けた時、その猛獣がデロウスの幻影を見るなど、その存在感は遺憾なく発揮されている。
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八王
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【晋王朝系図】(編集) 『晋書』本紀巻1~10、列伝巻7・8・29・44・68・69による 太字は皇帝(追贈含む)、数字は即位順。 (追)宣帝司馬懿 (追)景帝司馬師 斉王司馬攸 東萊王司馬蕤 斉王司馬超 北海王司馬寔 広陽王司馬冰 斉王司馬冏 済陽王司馬英 (追)文帝司馬昭 (西1)武帝司馬炎 (西2)恵帝司馬衷 (恵1)皇太子司馬遹 南陽王司馬虨 楚王司馬瑋 秦王司馬郁 (恵2)皇太孫司馬臧 淮南王司馬允 漢王司馬迪 (恵3)皇太孫司馬尚 清河王司馬遐 (恵4,6)皇太子司馬覃 長沙王司馬乂 (懐)皇太子司馬詮 (愍)皇太子司馬端 (恵5,7)皇太弟司馬穎 廬江王司馬普 中都王司馬廓 呉王司馬晏 (西4)愍帝司馬鄴 (西3)懐帝司馬熾 汝南王司馬亮 汝南王司馬矩 汝南王司馬祐 西陽王司馬羕 南頓王司馬宗 琅邪王司馬伷 琅邪王司馬覲 (東1)元帝司馬睿 (東2)明帝司馬紹 (東3)成帝司馬衍 (東6)哀帝司馬丕 武陵王司馬澹 (東7)廃帝司馬奕 梁王司馬肜 東安王司馬繇 (東4)康帝司馬岳 (東5)穆帝司馬聃 淮陵王司馬漼 (東8)簡文帝司馬昱 (東9)孝武帝司馬曜 (東10)安帝司馬徳宗 扶風王司馬駿 新野王司馬歆 (東11)恭帝司馬徳文 (僭)趙王司馬倫 (倫)皇太子司馬荂 会稽王司馬道子 世子司馬元顕 済陽王司馬馥 汝陰王司馬虔 覇城王司馬詡 安平王司馬孚 義陽王司馬望 河間王司馬洪 義陽王司馬威 竟陵王司馬楙 太原王司馬瓌 河間王司馬顒 東武城侯司馬馗 高密王司馬泰 東海王司馬越 世子司馬毗 新蔡王司馬騰 南陽王司馬模 南陽王司馬保 范陽王司馬綏 范陽王司馬虓 汝南王司馬亮(?~291):司馬懿の三男。司馬師や司馬昭の異母弟。 楚王司馬瑋(271~291):司馬炎の六男。司馬衷の異母弟。 趙王司馬倫(?~301):司馬懿の九男。司馬亮の異母弟。 斉王司馬冏(?~302):司馬炎の同母弟の司馬攸の子。 長沙王司馬乂(277~304):司馬炎の十七男。司馬瑋の同母弟。 成都王司馬穎(279~306):司馬炎の十九男。司馬乂の異母弟。 河間王司馬顒(?~306):司馬懿の弟の司馬孚の子の司馬瓌の子。 東海王司馬越(?~311):司馬懿や司馬孚の弟の司馬馗の子の司馬泰の子。 なお、「八王」の称は、成都王司馬穎に仕えた盧綝(盧志の甥)が著した『八王故事』(現在は散逸)に由来すると言う。
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