司馬とは? わかりやすく解説

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し‐ば【司馬】

読み方:しば

中国、周の六卿の一。夏官の長で、官制祭祀(さいし)・軍事つかさどった前漢には大司馬称し三公の一。

掾(じょう)の唐名


司馬

名字 読み方
司馬しば
名字辞典では、珍しい名字を中心に扱っているため、一般的な名字の読み方とは異なる場合がございます。

司馬

読み方
司馬しば
司馬しま

司馬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/22 19:54 UTC 版)

司馬(しば)は、古代中国の官職名である。王朝によりその職務の範囲は異なる。

中央政府の官職として

西周が始まった時、三公を最高官とし、それに次ぐ位として六卿を置き、特に司徒、司馬、司士、司空、司寇を五官と呼んだ。司馬は軍政と軍務を司った。春秋戦国時代は「令尹」と「大司馬」の二職を置いた[1]。《春秋左氏伝》によれば「司馬將中軍、令尹將左、右尹子辛將右過申。」[2]等とあり、どちらにも軍権があった。軍の統制はその時の状況次第で、制度としてはそれほど厳格ではなかった。武帝大司馬を置き、さらには「大司馬将軍」のような付加号ともした[3]。他にも武帝は大将軍と同格として驃騎将軍を定めたりもした。後漢では大司馬は太尉と名が改められた。以後の三省六部制では兵部尚書の別称(雅称)として司馬が用いられた。

軍官として

東周戦国時代、司馬は各軍に置かれた。軍の将帥を補佐し、大夫を従える地位だった。《尉繚子》は「(兵士)百人には卒を一人、千人には司馬一人、万人には将を一人(おいて)令する。(そうすれば)少をもって衆を誅し、弱をもって強を誅す(ことができる)[4]」 これを見ると司馬の職は将軍の下にある。

漢や魏晋南北朝では、将軍は幕府(司令部あるいは軍政府)を開き、府には補佐として司馬が置かれた[5]司馬昭山濤を行軍司馬とし、胡三省は「行軍司馬の号はこれに始まる」と記した[6]

では司馬は銅印黒綬と絳(深紅色)服と武冠を身につけていた。では州には司馬はおかれず、かわりに治中が置かれた。

地方官として

唐代に司馬を置き、刺史の補佐としたが、実際の職務はなく、主に左遷先に使われた。元和10年に白居易は越権行為を咎められて江州(現在の江西省九江市)の司馬に左遷された。彼はここで名作《琵琶行》を書いた。その末尾は以下の通り[7]

座中泣下誰最多 江州司馬青衫濕

では士大夫同知の雅称として司馬を用いた。

関連項目

脚注 

  1. ^ 史記·楚世家》:“立子比為王,公子子皙為令尹,棄疾為司馬。”s:zh:史記/卷040
  2. ^ s:zh:春秋左氏傳/成公#成公十六年
  3. ^ 《後漢書卷一下・光武帝紀第一下》:“武帝省太尉置大司馬将軍”s:zh:後漢書_(四庫全書本)/卷001下
  4. ^ 尉繚子 第1巻3「制談」s:zh:尉繚子#制談
  5. ^ 三国志·蜀志·姜維传》:“延熙元年,隨大將軍蔣琬漢中。琬既遷大司馬。以維為司馬,數率偏軍西入。”「(姜維は)238年に大将軍蔣琬にしたがって漢中に往く。蔣琬は大司馬となる。姜維は司馬となり、数回、軍の一部を率いて西に遠征した」 ただし、《三国志·蜀志·蔣琬传》では、延熙元年に詔が出た後で“又命琬開府,明年就加為大司馬”とあり、大将軍の蔣琬が府を開いた翌年に付加号を得て「大司馬大将軍」となったとも読める。s:zh:三國志/卷44
  6. ^ 資治通鑑·魏元帝咸熙元年》:“昭自將大軍從帝幸長安,以諸王公皆在鄴,乃以山濤為行軍司馬,鎮鄴。”胡三省注:“行军司马之号始此。”s:zh:資治通鑑/卷078
  7. ^ 琵 琶 行|収蔵品紹介”. 白沙村荘 橋本関雪記念館. 2020年9月15日閲覧。 “座中で、流す涙が多かったのは誰だろうか 江州の司馬が着ていた青衫は涙で濕っていた”

司馬(しば)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 14:40 UTC 版)

アポストロフィーS」の記事における「司馬(しば)」の解説

メンソール父親音楽指揮者2年間の演奏旅行出かけると息子にしばしの別れ告げ搭乗した飛行機ミンダナオ島墜落しこの世を去る。

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司馬(しば)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:44 UTC 版)

復讐の教科書」の記事における「司馬(しば)」の解説

バスケ部所属する1年生1年唯一のレギュラーであり、大人しい性格だがバスケ部行く末を真剣に考えており、部長の切木に面と向かって意見する場面もある。そのため切木に目を付けられ日常的に暴力受けていた。黒瀬依頼を受け部でのいじめを学園告発して切木を停学追い込んだ他、黒瀬に部の裏アカウント提供する

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「司馬(しば)」を含む「復讐の教科書」の記事については、「復讐の教科書」の概要を参照ください。

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