光輝パーティー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 01:22 UTC 版)
「ありふれた職業で世界最強」の記事における「光輝パーティー」の解説
前線組のパーティーの一つ。後に香織と中村がパーティーから抜けている。王都侵攻終結後、帝国へ向かうリリアーナの護衛と神代魔法を手に入れるためにハジメ達に同行する。 天之河 光輝(あまのがわ こうき) 声 - 柿原徹也 天職:勇者 ハジメのクラスメイトで、容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の完璧超人。17歳。地球では八重樫道場に在籍しており、腕前は全国クラス。 正義感と善意に溢れており、持ち前のルックスとカリスマ性も相まって学校の生徒達から強い信頼と高い人気を持ち、(傍らに香織や雫がいることから少ないが)月に二回以上告白されるほど女子からモテている。だが、その完璧ぶりのせいで自分が常に正しいと信じて疑わず、それゆえに精神的には子供っぽく自分本位に行動することが多く、周りが諫めても真剣に耳を傾けることがない。正義感が強いゆえに思い込みが激しく、人の善意を無条件で信じてはいいように利用されたり、不都合な事態に直面すると他人に責任転嫁して自分の行いを正当化する「ご都合解釈」をする悪癖がある。また、敏腕弁護士だった祖父の完治の影響で強いヒーロー願望も持っており、挫折も知らないために苦労や現実の厳しさも分かっていない。 自分の正義を妄信するようになったのは、憧れだった完治がもっと年を重ねてから光輝に伝えようと考えていた現実的な体験談を話す前に急死した結果、幼少期の光輝を気遣った完治が意図的に美化して話した体験談だけを胸に刻みこんだことに加えて、能力の高さゆえに地球で失敗や挫折を経験したことがないせいで現実では通用しない理想的な正しさを抱いたまま成長してしまったことが原因である。 幼馴染の香織、雫、龍太郎のことは大切に思っており、特に香織に好意を抱いており、ずっと自分の傍にいると思い込んでいた(ただし、香織と雫に対しては無自覚な独占欲を抱いていたが)。基本的に誰にでも優しいが、香織に構ってもらっているハジメにだけは嫌悪感を抱いており、事あるごとに彼に突っ掛かる。香織や雫がフォローしてもすぐに彼に非があるかのように反論する上に、それに悪気も下心も無いため香織を困惑させ雫に呆れられている。しかも、香織がハジメに好意を抱いていることに気付いておらず、構ってあげているのも「オタクで独りぼっちのハジメが可哀想だから」と思っていた。香織ほどではないが雫も大切に想っており、道場に入門した当初は彼女に好意を抱かれていた。だが、小学生の頃に雫が嫌がらせを受けて助けを求めた際、言えば分かってもらえるという安易な考えで事態を重く捉えず迂闊に相手を注意して事態を悪化させた上、そのまま自己完結してその後助けなかったため、現在は恋愛感情を抱かれていない。 トータスに召喚された後は、勇者として世界を救う決心をし、クラスメイトの中で一番優秀なステータスから国家からも期待の的となっているが、その疑わない正義感とカリスマ性をイシュタルらに都合よく利用されている。訓練でもみんなを引っ張っていたが、正義感が先行して臨機応変に対応出来ておらず、度々メルドや雫に注意されている。また、奈落に落ちたハジメの生存を信じている香織に対し、悪気無く死んだと決めつけていたため、彼女を悲しませていた。 カトレアとの戦いでは、メルドを人質に取られたことで一度魔物に敗北するが、"限界突破"の派生"覇潰"でカトレアに重傷を負わせることに成功する。しかし、直前で人を殺すことに躊躇してとどめをさせなかったため返り討ちに遭う。駆け付けたハジメ達に助けられるが、ハジメの強力な魔物を一蹴する実力に嫉妬し、カトレアを躊躇わず殺せたことに自身が人死を見たくなかった気持ちを論点をずらして筋違いな非難をしたため、ハジメ達に呆れられ、メルドに宥められる。 生還後、香織がハジメに付いて行こうとしたことに愕然とし、香織のハジメへの好意を知るとそれを認められずご都合解釈が暴走してハジメに決闘を挑もうとしたが、まともに相手にされないまま落とし穴で一蹴される。香織が去ったことに打ちひしがれ、雫に「自分の正しさを疑いなさい」と忠告される。しかし、表面上は納得したフリをしているだけで、心の底では奪われたと思っている。この一件で、ハジメに対し強い敵対心を抱くようになる。一方、今度は無意識に雫を心の拠り所にしている。 王都侵攻では、傀儡兵に拘束されている時に恵里に強引に口付けされ、その際口移しで毒薬を飲まされる。傀儡兵にされたメルドと戦うも、毒薬の効果と一瞬の躊躇によって致命傷を受けるが、ハジメが雫に渡した神水によって一命を取り留める。 王都侵攻後、自分達の弱さを痛感し、世界を救う気が無いハジメに代わって世界を救うために神代魔法を手に入れるべく、ハジメの旅に強引に同行する。だが、その道中でも意見や価値観の違いなどから、度々ハジメと衝突する。ハルツィナ樹海では自分達が経験していたオルクス大迷宮以上に強力な魔物に苦戦し、試練をクリアすることが出来なかったため、龍太郎と鈴共々昇華魔法を手に出来なかった。最深部でのゴキブリ戦では最初からハジメに対抗心を持っていたためにそれが反転した結果、一人だけハジメを味方と見ていた。 氷雪洞窟では、大迷宮の影響を強く受けて精神が不安定になり、最後の試練である虚像との勝負中に偶然居合わせたハジメとそのハジメに背負われて幸せそうに眠る雫の姿を目撃したことで、今まで目を逸らしてきた感情(ハジメへの劣等感や嫉妬、香織たちへの独占欲、ユエ達に好意を向けられたいという欲求など)が遂に爆発し、自身を口車に乗せた虚像と共闘してハジメに襲い掛かる。虚像と融合して能力の底上げまでするが、冷静さを欠いた攻撃が届く筈もなく、虚像諸共ハジメに敗北して一人だけ変成魔法を習得できずに終わった。しかし、クリスタルキー作成時に見たハジメがトータスで辿ってきた過去を見て自分の矮小さを恥じた。 氷雪洞窟脱出後、魔国ガーランドに赴くが、恵里に洗脳されて雫達と敵対し、そのまま神域へ連れ去られた。 専用アーティファクト”聖剣”は光属性の力を増幅し、手元から離れても光輝の呼び出しに応じて手元に戻る。昇華魔法を習得したハジメによって改造が施され、出力が向上した。施されたのは機能追加と簡単な調整のみであり、ハジメをして完成度が高すぎて下手に手を付けると逆に弱体化するといわしめている。 白崎 香織(しらさき かおり) 「白崎香織」を参照。 八重樫 雫(やえがし しずく) 「八重樫雫」を参照。 坂上 龍太郎(さかがみ りゅうたろう) 声 - 木島隆一 天職:拳士 光輝の親友で相棒。空手部に所属している。書籍・アニメではガタイが良い体格だが、漫画版では比較的細身。 熱血漢のスポーツマンタイプで、豪快な性格だが細かいことを考えずに行動するかなりの脳筋。それゆえに失敗も多いが、前向きに捉えて立ち直りが早く尾を引くことはない。友人想いであるが、光輝同様に短慮な面もあり、デリカシーもないために余計なことを口走ってはハジメや雫から制裁を受けている。 学校に来ても寝てばかりでやる気がなさそうなハジメのことを快く思っていなかったが、再会後のハジメのことは認めており、さらに某軍曹のことをリスペクトしていたため、ハジメがハウリア族に某軍曹式の訓練を施したことを知って彼に親近感を抱く。光輝と同じく、香織がハジメに好意を抱いていることにも気付いていなかった。光輝と違い、再会後はハジメに対して敵対心などは持っていない。 王都侵攻後、強くなるためにハジメの旅に同行する。迷宮では、何かと短慮な行動でよく罠に掛かることが多い。また、ハルツィナ樹海ではモンスターの姿になっても同型モンスターと殴り合いを演じていたり、氷雪洞窟でも武器を持っていたはずのゴーレムと何故か素手で殴りあっていたりして脳筋ぶりを呆れられている。 先述の性格からハジメに自分達のアーティファクトを改造、強化して貰った際は素直に感謝を述べる等、良くも悪くも自分の気持ちが口に出やすい性分とも言える。 実はオルクス大迷宮でハジメ達に助けられた際、ユエに一目ぼれしていた。しかし直後にハジメとのイチャイチャっぷりを見せられてすぐに失恋したが、ある程度は割り切ることが出来たという。 氷雪洞窟では氷の迷路を不正な手段で攻略しようとしたためにペナルティとして氷に閉じ込められるという失態を犯したが、ユエへの想いをコピーした虚像を打ち倒したことで攻略を認められ、変成魔法を手に入れた。が、前述通りの脳筋さ故に全く使いこなせていない。 谷口 鈴(たにぐち すず) 声 - 伊藤彩沙 天職:結界師 小柄でクラスのムードメーカーの少女で親しくなった女子は渾名で呼ぶ(例・香織→カオリン、雫→シズシズなど)。一人称は「鈴」。虫が苦手。 美女や美少女が好きで、香織らによくセクハラを働いており、心の中に小さなおっさんを飼っていると言われる。恵里とは親友で、よく行動を共にしている。カトレアとの戦いでユエに助けられてから彼女を「お姉様」と呼び慕っている。 王都侵攻で恵里の裏切りに酷くショックを受けるが、もう一度恵里と話し合いたいという想いから、ハジメの旅についていくことを決める。道中、恵里の裏切りのことを引きずっており、時折暗い一面を見せている。 戦闘では様々な結界を張って敵の攻撃を防いだりしてパーティのサポートを務める。初期は王国から支給されたブレスレッド型のアーティファクトを使用していたが、後にハジメが作った二振りの鉄扇を受け取る。それ以後は結界を炸裂させる等で攻撃に回ることも可能になった。 氷雪洞窟では恵里の本性に気付いていながら黙殺したことが、王都侵攻でメルド達が死ぬ遠因になったと虚像に責められたが、ハルツィナ樹海での失敗を真剣に反省し、今度こそ恵里を連れ戻す覚悟を見せて虚像を撃破し、変成魔法を手に入れた。しかし、何故か虫系のモンスターにばかり効果が高い。 中村 恵里(なかむら えり) 声 - 西明日香 天職:降霊術師 眼鏡をかけたナチュラルボブの黒髪少女。温和で大人しく、地球では図書委員を務めていた。暴走しがちな親友の鈴の抑え役。 だが、それは表向きの顔で、本性は光輝に異常なほどの好意と執着心を抱く利己的かつ残忍な性格。 地球の時から光輝を手に入れることを目論んでおり、光輝に近づくために鈴と親友になった。また、ひそかにハジメを唆して香織とくっつけさせようとも考えていた。普段の一人称は「私」だが、本性を現してからは「僕」になっている。 彼女が六歳(WEB版では五歳)の時、父親が自分を庇って車に轢かれて亡くなり、父を愛していた穏やかな性格の母がその日を境に豹変し、母から虐待を受けていた。恵里はいつか優しかった頃の母に戻ると信じて耐え忍んでいたが、十一歳の時に母が男を家に連れ込んだことで、自分を支えてくれる男なら誰でもいいという母の本性を知ってその想いが崩される。そして、男に襲われそうになったことで男は逮捕されたが、母が「自分から男を奪った」ことに激怒したことで心が完全に壊れる。そして、失意のうちに川に飛び降りて自殺しようとした時に偶然見かけた光輝が声をかけ、しつこく尋ねる光輝に根負けして内容を歪曲した事情を話すと、同情した彼から「俺が守ってやる」と言われたことで、彼に異常な好意を抱くようになる。その後、児童相談所の職員が虐待を疑い、調査に訪れると光輝と接点が無くなることを危惧して仲の良い母娘を演じ、それに母が恐怖を抱いたことで立場が逆転する。しかし、光輝が誰にでも自分に言ったことを平然と言っていることに納得いかず、以後彼を自分だけの物にすることに執心する。 天職の降霊術は死亡対象の残留思念に作用して死体を操る魔法で、あまり上手く使えないと語っていたが、実際は完璧に扱えるほか、生前の記憶や思考パターンを付加してある程度の受け答えができる"縛魂"を編み出した。 トータス召喚後、檜山がハジメに魔法の火球を放ったことを知って脅迫し、檜山に香織を与えることを条件に彼を言いなりにさせた。その後、ハジメの生存が分かった後は、魔人族と密かに手を結び、大結界の破壊に協力した。さらにノイントの手助けもあり、密かに殺されたメルドら騎士団五百人を"縛魂"で傀儡兵に変えた。 王都侵攻では、光輝達を言葉巧みに誘導して罠にはめて傀儡兵に拘束させ、"縛魂"を披露するために近藤を殺害し、檜山に殺された香織に降霊術を施そうとしたが、駆け付けたハジメによって失敗。メルドや近藤などの傀儡兵を襲わせたが、メルドを含む傀儡兵三百人を一瞬で葬られてしまい自身も殺されそうになったところを檜山とフリードの横やりで助かり、フリードと残りの二百人の傀儡兵と共に撤退する。 撤退後は、魔国ガーランドに身を置き、連れて来た傀儡兵に魔物の特性を取り込ませた"屍獣兵"を創り上げている。更に自身も魔物のような姿に変えている。氷雪洞窟の前でフリードと使徒達とともにハジメ達を待ち伏せし、ハジメ達を魔国ガーランドへ連れて行った時に光輝を洗脳して神域へ連れ去った。 ハジメ達が神域に侵入した際、光輝と"屍獣兵"を引き連れて待ち構えて雫・龍太郎・鈴と対峙する。
※この「光輝パーティー」の解説は、「ありふれた職業で世界最強」の解説の一部です。
「光輝パーティー」を含む「ありふれた職業で世界最強」の記事については、「ありふれた職業で世界最強」の概要を参照ください。
- 光輝パーティーのページへのリンク