ガウマ隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:37 UTC 版)
「SSSS.DYNAZENON」の記事における「ガウマ隊」の解説
それぞれの個人的な事情を抱えた、年齢も素性もバラバラの男女たちで、ガウマによって見出され、ダイナゼノンに搭乗して怪獣に立ち向かう。 ガウマ 声 - 濱野大輝 本作品の主人公。ガウマ隊の隊長であり、5000年の時を経て現代に生き返った怪獣使いを名乗る青年。身長183cm、体重61kg、血液型O型。5月1日生まれの5021歳。酒が趣味。 怪獣使いとしての力が失われているため、代わりに副葬品だった竜の置物由来のダイナゼノンを操縦する。包帯を巻いたヤンキーのような見た目、深い隈と目付きの悪さ、破天荒な言動が特徴的だが、人として守らなくてはならないものとして約束や愛の大切さを説き、自身も礼節や道義を重んじる義理堅い人情家である。信頼する相手には人懐っこい一面も見せ、次第に蓬たちからの信頼を得る。戦闘以外は水門の近くにある河川敷の高架下にテントを設営して棲みつき、川で獲ったカニを主食としながら日雇いのアルバイトを掛け持ちでこなしている。自身の口から復活の経緯は明かさなかったが、蓬はネットニュースの記事を元に、中国とネパールの国境付近にある標高4200メートルの氷河から出土し、日本考古学研究所に搬送されるも行方不明になった5000年前のミイラがその正体ではないかと推測している。 5000年前は怪獣から生命力を得て、将来を誓い合った姫のいる王国をジュウガたちと守護していた。しかし彼らが国に反旗を翻すと、姫を守るためにジュウガたちと戦い、相打ちの形で死亡する。復活後は、姫が自分同様に蘇ったと信じ、再会を果たすため、蓬たちの力を借りながら怪獣優生思想の操る怪獣たちと戦う。しかし怪獣との繋がりが絶たれたことで継続的に力が得られなくなったため、物語の進行と共に死が近づいており、肉体の衰えとともに各所で傷が拡がる。怪獣使いではない姫が生き返っていないことを悟るのと前後して衰弱は顕著となり、ガギュラ出現時はダイナゼノンへの搭乗が困難なほどの重体に陥るが、蓬たちの世界を救うため2代目の助力を受けて最後の戦いに参加。ガギュラに勝利して怪獣優生思想との因縁に終止符を打った直後に限界を迎え、ダイナゼノンを託された意味やそこに込められた姫の想いを悟りながら力尽き、姿を消す。脚本の長谷川は「五千年前から甦ったヤンキー」という設定で、『タイガー&ドラゴン』の長瀬智也が演じた山崎虎児をイメージしていたという。 麻中 蓬(あさなか よもぎ) 声 - 榎木淳弥 本作品のもう一人の主人公というべき立場にいる、東京都立フジヨキ台高校1年3組の高校一年生。身長160cm、体重51kg、血液型O型。2004年11月22日生まれの15歳。バスケットボールが趣味。 普段は人当たりの良さから友人も多く、ピュアまたは優しい性格と評される。周囲に自ら一定の距離を置き、表面のみ周りに合わせる節こそあるものの、大事な話をする際は本音で語ろうとする姿勢を見せる。小学三年生の時に両親の離婚を経験しており、本編では母親(声 - 折笠富美子)と共に祖母がもつ一軒家で3人暮らしをしているが、父親(声 - 内山昂輝)との関係は良好で、面会交流を続けている。一方で母が上条(声 - 内田夕夜)という男性と良好な関係を築き、自分が両者に気を遣わせる存在になっているのではという思いから、自立のためにゆりマートでアルバイトに勤しむ行動に繋がっている。 空腹で行き倒れていたガウマを助けたことがきっかけでなし崩し的に親交を持ち、シャルバンデス戦時にダイナゼノンの起動メンバーに選ばれたことで、ダイナソルジャーを託される。当初は自分以上の適任がいるとの考えからバイトを建前に合同訓練を欠席していたが、怪獣被害を目の当たりにして人々を守る責任感に目覚め、ガウマ隊の活動に前向きに取り組むようになる。バーナドドン戦以降は次第に夢芽を意識し始め、亡くなった姉の足跡を辿る彼女の手助けを行う。ガルニクス戦後は、夢芽に惹かれる情動をシズムに利用されてガギュラの出現を許すが、ザイオーン戦時に開花していた怪獣使いの能力を行使することで反撃のチャンスを作ることに成功し、勝利に貢献する。3か月後には夢芽と親密な関係となり、彼女とクラスメイトたちの間を取りなすようになる。 南 夢芽(みなみ ゆめ) 声 - 若山詩音 蓬のクラスメイト。身長160cm、体重54kg、血液型B型。2004年8月1日生まれの15歳。カラオケが趣味。 周囲に合わせたり頼ることが不得手で、物語開始時は先輩の男子生徒を呼び出しては約束を破って放置する奇行を繰り返していた。また一人で香乃の遺品であるアンクを象った知恵の輪に興じる姿や歌を口ずさむ姿も相まって、クラスメイトから「嘘をつく体質」または「掴みどころのない人物」と評され浮いており、さらに不和な関係となっている父(声 - 興津和幸)と母(声 - 伊藤静)の存在によって、家庭内でも居場所を失っている。以上のことからどうかしていると自覚しているが、鳴衣のような信頼のおける人物といる時は冗談を言い合うなどの年相応の振る舞いを見せる。 同様に蓬を水門付近に呼び出した際、ガウマがダイナゼノンを呼び出す場面に居合わせたことで起動メンバーに選ばれ、ダイナウイングの操縦者となる。以降は「手遅れになる前にやれることはやっておきたい」という考えに基づいて積極的に怪獣災害に立ち向かい、次第にガウマ隊の面々とも打ち解けていく。並行して姉の死に関する真実を追い始め、ガルニクスに取り込まれ過去の世界の香乃と邂逅した際は彼女の本心や事実を知り、苦悩から解放される。 ガギュラ戦から3か月後には蓬の告白を受けて互いに呼び捨てで呼び合う仲となり、彼の計らいでクラスメイトたちと打ち解ける姿勢を見せ始める。前作の六花やアカネが分かりやすい性的な要素を使ってしまったことから、それを抑えて艶やかさを表情で出したり、目の形で妖艶に見えるような方向にしている。トレーナーをブレザーの下に着たり、前髪の形など、現代の女子高生らしさのようなものを入れている。 山中 暦(やまなか こよみ) 声 - 梅原裕一郎 33歳の無職の男性。身長178cm、体重69kg、血液型A型。1987年3月2日生まれ。 大学まで進学するも中退した過去があり、以後はアルバイトや就職する意思はあると口には出すが、実際はやりたいことを見出せず自宅で布団をかぶって自堕落な生活を送っている。親戚縁者と顔を合わせることから法事を恐れているが、従妹のちせからは「センパイ」と呼ばれ慕われており、彼女が危険に陥った際は感情を露わにする。 ちせに無理やり怪奇現象の現場に連れてこられた際、図らずもダイナゼノンの起動メンバーに選ばれる。以降は仕事という独自の認識の下ダイナストライカーの操縦者としてガウマ隊での活動に軸足を置き、似たような心境の持ち主同士だったムジナと因縁が生まれる。私生活ではアヤメ中学時代の同級生である稲本さんと再会を果たし、心に残っていた彼女との記憶を思い出すが、ガルニクス戦時の追体験を経て自らの中で決着をつける。ガルニクス戦後は就職活動を再開していたが、ガギュラ出現時は自らの意志でガウマ隊に合流し、ムジナたちとの最終決戦を戦い抜く。3か月後には企業面接に21回落ちた末にあらたが経営する店の内定を得て、髪型や身だしなみも一新している。雨宮のラフではモシャっとした髪型のイメージであったが、坂本によってマッシュルームカットが提案された。 飛鳥川 ちせ(あすかがわ ちせ) 声 - 安済知佳 暦の従妹であるアヤメ中学の女子中学生。身長144cm、体重34kg、血液型AB型。2006年9月6日生まれの13歳。物語開始時点では自主休学して暦の部屋に入り浸る怠惰な生活を送っている。 快活な性格だが毒舌家で、ロックやパンクを好む。また優れた絵の才能を持ち、机にはゼンタングルアートを描き、常にアームカバーを身に着けた左腕には自作の蝶のボディペイントが描かれている。しかし個性的な才覚は学校に馴染めず周囲から孤立する要因ともなっており、内心では自分の居場所を強く求めている。 暦がダイナゼノンに取り込まれた姿を見たことからガウマたちと親交をもち、ガウマ隊の一員を自認して彼らの訓練に同行するようになる。ディドラス出現時は風邪で寝込んだ蓬に代わって臨時でダイナソルジャーを操縦し、以降はガウマ隊の補欠として一通りの操縦をこなせるように訓練を受ける。その一方で、暦たちとの間に密かに疎外感を覚えており、その情動が偶然拾っていた怪獣の種に吸われ、ゴルドバーンを誕生させるきっかけとなる。しかしギブゾーグ戦でゴルドバーンと戦闘に参加し、ガウマから改めて大事な仲間であると伝えられる。ガルニクス戦後は日常へ回帰する周囲に失望と反発を覚えるが、ガギュラ戦から3か月後は気持ちを整理してグリッドナイト同盟と共に旅立つゴルドバーンを見送り、自らは腕を隠すことをやめてゴルドバーンを模した新しいボディペイントを左腕に描き込んだり、不登校を続けるなど自分の意志を貫いている。口元のホクロはスキャン時のゴミであり、終盤に蓬たちに付いたS型のキズが「SSSS」となるが、監督の雨宮がその後に付く「.」となるように関連付けている。
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