怪獣優生思想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 15:37 UTC 版)
「SSSS.DYNAZENON」の記事における「怪獣優生思想」の解説
ガウマから人類の敵と断じられる怪獣使いの集団。怪獣は世界を導く存在であると主張し、怪獣本位の世界を築くべく人間の秩序を破壊しようとするが、個々人によって最終的に思い描く理想は異なる。アイドルを彷彿とさせる白基調の軍服のような衣装が特徴で、普段は現代社会に適応して思い思いの生活を営んでいるが、スマートフォンなどで怪獣の情報を聞きつけると参集する。中指と薬指の間を開いた状態で手をかざして怪獣を見ながら「インスタンス・ドミネーション」のコードを叫ぶことで、怪獣を「掴む(意のままに操る)」ことができる。 ガウマ同様5000年の時を経て復活した存在であり、かつてはガウマと共に怪獣を兵器として使役し王国の統治と繁栄に協力していた。しかし国の怪獣使いを恐れる一派が暗殺を試みたことで反旗を翻し、ガウマとの戦いの末に倒された過去をもつ。そのため現代に甦って以降はガウマを裏切り者とみなして敵対するが、ダイナゼノンやグリッドナイトの前に連敗を重ねる。最終決戦では、4人全員が進んでガギュラに取り込まれることで死闘を展開するが敗北し、ガギュラ消滅と共に消息不明となる。 髪色、腕章、シズム以外の瞳の色はガウマたちがRGB系の色味であったのに対して、CMYKで配色されている。衣装デザインには前作のアカネやアレクシス・ケリヴに由来した紫の地色や袖の斜めのラインがある。顔の造形は悪人っぽくしないようにしており、服の色もガウマたちがブレザーや革ジャンなど黒プラス一色が多かったため、白プラス一色の軍服のようなアイドル衣装となった。腕章のラインの数は操る怪獣の接地面の数となっている。 ジュウガ 声 - 神谷浩史 眼鏡を着用した優男風の青年。身長183cm、体重76kg、血液型A型。11月5日生まれ。投資が趣味。衣装の腕章のラインは黄色2本。主に二足歩行の人型の怪獣を操る。 メンバーのなかでは知性派で通っており、作戦の立案や怪獣の捜索を行う。当初は憧憬の念を抱いていた先輩のガウマや怪獣使いの素質を持つかもしれない蓬たちを自陣営に懐柔するが、応じる気が無いと判断して以降は殺害を躊躇しない冷徹さを見せ、ガウマを超えるべく怪獣によって彼を倒そうと血道を上げる。しかし度重なる敗北や自分たちの掴める怪獣の減少もあって焦りを見せ始める。ガルニクスの敗北をもって怪獣が全滅した後は、単独でガウマに敗北を伝えながらも、思想を捨てずに怪獣の世界のためにできることを探す。シズムが掴んだガギュラが出現した際は自ら進んで融合し、ガウマへの屈折した思いをぶつけながら因縁に決着をつけようとするが敗北。最後まで怪獣たちの未来がまだ終わらないと信じながら消息不明となる。坂本はキャラ表を描く際に本作品のオープニングテーマを歌うオーイシマサヨシを参考にしたという。 オニジャ 声 - 内田雄馬 赤い長髪とシルバーアクセやアーマーリング、指輪やピアスなどワイルドパンクスが特徴の青年。身長180cm、体重72kg、血液型O型。7月20日生まれの5021歳。FPSが趣味。衣装の腕章のラインはピンクで3本。主に直立歩行で尾が接地した怪獣を操る。 四六時中怪獣の力で全ての人間を殺すことを考える武闘派で、自分たちを裏切ったガウマを激しく憎悪している。その一方で仲間意識が強くジュウガたちに細やかな気配りを見せることも多く、逆に振り回される場面も多くある。また、威勢の割には詰めが甘く、バーナドドン戦以降は破壊された怪獣の破片に巻き込まれ、生還の度に「死ぬかと思ったぜ」と呟くことが多い。 ガルニクス敗北後は自らの手で人類抹殺を果たすべく、手始めに警官を襲って拳銃を奪うが逆に逮捕される。その後は警察署に留置されていたが、ガギュラとカイゼルグリッドナイトの戦闘の余波で拘束が解け、ジュウガらとガギュラに融合して人類抹殺を図ろうとするが敗北。4人の中で唯一満足げな笑みを浮かべ、二度目の死を自嘲しながら消息不明となる。当初、房は右にあったが、敵役は下手から上手に向くため、左に変更された。 ムジナ 声 - 諏訪彩花 怪獣優生思想の紅一点で、スタイルの良い女性。身長175cm、体重66kg、血液型O型。3月2日生まれ。食べ歩きが趣味。衣装の腕章のラインは水色4本。主に4足歩行の怪獣を操る。 復活してからは自分のやりたいことが曖昧なため主体性や大きな熱情をもたず、仲間の決めた方針に従うことを是とし、飲酒や仲間との遊びを楽しむ。しかし相通じるものを持つ暦との個人的な邂逅や、オニジャと共同でブルバインを掴んだことを契機に、自分には怪獣しかないことを感得し、怪獣を操ることに積極的な一面を見せ始める。最終決戦時はその気付きのきっかけとなった暦に対して激情をぶつけ、今際の際には自分たちの行動に疑問を抱きながら消息不明となる。 シズム 声 - 内山昂輝 褐色肌と金髪が特徴の小柄な少年。身長159cm、体重46kg。1月2日生まれ。衣装の腕章のラインは太い濃い灰色1本。左利き。怪獣の声を聞く能力を持つ。メンバーのなかでは唯一怪獣が必要とする世の中を志向しており、怪獣がもたらす自由と解放を求める。主に不定形の怪獣を操る。 普段から表情に乏しく、寡黙な性格だが、その根底には世の中の理が鬱陶しいとする考えが存在する。規則で自身を縛る人間の行動原理が理解できず、蓬と夢芽の関係性に興味を持ち、それが怪獣を引き寄せるのではないかという個人的な考えから、交換留学生として2人のクラスに転入して交流を持つようになる。怪獣が現れなくなった後は、「怪獣はもっと自由であるべき」とする個人的な思想からメンバーのなかで唯一諦めることをせず、密かに追跡した蓬と夢芽の情動などを元に体内に宿したガギュラを育て上げ、他の怪獣優生思想のメンバーたちと一体化を果たす。最終決戦では消息不明となるまで終始無言だったが、ガギュラを掴んだ際に蓬と密かに繋がり、彼が時間や空間、生死からも解放された怪獣使いとしての無上の自由ではなく、かけがえのない不自由を選択する理由を理解できずに終わる。
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