アンモニア アンモニアの概要

アンモニア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/18 14:59 UTC 版)

アンモニア
識別情報
CAS登録番号 7664-41-7
PubChem 222
EC番号 231-635-3
国連/北米番号 無水物:1005
水溶液:2672, 2073, 3318
RTECS番号 BO0875000
特性
化学式 NH3
モル質量 17.0306 g mol-1
外観 常温で刺激臭のある無色透明の気体
密度 0.6942[1]
融点

-77.73 °C, 195 K, -108 °F

沸点

-33.34 °C, 240 K, -28 °F

への溶解度 89.9 g/100 cm3 (0 ℃)
酸解離定数 pKa 38
塩基解離定数 pKb 4.75 (H2Oと反応)
屈折率 (nD) εr
構造
分子の形 三角錐形
双極子モーメント 1.42 D
熱化学
標準生成熱 ΔfHo -45.90 kJ mol-1[2]
標準モルエントロピー So 192.77 J mol-1K-1[2]
標準定圧モル比熱, Cpo 35.64 J mol-1K-1[2]
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC:0414(日本語)
ICSC 0414(英語)
GHSピクトグラム [3]
GHSシグナルワード 危険 [3]
Hフレーズ
  • 極めて可燃性又は引火性の高いガス
  • 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ
  • 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷
  • 重篤な眼の損傷
  • 吸入すると有害
  • 吸入するとアレルギー、喘息又は呼吸困難を起こすおそれ
  • 中枢神経系、呼吸器の障害
  • 長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器の障害
  • 水生生物に非常に強い毒性
  • 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 [3]
NFPA 704
1
3
0
COR
引火点 なし[4]
発火点 651 ℃
関連する物質
その他の陰イオン 塩化アンモニウム
炭酸アンモニウム
関連物質 ヒドラジン
アジ化水素
ヒドロキシルアミン
クロラミン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

水に良く溶けるため、水溶液(アンモニア水)として使用されることも多く、化学工業では基礎的な窒素源として重要である。また生体において有であるため、重要視される物質である。塩基の程度は水酸化ナトリウムより弱い。

窒素原子上の孤立電子対のはたらきにより、金属錯体配位子となり、その場合はアンミン: ammine)と呼ばれる。例えば:

名称の由来は、古代エジプトアモン神殿の近くからアンモニウム塩が産出した事による。ラテン語sal ammoniacum(アモンの塩)を語源とする。「アモンの塩」が意味する化合物は食塩尿から合成されていた塩化アンモニウムである。アンモニアを初めて合成したのはジョゼフ・プリーストリー(1774年)である。

共役酸 (NH+
4
)
はアンモニウムイオン: ammonium ion)、共役塩基 (NH
2
)
はアミドイオン(: amide ion)である。


  1. ^ NIST Chemistry WebBook (website page of the National Institute of Standards and Technology) URL last accessed 15 May 2007
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  12. ^ 田中元治 『基礎化学選書8 酸と塩基』 裳華房、1971年
  13. ^ a b c 江崎正直、アンモニア合成 (PDF)
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  18. ^ 世界最高の活性を示すアンモニア合成触媒の開発に成功 東京大学、九州大学、科学技術振興機構
  19. ^ 貴金属を使わない高性能アンモニア合成触媒を開発 東京工業大学、Yutong Gong, Jiazhen Wu, Masaaki Kitano, Junjie Wang, Tian-Nan Ye, Jiang Li, Yasukazu Kobayashi, Kazuhisa Kishida, Hitoshi Abe, Yasuhiro Niwa, Hongsheng Yang, Tomofumi Tada & Hideo Hosono., Ternary Intermetallic LaCoSi as a Catalyst for N2 Activation(日本語タイトル:窒素分子の活性化触媒としての3元系金属間化合物LaCoSi)., Nature Catalysis, doi:10.1038/s41929-017-0022-0
  20. ^ 経済産業省生産動態統計・生産・出荷・在庫統計 平成20年年計による
  21. ^ http://www.ueri.co.jp/jhif/12Conference090610/doshisyauniv.pdf [リンク切れ]
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  31. ^ Louis C. Hennick; Elbridge Harper Charlton (1965). The Streetcars of New Orleans. Pelican Publishing. p. 14-16. ISBN 9781455612598 
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  35. ^ “新年企画 食べるって何だ? 郷土の味 知恵凝縮”. 朝日新聞栃木版 (朝日新聞社). (2009年1月1日). http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000360901010002 2009年8月10日閲覧。 
  36. ^ 加藤章信、鈴木一幸、「肝性脳症: 診断・検査」『日本消化器病学会雑誌』 2007年 104巻 3号 p.344-351, doi:10.11405/nisshoshi.104.344
  37. ^ ヤリイカの人工飼育”. 松本 元先生 メモリアルサイト. ブレインビジョン株式会社. 2011年12月15日閲覧。


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