酸解離定数
酸と塩基 |
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酸解離定数(さんかいりていすう、英語: acidity constant)は、酸の強さを定量的に表すための指標のひとつ。酸性度定数ともいう。酸から水素イオンが放出される解離を考え、その平衡定数 Ka またはその負の常用対数 pKa によって表す。pKa が小さいほど強い酸であることを示す(Ka が大きいことになる)。
同様に、塩基に対しては塩基解離定数 pKb が使用される。共役酸・塩基の関係では、酸解離定数と塩基解離定数のどちらかが分かれば、溶媒の自己解離定数を用いることで、互いに数値を変換することができる。
酸解離定数は、通常はイオン化すると考えない有機化合物の水素に対しても使用することができる。アルドール反応など、水素の引き抜きを伴う化学反応を考える際に有効となる。
定義
酸の一般式を HA、溶媒を Hsol とすると、解離平衡反応は次のようになる。
塩基解離定数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/19 21:39 UTC 版)
塩基の場合は、同様に塩基解離定数 (pKb) を用いる。塩基の一般式を B、溶媒を Hsol とすると、塩基が水素イオンを受け取る反応は次のようになる。 B + Hsol ↽ − − ⇀ BH + + sol − {\displaystyle {\ce {{B}+Hsol<=>{BH^{+}}+sol^{-}}}} これより、塩基解離定数 Kb は、溶媒の濃度 [Hsol] を定数に含めた形で次のように表せる。 K b = [ B H + ] [ s o l − ] [ B ] m o l L − 1 {\displaystyle K_{\mathrm {b} }={\frac {[\mathrm {BH} ^{+}][\mathrm {sol} ^{-}]}{[\mathrm {B} ]~\mathrm {mol~L^{-1}} }}} Kb も Ka と同様に、負の常用対数表示にした pKb として扱うことが多い。pKb の小さな物質ほど塩基性が強くなる。
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