STS-92とは? わかりやすく解説

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STS-92

分類:スペースシャトル


名称:STS-92
オービター名称:ディスカバリー
打ち上げ国名機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:2000年10月11日
着陸年月日:2000年10月24日
宇宙飛行士:ブライアン・ダフィー/パメラ・アン・メルロイ/リロイ・チャオ/ウィリアム・S・マッカーサーJr./ピーター・J・K・ワイゾフ/マイケル・E・ロペズ-アレグリア/若田光一
飛行時間:309時間43

STS92ディスカバリーミッションは、記念すべきシャトル100回目飛行となりました国際宇宙ステーション基幹となる、通信姿勢制御システム搭載骨組構造Z-1トラス」と、ドッキング使用するPMA-3」を、アメリカ製モジュールの「ユニティ」に取り付けるための飛行でした。ミッションスペシャリストとして加わった日本人宇宙飛行士若田光一さんは、2回目搭乗となりました

1.どんな形をして、どのような性能持っているの?
スペースシャトル・ディスカバリーは、軌道船オービター固体ロケットブースター液体燃料タンク構成されています。全体長さは56.1m、高さ23.3m、幅23.8m、重さ2,050t。オービターだけの長さは37.2m、高さ17m、幅23m、重さ約85t。オービター後部機器収納室は、全長18m、直径4.6mです。オービター固体ロケットブースター再利用され、ブースターとオービターエンジンで計3,000tの推力あります

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
機体は、固体ブースターロケットと、外部燃料タンクにある液体水素燃焼上昇します。2分後、燃料尽きたロケット切り離されパラシュート落下。8分後、高度250〜400kmに達したとき外部燃料タンク切り離されます。オービター軌道修正エンジン地球周回軌道乗ります地球に戻るとき、オービター下部前方向けて減速した後、グライダーのように滑空して着陸します

3.宇宙飛行目的は?
国際宇宙ステーションアメリカモジュールである「ユニティ」に「Z1トラス」と「PMA-3」を取り付け乗組員長期滞在への準備をすることが目的でした。

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果おさめたの?
共通結合機構(CBM)が初め使用され国際宇宙ステーション新たなモジュール取り付けられました。若田光一さんは日本人として初めステーション組み立て参加シャトル取り付けられロボットアーム操作をこなしました。これらのことで乗組員恒久滞在準備整いました

戻る※参考文献
改訂版[図解]SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島監修/三品隆司+studio HETERO・編(PHP研究所)


STS-92

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/05 22:58 UTC 版)

STS-92
徽章
ミッションの情報
ミッション名 STS-92
シャトル ディスカバリー
発射台 39-A
打上げ日時 2000年10月11日 19:17:00 EDT
着陸または着水日時 2000年10月24日 16:59:47 EDT
エドワーズ空軍基地 22番滑走路
ミッション期間 12日21時間43分47秒
高度 177 海里 (328 km)
軌道傾斜角 51.60 度
乗員写真
年表
前回 次回
STS-106 STS-97

STS-92 は、スペースシャトルディスカバリーによる国際宇宙ステーションへの飛行ミッションであり、スペースシャトル100回目のミッションである。

乗員

ミッション・パラメータ

ISS とのドッキング

船外活動

  • チャオとマッカーサー - EVA 1
  • EVA 1 開始: 2000年10月15日 - 14:27 UTC
  • EVA 1 終了: 10月15日 - 20:55 UTC
  • 期間: 6時間28分
  • ロペス=アレグリアとウィソフ - EVA 2
  • EVA 2 開始: 2000年10月16日 - 14:15 UTC
  • EVA 2 終了: 10月16日 - 21:22 UTC
  • 期間: 7時間07分
  • チャオとマッカーサー - EVA 3
  • EVA 3 開始: 2000年10月17日 - 14:30 UTC
  • EVA 3 終了: 10月17日 - 21:18 UTC
  • 期間: 6時間48分
  • ロペス=アレグリアとウィソフ - EVA 4
  • EVA 4 開始: 2000年10月18日 - 15:00 UTC
  • EVA 4 終了: 10月18日 - 21:56 UTC
  • 期間: 6時間56分

ミッションのハイライト

シャトルの着陸

STS-92 は国際宇宙ステーション (ISS) の組み立てミッション(3Aフライト)であり、Z1トラス、コントロール・モーメント・ジャイロ (CMG)(注:CMGはZ1トラスに装備)、与圧結合アダプタ3 (PMA-3)、2基の DDCU (直流変圧器)を運搬した。

Z1トラスは ISS の外部構造物で、ユニティの上部結合機構に取り付けられた。次の4Aフライトで、このZ1トラスの上に米国製太陽電池パドルを装備したP6トラスを取り付けられるために必要な構造である。Z1トラスには、Kuバンド通信システムも装備している。コントロール・モーメント・ジャイロ (CMG) は、5Aフライトで起動されてモータで回転体を駆動することで姿勢制御(推進力は無い)を行なう。PMA-3は、太陽電池パドルを取り付ける4Aフライトと、実験棟を取り付ける5Aフライトでのシャトルのドッキングポートとなる。

このミッションでは ISS に7日間ドッキングし、船外活動 (EVA) が4回行なわれた。ISS内にも入室したが、この段階では恒久滞在が開始されていなかったため、限定的な作業であった。ISSの恒久滞在は、このフライト終了後にソユーズTM-31宇宙船が到着した時点から開始された。

予定されていた4回の船外活動を通じて2チームの船外活動員と経験豊かなロボットアーム操作員(若田宇宙飛行士)は共同で作業を行ない、Z1(Zは zenith (天頂)に由来する)トラスを米国のユニティ接続ノードの上部に取り付け、3つ目の与圧結合アダプタ (PMA-3) をユニティの下部に取り付けた。

Z1トラスは、ISS 初の(桁によく似た)永久構造物であり、次のシャトル組み立て飛行(STS-97/4A)で取り付けられる巨大な米国製太陽電池パドルを装備したP6トラスを結合する基部としての役割も果たす。

Z1トラスには、コントロール・モーメント・ジャイロ (CMG) と呼ばれる姿勢制御用の巨大なジャイロスコープ装置が4台組み込まれている。これは、米国実験棟の取り付け後に起動されて、軌道上で ISS を適切な方向に向けるのに使われる。

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