STS-49
名称:STS-49
オービター名称:エンデバー
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1992年5月7日
着陸年月日:1992年5月16日
宇宙飛行士:ダニエル・ブランデンシュタイン/K・チルトン/リチャード・ヒーブ/ブルース・メルニック/P・スーオット/キャスリン・C・ソーントン/T・エーカーズ
飛行時間:213時間18分
エンデバーは、1986年に爆発事故をおこしたチャレンジャーに代わる後継機です。スペースシャトル計画の最後のシャトルとして作られたもので、1992年5月7日のSTS-49での打上げが初めての飛行でした。
初飛行のエンデバーでは、1990年に打ち上げられて静止軌道に乗ることに失敗していた通信衛星インテルサット6号の回収作業が行われました。3人の宇宙飛行士が宇宙遊泳しながらインテルサット6号を手づかみでつかんでシャトルのなかに回収しています。その後、再びシャトルから放出し、インテルサット6号を大西洋上の高度36,000kmの静止軌道に乗せることに成功しました。
エンデバーでは、宇宙ステーション建設のための技術テストなども行われました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・エンデバーは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(エンデバー)と、それを打上げるための固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37メートル、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
通信衛星インテルサット6号の回収と、静止軌道への再投入や、宇宙ステーション建設のための技術テストなどです。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
通信衛星の回収と静止軌道への再投入に成功し、オービター(エンデバー)の初飛行を果たしました。
※参考文献:「Newton Collection II 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)、「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)、朝日新聞縮刷版 平成4年5月
STS-49
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/13 01:49 UTC 版)
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インテルサット603の捕獲を試みる3人の宇宙飛行士
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任務種別 | 衛星修理 |
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運用者 | NASA |
COSPAR ID | 1992-026A |
SATCAT № | 21963 |
任務期間 | 8日21時間17分38秒 |
飛行距離 | 5,948,166km |
周回数 | 141 |
特性 | |
宇宙機 | エンデバー |
着陸時重量 | 91,214 kg |
ペイロード重量 | 14,618 kg |
乗員 | |
乗員数 | 7 |
乗員 | ダニエル・ブランデンシュタイン ケヴィン・チルトン リチャード・ヒーブ ブルース・メルニック ピア・ツート キャスリン・C・ソーントン トーマス・エイカーズ |
任務開始 | |
打ち上げ日 | 1992年5月7日 23:40:00(UTC) |
打上げ場所 | ケネディ宇宙センター第39発射施設B |
任務終了 | |
着陸日 | 1992年5月16日 22:57:38(UTC) |
着陸地点 | エドワーズ空軍基地第22滑走路 |
軌道特性 | |
参照座標 | 地球周回軌道 |
体制 | 低軌道 |
近点高度 | 268 km |
遠点高度 | 341 km |
傾斜角 | 28.35° |
軌道周期 | 90.6分 |
![]() ![]() 左から、ヒーブ、チルトン、ブランデンシュタイン、エイカーズ、ツート、ソーントン、メルニック |
STS-49は、エンデバーの処女飛行である。この9日間のミッションの主要な目的は、2年前に軌道への投入に失敗し低軌道に留まっていたインテルサット603を回収し、新しい上段を付けて、目的としていた対地同期軌道に打ち上げ直すことであった。何度かの挑戦の後、3人の船外活動によって捕獲に成功した。これは、1つの宇宙船から同時に3人が船外活動を行った初めての事例であり、2013年時点でも唯一である[1]。また、2001年のSTS-102に破られるまで、最長の船外活動でもあった。
ハイライト
1990年3月にタイタンⅢで打ち上げられて以来、利用できない軌道にあったインテルサットVI F-3衛星は、乗組員の船外活動によって回収され、新しいキックモーターを取り付けられた。その後衛星は軌道に放たれ、新しいモーターが点火して、運用可能な対地同期軌道に衛星を運んだ。
衛星の捕獲には、3人の船外活動が必要であった。元々船外活動が計画されていたツートとヒーブは、シャトル・リモート・マニピュレータ・システムの位置から衛星に捕獲バーを取り付けることができなかった。そのため、翌日計画外の同じ挑戦が行われ、最終的に船長のブランデンスタインがオービタを数フィートの距離まで慎重に手動操作し、ツート、ヒーブ、エイカーズが手で捕獲することに成功した。
計画された船外活動は、ソーントンとエイカースによって、フリーダム宇宙ステーションの維持と組立ての可能性を実証するために行われたASEM実験の一部としても行われた。2日連続で行うことが計画されていたASEM実験の船外活動は、インテルサットの回収に時間がかかったため、1日間に短縮された。
他の実験には、Commercial Protein Crystal Growth (CPCG)、Ultraviolet Plume Imager (UVPI)、Air Force Maui Optical Station (AMOS)の調査等があった。目的を達成するために、ミッションは2日間延長された。
以下は、STS-49のミッションによって達成された記録である[2]。
- エンデバーの初の飛行
- 初の3人による船外活動
- 2番目(8時間29分)と4番目(7時間45分)に長い船外活動(最も長い船外活動は、2001年のSTS-102の8時間56分)
- 4度の船外活動が行われた初のスペースシャトルのミッション
- 2番目に長い1回のスペースシャトルのミッションでの合計船外活動時間(25時間27分、最も長いのは、STS-61の35時間28分)
- 軌道上の宇宙機と3回のランデブーが必要であった初のスペースシャトルのミッション
- 着陸の際に制動傘が使われた初のスペースシャトルのミッション
ギャラリー
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捕獲を試みるツート
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インテルサットVIの再放出
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船外活動を行うソーントンとエイカーズ
出典
- ^ Facts about spacesuits and spacewalks (NASA.gov)
- ^ NASA (2001年). “STS-49”. NASA. 2007年12月7日閲覧。
外部リンク
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