STS-61-Aとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 宇宙百科事典 > STS-61-Aの意味・解説 

STS-61-A

分類:スペースシャトル


名称:STS-61-A
オービター名称:チャレンジャー
打ち上げ国名機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1985年10月30日
着陸年月日:1985年11月6日
宇宙飛行士:ヘンリー・ハーツフィールド/スティーブン・ナゲル/ジェームス・バクリ/ギオン・ブラッフォード/ボニー・ダンバー/ラインハルト・フラー/エルネスト・メッサーシュミット/ウボ・オッケルス
飛行時間:168時間44

STS-61-Aのチャレンジャーにはスペースラブ積まれいましたスペースラブESA(欧州宇宙機関)が開発した有人宇宙実験室です。スペースシャトルとはパイプ状の通路つながれ空気満たした部屋真空さらされる実験台があり、数人乗ることができます
このときのスペースラブは、ドイツ専用スペースラブD1で、ラインハルト・フラとエルネスト・メッサーシュミットの2人ドイツ人オランダ人のウボ・オッケルスが宇宙飛行参加しましたシャトルの全乗組員の数はそれまで最多の8人でした。

1.どんな形をして、どのような性能持っている
スペースシャトル・チャレンジャーは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(チャレンジャー)と、それを打上げるための固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料入れてある外部タンクからなっています。全長56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンク使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンク液体燃料を使うオービター噴射打上げます。2分後に、燃料燃えつきたブースターロケットが切り離されパラシュート落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンク切り離されオービター軌道修正エンジン地球周回軌道乗りますオービター地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します


3.宇宙飛行目的は?
ドイツ専用スペースラブD1宇宙に運ぶことです。

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果おさめたの?
スペースラブ(有人宇宙実験室)でさまざまな実験行ないました。

参考文献:「Newton Collection II 宇宙開発竹内 均監修(教育社)、「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島監修/三品隆司・著(PHP研究所)、朝日新聞縮刷版 昭和60年10月


STS-61-A

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/12 09:09 UTC 版)

STS-61-A
STS-61-Aでのチャレンジャーの打上げ
任務種別 微小重力実験
運用者 NASA
COSPAR ID 1985-104A
SATCAT № 16230
任務期間 7日44分51秒
飛行距離 4,682,148 km
周回数 112
特性
宇宙機 チャレンジャー
打ち上げ時重量 110,568 kg
着陸時重量 97,144 kg
ペイロード重量 14,451 kg
乗員
乗員数 8
乗員 ヘンリー・ハーツフィールド
スティーブン・ネーゲル
ボニー・J・ダンバー
ジェームズ・ブフリ
グィオン・ブリュフォード
ラインハルト・フラー
アーンスト・メッサーシュミット
ウッボ・オッケルス
任務開始
打ち上げ日 1985年10月30日 17:00:00 (UTC)
打上げ場所 ケネディ宇宙センター第39発射施設
任務終了
着陸日 1985年11月6日 17:44:51 (UTC)
着陸地点 エドワーズ空軍基地第17滑走路
軌道特性
参照座標 地球周回軌道
体制 低軌道
近点高度 319 km
遠点高度 331 km
傾斜角 57.0°
軌道周期 91.0分

後列:左から、ネーゲル、ブリュフォード、メッサーシュミット、オッケルス
前列:左から、フラー、ダンバー、ブフリ、ハーツフィールド
« STS-51-J
STS-61-B »

STS-61-Aは、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のスペースシャトル計画の22回目の飛行である。西ドイツが資金拠出及び運用を行ったスペースラブによる科学ミッションであり、そのため、NASAの付番とは異なるD-1(Deutschland-1)という番号も持つ。STS-61-Aは、1986年のSTS-51-Lで爆発したチャレンジャーのミッションとしては、最後に成功したものとなった。STS-61-Aの乗組員は8人で、打上げから帰還まで1機の宇宙船に乗っていた人数としては、現在も最多の記録である。

このミッションでは、スペースラブで76の実験が行われ、成功したと宣言されている[1]。ペイロードの運用は、NASAのコントロールセンターではなく、オーバーパッフェンホーフェンにあるドイツ航空宇宙センターで行われた[2]

乗組員

  • 船長 - ヘンリー・ハーツフィールド(3)
  • 操縦手 - スティーブン・ネーゲル(2)
  • ミッションスペシャリスト1 - ボニー・J・ダンバー(1)
  • ミッションスペシャリスト2 - ジェームズ・ブフリ(2)
  • ミッションスペシャリスト3 - ギオン・ブルーフォード(2)
  • ペイロードスペシャリスト1 - ラインハルト・フラー、DLR(1)
  • ペイロードスペシャリスト2 - アーンスト・メッサーシュミット、DLR(1)
  • ペイロードスペシャリスト3 - ウッボ・オッケルス、ESA(1)

バックアップ

ミッションの概要

スペースラブで作業を行うSTS-61-Aの乗組員

チャレンジャーは、1985年10月30日午後0時00分 (EST) にケネディ宇宙センターの第39発射施設Aから打ち上げられた。資金と運用の大部分を他国が行う初めてのスペースシャトルのミッションとなった。また、乗組員が8人の唯一のミッションとなった。乗組員は、船長のヘンリー・ハーツフィールド、操縦手のスティーブン・ネーゲル、ミッションスペシャリストのボニー・J・ダンバー、ジェームズ・ブフリ、グィオン・ブリュフォード、そしてペイロードスペシャリストは西ドイツのラインハルト・フラーとアーンスト・メッサーシュミット、ESAのウッボ・オッケルスであった。

このミッションの主目的は、ほぼ全てが微小重力と関連する一連の実験をスペースラブで行うことであった。スペースラブの飛行は4回目であった。その他2つの任務は、Global Low Orbiting Message Relay Satellite (GLOMR) のカードベイからの放出とペイロードベイのGerman Unique Support Structureと呼ばれる構造に搭載された5つの材料実験であった。実験には、毛細管現象マランゴニ効果拡散臨界点等の流体物理学の実験、固化実験、単結晶成長の実験、混合物の実験、細胞機能、発生過程、重力を関知する植物の能力等の生物学実験、ヒトの重力の知覚、宇宙への適応過程等の医学実験等があった。

関心を集めた実験設備は、正確に制御された加速度で前後に動く被験者を乗せたシートとスペースラブの通路の由佳に固定されたレールからなるVestibular Sledである。シートに縛り付けられた被験者を詳細に測定することで、ヒトの前庭の機能組織と、微小重力下での前庭の適応のデータが得られた。そりによる加速実験は、内耳の熱刺激や目の視運動性刺激と組み合わせられた。

NASAはスペースシャトルを運用し、飛行中における安全性や制御の機能の全体に責任を負った。西ドイツは、7日間のミッションにおける科学研究に責任を負った。この機能を満足するため、地上にいるドイツの管制員は、軌道上の乗組員と連携して働いた。1日24時間実験を行うため、軌道上の乗組員は2つのチームに分かれた。地上と軌道の間の通信は、ミッションの間中、最適に保たれた。

GLOMR衛星の放出は成功し、スペースラブの分離構造に搭載された5つの実験機器も有益なデータを得た。チャレンジャーは、1985年11月6日、エドワーズ空軍基地第17滑走路に最後の着陸を行った。午後0時45分 (EST) に、7日と45分間のミッションを終えて、停止した。

STS-61-Aは、1986年1月28日のSTS-51-Lの打上げ時に爆発したチャレンジャーにとって、最後の成功したミッションとなった。

出典

  1. ^ German-run shuttle mission successful. ? Free Online Library”. Thefreelibrary.com (1985年11月16日). 2011年5月18日閲覧。
  2. ^ STS-61A Space Shuttle Challenger Mission”. Space.about.com. 2011年5月18日閲覧。

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

STS-61-Aのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



STS-61-Aのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JAXAJAXA
Copyright 2025 Japan Aerospace Exploration Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのSTS-61-A (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS