STS-1
名称:STS-1
オービター名称:コロンビア
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1981年4月12日
着陸年月日:1981年4月14日
宇宙飛行士:ジョン・W・ヤング/ロバート・L・クリッペン
飛行時間:54時間20分54秒
スペースシャトルは、宇宙でさまざまな科学実験をしたり、軌道上に人工衛星を運んだり、人工衛星を回収したり、将来の宇宙ステーション計画で組み立て資材や乗員を運んだりするために作られました。そして初めての飛行を行ったのが、STS-1のコロンビアです。
初飛行はスペースシャトルのシステムを総合的にテストするためのものでした。宇宙船の性能ばかりでなく、打ち上げ着陸施設や管制センター、コンピューターのプログラム、作業手順などを評価するためのテスト飛行です。
打ち上げと宇宙飛行は順調でした。打ち上げから2時間後に耐熱タイルの一部がはがれ落ちているのが発見されたものの、大気圏再突入も無事に終え、エドワード空軍基地に着陸しました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・コロンビアは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(コロンビア)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料を入れてある外部タンクからなっていました。全長56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
初のテスト飛行に成功し、新しい宇宙開発の時代をスタートさせました。
※参考文献:「Newton Collection II 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)、「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)、朝日新聞縮刷版 昭和56年4月
STS-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/03 09:00 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動STS-1 | |||||
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徽章
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ミッションの情報 | |||||
ミッション名 | STS-1 | ||||
シャトル | コロンビア | ||||
乗員数 | 2 | ||||
発射台 | ケネディ宇宙センターLC39-A | ||||
打上げ日時 | 1981年4月12日 6:00:03 CST (12:00:03 UTC) | ||||
着陸または着水日時 | 1981年4月14日 12:20:57 CST (18:20:57 UTC), エドワーズ空軍基地23番滑走路 |
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ミッション期間 | 2日 6:20:53 | ||||
周回数 | 36 | ||||
高度 | 307 km | ||||
軌道傾斜角 | 40.3 ° | ||||
航行距離 | 172.8万 km | ||||
乗員写真 | |||||
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ジョン・ヤング(左)とロバート・クリッペン(右)。 | |||||
年表 | |||||
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STS-1は、人類初のスペースシャトル計画のミッションである。1981年4月12日、コロンビアがアメリカのフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、同年4月14日にカリフォルニア州エドワーズ空軍基地に帰還した。コロンビア号は高度307キロメートルの軌道上を36回にわたって周回した。
乗員
- 機長: ジョン・ヤング
- 操縦士: ロバート・クリッペン
予備乗員
- 予備機長: ジョー・エングル
- 予備操縦士: リチャード・トゥルーリー
ミッション内容
- 質量:
- 発射時: 9万9453キログラム
- 着陸時: 8万8662キログラム
- ペイロード: 4909キログラム
- 近地点: 240キロメートル
- 遠地点: 251キロメートル
- 軌道傾斜角: 40.3度
- 軌道周期: 89.4分
経過
1981年4月12日、人類初のスペースシャトルの打上げが行われた。ジョン・ヤング機長とロバート・クリッペン操縦士の2人の宇宙飛行士が乗船したコロンビアは、東部標準時7時00分(協定世界時12時00分)にアメリカのフロリダ州ケネディ宇宙センター39番A発射台から打ち上げられた。当初コロンビアは4月10日にケネディ宇宙センター24番A発射台から打ち上げられる予定であったが、コロンビアの汎用コンピュータの1つに不具合が発見されたため、2日後の4月12日に延期された。
主要任務は、スペースシャトルのシステム全体を点検すること、軌道上を安全に周回すること、そして地上へ無事に帰還すること、の3つであった。そしてこれらの任務はすべて達成され、宇宙船としてのスペースシャトルの能力が確認された。
コロンビアは軌道を36周し、1981年4月14日太平洋標準時10時21分(協定世界時18時21分)に、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地23番滑走路に着陸した。
帰還後のコロンビア号のオービタからは16枚の耐熱タイルが剥がれ落ち、148枚の耐熱タイルが損傷していた。
外部リンク
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