STS-96とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 宇宙百科事典 > STS-96の意味・解説 

STS-96

分類:スペースシャトル


名称:STS-96
オービター名称:ディスカバリー
打ち上げ国名/機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1999年5月27日
着陸年月日:1999年6月6日
宇宙飛行士:ケント・V・ロミンガー/リック・D・ハズバンド/エレン・オチョア/タマラ・E・ジャニガン/ダニエル・T・バリー/ジュリー・ペイエット/バレリー・イワノビッチ・トカレフ
飛行時間:235時間13

STS-96のディスカバリーは「スターシャイン」を放出しました。スターシャインは、世界中学校の生徒たちが軌道について学ぶことができるように造られ人工衛星です。重量40kgの球体表面900小さなアルミニウムの鏡が覆い、まるでミラーボールのような姿をしています。地上から観測しすいように、太陽の光反射して輝きますまた、STS-96のディスカバリーは、建設中国際宇宙ステーションへ物資供給行いました
9日間の飛行終えディスカバリー号無事に地球へ帰還しました。

1.どんな形をして、どのような性能持っている
スペースシャトル・ディスカバリーは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(ディスカバリー)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料入れてある外部タンクからなっています。全体長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンク使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンク液体燃料を使うオービター噴射打ち上げます。2分後に、燃料燃えつきたブースターロケットが切り離されパラシュート落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンク切り離されオービター軌道修正エンジン地球周回軌道乗りますオービター地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します

3.宇宙飛行目的は?
人工衛星スターシャイン放出と、国際宇宙ステーションへ物資供給です。

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果おさめたの?
世界中学校の生徒たちが人工衛星の軌道について学び数学科学授業役立ててもらえるよう、「スターシャイン」を放出しました。また、建設中国際宇宙ステーションへ物資供給行いました

参考文献
Newton Collection II 宇宙開発竹内 均監修(教育社)1992年発行
SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行


STS-96

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/04 18:26 UTC 版)

STS-96
徽章
ミッションの情報
ミッション名 STS-96
シャトル ディスカバリー
発射台 39-B
打上げ日時 1999年5月27日06:49 EDT
着陸または着水日時 1999年6月6日02:02:43 EDT, KSC, Runway 15
ミッション期間 9日19時間13分57秒
高度 320km
軌道傾斜角 51.6°
航行距離 6,000,000km
ドッキング
ドッキング日 1999年5月29日04:23 UTC
分離日 1999年6月3日22:39 UTC
ドッキング時間 5日18時間15分
乗員写真
年表
前回 次回
STS-88 STS-93

STS-96は、ディスカバリーを用いて行われた国際宇宙ステーション(ISS)へのスペースシャトルのミッションである。ISSとシャトルのドッキングが初めて行われた。またスペースハブが運ばれた。1999年5月27日6時49分EDTにケネディ宇宙センターから打ち上げられた。

乗組員

ミッションパラメータ

  • 質量
    • 離陸時:118,857 kg
    • 着陸時:100,230 kg
    • ペイロード:9,097 kg
  • 近点:203 km
  • 遠点:210 km
  • 軌道傾斜角:51.6°
  • 軌道周期:91.2分

宇宙遊泳

    • 開始:1999年5月30日02時56分UTC
    • 開始:1999年5月30日10時51分UTC
    • 時間:7時間55分

ミッションハイライト

ケネディ宇宙センターから打ち上げられるディスカバリー
緊急脱出訓練をするペイエット(1999年1月8日)

STS-96では、国際宇宙ステーションの建設と補給が行われた。

Integrated Cargo Carrier (ICC)では、ISSのロシア画分SPACEHAB Oceaneering Space System Box (SHOSS)に取り付けられたSTRELAとして知られるロシアの荷役クレーンと、ORU Transfer Device (OTD)と呼ばれるアメリカ合衆国の荷役クレーンが運ばれた。

他にも、Student Tracked Atmospheric Research Satellite for Heuristic International Networking Equipment (STARSHINE)やShuttle Vibration Forces Experiment (SVF)、Orbiter Integrated Vehicle Health Monitoring - HEDS Technology Demonstration (IVHM HTD)等のペイロードが運搬された。

STARSHINE衛星は、48.3cmの球の空洞が、平らで磨かれた直径1インチの1000枚の鏡で均一に囲まれた構造をしている。STARSHINE衛星のペイロードは、Pallet Ejection System (PES)と一体化され、蓋のない内部に収められた。1つのHH Lightweight Avionics Plate (LAP)から構成されるHH equipmentも内部に収められた。HH equipmentは、Hitchhiker Ejection System Electronics (HESE)、142リットル容量のHH canister、Adapter Beam Assembly (ABA)が各1つずつで構成される。このペイロードの目的は、ボランティアの学生達の訓練のために、数ヶ月に渡ってこの反射しやすい衛星を観測させることだった。

Shuttle Vibration Forces (SVF) Experimentでは、宇宙空間のペイロードとその上に取り付けられた構造の間に働く起振力が測定された。4つの振動子は、標準的な1.5mの容器に入れられて、GAS adapter beamの側面に取り付けられた。ペイロードは打上げの際の機体の振動によって自動的に起動され、約100秒間作動する。STS-96は、SVF実験が行われた2回目の飛行であった。

Orbiter Integrated Vehicle Health Monitoring- HEDS Technology Demonstration (IVHM HTD)の目的は、将来のオービタの改良IVHMのために運用環境におけるセンシング技術の情報を収集して、設計の決定に役立てることだった。IVHMの目的は、流線型の問題を解消し、全体的な安全性を向上させることであった。

また、ブリザード・エンターテイメント社のゲーム『スタークラフト』の複製も、STS-96に乗って宇宙を飛んだ[1]。これは現在は、カリフォルニア州アーバインのブリザード・エンターテイメント本社で保管されている。

起床コール

NASAでは、ジェミニ計画以来伝統的に、宇宙飛行士のために音楽を流している。アポロ15号では、初めて乗組員の起床のために用いられた[2]。曲は、家族等によって、乗組員個人にとって特別な意味がある曲や日々の活動に適切なものが選ばれる[2][3]

歌手/作曲家 リンク
Day 2
California Dreamin ザ・ビーチ・ボーイズ WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 3
Danger Zone ケニー・ロギンス WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 4
スター・ウォーズ・シリーズのテーマ Clear Creek Independent School Districtバンド WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 5
Morning Colors アメリカ沿岸警備隊バンド WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 6
Amarillo by Morning ジョージ・ストレイト WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 7
エクスルターテ・ユビラーテ ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト WAV MP3
TRANSCRIPT
Day 9
Free Bird レーナード・スキナード WAV MP3
TRANSCRIPT

出典

  1. ^ http://www.joystiq.com/photos/blizzard-tour/2111058/full
  2. ^ a b Fries, Colin (2007年6月25日). “Chronology of Wakeup Calls” (PDF). NASA. http://history.nasa.gov/wakeup%20calls.pdf 2007年8月13日閲覧。 
  3. ^ NASA (2009年5月11日). “STS-97 Wakeup Calls”. NASA. 2009年7月31日閲覧。

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「STS-96」の関連用語

STS-96のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



STS-96のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
JAXAJAXA
Copyright 2025 Japan Aerospace Exploration Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのSTS-96 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS