STS-101
名称:STS-101
オービター名称:アトランティス
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:2000年5月19日
着陸年月日:2000年5月29日
宇宙飛行士:ジェームス・ハルセル・Jr/スコット・ホロウィッツ/スーザン・J・ヘルムズ/ユーリー・ウサチェブ/ジェームス・S・ヴォス/メアリー・エレン・ウエーバー/ジェフ・ウィリアムス
飛行時間:236時間9分
STS−101のアトランティス主な任務は、世界の各国が協力して作っている国際宇宙ステーションの補修作業を行うことでした。ほんとうなら、STA−101のアトランティスは2000年の4月に打ち上げられる予定だったのですが、天気が悪くなって延期されたり、ほかのロケットの打上げ計画と重なったせいで延期され、5月19日になってやっと打ち上げられたのでした。約10日間の飛行を終え、STS−101のアトランティスは無事に地球へ戻ってきました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・アトランティスは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(アトランティス)と、それを打上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
国際宇宙ステーションの補修を行うことです。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
約1年半ものあいだ無人で飛行を続けていた国際宇宙ステーションに、ひさしぶりの補修作業を行いました。
※参考文献
「Newton Collection ?U 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)1992年発行「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行「朝日新聞2000年5月20日朝刊」朝日新聞社
STS-101
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/21 02:45 UTC 版)
STS-101 | |||||
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徽章
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ミッションの情報 | |||||
ミッション名 | STS-101 | ||||
シャトル | アトランティス | ||||
発射台 | 39-A | ||||
打上げ日時 | 2000年5月19日 6:11 a.m. EDT | ||||
着陸または着水日時 | 2000年5月29日 KSC 2:20 a.m. EDT Runway 15 | ||||
ミッション期間 | 9日21時間10分10秒 | ||||
周回数 | 155 | ||||
高度 | 173km | ||||
軌道傾斜角 | 51.6° | ||||
航行距離 | 410万マイル | ||||
ドッキング | |||||
ドッキング日 | 2000年5月20日 04:30 UTC | ||||
分離日 | 2000年5月26日 23:03 UTC | ||||
ドッキング時間 | 5日18時間32分 | ||||
乗員写真 | |||||
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左から、ウェーバー、ウィリアムズ、ホロウィッツ、ウサチェフ、ヴォス、ハルセル、ヘルムズ | |||||
年表 | |||||
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STS-101は、アトランティスを用いて物資の補給のために国際宇宙ステーション(ISS)を訪れたスペースシャトルのミッションである。2000年5月19日から5月29日まで10日間行われた。強風のため、当初の4月の打上げ予定日から3度延期された。STS-101は、410万マイルを飛行し、地球を155周して、ケネディ宇宙センターの第15滑走路に着陸した。「グラスコックピット」を用いて行われた初めてのミッションである。
乗組員
- 船長:ジェームズ・ハルセル (5)
- 操縦手:スコット・ホロウィッツ (3)
- ミッションスペシャリスト1:メアリー・E・ウェーバー (2)
- ミッションスペシャリスト2:ジェフリー・ウィリアムズ (1)
- ミッションスペシャリスト3:ジェームズ・ヴォス (4)
- ミッションスペシャリスト4:スーザン・J・ヘルムズ (4)
- ミッションスペシャリスト5:ユーリー・ウサチェフ (3)
ミッションパラメータ
- 質量
- 着陸時:100,369 kg
- ペイロード:1,801 kg
- 近点:332 km
- 遠点:341 km
- 軌道傾斜角:51.6°
- 軌道周期:91 分
宇宙遊泳
- 開始:2000年5月22日01時48分UTC
- 終了:2000年5月22日08時32分UTC
- 時間:6時間44分
ミッションハイライト


STS-101のミッションの主な目的は、スペースハブを用いてISSに物資を補給することであった。また、ヴォスとウィリアムズにより1度の宇宙遊泳が行われ、ISSが再点火されて高度370kmから400kmに上昇した。
また細かいこととしては、ISSの空気を採取して二酸化炭素濃度をモニターすること、個人用の携行可能な送風機を展開すること、空気の流れを測定すること、ISSの導管を改良すること、空気フィルタを交換すること、ザーリャの消火器と煙探知機を交換すること等が含まれていた。また故障したザーリャの4つのバッテリー及びバッテリーの電子回路の交換、電波遠隔操縦システムのメモリーユニットの交換、初期の通信用アンテナのポートの交換、無線周波数電力分配機の交換、宇宙ビジョンシステムの標的の初期化も行われた。

ISSには、水やドッキングのためのキット、記録用のフィルムやビデオ、事務用品、そして個人的な品が運び込まれた。運動用具、医療器具、ホルムアルデヒド検出器や線量測定器等、乗組員の健康維持用の物品も同時に運ばれた。
このミッションでは、コロンビア号空中分解事故と同様の事態が起こった。損傷を負った耐熱タイルがはがれ、大気圏再突入の際に高熱のガスが左翼に入った。ガスが機体の奥まで進入することはなく、この損傷は次回の飛行までに修復された。もしこのガスが機体の奥まで進入していたら、再突入の際に爆発していたと考えられる。
このミッションは、グラスコックピットを用いて行われた初めてのミッションだった。
起床コール
NASAでは、ジェミニ計画以来伝統的に、宇宙飛行士のために音楽を流している。アポロ15号では、初めて乗組員の起床のために用いられた[1]。曲は、家族等によって、乗組員個人にとって特別な意味がある曲や日々の活動に適切なものが選ばれる[1][2]。
日 | 曲 | 歌手 | 宇宙飛行士 | リンク |
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Day 2 |
“Free Fallin” | トム・ペティ | スーザン・ヘルムズ | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
Day 3 |
“Lookin' Out The Window” | Stevie Ray Vaughan | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
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Day 4 |
“Haunted House” | ロイ・ブキャナン | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
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Day 5 |
"I Only Have Eyes for You" | フラミンゴ | ジェームズ・ハルセル | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
Day 6 |
"I'm Gonna Fly" | エイミー・グラント | スコット・ホロウィッツ | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
Day 7 |
“Don't It Make You Wanna Dance” | ジェリー・ジェフ・ウォーカー | ジェフリー・ウィリアムズ | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
Day 8 |
無題のロシアの曲 | 不明 | ユーリー・ウサチェフ | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
Day 9 |
“長い夜 (シカゴの曲)” | シカゴ (バンド) | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
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Day 10 |
“エル・カピタン” | ジョン・フィリップ・スーザ | WAV, MP3 TRANSCRIPT |
メディア
出典
- ^ a b Fries, Colin (2007年6月25日). “Chronology of Wakeup Calls” (PDF). NASA 2007年8月13日閲覧。
- ^ NASA (2009年5月11日). “STS-97 Wakeup Calls”. NASA. 2009年7月31日閲覧。
外部リンク
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