SMS1号とは? わかりやすく解説

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SMS1号

分類:人工衛星
名称:SMS1号/Synchronous Meteorological Satellite1(SMS 1)
小分類:地球観測衛星
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関会社:アメリカ海洋大気局(NOAA)/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1974年5月17日(ケープ・カナベラル)
運用停止年月日:1981年1月21日
打ち上げ国名機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げロケット:ソー/デルタ
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
国際標識番号:1974033A

SMS1号は、世界でもはじめての、静止軌道から地球大気圏の気象常時観測しアメリカ政府民間の手行なわれる天気予報のための情報確実に送りとどけることのできる気象観測静止衛星です。
SMS1号は、1975年打ち上げられアメリカ海洋大気局(NOAA)のGOES1号や、ソ連(現ロシア)のメテオール2型よりも一歩先んじて世界最初実用気象静止衛星となりました

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?
SMS1号は円筒形で、直径は190.5cm、全高は230cm、打上げ時の総重量は285kg、燃料をのぞく乾重量は243kgありました円筒側面には太陽電池はめこまれており、搭載機器電力供給していました上面には磁力計がさらに83cm突き出ていました
姿勢制御にはスピン安定方式採用されいました。これはコマと同じ原理で、衛星の軸部が常に同じ方角を向くようにする仕組みで、回転率は1分あたり100回転にも達しました細かな姿勢ならびに回転率制御には、機体赤道相当する場所に置かれた2基の噴射装置使われいました
搭載機器コアとなるのは、可視光線赤外線2つ領域地球観測する可視光赤外線回転走査放射計(VISSR:Visible Infrared Spin Scan Radiometer)で、地球大気圏の様子を、ほぼリアルタイム地上伝えることが可能になっていました
さらに、地上1万もの地点からの気象測定データ地上情報センター中継することができました。これらの情報センター処理した後、ふたたびSMS送られ画像情報として、また天気図として、地上局へと送りかえされました。
SMSにはほかに、ノア衛星のものとよく似た宇宙環境モニター(SEM:Space Environmental Monitor)と情報収集システム(DCS:Data Collection System)が搭載されいました

2.どんな目的使用されるの?
地球大気圏を常時観測することによって、精密ですばやい気象予測警報ができるようにすることを目的としていました

3.宇宙でどんなことをし、今はうなっているの?
SMS1号は、同じ軌道上異な位置置かれたSMS2号やGOES1号とチームを組むことにより、静止軌道から、地球面積のおよそ60%をカバーして観測行なうことができるようになりました
この3基の衛星と、南北両極上空の低い軌道をめぐるノア衛星との組み合わせにより、気象予測(天気予報)の精度かくだんに高まりました
SMS1号は、1981年1月21日運用停止されました。

4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
1975年2月6日打ち上げられたSMS2号があります。SMS2は1号の3倍近い627kgの重量持っていました

5.どのように地球を回るの?
地球の自転と同じ周期でその周りをまわるため、地上から見ると静止して見え静止軌道採用されいました
近地点高度36,216km、遠地点高度36,303kmで、公転周期24時間20分9秒とほぼ完璧な静止軌道となっていました。ただし、赤道対す軌道傾きが15.5度あるため、地上からは、1日1回8の字描いて見えていました
定置位置西経45度大西洋赤道上空でした。




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