reliability
「reliability」とは、「信頼できること」や「当てになること」といった情報などの正確性が高いことや将来に安定した結果を期待できることを意味する英語表現である。
「reliability」とは・「reliability」の意味
「reliability」は「信頼できること」「当てになること」、「信頼性」「確実性」という意味の英語表現である。日常会話だけでなく、確率・統計などの専門分野でも使用される。品詞は名詞で、不可算名詞として扱われることが一般的である。文脈によっては可算名詞として使われることもあり、その場合複数形は「reliabilities」となる。形容詞形は「reliable」、副詞形は「reliably」である。似た表現に「validity(妥当性)」があるが、若干意味が異なるので注意が必要である。例えば何かを測定したい場合、「validity」は測定方法の正しさに焦点を当てる表現である。つまり、物事が「適当・適切なものか」を話題にする単語である。「reliability」の発音・読み方
「reliability」は「rilàiəbíləti(リライアビリティ)」と発音する。最初の「r」は、舌を硬口蓋に接触させて発音する。次の「i」は無声短母音の1つである。口を半開きにし、舌を前方に向けて発音するのがポイントである。「l」は、舌を歯茎に接触させて、空気の流れを一時的に遮断することで発音できる。日本語の「ラ行」とは舌の位置が異なるので注意が必要である。続く「i」は「ai」という長母音になる。まずは口を大きく開き、舌を中央に向ける。次に、唇を丸め、舌を後ろに引いて発音する。また、ここには強勢が置かれるので、やや強めに発音する必要がある。「a」は「ə」という、日本語にはない音である。「曖昧母音(シュワ)」と呼ばれるもので、口を半開きにして、やや力を抜いて発音するのがコツである。「b」は、唇を閉じた状態から、唐突に口を開いて発音する。再び「i」「l」「ə」が登場し、「t」の子音となる。これは無声の「歯茎硬口蓋閉鎖音」で、舌先を上の前歯の奥にある歯茎硬口蓋部に押し当て、その後すぐに離すことで発音する。最後の「y」は「i」の発音となり、先程と同様である。
「reliability」の語源・由来
「reliability」の語源は古代ラテン語の「reliabilis」に遡る。「reliabilis」は、「re-」(再び)と「līberāre」(解放する)という単語に基づいている。これは「再び解放される」という意味である。中世ラテン語においては、「reliabilis」は「re-」(再び)と「ligare」(つなぐ)という単語に基づく「reliare」という形に変化した。これは「再び結びつく」という意味であり、信頼性を持つというニュアンスが強まっている。古フランス語において、「reliabilis」は「reliable」に変化し、「relier」という形も使われた。この言葉は「信頼できる」という意味で使われた。中英語でも「reliable」が使われるようになり、「信頼できる能力」というニュアンスも生まれている。近代英語において「reliable」という言葉が現在のような形で使用されるようになり、信頼性を持つ、信頼できるという意味で広く使われるようになった。また、科学や技術の分野では、信頼性という言葉が測定や評価の基準として重要な位置を占めるようになった。
「reliability」と「credibility」と「Dependability」の違い
「reliability」と「credibility」と「Dependability」は、いずれも信頼性の高いものを表す言葉であるが、それぞれに微妙な違いがある。まず、「reliability(信頼性)」は、何度も同じ条件で実施された試験や測定において、同じ結果が得られることを示す。つまり、再現性が高く、安定した結果が得られることを意味する。「credibility(信憑性)」は、情報や主張が真実であるかどうかを示す言葉である。つまり、情報源が信頼できるかどうかを評価することが重要である。信憑性の高い情報源は、誠実性・正確性・透明性、および専門知識を示すことが期待される。そして「dependability(信頼性)」は、システムやサービスが期待通りに機能し、適切に動作することを示す。つまり、システムの有用性・信頼性、および安全性が高いことを示す表現である。「reliability」の使い方・例文
「reliability」は以下の例文のように使用することができる。「The reliability of the airplane's engines is of utmost importance to the safety of the passengers.」(飛行機のエンジンの信頼性は、乗客の安全にとって極めて重要である。)
「We need to improve the reliability of our manufacturing process to reduce defects.」(欠陥を減らすために、製造プロセスの信頼性を向上させる必要がある。)
「The reliability of eyewitness testimony can be called into question in court.」(目撃証言の信頼性は、法廷で疑問視されることがある。)
「The reliability of this data has been verified by multiple independent sources.」(このデータの信頼性は、複数の独立した情報源によって検証された。)
「In order to ensure the reliability of our findings, we conducted multiple experiments.」(結果の信頼性を確保するために、複数の実験を行った)
「The reliability of this car's brakes has been called into question after a series of accidents.」(一連の事故の後、この車のブレーキの信頼性が問題視されている。)
「Our company prides itself on the reliability of our customer service.」(私たちの会社は、顧客サービスの信頼性に誇りを持っている。)
「The reliability of this survey may be compromised by selection bias.」(この調査の信頼性は、選択バイアスによって損なわれる可能性がある。)
信頼性
しんらいど 信頼度 reliability
信頼度
【英】:reliability
信頼度の定義は日本工業規格JIS Z 8115信頼性用語により定量的に次のように与えられる. 「アイテムが与えられた条件で規定の期間中, 要求された機能を果たす確率」.寿命時間が連続型確率変数のときに, その信頼度
は確率密度関数を
とすると, 時刻
で故障していない, すなわち動作している確率となるので,
となる
. また, 故障率を
とすると,
となる.
信頼性
【英】:reliability
概要
信頼性という用語は日常生活において自然に使用されているが, 専門用語としての定義は日本工業規格JIS Z 8115信頼性用語により定性的に次のように与えられる.「アイテムが与えられた条件で規定の期間中, 要求された機能を果たすことができる性質」. ここでアイテムとは「信頼性の対象となるシステム(系), サブシステム, 機器, 装置, 構成品, 部品, 素子, 要素などの総称またはいずれか」である.
詳説
部品, 機械の故障は日常茶飯事のことであり, 不可避なことである. 機械, システムなどの動作・故障特性について扱う分野が信頼性理論 [1, 2, 3] である. 本項においては信頼性 (reliability)について一般的に述べる. より詳しい項目は以下で解説する.
信頼性用語は日本工業規格 (JIS) により定められているので, その一部を抜粋する.
定義1 アイテム(item)とは「信頼性の対象となるシステム (系) , サブシステム, 機器, 装置, 構成品, 部品, 素子, 要素などの総称またはいずれか」である. システムとは「所定の任務を達成するために選定され, 配列され, 互いに連係して動作する一連のアイテム (ハードウェア, ソフトウェア, 人間要素) の組合せ」である.
これらの用語は上位アイテム (システム) から下位アイテム (要素) まで階層的な意味で適宜使用される.
システム (アイテム) が果たすべき仕事が任務であり, アイテム間の機能的・物理的な相互関連がインターフェースである. アイテムの周囲条件が環境である. そのとき信頼度 (reliability) は次のように定義される.
定義2 信頼度とは「アイテムが与えられた条件で規定の期間中, 要求された機能を果たす確率」である.
アイテムが規定の機能を失うことは故障であり, 故障状態の形式による分類は故障モードであり, 例えば, 断線, 短絡, 折損, 摩耗, 特性の劣化などがある.
定義3 初期故障とは「使用開始後の比較的早い時期に, 設計・製造上の欠点, 使用環境との不適合などによって起こる故障」である. 偶発故障とは「初期故障期間を過ぎ摩耗故障期間に至る以前の時期に, 偶発的に起こる故障」である. 摩耗故障とは「疲労・摩耗・老化現象などによって時間とともに故障率が大きくなる故障」である.
以下では, 確率変数 は連続形であると仮定する. 非負の
はあるアイテムの故障が起こるまでの寿命時間 (lifetime) を表す確率変数とする. 寿命分布 (lifetime distribution) を
としよう. は時刻
までに故障する確率を表す. 確率変数
の残存確率
は信頼度関数とよばれる. はアイテムが時刻
で機能している確率を表す. 確率変数
の密度は存在すると仮定し,
と表す. 故障率 (failure rate) あるいはハザード率 (hazard rate) は と仮定して
と定義される. ここで,
であることに注意すれば, はアイテムが時刻
で故障していないという条件の下で, 時間区間
で故障する条件付き確率を表す.
(すなわち
) と仮定すると
と書くことができる. したがって, 分布, 密度関数および信頼度はいずれも故障率 を用いて書き直すことができる. 特に,
は累積ハザード関数あるいはハザード関数とよばれる.
一般に, アイテムは時間経過とともに劣化する. この劣化する概念はエージング (aging) とよばれる. エージングは故障率の増減によって定義される.
定義4 故障率が非減少 (増加あるいは一定) 関数ならば, 寿命時間分布は,
(increasing failure rate), 一定関数ならば,
(constant failure rate), 非増加 (減少あるいは一定) 関数ならば,
(decreasing failure rate)とよばれる.
一般に, 確率順序 (stochastic order) は次のように定義される.
ならば, は
より"確率的に小さい" (
で表す) という. あるいは,
はあらゆる
に対し,
と同等である. さて, に対して
は
の条件の下での条件付き確率変数とする.
が IFR であることは, あらゆる
に対し,
と同等である. DFR についても不等号を反対にすればよい. このようにして, エージングのより一般的な概念を確率順序によって定義できる. 詳しくは Shaked and Shanthikumar [4] 参照.
[1] R. E. Barlow and F. Proschan, Mathematical Theory of Reliability, SIAM, Philadelphia, PA, 1996.
[2] R. E. Barlow and F. Proschan, Statistical Theory of Reliability and Life Testing, To Begin With, c/o Gordon Pledger, 1142 Hornell Drive, Silver Spring, MD 20904, 1981.
[3] R. E. Barlow, Engineering Reliability, SIAM, Philadelphia, PA, 1998.
[4] M. Shaked and J. G. Shanthikumar, Reliability and Maintainability, in Stochastic Models, D. P. Heyman and M. J. Sobel, eds., North-Holland, 1990. (邦訳, 伊理・今野・刀根監訳, 「確率モデルハンドブック」, 朝倉書店).
信頼性
(Reliability から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/01 19:58 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動信頼性(しんらいせい、 英: reliability)は、JIS-Z8115:2000『信頼性用語 (Glossary of Terms Used in Reliablity)』[1] において、「アイテムが与えられた条件で規定の期間中、要求された機能を果たすことができる性質」と定義される[2]。「一定の条件下で、安定して期待される役割を果たすことのできる能力」と定義されることもある。
同様に信頼度についても定義されており、そちらは「アイテムが与えられた期間与えられた条件下で機能を発揮する確率」とある。
JISにおいては定量的な「信頼度」と定性的な「信頼性」という二つの用語を使い分けされているが、NASAの定義 (SSP 30000 S.9) では、
Reliability: A characteristic of a system or an element thereof expressed as a probability that it will perform its required function under condition at designated times for specified operating periods.
とあり、ひとくくりにされている[3]。
概要
簡単に言えば、システムなどの障害や不具合の発生しにくさ、商品やサービスの提供が確実になされている度合いをいう。
信頼性を計る指標や関連する性質として次のものが挙げられる[2]。
脚注
- ^ a b “JIS Z 8115:2000 デイペンダビリティ(信頼性)用語”. kikakurui.com. 2014年2月24日閲覧。
- ^ a b c “システムの信頼性”. 静岡理工科大学 情報学部 菅沼研究室. 2017年4月8日閲覧。
- ^ 信頼度の意味するもの(原 宣一:宇宙先端活動研究会誌掲載論文、宇宙先端 第11巻 第1号(1995年1月号))
関連項目
- Reliabilityのページへのリンク