青雲高校関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 16:24 UTC 版)
「巨人の星の登場人物一覧」の記事における「青雲高校関係者」の解説
部員以外でも何かの件で野球部に関わっている者が多い。原作では野球部が廃部になったが、アニメでは伴がハワイ遠征に行くことをきっかけに復活し、飛雄馬はその事に対して安堵していた。その後、『新巨人の星II』で飛雄馬が母校を訪ねており、甲子園出場は飛雄馬が退学後は出来ていないとのこと。 伴大造(ばん だいぞう)声:塩見竜介 宙太の父。伴自動車工業社長で青雲高校PTA会長。 青雲高校ではかなり影響力を持っており、教員ではないが面接試験でも試験官を務める。ライバル会社である花形モーターズの御曹司・花形満を打ち負かす事に闘志を燃やし、野球部に細かく口を出すが、その殆どが有難迷惑なもの。特に東京都大会準決勝後の激励会での過食により、翌日の決勝戦では、星、伴を除くほぼ全部員が下痢によるスタミナ切れに悩まされた。しかし、地区予選で第一回戦の相手が、去年の東京代表であり強豪校である帝都学院と決まって消沈する野球部一同を、一回戦で事実上の決勝戦が出来ると叱咤激励するなどポジティブな一面もある。準決勝までは星をべた褒めするが、甲子園決勝で花形の紅洋高校に青雲高校が敗れた事に怒り、野球部の解散を命じる。その夜に暴漢に襲われた。 伴宙太は当初この暴漢を飛雄馬と疑い、結果、飛雄馬は退学となる。伴は真犯人の牧場春彦から真相を聞くが、学校は牧場を処分しておらず、飛雄馬の退学も取り消していない。作中、新聞では飛雄馬の退学は記事になったが闇討ち事件までは公表されていない。 典型的なワンマン社長で十分に金持ちだが、多くのグループ企業を傘下におさめる花形財閥には財力では及ばないようだ。 当初は息子、宙太の巨人入りに反対だったが、花形モーターズが花形満の名を冠した新車を出すのを知り、対抗意識で宙太の入団を許可。「一流選手になったら宙太の名をつけたダンプカーを出す」と言い、のちに「チュータストロング119」を出している。宙太の中日移籍には喜び、中日の客を招き入れている。 『新・巨人の星』では社名も伴重工業になり、大造は会長に就任。常務に就任しながら相変わらず野球に熱を入れる宙太に激怒し、親子喧嘩は相変わらず。 牧場春彦(まきば はるひこ)声:野沢那智、仲村秀生、富山敬 常にスケッチブックを持ち歩いている漫画家志望の青雲高校生。 原作では伴たちと同じ3年生。アニメ版では初登場時に星と同級の1年生(一緒に体育の授業を受け、得意の漫画で飛雄馬のピッチングフォームのずれを指摘している)だったが、後の登場では3年生になっていた。 体が弱く運動音痴な事から、伴からは「うんち」と呼ばれていた。裕福な家庭に生まれ育ったものの、父を交通事故で亡くしてからは生活に困窮し、立ち退きを迫られている。純粋な憤りから伴大造を闇討ちする事件を起こすが、家計が苦しい中息子の高校卒業を願う母親と牧場の境遇を察した飛雄馬の「身代わり退学」によって救われた。純粋に飛雄馬を応援しているが、甲子園では左門の身の上話をして飛雄馬の心を乱したり、巨人軍キャンプ見学中に会った左門に、前年末のイースタン・リーグ東映戦のスコアを見た一徹が突然青ざめたことを口を滑らせてしまうなど、人の良さが裏目に出た軽率な言動が、知らず知らずのうちに却って飛雄馬を苦しめるケースが多い。高校卒業後も飛雄馬達と交流を続け、物語の終盤で、飛雄馬をモデルにした背番号61の投手が主人公の「球魂一路」で漫画家デビューを果たした。大リーグボール3号開発後、飛雄馬の微妙な変化が気になった牧場は、自分の担当記者に飛雄馬の尾行を依頼。担当記者は病院の診察室における医師と飛雄馬の会話を盗聴(録音)。結果として牧場は運命の中日戦の試合中に、飛雄馬が医師から投手生命の危機を宣告されたことを知る。 アニメでは花形が会社の関係者に飛雄馬を尾行させ、医師と飛雄馬の会話を盗み聞きしたに変更された。アニメの終盤近くでは花形、左門、一徹のライバル3人が飛雄馬の腕の秘密を知り、左腕投手としての飛雄馬の破滅を球場で見届けるという展開になり、牧場も球場で観戦していて完全試合を達成した時に一瞬だけ登場している。 原作の最終回で、牧場春彦は星一徹、星明子、花形満、伴宙太、そして左門の妹、弟たちと一緒に左門と京子の結婚式に参列しているが、アニメ『新・〜』での左門による回想シーンでは上記参列者から牧場は除外されて描かれていた。『新』やその続編の『新II』では、登場していない。 上記の事も含め、紅白戦の主審を務めるのは三島になっているなど、アニメでは原作にあった出番が減っている。 天野(あまの)声:明石一 めがねをかけたインテリ風の野球部長兼任監督。 伴親子に頭が上がらず、星監督就任の後は部長に専念するが、その処遇に不満を持ちことごとく対立。しかし紅白戦で実子・飛雄馬と相対する一徹の姿に自分の浅はかさを悟り、改心する。東京都大会準決勝の後に伴大造が開いた激励会では毅然とした態度を見せ、星一徹のまねをする振りをして「ばか者ども! 勝ってかぶとの緒を締めよ!」と一喝、過食でスタミナがつくわけではないと調子に乗りかけた部員達をたしなめた。甲子園決勝の敗戦の責任を取って辞表を提出する。 なお、『新巨人の星II』では青雲高校野球部の監督(先生)が違う人物に変わっている。 小宮(こみや)声:原田一夫 飛雄馬入部前のエース。 柔道部だった伴に対して反抗的だったが、伴の優れた運動神経により投球を打たれ自信を損失。紅白戦の後、エースナンバー「1」を飛雄馬に譲る。その泥だらけのユニフォームを指差し「泥にまみれた結果、みんなの心がひとつになった。」と一徹は叫んだ。甲子園では登板機会はなかったが、地区予選では飛雄馬のデッドボール後、傷心した飛雄馬に代わりリリーフした。 原作ではそのような描写はないが、アニメでは都大会以降キャプテンということにもなっている。 しかしこの小宮の存在が 甲子園での飛雄馬を窮地に追い込む。花形に「小宮など出て来てみろ。我が紅洋打線では軽く10点は取れるだろう」 と言わせたくらいで いわゆる平凡な高校球児に過ぎない。左門との対決で指に負傷した飛雄馬もこれをひたすら隠し通そうとしたが その理由は 「もし自分のケガがみんなに知れたら 代わりに小宮さんが出ることに。そうすると…小宮さんがとんでもない恥をかくことになる。」というものだった。ただし、甲子園大会前の紅洋との対抗試合で、初回に花形にスリーランを放たれているが、それ以後二度花形を敬遠しているとはいえ、七回裏までは点を許していない。 岡部(おかべ)声:仲村秀生 小宮とのバッテリーを組んでいた前正捕手。 飛雄馬と伴がグランドで初対決した際、「やはりキャッチャーは正捕手の俺でないと。とかく素人はこの構えが…」と 伴を見下しながらポジションに着く。しかし伴との真剣勝負に燃える飛雄馬は手加減などするはずもなく 飛雄馬の剛速球をたった1球も受けられず あえなくノックアウトに。しかしこのことが 飛雄馬に別の失望をもたらす。「正捕手の岡部さんも俺の球が取れない…父ちゃんはなんだって俺を青雲に入学させたんだ?」。 アニメでは、小宮が飛雄馬にエースを譲った後は代打に転向。都内予選の準決勝では頭脳プレイを見せる。それ以降は目立った活躍はない。その後は巨人入りした飛雄馬に対してライバル意識を燃やし、復活した野球部を祝福しに来た飛雄馬を敵視した。 青木(あおき)声:森直也 アニメにのみ登場する。青雲野球部にあって 唯一、飛雄馬を励まし、また励まされるというキャラクター。 人間性は良かったが野球能力はさほどでもなく チームでは目立たない存在だった。内野の控えで背番号は17。 東京都予選準決勝で17回表でエラーをし勝ち越し点を入れられてしまうが、その裏の回でエラーの名誉挽回の為、一塁に滑り込みを敢行し負傷して伴に背負われ退場(代走には小宮)。目立たないながらも根性を見せるシーンもあった。また、飛雄馬が牧場の身代わりとなって自主退学した後も、他の部員たちが巨人入りした飛雄馬に嫌悪感を示す中で、ただ一人だけ変わらない気遣いを見せた。 船場(せんば)声:井上弦太郎 アニメにのみ登場する。青雲野球部マネージャー。大阪弁を操るひょうきんキャラクター 川崎のもうひとつの代表作『いなかっぺ大将』の登場人物・西一(にしはじめ)にも通じる。船場は前の高校でエースであったが、練習のしすぎで甲子園で敗退し身体も壊してしまい野球のできない身体になってしまった。その失敗を繰り返さないようにとマネージャーに志願したのだった。最初、青雲野球部員はおせっかいだとして、船場に対して反抗的であった。だが船場の過去の経歴や経験談を聞き、初めて名コーチだと悟るのであった。「皆から信用されないマネージャーは資格がない」と出て行く振りをするが、実は練習用の硬球が足りない事を分かっていて、東京まで買出しに行ったのであった。 三島(みしま)声:西川幾雄 アニメにのみ登場する。青雲高校新聞部部員。 いつも特ダネをねらうカメラを持った正義感あふれる硬派青年として描かれている。エースを決める紅白戦で審判を任されるが、確実にアウトの走塁を飛雄馬が強引にセーフにしようとしたが、聞き入れなかった。 原作では紅白の審判は牧場だったため、飛雄馬とのやり取りがアニメとは異なる。原作での牧場春彦の野球部への関わりのエピソードの一部が、アニメではこの三島に変更されていた。
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