神と眷族など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 06:09 UTC 版)
「神様は異世界にお引越ししました」の記事における「神と眷族など」の解説
赤鞘 本作の主人公。本作の舞台となる世界「海原と中原」の主神アンバレンスに請われ、異界(地球)から降臨した男神。元は近世日本で武芸者として生きた男性で、武者修行の旅の途中、野武士の襲撃を受ける集落に偶然通りかかり、単身賊を討ち果たして闘死した。彼に救われた村人たちにより、遺品の鞘を御神体として尊崇を集め、村の土地神「赤鞘」となるが、現代に至り、彼が救った集落は過疎化の末に廃村となり、信仰を失った赤鞘はただ消滅を待っていた。そんな折、廃屋化した赤鞘神社を訪れたアンバレンスから、ある重要な土地の守護神となる事を請われ、これを承諾する。 神々や天使や精霊、人間他の生き物達の前には人間だった当時の姿で顕現するが、これは神通力が作る「一種の立体映像」で、よく見ると透けている。その姿は強面にして細面、三白眼で、黒い装束に赤い羽織を纏っている。赤鞘という神が宿る御神体にして神器は、前述の通り遺品の赤い鞘で、降臨の際に「中原と海原」の惑星地表に大気圏外から落着しても傷一つ付かないなど、人知を超えた存在である。また、本体が鞘である為、他の神々や天使達と違って空を飛ぶことができない。 異界の神なので信仰を力に変える効率が悪く、神通力の強大さで言えば「まだ数百年は小神のまま」とされているが、土地に恵みを垂れる霊験の大きさは「中原と海原」の神々の常識を覆す程。土地に住まう生き物達の幸せを願って、様々な恩寵を齎す(もたらす)限りない慈悲を湛えた神である。しかし元来は一集落で信仰されているに過ぎない零細な土地神であった為、「海原と中原」での神という存在の大きさに戸惑い、同時に途方もないお人好しでもあるため、容易に周囲の物事に流されてはパニックを引き起こしてしまう。なお、酒にはかなり強い。 アンバレンス 「中原と海原」の最高神たる太陽神。男神。名前は「炎で描かれた完璧な円」の意味を持つ。若い男の姿をしており、眼光は鋭く、髪は炎の様に赤い。神々の多くが土地の管理に手を抜くようになった為「中原と海原」世界は緩やかな危機に向かっており、手本を示すため、「地力を整える能力の高い神」を求めて異界(地球)に渡り、アマテラスオオカミの導きを得て、非力さを物ともしない高い技術を持つ赤鞘を自らの世界へ請い招いた。(なお、委縮してしまう事を恐れて、その意図は赤鞘には告げられていない。)「基本的にちゃらい性格」で、くだけた格好(地球のカジュアルウェア)で神々の前にふらりと現れては、雑談や酒宴をして過ごしている。一見これが最高神かという風情だがその霊験は強大無比で、「電球の明滅の様に恒星を生成消滅させる」「ただ居るだけで土地の力が落ち着く」という程。 母神 この海原と中原と他の神を生みだした母なる神。しかもグラマラスで完璧な美女。だがそれまで子供たちの神々に任せていた経営に目覚めて、すでに子供たちが運営する海原と中原ではできず、百年前に新たな世界を作って1年前に、選んだ高位神の約半分の優秀な神や、やる気のある神々と世界へ神託して旅立つ。だが人族からはキノセトル戦争の時期に重なりこの戦を起こした人族に絶望してこの世界を見離して去ったと認識され、この戦争への大きな後悔が起きた。 歌声の神・カリエネス 歌声を担当する芸術を司る神でアンバレンスの妹神。新しい世界に、古い世界の美はいらないと、母神にこの世界に残されたと思い、自分の力を認められなかったと、塞ぎ込んで閉じこもっていた。だが、赤鞘の動きにこの世界を去った兄姉神らの、絶えず土地を気にして手を加えていた細やかな働きを思い出し、この世界の再生をかけて現役復帰を宣言する。黒縁メガネをかけた幼女姿のロリ巨乳、サスペンダー釣り半ズボンに白ワイシャツ。小学生的な安全ピン留めの胸の「ゴッドソング」の名札はアンバレスに違うんじゃないの、と言われる。 水底之大神 この世界の深海底を司る神で海を大神として支配し、海を通して世界の穢れを浄化する役割をする。そのため母神に残された古くから世界を支える優秀で力の強い神である。陸の赤鞘のことを気にかけている。 エルトヴァエル 神の補佐役の天使で外見年齢登場時は15、6歳のちに20歳代で外見年齢を変化させ乳房は巨乳、貧乳にと自由にできる。背中に白い翼、頭上には金色の輪の腰まで届く美しい金髪、蒼い瞳の白い貫頭衣姿の女性天使。情報収集と分析が本来の分野で、耳は上空1000m上から人間達の会話を聞き分けられる。姿を隠す隠行もうまく速読もできる。「罪を暴く天使」のよび名で異世界・海原と中原の権力者や軍事・諜報関係者や関連の裏組織の間では畏れ敬われ「20もの国が懲罰で滅ぼされた」と噂され大きな恐怖の対象であるが、本人はこの呼び名を嫌がる。一般には「人間の悪行を調べ上げ神々に報告する天使」と認識されているがそれは誤解で、人の欲求のままのあり方と文化を肯定していておもしろい性格である。アンバレンスに赤鞘の補佐役として天界から配属され情報収集に拍車がかかるが、赤鞘の異世界神との大きな違いや知識の相違に悩みつつ精勤するが、すっかり仕事中毒になっている。土地の氾濫する精霊たちには、全て探り、鉄拳と長時間の正座と説教で制裁する、と恐がられている。最近水彦をめぐり暴力的になった、と悩むが周囲は今さらとしている。飛行能力は高いが着地が苦手で1回墜落し顔ごと地面に突っ込んだ事もあり着陸時の滞空時間が長い。 アウスエル 後段に登場する、エルトヴァエルの同僚の天使で、高速飛行で最高速度や小回りがきき取材などに向く。ただし航続可能な時間は短い。 水彦 赤鞘の男性ガーディアン、ガーディアンは神の眷族である。外見は7、8歳で赤鞘を写して黄色い肌で羽織と袴の侍風の和装であり、人間的で欲求があり気ままでわがままである。赤鞘が水に神的な力を注ぎ込み、そこに自身の血を加えて誕生した。体は水で出来ていて、非常に柔らかく、衝撃吸収性があり、水があれば大きくなり手に持つ形で刀なども作れる。水で服が作れるし、それを変化させて他者に与えられる。本来、睡眠は必要ないが睡眠を楽しむ。力は赤鞘の最初のガーディアンで強く様々な魔物を一人倒せる戦闘力と何頭も運べる怪力の持ち主で、魔法力も災害級で強いが赤鞘を倣い受けて操作が下手で使用しにくい。水彦と赤鞘の感覚は、一部が繋がると連絡が取れ、一時的に強くすれば、赤鞘は水彦の体に憑依し姿を変化させて剣術などが使える。しかし判断力や知識が弱くて一見アホっぽい。海原と中原語が片言だが日本語はすごく流暢。エルトヴァエルを「えろ」がつく様々な別名で呼び困惑させ、その巨乳に固執する。だが、その鉄拳調教に馴らされている。 土彦 赤鞘の女性ガーディアン、黒髪を持つ少女の姿で黒い着物と袴。赤鞘がまるめた土に精霊樹、世界樹、調停者の樹が知識と力を注ぎ精霊の知識を得て赤鞘の血を混ぜ誕生した。様々な建設・技術系魔法を駆使して突き進み、地下実験施設や潜水艦基地、アインファーブルまでの輸送トンネルなどいろいろな建造物と、通信とマッドアイを先端とするゴーレムによる監視と防衛システムや、マジックバッグ「ゴイ・スー・バスケット」などをつくり上げる。全て変えるという乱暴さと合わせて、お茶目な性格。お腹に魔石を魔力貯蔵器官として持つ。メガネや黒板など雑多な道具も土から作れるが、一定以上離れると土に戻ってしまう。 風彦 赤鞘の少女のガーディアン。白い肌と、一つ結びにした長く白い髪に血のように紅い瞳。純白の和服と、提灯袴に白い足袋。土を材料に赤鞘の血と風と、精霊の干渉が加わり誕生した。魔法力は弱いがその精度や知識量は高い常識人。空を飛び自由に速く移動できどこにでも入れる。エルトヴァエルが赤鞘の側近業務が多く外に出にくいので情報収集や交渉連絡の代行と、他国のアグニー族の奪還準備の目的で創られた。人に強制するような、つらい任務を命じられると悩む一面はあるが、様々な手法でうまくいくよう努力する。 エンシェントドラゴン 古代竜と呼ばれる種族で、母神がそれぞれの土地ごとの守護として生み出した天然のガーディアン。増えすぎる種は減らし、異変があれば対処し、一生を生まれた土地の生態系などの維持のために費やす。様々なブレスを駆使し、水中でも活動できる。ドラゴン種の中でも、とりわけ知能が高く人を上回り人語も話せる。約20mの巨体で300歳と龍としてはまだ若いが結界が張られる時に、土地を守れなかった責任感からキノセトルに殉じようとしたがアンバレンスに再開後への修行を命じられ連れ出され、結界の解除を見て帰ってきて土地神となった赤鞘に仕え、見直された土地に洞窟を造り住む。土彦が担当して直径200mの巨大な縦穴の地下数十階層に及ぶ巨大ダンジョンと化し最下層は寝床になっているが余地はいろいろ利用予定である。後段、最下層の数段上は玄関ホールと客室3フロアの高級ホテル化したが、エンシェントドラゴンの本来の年齢制限を超えた「人化」の魔法を土彦が開発し使用するダンジョンボス用の王座付きのフロアもある。
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