機体開発とは? わかりやすく解説

機体開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:41 UTC 版)

C-2 (航空機・日本)」の記事における「機体開発」の解説

開発計画は、設計平成13年度16年度、試作平成15年度〜21年度、試験平成18年度23年度(2012年3月まで)、契約毎年度ごとに「その1」から「その7」まで7段階、総開発費若干増額されて3,450億円とした。三菱中胴と後胴、富士重工主翼垂直尾翼開発分担製造担当している。中型機2機の同時開発部品共通化世界的にも珍しい。 2001年平成13年)度に防衛庁川崎は「P-X/C-X(その1)」契約締結し川崎社内大型設計チーム・MCET(MPA and C-X Engineering Team)を設置三菱富士日本飛行機などの出向含め650名によって設計作業開始した基本図技本による技術審査まわされ2003年平成15年6月12日に「妥当」と判断された。これにより、三面図性能諸元想定できるエンジン範囲内確定した翌日からは細部設計段階移行し製造図を2004年平成16年)に完成させた。また、6月には岐阜県岐阜工場自社最大規模ハンガー竣工C-X製造をここで行い将来旅客機製造視野入れている。12月2日岐阜工場内でP-X/C-Xの実大模型公開した地上試験用の2機(#01・#02号機)と飛行試験機2機(1・2号機)をまず製造2003年平成15年)度の「C-X/P-X(その3)」により、静強度試験用機体(#01号機)の製造開始された。2005年平成17年)には富士重工から#01号機用の主翼納入川崎組み立てられた#01号機は2006年平成18年3月15日防衛庁引き渡された。#01号機は空自岐阜基地の第2補給処内に新設され強度試験場で再組み立ての後、耐久試験が行われていた。この静強度試験において、防衛省2007年平成19年7月30日に、C-X水平尾翼変形主脚及びその付近胴体構造一部変形及び接触胴体の床構造一部にひび・変形といった不都合事象複数発生した公表したこのため各部改設計が行われることとなったが、三菱担当した中部胴体改善予想外時間かかったことから、その後の計画に遅れが生じた2004年平成16年)度契約の「C-X/P-X(その4)」により、飛行試験1号機機体番号:08-1201)の製造開始され2007年平成19年3月6日ロールアウト地上での整備試験経て同年夏に初飛行予定であった。しかし直前2月に、輸入した米国製のリベット長さ13.5mm)に強度不足が判明し使用箇所確認数千箇所)と交換再検査をする必要があるためロールアウト延期された。防衛省航空機課が6月7日発表した調査結果によれば交換必要なリベット数は3663点に上り、ほとんどのリベット川崎によって交換され369カ所の交換不能な不適合リベットについては、周囲リベットをより強度大きファスナー類に交換することで処置別の手段用いた補強37カ所、あて板を用いた補強個所が2カ所で、航空機課ではこの改善処置により、機体強度の問題点は解消されたとしている。 2007年平成19年7月4日ロールアウト完成披露式典が行われたが、静的強度試験機不都合発生により、一日作業量を増やすなどして9月中に繰り下げて行う予定だった初飛行は、早くて12月とされたが、年内飛行達成できなかった。また2008年平成20年3月31日防衛省納入され予定であったが、不具合箇所広範囲に及ぶため、初飛行早くて同年以降とされた。C-X量産機調達開始2008年度予算では見送られ事前に1年繰り下げたため(後述)、スケジュールには余裕があるが、防衛省では川崎対し違約金請求検討するとしていた。開発の遅れにより、2009年平成21年)度予算での調達見送られた。 2005年平成17年)度契約の「C-X/P-X(その5)」により、疲労強度試験機(#02号機)の建造開始された。2006年平成18年)度契約の「C-X/P-X(その6)」では飛行試験2号機建造される他、空中受油機能暗視装置対応機器新たに追加される2007年平成19年)度の「C-X/P-X(その7)」が最終契約となり、一連の開発冒頭通り2012年平成24年3月完了予定していたが、試験進捗により蓄積されデータ等踏まえて強度再計算行い構造補強要する部位複数確認された。これを受けて所要措置を施すために開発期間1年間延長し平成26年度までとすることが決まった2010年1月26日試作初号機初飛行が行われ、3月30日防衛省納入された。 2014年1月7日岐阜基地機体強度確認する地上試験中に貨物扉が脱落する不具合発生機内圧力を、通常の運用想定される上限よりも1.5倍にまで高めようとしたところ、1.2倍に加圧し段階機体後部貨物扉が破損し一部脱落したという。 2014年7月4日防衛省加圧試験中に扉が外れた原因について試験機後部フレーム強度不足していたことを発表再度試験のため平成26年度末に予定していた部隊配備2年延期することを発表した再試験には400億円の追加予算が必要とされた。 2014年11月以降1月機体構造地上試験中に発生した不具合対策として、試作1号機対し量産機と同じ胴体への交換作業実施2015年10月機内圧力通常の運用想定される上限よりも1.35倍まで高め強度問題ないことが確認された。 2016年2月24日胴体交換作業完了により、防衛装備庁川崎重工業岐阜工場において防衛装備庁ロゴまとった試作1号機受領今後岐阜基地において性能確認試験等実施する予定2016年3月、正式採用される見込みであることが報じられた。 2016年5月17日C-2量産初号機「68-1203」が岐阜基地初飛行成功した2016年6月30日川崎重工同社岐阜工場航空自衛隊向けC-2輸送機量産初号機「68-1203」を、防衛省納入した発表した

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機体開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 08:28 UTC 版)

マクロス30 銀河を繋ぐ歌声」の記事における「機体開発」の解説

S.M.Sウロボロス支社では新たな機体開発できる機体の開発には設計図装甲パーツ、フレームパーツ、エンジンパーツといったアイテムが必要。

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機体開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 02:42 UTC 版)

リトル・ジョー」の記事における「機体開発」の解説

機体製造入札1958年11月行われ12社が応募した技術査定ラングレー研究所自体が行った管理負荷大半以外は、宇宙船に関するものとほぼ同じ方法行われた受注1958年12月29日ノースアメリカンミサイル局が獲得しカリフォルニア州ダウニーにおいて、注文された7機の機体と1機の移動発射台製造直ちとりかかったリトル・ジョー飛行第一目的は、1958年終わり見られたように(徐々に高度を増す状況での宇宙船空気力学に関する研究加え) 動圧最大になる時点での宇宙船脱出システム試験しパラシュートおよび探索回収の手段を検証することであった。だが計画に関わっていた各専門家グループは、確固とした実証的なデータをできる限り早く収集することを模索していたため、より正確な優先順位確立されなければならなかった。第一回飛行では、飛行中および着水時に宇宙船にかかる衝撃力測定確保し、後の飛行では6キロメートル75キロメートル150キロメートルと、徐々に高くなる高度での臨界定数測定した。各リトル・ジョー発射最小限目的は、測定最小限遠隔測定法達成されれば、騒音レベル・熱や圧力負荷耐熱保護板の分離動物搭乗させての実験などの研究随時補完され得たリトル・ジョー打ち上げられる宇宙船のすべては回収されるはずであったので、機体搭載型の記録技術もまたシステム簡素化貢献することになっていた。 リトル・ジョーは、有人宇宙船試験という単一目的のために特別に設計された、二つしかないロケットのうちの最初のものであり、また複数ロケット束ねるという原理用いた実用型発射機開拓者的な存在でもあった。4機の改良型サージェントロケット (改良され形式により、ともにキャスターあるいはポラックスと呼ばれる) と4機の補助ロケット様々な順序点火されるように設定されていたため、発射推力進行手順によって大きく変わったが、最大設定推力はほぼ230,000ポンド (1,020キロニュートン) に達した。これは理論的には約4,000ポンド (1,800キログラム) の宇宙船を160キロメートル上の高度の弾道軌道に運ぶのに十分なのだったが、これらの束ねられた4機のメインエンジンの推力は、有人アトラスロケット経験するであろう環境発射時の経緯模倣するべきであった。さらに発射時における考えられる限りの最も過酷な状況において、脱出ロケット爆発的な牽引力もたらすであろう状況再現されなければならなかった。リトル・ジョー完成させるべく検討していた技術者らは、それは注目する必要がないのであることは知っていたが、彼らは自分たちの不格好なロケットがほとんどの弾道宇宙船の設計概念正当性証明しその結果栄誉を得ることを望んだ後継機リトル・ジョーIIは、後にアポロ宇宙船脱出ロケット試験飛行使用されることになった

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