宇宙船の設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 04:17 UTC 版)
ボスホート宇宙船はボストーク宇宙船を改良し複数人が乗れるようになったもので、アメリカのジェミニ計画に対抗するものだった。機体はボストークと同じように帰還用のカプセルと機械船の2つのモジュールから構成されていた。帰還カプセルは実際に宇宙飛行士が乗る球形の与圧部分で、大気圏突入時の高温に耐えられるようになっていた。機械船にはロケットエンジンなどが装備されていた。大気圏突入前にはカプセルと機械船が分離され、カプセルのみが地上に軟着陸した。 ボスホート1号には宇宙飛行士が3人乗ったが、2号では船外活動のための伸縮式のエアロックを装備する代わりに乗員が2人に減らされた。船外活動はアメリカのジェミニ計画でも予定されていたが、こちらは宇宙船全体の空気を抜いた上で船外活動を行う設計だった。一方でボスホート2号は二重扉構造となった専用のエアロックを使用することで、船外活動中でも宇宙船内を与圧された状態に保つことができた。ただし、エアロックの使用中に万が一気密が失われた場合に備えて、船外活動を行わない宇宙飛行士も宇宙服を着用しなければならなかった。また、仮に船外活動を行っていた飛行士が意識を失った場合は、船内に残ったパートナーが救助に向かう計画だった。
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宇宙船の設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 18:14 UTC 版)
宇宙船は、直径74cmの薄い円筒形の中央部の両端に高さが17cmの円錐台が付いた構造をしている。上端から下端までの高さは76cmである。軸に沿って、下の円錐台の末端から11kgの固体推進ロケットが突き出ている。8つの小型低推力固体推進ロケットは、上部の円錐台に環状に配列し、使用後には投棄される。上部の円錐台の先からは、磁気ダイポールアンテナも突き出ている。シェルは薄層プラスチックでできており、温度制御のために明暗の縞模様に塗られている。 搭載された科学機器の質量は11.3kgで、次のようなものがあった。 Naval Ordance Test Station (NOTS)が設計した、月の地表、特に地球から見えない面を調査するための赤外線テレビカメラ。 流星塵を検出するための振動板とマイクロフォン。流星塵が振動板に衝突すると音波が発生し、振動板を伝わってマイクロフォンに達する。帯域通過増幅器により信号が増幅され、検出される。 地球と月の惑星間磁場を測定するための磁気センサ。当時は、月が磁場を持つか否かは分かっていなかった。 ロケットの点火にはニッケル・カドミウム電池、テレビシステム用には酸化銀電池、残りの回路には水銀電池が用いられた。電波伝送は、国際地球観測年の人工衛星の標準であった108.06MHzの周波数で、遠隔操作とドップラー測定用には電気ダイポールアンテナ、テレビシステム用には磁気ダイポールアンテナを用いて行われた。地上からの指令は、115MHzの電気ダイポールアンテナで受信された。宇宙船は、毎秒1.8回転のスピン安定で、スピンの方向はおおよそ子午線面に垂直であった。
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