主目的以外の実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/11 05:30 UTC 版)
キャビン内のペイロードには、アメリカ空軍マウイ光学観測所のAuroral Photography Experiment-B (APE-B)、Commercial Protein Crystal Growth (CPCG)、Chromosome and Plant Cell Division in Space (CHROMEX)、High Resolution Shuttle Glow Spectroscopy-A (HRSGS-A)、IMAX、Investigations into Polymer Membrane Processing (IPMP)及びRadiation Monitoring Equipment-III (RME-III)等があった。Investigation into Polymer Membrane Processing (IPMP)は、様々な高分子膜の気孔率の制御のために、対流のない環境で複数の溶媒系の混合を研究するために設計された。RMEは、宇宙飛行の間じゅう、キャビン内のガンマ線、電子、中性子、陽子の放射レベルを測定した。 機体上で、ミッションスペシャリストのジェームズ・ニューマンは、宇宙における内耳のバランスの欠如を視覚がどのように補正するかの調査の一環として、無重力で視覚を試験する医療実験を行うための特殊なバイザーを着用した。またニューマンは、スペースシャトルのナビゲーションの補助として用いるため、飛行するディスカバリーの中でGPS受信機の試験を行い、成功した。さらに、宇宙ステーションの運用に先駆け、ディスカバリーの燃料電池の1つの停止と再起動が行われた。 別の医学的な評価では、身体への無重力の悪影響への対策としての運動の有効性を検証するための継続的な研究の一環として、船長のフランク・カルバートソンとミッションスペシャリストのダニエル・バーシュがローデッキのステーショナリーバイクを漕いだ。また、無重力での膜フィルターの改善や植物細胞への無重力の影響に関する実験も行った。 ウォルツとニューマンは、効果を詳細にフィルムに残す分光計とカメラを用いて、"glowing effect"を調査するために設計された実験を行った。酸素原子以外に光を発する気体の種類に関する情報を得ることが期待された。大気圏の先端域の気体の種類についての情報は、カーゴベイでの材料曝露実験と組み合わせて、将来の宇宙船の設計と建造に役立たせることができる。
※この「主目的以外の実験」の解説は、「STS-51」の解説の一部です。
「主目的以外の実験」を含む「STS-51」の記事については、「STS-51」の概要を参照ください。
- 主目的以外の実験のページへのリンク