開発費用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 08:57 UTC 版)
従来のロケット開発では、開発費全額が政府予算で賄われ、運用開始後はJAXAがロケット購入費用として製造費分を三菱重工に支払ってきた。一方、H-IIBロケットでは、開発費をJAXAと三菱重工がそれぞれ負担し、運用開始後は開発費の三菱重工負担分をH-IIBの販売価格に上乗せして回収する手法が採られた(開発費における三菱重工負担分は設備投資等の初期投資分である)。2003年8月時点では、JAXAが機体開発に108億円、設備開発に42億円を負担し、三菱重工が負担する50億円の計200億円を予定していた。その後、2006年5月時点ではJAXAが機体開発に136億円、設備開発に51億円を負担し、三菱重工が負担する76億円の計263億円になり、最終的にプロジェクト完了後の2010年9月21日時点では、実機型タンクステージ燃焼試験(CFT)の回数増加や油圧アクチュエータの設計変更などによる8億円の増加分も含め、JAXAが機体開発に144億円、設備開発に51億円を負担し、三菱重工が負担する76億円の計271億円になり、試験機1機147億円と合わせて合計418億円のプロジェクトとされている。 試験機を除いた開発費は、H-IIBロケットの271億円にH-IIAロケットの1,532億円やH-IIの2,700億円を加えても4,503億円と、諸外国のロケット開発費と比較しても低く抑えられている。H-IIBロケットの開発費の低さについて、H-IIAロケットプロジェクトマネージャであった遠藤守が「インクレディブル(信じがたい)というより、クレージー(あり得ない)なものだった」と語っている。
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「開発費用」の例文・使い方・用例・文例
- その開発費用はいくらでしょうか。
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