内燃機関車の製造販売とは? わかりやすく解説

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内燃機関車の製造販売

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 06:40 UTC 版)

加藤製作所」の記事における「内燃機関車の製造販売」の解説

最初期にはホイットコム社やプリマス社などアメリカのメーカーから輸入され産業用小型ガソリン機関車参考として輸入品エンジンフリクションドライブなどの動力伝達機構組み合わせた構造内燃機関車製造した設計製造技術確立され1930年代以降は、主として鋳造台枠形状寸法搭載エンジン変更による作り分け顧客要望応じた自重出力軌間機関車供給する標準設計化が進み台枠側面ボンネット前面ラジエータ上部KATO WORKS戦前戦中製造されたものの一部ではカトウカタカナ表記された)と鋳出し記され社名は、文字通り同社機関車トレードマークとなった略称として長らくKST使用し軸受カバーカタログなどにも用いていた。 戦前戦中土木業界だけではなく海軍省向け納品実績大きな割合占めており、海軍側の指定社名代えて海軍の錨マークラジエータ上部陽刻したそれらの機関車は、第二次世界大戦中にその大半戦地飛行場整備などのために南方大陸などへ向けて発送されたが、輸送船撃沈目的地に届かなかったものも多かったという。 第二次世界大戦後主として建設省河川改修事業工事軌道)向けで大きなシェア獲得し、主に林野庁森林鉄道)向けで大きなシェア獲得していた酒井工作所並んで日本国内産業用小型ディーゼル機関車市場二分する大手メーカーとして著名であった。 その作風ライバルであった酒井工作所主たる顧客である森林鉄道軌道条件特殊性からF型ディーゼル機関車のように野心的な設計試み傾向があったのに対し、こちらは砂塵や泥などが機構部に入り込むことが当然、という厳しくかつ乱暴な使用条件さらされる建設業界主要顧客であったためもあり、総じて手堅く単純で平凡な設計終始したこの他国鉄向け貨車移動機や、純然たる地方鉄道向けディーゼル機関車にも製造実績がある。 1960年代入り自動車、特にダンプカーなどの大型トラック普及すると、これらの小型内燃機関車製造事業大打撃受けた。そのため工事軌道トラックへの転換急速に進んだ1960年代後半には機関車事業から撤退し以後建設機械専業へと業態転換なされることとなった。 なお、約40年わたって量産されたそれらの小型機関車の大半は既に廃棄解体され現存しないが、山形県真室川町町営温泉施設梅里苑敷地内で、夏季限定ながら4.8tディーゼル機関車運行が行われており、車両2008年平成20年2月経済産業省近代化産業遺産として認定されている。また、大井川鐵道DB1形2両が現在も車籍を残している他、王滝森林鉄道筆頭とする各地森林鉄道建設省利根川上流工事事務所はじめとする工事軌道等で使用されていた小型機いくつか記念物として保存展示されている。海外においては台湾東部運材鉄道七股塩場鉄道布袋塩場鉄道使用されいたものが池南国森林遊楽区、林田山林文化園区南華森林公園及び台湾博物館七股塩田旅遊服務中心前に保存展示されている他、花蓮県民宿動態保存している例があり、布袋塩場では非公開保存している。 製造終了してから年数経過しているが、1987年昭和62年)に「加藤製作所機関車」、2014年平成26年)に「加藤製作所 機関車図鑑」が、それぞれ出版されている。いずれも加藤製作所協力している。 機関車仕様一覧表形式自重軌間全長全幅全高牽引力走行速度機関形式機関定格出力用途備考tmmmmmmmmkgkm/hPS/rpmP形 2 508-762 2,450 1,104 1,104 500 4.9-10.7 DA220 43/1500 坑内クラッチ単板 P形 4 508-762 3,200 1,177 1,600 1,000 3.3-21.2 DA220 43/1500 坑内クラッチ単板 P形 5 508-762 3,429 1,368 1,994 1,250 4.3-23.6 DA220 43/1500 林野クラッチ単板 N形 5 508-762 3,378 1,392 2,115 1,250 4.3-23.6 DA220 43/1500 一般用 クラッチ単板 TC形 6 610-762 3,670 1,272 1,500 1,500 0-16.9 KEZ1-15C 62/1500 坑内トルクコンバータ P形 7 610-762 3,835 1,468 2,235 1,750 6.18-22.2 DS70A 65/1200 一般用 TC10 610-762 4,568 1,450 1,800 2,500 低0-10.8高0-21.3 6DB10L 98/1400 坑内トルクコンバータ TC10 1067 5,206 2,656 2,620 2,500 0-20.5 6DB10L 120/1800 入換用 トルクコンバータ TC15 1067 6,206 2,386 3,100 3,750 0-23.3 DA59A 153/1800 入換用 トルクコンバータ TC20 1067 7,606 2,545 3,350 5,000 0-19.4 DA59A2 200/1800 入換用 トルクコンバータ TC25 1067 7,506 2,645 3,350 6,250 低0-17.5高0-27.5 DMH17C 180/1500 入換用 トルクコンバータ建設工事機関車仕様一覧表」『日本建設機械要覧1968年版日本建設機械化協会1968年、82-83頁 標準仕様であり注文に応じて変更梅里苑森林駆け抜ける4.8tディーゼル機関車 大井川鐵道DB81952年製) 羅須地人鉄道協会まきば線保存中の5号機 台湾林田山林文化園区保存機 1926年B型7噸機関車台湾嘉義市阿里山森林鐵路車庫園區展示

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内燃機関車の製造販売

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/17 08:08 UTC 版)

北陸重機工業」の記事における「内燃機関車の製造販売」の解説

加藤製作所酒井工作所内燃機関車事業からの撤退後産業用小型内燃機関車及びモーターカーシェア伸ばし続けている。また、現在わずかに残存している、森林鉄道や、工事軌道などで、加藤製作所酒井工作所などで製造され機関車老朽化などで、北陸重機製のものに置き換えられているケース存在している。また、廃止され森林鉄道軽便鉄道などで、保存運転を行う際、当時機関車存在しない、または既に別の保存団体の手渡っている、歴史的価値などの問題で、動態保存難しケース場合いくつかの機関車北陸重機新造されている。また、遊覧鉄道用機関車・客車でも協三工業などのメーカーとともにシェア伸ばしている。 20 t級小型内燃機関車については、アント工業供給され同社製品として納入されているものもある。

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内燃機関車の製造販売

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 00:40 UTC 版)

酒井重工業」の記事における「内燃機関車の製造販売」の解説

1927年から1967年商号変更まで、酒井工作所ロードローラ並行して主として森林鉄道使用される小型内燃機関車保線連絡モーターカー製造販売行っていた。 これはT型フォード成功刺激され自動車産業隆盛と、これに伴う小型ガソリンエンジンおよびそれに付随する変速機等の動力伝達メカニズム入手容易化したことを受けてはじめられたもので、同時期には後に酒井産業用小型内燃機関車市場二分する勢力成長する加藤製作所筆頭に、日本国内様々なメーカーが同市場参入した酒井前身である帝室林野局時代から林野庁との関係が深くアメリカホイットコム社 やプリマス社、中でも後者から輸入され小型内燃機関車参考設計された、A型称する規格化され小型機木曽森林鉄道などに納入してまず成功収めその後B型、C型使途軌道条件等に合わせて仕様・構造変更した同系の小型機各地森林鉄道中心に大量供給し続けた。 特に、森林鉄道大型ディーゼル機関車決定版として満を持して開発したF型(F1 - F4型ディーゼル機関車(5 - 10t B-B型)では、短軸距の2軸ボギー台車使用しユニバーサルジョイントを介して軸配置B-Bの4軸駆動とすることで、急曲線通過能力厳し軸重制限、それに大出機関搭載による大きな牽引力という諸条件鼎立実現し、また木曽谷長く主力の座にあった軸配置B110tボールドウィン社製蒸気機関車代替する目的設計され大出力・大型C4ディーゼル機関車10t B型)では、通常型では後端に置くのが定位運転台をあえて前端に置き、妻面当時流行湘南型2枚構成とする、という大胆なデザイン導入、さらに除雪作業効率化目的開発されS型ディーゼル機関車では、着脱式のロータリー式除雪装置新開発実装することで冬期以外の通常運用での使用を可能とするなど、新技術新デザイン導入意欲的であったことで知られる。 もっとも、砂塵や泥の機構部への侵入や、ラフな取り扱いが当然の土木建設業界はこうした新機軸デザイン好まれず、土木建設業界に強い加藤製作所との間では市場住み分け成立していた。 1960年代以降林野庁林道整備による材木輸送トラックへの転換方針打ち出したことから、同庁向けを主たる販路としていた内燃機関車製造販売事業直接打撃を受け、1967年をもって機関車製造ライン閉鎖された。 なお、酒井工作所内燃機関車木曽はじめとする森林鉄道ゆかりの地比較多数保存されており、また酒井重工業自身技術研究所(現同社久喜合同事務所)に木曽森林鉄道使用されていたNo.91(5t B型)を整備の上保存している。 機関車仕様一覧表形式自重軌間全長全幅全高牽引力走行速度機関形式機関定格出力備考tmmmmmmmmkgkm/hPS/rpmC16 3.5 762 2,860 1,278 1,953 875 7.9-22.2 JH4 33/2000 クラッチ乾燥単板 C17 5 762 3,500 1,400 1,985 1,200 5.5-24.2 DA120 76.5/1800 クラッチ乾燥単板 C26 7 762 4,200 1,700 2,400 1,750 0-30 DS70 80/1,800 C6A 8 914 4,920 1,600 2,020 2,000 0-15 DA59C 153/1,800 C4 10 762 4,920 2,180 2,780 2,500 0-30 DA59 130/1,800 C50 10 762 4,820 1,850 2,750 2,500 0-30 6DB10 150/2,200 F42 10 762 7,050 1,700 2,450 2,500 0-32 UD6 130/1,400 2軸ボギー C42 15 1067 6,130 2,200 2,800 3,750 0-22 DA59 130/1,800 F51 15 762 7,780 1,550 2,380 3,750 0-27.5 DA59A2 200/1,800 2ボギー建設工事機関車仕様一覧表」『日本建設機械要覧1968年版日本建設機械化協会1968年、82-83頁 標準仕様であり注文に応じて変更

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